マルチプレイに対応したゲーム(Minecraftなど)をプレイするために、VPNを利用できるLogMeIn Hamachiをインストールするケースがあると思います。
しかし、Hamachiをインストールしてサーバーに接続しようとしても、以下のようなエラーが発生して接続できないケースがあります。
「Hamachiサーバーへの接続に失敗しました。Hamachiがサーバーの使用可能状態を自動監視して、接続可能になりしだい接続を確立するようにしますか」
本記事では、Windows10でHamachiがサーバーに接続できない/繋がらない時の原因と対処法について詳しく解説します。
この記事の内容
- Hamachiが接続できない原因
- 対処1: クライアントアプリをアップデートする
- 対処2: LogMeIn Hamachi Tunneling Engine Serviceを再起動する
- 対処3: Multiplexor Protocolを無効にしてHamachiを再インストールする
- 対処4: Hamachiのネットワークドライバーを更新する
- 対処5: Hamachiのネットワークドライバーを再インストールする
- 対処6: 管理者としてHamachiを実行する
- 対処7: DHCP Clientサービスを再起動する
- 対処8: 競合するVPNクライアントをアンインストールする
- 対処9: ファイアウォールの設定で通信を許可する
- 対処10: Hamachiのレジストリをリセットする
Hamachiが接続できない原因
Hamachiでサーバーに接続できないエラーが発生したり、エラーが出ていないのにゲームサーバーへの接続が失敗する場合、主に次のような原因が考えられます。
- アプリやドライバーが古いバージョンのまま更新されていない
- ネットワークドライバーが破損している
- Hamachiの関連サービスがエラーなどで動作を停止している
- セキュリティソフトに通信がブロックされている
- 他のVPNクライアントの機能が競合している
- Hamachiのアプリ、レジストリが破損している
上記の原因の中でも、Hamachiのネットワークドライバーやサービス等の問題が起きているケースが多いです。
Hamachiがサーバーに接続できない原因を特定するには、Hamachiクライアントに付属している自己診断機能を実行して問題を検出することができます。
原因が分からない場合は、まずHamachiの自己診断機能を実行して問題を検出してみてください。自己診断機能を使うには、以下の手順で操作してください。
- Hamachiクライアントアプリを起動します。
- アプリ画面の上部メニューより、「ヘルプ」→「Diagnostic Tool」を選択します。
- 「開始」をクリックして診断を開始します。
- 診断結果が一覧で表示されます。問題がある項目には、「問題が見つかりました(Problems found)」と表示されます。
問題が検出された場合は診断結果を参考にして、以降に紹介する対処方法を試してみてください。
対処1: クライアントアプリをアップデートする
Hamachiのクライアントアプリのバージョンが古いことが原因で、ネットワークに接続できないケースが考えられます。
そのため、次の手順でHamachiのクライアントアプリを最新版に更新してください。
- クライアントアプリを起動します。
- アプリ画面上部にあるメニューより、「ヘルプ」→「更新を確認」を選択します。
- アップデートが利用可能であれば、手順に従ってアップデートを適用します。
Hamachiをアップデートできた場合は、Hamachiを再起動してサーバーに接続できるようになったか確認してください。最新のHamachiにアップデートしても問題が解決しない場合は、次の対処方法を試してください。
対処2: LogMeIn Hamachi Tunneling Engine Serviceを再起動する
Hamachiを使って通信を行うには「LogMeIn Hamachi Tunneling Engine Service」のサービスがバックグラウンドで起動している必要があります。
通常は自動的に起動するはずですが、稀にエラーで停止してしまっていたり、他のアプリケーションの干渉で動作が停止している場合があります。
そのため、以下の手順でサービスの実行状況を確認して手動で再起動してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- ウィンドウが表示されたら「services.msc」と入力し、「OK」をクリックします。
- 「サービス」管理ツールが起動します。中央のリストから「LogMeIn Hamachi Tunneling Engine Service」の項目を探してダブルクリックします。
- 「サービスの状態」を確認します。「実行中」と表示されている場合は「停止」→「開始」の順にクリックしてサービスを再起動します。
- 既にサービスの状態が「停止」の場合は、そのまま「開始」をクリックしてください。
- 「OK」をクリックしてサービス管理ツールを閉じます。
LogMeIn Hamachi Tunneling Engine Serviceを再起動できたら、Hamachiを起動してサーバーに接続できるか試してみてください。
対処3: Multiplexor Protocolを無効にしてHamachiを再インストールする
ネットワークアダプターの「Microsoft Network Adapter Multiplexor Protocol」の機能が干渉して、Hamachiがサーバーに接続できないケースがあります。
上記の問題は、プロトコルを無効にした状態でHamachiを再インストールすることで解決できる可能性があります。また、Hamachiを単純に再インストールすることで、破損したプログラムを修復することができます。
