Windows10/11のPCで、保存したフォルダが分からなくなり、作成・編集したファイルやフォルダが見つからないことがあると思います。
単純に保存場所を忘れてしまっている場合もありますが、誤操作でファイルやフォルダを移動・削除していたり、Windows10のアップグレードによってファイルが消えているケースもあります。
本記事では、Windows10/11で見失ったファイル・フォルダを探し出す方法、検索する方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
方法1: クイックアクセスの最近使用したファイルを確認する
エクスプローラーのクイックアクセスには、最近閲覧や編集を行なったファイルが履歴として表示されます。
そのため、直近まで使用していたファイルが見つからなくなった場合は、クイックアクセスを確認すると目的のファイルを見つけれる可能性が高いです。
クイックアクセスで最近使用していたファイルを確認するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- エクスプローラーが起動したら、左ペインで「クイックアクセス」を選択します。
- 右ペインの「最近使用したファイル」の一覧からファイルを探してください。
- 一覧が表示されない場合は、「最近使用したファイル」をダブルクリックして展開してください。
- 目的のファイルが見つかったら、ファイルを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選択すると、保存されているフォルダが表示されます。
方法2: タスクバーでファイル名/フォルダ名を検索する
見失ったファイルやフォルダの名前が分かっている場合は、タスクバーの検索ボックスを利用してファイル名/フォルダ名で簡単に検索することができます。
タスクバーでファイルやフォルダ名で検索を行うには、以下の手順で操作します。
- タスクバーの検索ボックスをクリックします。
- ファイル・フォルダの名前を直接入力します。
- 名前は全てではなく一部分でも検索することができます。
- 一致する項目が見つかると検索結果が表示されます。ファイルやフォルダをクリックすれば開くことができます。
- 検索結果が多かったり、同じ名前を含む別のファイル/フォルダが表示される場合は、検索メニュー上部でカテゴリーをクリックしてください。
- Word、ExcelやPDFなどのドキュメントファイルのみを検索したい場合は、「ドキュメント」をクリックしてください。
- 「その他」のカテゴリーをクリックすると「音楽」「写真」「動画」を指定したり、「フォルダ」のみを検索することができます。
- 検索結果が多かったり、同じ名前を含む別のファイル/フォルダが表示される場合は、検索メニュー上部でカテゴリーをクリックしてください。
- ファイルが保存されているフォルダを確認したい場合は、検索結果のファイル/フォルダを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選択してください。
タスクバーの検索はPC内の全てのデータは検索されず、サインインしているユーザーフォルダ内(デスクトップやドキュメント等)のデータのみが検索される点に注意してください。
この方法で検索してもファイルやフォルダが見つからない場合は、次の方法を試してください。
方法3: エクスプローラーで検索する
エクスプローラーの検索機能を使ってファイルやフォルダを探すこともできます。エクスプローラーの検索は、PC内の全てのデータを検索することができます。
また、ファイル・フォルダの名前が分からない場合でも、ファイルの拡張子や作成日、ファイルサイズ等の情報から検索することもできます。
エクスプローラーで検索を行うには、以下の手順を参考に操作してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- 左ペインで検索対象のフォルダを選択します。PC内を全て検索した場合は「PC」をクリックします。
- ウィンドウ右上にある検索ボックスに、「ファイル名(またはフォルダ名)」を入力してEnterキーを押します。
- ファイル名が不明な場合は、「拡張子(.txtや.docなど)」を入力して検索することもできます。
- 特定の日付で検索したい場合は、「更新日時:(日付)」の形式を入力して検索することもできます。
- 例1: 検索ボックスに「更新日時:2021/01/01」と入力して検索すると、2021年1月1日に作成されたファイルの一覧が表示されます。
- 例2: 「更新日時:2021/01/01 - 2021/01/31」のように日付を半角ハイフンで繋ぐと、期間内に作成されたファイルを検索することができます。
- 名前や拡張子が全く分からず、作成日やサイズ等の情報から検索したい場合は「*(アスタリスク)」を入力して一旦全てのファイルを検索してください。
- 検索結果が多い場合は、リボンメニューにある「検索」をクリックして検索オプションを使って絞り込みを行います。複数の条件を組み合わせることもできます。
