Windows10にはデフォルトで「電卓」アプリがインストールされています。
しかし、何らかの原因で電卓アプリが急に起動しなくなったり、一瞬起動した後にすぐ閉じてしまうケースがあります。
また、状況によっては電卓アプリ本体がアプリの一覧から消えた状態になってしまう場合もあります。
本記事は、Windows10で電卓アプリが起動できない/見つからない時の効果的な対処法を紹介します。
この記事の内容
対処1: 電卓アプリの設定をリセットする
電卓アプリの設定ファイルに問題が起きていることが原因で、電卓アプリが起動しないけケースが考えられます。
そのため、電卓アプリの設定を一旦リセットすることで、起動しない問題が解決する可能性があります。
電卓アプリを初期化するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「アプリと機能」を選択します。
- 「アプリと機能」が表示されたら、右ペインのアプリ一覧で「電卓」の項目を探してクリックします。
- クリックするとメニューが展開されます。「詳細オプション」をクリックします。
- 「リセット」ボタンをクリックします。
- 初期化が完了し、ボタンの右にチェックマークが付いたらリセット完了です。
電卓アプリの設定をリセットすることができたら、電卓アプリの起動を試してみてください。
対処2: Microsoft Storeでアプリをインストール/更新する
電卓アプリ自体がインストールされておらずアプリの一覧にない場合は、アプリのインストールを行なってください。
また、電卓アプリが起動できない場合は、アプリを更新することで問題が解決する可能性があります。
電卓アプリのインストールや更新は、Microsoft Store経由で行います。具体的な操作手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「Microsoft Store」を開きます。
- Microsoft Storeウィンドウが開きます。右上の「検索」をクリックし、「電卓」と入力して電卓アプリを検索します。
- 検索候補が表示されたら「Windows電卓」をクリックします。
- アプリのページが開いたら、アプリ開発者名が「Microsoft Corporation」となっていることを確認します。
- 「入手(もしくはインストール)」ボタンをクリックして電卓アプリをインストールします。
- 電卓アプリが既にインストールされていると「入手」ボタンは表示されません。
- 「更新」ボタンが表示されている場合は、クリックしてアップデートしてください。
電卓アプリのインストール、もしくはアップデートができたら、正常に起動できないか確認してください。
対処3: ストアアプリのトラブルシューティングツールを実行する
Windowsのトラブルシューティングツールを実行することで、電卓アプリを含めたストアアプリの問題を自動で修復できる可能性があります。
自動修復できない場合でも、問題が見つかれば原因の特定に繋がるため、一度実行を試してみることをおすすめします。
ストアアプリのトラブルシューティングツールを実行するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- ウィンドウ左側のリストにある「トラブルシューティング」をクリックします。
- ウィンドウ左側の右側にトラブルシューティングツールのリストが表示されます。「Windowsストアアプリ」の項目を探してクリックします。
- 「Windowsストアアプリ」の項目がない場合は、「追加のトラブルシューティング」をクリックしてください。
- 「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- ストアアプリの問題の調査が開始します。修正を求められた場合は内容を確認して、修正を行なってください。
トラブルシューティングによって問題が修正できた場合は、再度電卓アプリが正常に起動するか確認してください。
対処4: 電卓アプリを再インストールする
電卓アプリのプログラムやレジストリに問題があり、正常に起動できないケースが考えられます。
そのため、電卓アプリを一度アンインストールしてから再インストールを行なってみてください。
方法1: アプリと機能から再インストールする
電卓アプリは、通常のストアアプリと同様にアプリと機能からアンインストールすることができます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「電卓」の項目をクリックします。
- メニューが展開されたら、「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- アンインストールが完了したら、Microsoft Storeからアプリを再インストールします。
- 再インストールの手順は、本記事の『対処2: Microsoft Storeでアプリをインストール/更新する』と同様です。
Windowsのバージョンによっては「アンインストール」ボタンがグレーアウトしていてアンインストールできないケースがあります。アンインストールできない場合は、次の方法で再インストールを行なってください。
方法2: コマンドで再インストールする
電卓アプリは、PowerShellコマンドを使って再インストールすることもできます。
- 「Windowsマーク」を右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、次のアンインストールのコマンドを入力し、Enterキーを押します。
Get-AppxPackage *windowscalculator* | Remove-AppxPackage
- アンインストールのプロセスが完了したら、再インストールのコマンドをPowerShellウィンドウに入力し、Enterキーを押します。
Get-AppxPackage -AllUsers *windowscalculator* | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppxManifest.xml"}