Hamachiを再インストールするには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインで「LogMeIn Hamachi」を選択して「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- アンインストールウィザードが起動したら「すべてのユーザー設定を削除する」にチェックを入れて「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了したら、「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
- 右ペインで「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
- 「Hamachi」や「イーサネット2」などの不要なネットワークアダプターがある場合は、右クリックして「削除」を選択します。
- 「イーサネット」や「Wi-Fi」だけの場合は、この手順をスキップしてください。
- 「使用しているネットワークアダプター」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 有線の場合は「イーサネット」、無線の場合は「Wi-Fi」を選択してください。
- 「Microsoft Network Adapter Multiplexor Protocol」のチェックを外して「OK」をクリックします。
- 既にチェックが外れている場合は、ウィンドウを閉じて次の手順に進んでください。
- 『LogMeIn Hamachiの公式ページ』にアクセスして、最新のインストーラーをダウンロードします。
- インストーラーを実行して通常の手順でインストールを行います。
上記の手順で、Hamachiを再インストールできたら、再度Hamachiを起動してサーバーに接続できるか試してみてください。
対処4: Hamachiのネットワークドライバーを更新する
Hamachiのネットワークドライバーのバージョンが古いことが原因で、正常にネットワークに接続できないケースが考えられます。
そのため、Hamachiのネットワークドライバーを最新のバージョンにアップデートしてみてください。ドライバーをアップデートするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ネットワークアダプター」ツリーをダブルクリックして展開します。
- 「LogMeIn Hamachi Virtual Ethernet Adapter」の項目を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリックして最新版のドライバーをインストールします。
最新のドライバーが見つかってアップデートできた場合は、念の為PCを再起動してHamachiがサーバーに接続できるか確認してみてください。
対処5: Hamachiのネットワークドライバーを再インストールする
ネットワークドライバーのアップデートを試しても解決しない場合は、ネットワークドライバーが破損していることが原因で、サーバーに接続できないケースが考えられます。
上記の問題は、Hamachiのネットワークドライバーをレガシハードウェアとして再インストールすることで解決する可能性があります。具体的には、次の手順で再インストールを試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ネットワークアダプター」のツリーを展開します。
- 「LogMeIn Hamachi Virtual Ethernet Adapter」の項目を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 確認画面が表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- 「ネットワークアダプター」のツリーを選択します。
- 上部メニューの「操作」→「レガシハードウェアの追加」をクリックします。
- ハードウェアの追加ウィザードが表示されたら「次へ」をクリックします。
- 「一覧から選択したハードウェアをインストールする(詳細)」のオプションを選択して「次へ」をクリックします。
- 一覧で「すべてのデバイスを表示」を選択して「次へ」をクリックします。
- 「ディスク使用」のボタンをクリックします。
- 再度「ディスク使用」をクリックして「参照」をクリックします。
- Hamachiのインストールフォルダ内にある「hamdrv.inf」を選択して「開く」をクリックします。
- デフォルトのインストール先は以下のディレクトリになります。
C:\Program Files\LogMeIn Hamachi
- デフォルトのインストール先は以下のディレクトリになります。
- 「OK」をクリックします。
- 「LogMeIn Hamachi Virtual Ethernet Adapter」を選択した状態で「次へ」をクリックします。
- Hamachiのネットワークドライバーが再インストールされます。
以上でHamachiのネットワークドライバーの再インストールは完了です。念の為PCを再起動してから、Hamachiがサーバーに接続できるか確認してください。
対処6: 管理者としてHamachiを実行する
Hamachiのクライアントアプリを実行するユーザーの権限が不足していることが原因で、ネットワーク接続が失敗するケースがあります。
そのため、クライアントアプリを管理者として実行することでアプリの不具合が解消されることがあります。アプリを管理者権限で実行するには、次の手順で操作します。
- Hamachiを起動している場合は、タスクバー右側のタスクトレイで「Hamachiのアイコン」を右クリックして「終了」を選択します。
- タスクトレイに表示されていない場合は、「上矢印アイコン」をクリックして隠れているインジケータを表示してください。