- 更新日: ファイル作成日、または最後に編集した日付から検索します。
- 分類: ドキュメント・メール等、ファイルの種類を絞り込みます。
- サイズ: ファイルサイズから検索します。
- 詳細オプション→ファイルコンテンツ: チェックを入れると文書ファイルの中身のテキストから検索できるようになります。
- 目的のファイルが見つかったら、ファイルを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選択すると、保存されているフォルダが表示されます。
方法4: 隠しファイルを表示して検索する
隠しファイルとして設定されているファイルやフォルダは、検索結果に表示されません。
そのため、上記の方法でファイルやフォルダが見つからない場合は、隠しファイルの表示オプションを有効にした状態で検索してみてください。
隠しファイルの表示オプションを有効にして検索するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- ウィンドウ上部にある「表示」タブをクリックします。
- リボンメニュー内にある「隠しファイル」にチェックを入れます。
- 通常の手順で再度検索を行います。
目的のファイルやフォルダが見つかった場合は、同じ手順で「隠しファイル」のチェックを外して非表示に戻してください。
方法5: ゴミ箱を確認する
ファイルやフォルダを検索しても見つからない場合は、誤って削除してしまっているケースが考えられます。
そのため、デスクトップの「ゴミ箱」をダブルクリックで開いて、削除したファイル・フォルダがないか確認してください。
ファイル・フォルダが見つかった場合は、右クリックして「元に戻す」を選択するか、ドラッグして任意のフォルダに移動してください。
ゴミ箱内のファイルが多い場合は、エクスプローラーと同様に右上の検索ボックスから名前で検索することができます。
方法6: 他のアカウントでログインする
Windowsでは、作成したファイルやフォルダは基本的にユーザーアカウントに紐づいたディレクトリ内に保存されます。Windowsに異なるユーザーアカウントでサインインした場合、別のユーザーアカウントが作成したファイル・フォルダは表示されません。
また、Windows10にアップグレードした直後などは一時的なアカウントにサインインしていることが原因で、作成したファイルやフォルダが見つからないケースもあります。
そのため、Windowsにサインインしているアカウントが正しいか確認してください。アカウントを確認するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「アカウント」をクリックします。
- 右ペインの情報で、正しいユーザーアカウントにサインインしているか確認してください。
- 左ペインで「設定の同期」をクリックし、右ペインに「一時プロファイルでログオンしています。」のメッセージが表示されているか確認します。
- 上記のメッセージが表示されている場合は、一時アカウントにサインインしている状態のため一度PCを再起動してください。
サインインしているアカウントに問題がある場合は、「Windowsマーク」を右クリックして「シャットダウンまたはサインアウト」→「サインアウト」をクリックし、正しいアカウントを選択してサインインしてください。
方法7: Windows.oldフォルダを調べる
Windowsのアップグレードや大型アップデートを実行してファイルやフォルダが消えてしまった場合は、「Windows.old」フォルダにデータが残っている可能性があります。
Windows.oldフォルダには、アップグレードまたはアップデート実行前のWindowsのバックアップが保存されています。
そのため、以下の手順でWindows.oldを開いて目的のファイル・フォルダがないか探してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- エクスプローラーが起動したら、上部のアドレスバーに以下のフォルダパスを入力してEnterキーを押します。
C:\Windows\Windows.old
- Windows.oldフォルダが表示されたら、「ユーザー」フォルダなどの各種フォルダを開いて調べます。
- Windows.oldフォルダが見つからない場合は、他の対処法を試してください。
- 目的のファイルが見つかったら、普段使用しているフォルダへファイルをコピーしてください。
方法8: バックアップツールを使って復元する
ハードディスクにファイルが残っていなくても、バックアップを作成している場合は復元することができます。
Windowsには標準でバックアップツールが備わっているので、以下の方法で復元できないか試してみてください。
1.「ファイル履歴」から復元する
Windows10のファイル履歴機能をオンにしている場合は、以下の手順でファイルを復元することができます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左側のメニューにある「バックアップ」をクリックします。