- コマンドを実行できたらPowerShellウィンドウを閉じます。
以上で、コマンドによる電卓アプリの再インストールは完了です。アプリが起動できるようになったか確認してください。
対処5: セーフモードで起動する
バックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因で、電卓アプリが動作しないケースがあります。
そのため、セーフモードでパソコンを起動して、電卓アプリが起動できるようになるか試してみてください。
セーフモードで起動する具体的な手順については、次のページを参考にしてください。
セーフモードの状態で電卓アプリを起動できるようになる場合、スタートアップに登録されているアプリが原因として考えられます。
そのため、スタートアップに登録されているアプリケーションの起動を無効化してください。
スタートアップに登録されているアプリを無効化する
スタートアップに登録されているアプリケーションの起動を無効化する手順は、次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「スタートアップ」タブを開きます。
- 簡易表示になっている場合は、「詳細」をクリックします。
- スタートアップに登録されているアプリケーションの一覧が表示されます。
- 原因として疑われるアプリを右クリックして「無効化」を選択します。
- 複数ある場合は、すべての原因として疑われるアプリを無効化してください。
- PCを再起動します。
PCを再起動するとスタートアップの設定が反映されます。正常に電卓アプリが起動するか確認してください。
対処6: ユーザープロファイルを修復する
Windowsアカウントのユーザープロファイルが破損していることが原因で、電卓アプリが起動しない場合があります。
そのため、ユーザープロファイルを修復することで電卓アプリが正常に起動できる可能性があります。
ユーザープロファイルを修復するには、別のローカルユーザーアカウントを作成する方法が最も簡単です。ローカルユーザーアカウントを追加するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウで「アカウント」を選択します。
- 左のリストにある「家族とその他のユーザー」をクリックします。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」を選択します。
- 下部の「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。
- 下部の「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
- [ユーザー名、パスワード、パスワードのヒント]を入力してローカルユーザーアカウントを追加します。
- ユーザーを作成できたら、[作成したユーザー名]を選択して、「アカウントの種類を変更」をクリックします。
- 「アカウントの種類」を「管理者」に変更して「OK」をクリックします。
以上で別のローカルユーザーアカウントを作成することができます。アカウントが作成できたら、作成したアカウントにサインインして電卓アプリを起動してみてください。
電卓アプリが起動できた場合は、必要に応じて新しいユーザーアカウントにファイルを移行してください。
対処7: RuntimeBrokerのプロセスを終了する
Windows標準のプロセスであるRuntimeBrokerが原因で、電卓アプリが起動しないケースが稀にあります
そのため、RuntimeBrokerのプロセスを一度強制終了してから電卓アプリが起動できないか確認してみてください。
RuntimeBrokerのプロセスを強制終了するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブの一覧で、「RuntimeBroker」を右クリックして「タスクの終了」を選択します。
- 複数の「RuntimeBroker」がある場合は、同様の操作で全て終了します。
RuntimeBrokerのプロセスが終了できたら、電卓アプリが正常に起動できるようになったか確認してください。
対処8: Windows Updateを実行する
Windowsの一時的な不具合が原因で、電卓アプリが正常に起動できなくなるケースがあります。
そのため、最新のWindows10のバージョンに更新できる場合は、Windows Updateを実行してください。
Windows Updateを行うことで、システムファイルの破損などの問題を上書きして修復できることがあります。
Windows Updateを実行するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- Windowsが最新の状態になったことを確認します。
- 「再起動」や「ダウンロード」のボタンが表示されている場合は、クリックして更新プログラムを適用してください。
Windowsが最新のバージョンに更新できたら、電卓アプリが正常に起動できるようになったか確認してください。
対処9: システムファイルの修復を試す
Windowsのシステムファイルが欠損・破損していることが原因で、電卓アプリが正常に起動しないケースが考えられます。
システムファイルの破損が原因の場合は、システムファイルチェッカーツールを実行することで問題が解決できる可能性があります。
システムファイルチェッカーを実行するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- 「検証100%が完了しました」のメッセージが表示されたら、続けて次のコマンドを実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- コマンドの実行が完了したら、PCを再起動します。
以上の手順で問題のあるシステムファイルを自動修復することができます。修復が完了したら、再度電卓アプリの起動を試してみてください。