- 「LogMeIn Hamachi」のショートカットアイコンを右クリックして「プロパティ」を選択します。
- ショートカットアイコンがない場合は、「Windowsマーク」→「LogMeIn Hamachi」→「LogMeIn Hamachi」を右クリックして「その他」→「ファイルの場所を開く」の順に選択してください。
- 「互換性」タブを開いて「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。以降はアプリを起動するだけで管理者権限で実行されるようになります。
管理者権限でアプリを起動できたら、Hamachiが正常に接続できるか確認してください。
対処7: DHCP Clientサービスを再起動する
WindowsのDHCP Clientサービスに問題が起きていることが原因で、Hamachiがサーバーに接続できないことがあります。
そのため、DHCP Clientサービスを再起動することで問題が解決する可能性があります。DHCP Clientサービスを再起動するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- ウィンドウが表示されたら「services.msc」と入力し、「OK」をクリックします。
- 中央のリストから「DHCP Client」を右クリックして「再起動」を選択します。
以上でDHCP Clientサービスを再起動することができます。Hamachiを再度起動してサーバーに接続できるか確認してください。
対処8: 競合するVPNクライアントをアンインストールする
SoftEther VPNなどの別のVPNクライアントがインストールされていることが原因で、Hamachiが正常にサーバーに接続できないケースがあります。
そのため、他のVPNクライアントをインストールしている場合は、アンインストールすることでHamachiの問題が解決する可能性があります。
VPNクライアントをアンインストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインの一覧で「VPNクライアント」を選択します。
- 「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- ウィザードが表示されたら案内に従ってアンインストールを完了します。
Hamachi以外のVPNクライアントがアンインストールできたら、PCを再起動してからHamachiがサーバーに接続できるか確認してください。
対処9: ファイアウォールの設定で通信を許可する
セキュリティソフトやファイアウォールの機能が原因でHamachiの通信が遮断されているケースがあります。
セキュリティ機能が原因の場合は、セキュリティソフトの設定を変更してHamachiの通信を許可することで問題を解決できます。
標準のWindowsセキュリティを使用している場合は、以下の手順でファイアウォールの設定を変更してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左側のリストより、「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリックします。
- Windowsセキュリティのウィンドウが表示されたら、右ペインで「詳細設定」をクリックします。
- ファイアウォールの設定ウィンドウが表示されます。画面右側の「操作」メニュー内にある、「プロパティ」をクリックします。
- 「ドメインプロファイル」タブを開きます。「保護されているネットワーク接続」の右にある「カスタマイズ」ボタンをクリックします。
- 「Hamachi」のチェックを外します。設定を変更したら「OK」をクリックして前のウィンドウに戻ります。
- 「プライベートプロファイル」タブを開いて、「カスタマイズ」ボタンをクリックし、「Hamachi」のチェックを外します。
- 「パブリックプロファイル」タブを開いて、「カスタマイズ」ボタンをクリックし、「Hamachi」のチェックを外します。
- 3つのタブすべての設定を変更したら、「適用」ボタンをクリックし、ファイアウォールの設定を終了します。
以上でWindowsセキュリティのファイアウォールでHamachiの通信を許可するよう設定できます。サードパーティのセキュリティソフトの場合は、メーカーによって設定手順が異なるため、マニュアルを参考にしてください。
Hamachiの通信を許可しても接続に問題がある場合は、一旦セキュリティソフトの機能を停止して問題が解決しないか確認してください。
対処10: Hamachiのレジストリをリセットする
Hamachiのレジストリキーが破損していたり、キーの値に問題があることが原因で、サーバーに接続できないケースが考えられます。
そのため、Hamachiのレジストリキーを全て削除して再インストールすることで問題が解決する可能性があります。レジストリキーを削除するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を開いて、Hamachiをアンインストールします。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが起動したら、上部メニューの「ファイル」→「エクスポート」を選択します。
- エクスポート範囲を「全て」にしてバックアップ先のフォルダを指定して「保存」をクリックします。
- 上部メニューの「編集」→「検索」をクリックします。
- 「hamachi」と入力して「次を検索」をクリックします。
- 左ペインのツリーで「hamachi」の値があるレジストリキーを右クリックして「削除」を選択します。
- キーボードの「F3」キーを入力して次のキーを検索します。
- 「hamachi」を含むレジストリキーを全て削除します。
Hamachiのレジストリキーが全て削除できたら、PCを再起動してから最新版のHamachiをダウンロードして通常の手順でインストールしてください。