- 「ファイル履歴を使用してバックアップ」の下にある「その他のオプション」の文字をクリックします。
- 画面を下までスクロールし、「現在のバックアップからファイルを復元」をクリックします。
- バックアップの一覧が表示されます。ウィンドウ下部の矢印ボタンを使って、ファイルを失う前の日付を探します。
- 「ファイルの履歴が見つかりませんでした」と表示された場合は、ファイル履歴機能が無効になっているため他の方法を試してください。
- フォルダまたはファイルを選択し、「緑のボタン」をクリックするとファイルが復元されます。
2.「バックアップと復元」から復元する
Windows10にアップグレードする前の環境(Windows7以前)でバックアップを作成していた場合は、以下の手順で復元することができます。
- 「スタート」ボタンより「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」→「バックアップ」と進みます。
- 「以前のバックアップをお探しですか?」の下にある「バックアップと復元に移動(Windows7)」をクリックします。
- 「ファイルの復元元として別のバックアップを選択します」をクリックします。
- 中央のリストにバックアップの一覧が表示されます。復元に使用するバックアップを選択し、「次へ」をクリックします。
- 続いて、復元するファイルを選択します。「ファイルの参照」をクリックして復元するファイルを探します。選択したら「OK」をクリックします。
- ファイルの復元先を選択します。「次の場所」にチェックを入れてから、「参照」ボタンを押して復元したファイルを保存する場所を指定してください。
- 最後に「復元」をクリックするとファイルの復元が開始します。
3.「OneDrive」から復元する
Windows10/11に標準でインストールされているOneDriveに過去にサインインしている場合は、対象のフォルダ内のドキュメントや写真のバックアップが自動的に作成されます。
そのため、OneDriveのページにアクセスして、バックアップが保存されていないか確認してみてください。具体的な手順は以下の通りです。
- 『OneDrive 個人用クラウド ストレージ』のページにアクセスします。
- 「サインイン」をクリックします。
- Microsoftアカウントの「メールアドレス」と「パスワード」を入力してサインインします。
- 左ペインの「ファイル」、「写真」などの項目をクリックしてファイルを探します。
- 「ごみ箱」では、PCで削除してから30日以内のファイルであれば復元することができます。
- 目的のファイルが見つかった場合は、ファイルを右クリックして「ダウンロード」を選択してPCに保存します。
OneDrive以外のGoogleDriveやDropboxなどの他のストレージサービスを利用していた場合は、同様に公式サイトにアクセスしてファイルが見つからないか確認してください。
方法9: Windows File Recoveryを使用して復元する
目的のファイルを誤ってゴミ箱から削除してしまっている場合は、復元ツールを使うことでファイルが見つかる可能性があります。
Windows10のビルド2004以降では、Microsoft公式のフリーソフト「Windows File Recovery」を使用してファイルを復元することができます。
Windows File Recoveryを使用して削除したファイルを探すには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックして「Microsoft Store」を起動します。
- 右上の「検索」をクリックして「Windows File Recovery」と入力します。
- 検索結果から「Windows File Recovery」のアプリページを開きます。
- 「入手」をクリックしてインストールします。
- インストールが完了したら「起動」をクリックします。
- コマンドプロンプトが表示されたら、以下の復元コマンドを入力してEnterキーで実行します。
winfr C: D: /n filename.docx
- 「C:」は検索対象のドライブ、「D:」は復元先のドライブのドライブ文字を指定します。
- 検索対象、復元先のドライブは異なる必要があります。Dドライブがない場合は、USBメモリなどを使用してドライブ文字を指定してください。
- 「filename.xxx」には、検索するファイル名と拡張子を入力します。
- ファイル名が不明な場合は、以下のようにアスタリスクを指定して拡張子のみを指定することもできます。
winfr C: D: /n *.docx
- 「C:」は検索対象のドライブ、「D:」は復元先のドライブのドライブ文字を指定します。
- 復元できるファイルが見つかった場合は、復元先のドライブに「Recovery_日付」の形式の名前のフォルダ内に復元されます。
- 復元先ドライブの「Recovery_日付」フォルダを開いて、復元されたファイルがあるか探してください。
上記の手順でファイルを復元できたら、普段使用しているフォルダへファイルをコピーしてください。