Windowsセキュリティ(WindowsDefender)がウイルスやマルウェアを検出すると「1個の脅威が見つかりました: 対処が必要です」のメッセージが表示されます。
脅威が見つかった場合は、Windowsセキュリティの「ウィルスと脅威の防止」→「保護の履歴」から脅威に対する操作(削除/検疫/デバイスで許可)を選択できます。
しかし、削除などの操作を行なっても「脅威が見つかりました」が繰り返し表示されて削除できない場合があります。
本記事では、Windowsセキュリティの「脅威が見つかりました」が消えない時の対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: スキャン履歴のファイルを直接削除する
Windowsセキュリティの保護の履歴から削除できなかったり、履歴が表示されない場合は、スキャン履歴のファイルを直接削除することで問題が解決する可能性があります。
そのため、以下の手順でWindowsセキュリティのスキャン履歴のファイルを削除してみてください。
- 「Windows + E」キーを押して、エクスプローラーを起動します。
- エクスプローラーが開いたら、上部のメニューから「表示」を選択し、「表示/非表示」内の「隠しファイル」にチェックをつけます。
- 既に隠しファイルが表示される設定になっている場合は操作は不要です。
- エクスプローラーで以下のフォルダにアクセスします。
C:\ProgramData\Microsoft\Windows Defender\Scans\History\Service
- 上記のフォルダは、アドレスバーにパスをコピーしても移動できない場合があります。そのため、「Cドライブ」から順にフォルダを開いてください。
- 途中で「このフォルダにアクセスする許可がありません」と表示された場合は、「続行」をクリックしてください。
- 「Service」フォルダが開いたら、「DetectionHistory」フォルダを右クリックして「削除」を選択します。
- ディレクトリの削除が完了したらPCを再起動します。
PCが再起動できたら、「脅威が見つかりました」の表示が消えたことを確認してください。スキャン履歴のファイルを削除しても問題が解決しない場合は、次の対処に進んでください。
対処2: イベントビューアからスキャンログを削除する
スキャン履歴のファイルを削除しても「脅威が見つかりました」のメッセージが解決しない場合は、イベントビューアからWindowsDefenderのログを消去してみてください。
WindowsDefenderのログを消去することで、「脅威が見つかりました」の表示が消える可能性があります。WindowsDefenderのログを消去するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「イベントビューアー」を選択します。
- イベントビューアーが起動したら、左ペインのツリーを以下の順に展開して、「Windows Defender」を選択します。
アプリケーションとサービスログ → Microsoft → Windows → Windows Defender
- 中央ペインの一覧から「Operational」を選択し、右ペインで「プロパティ」を選択します。
- 「ログの消去」をクリックします。
- 確認ダイアログが表示されたら、「消去」をクリックします。
以上の手順で、WindowsDefenderのログを消去することができます。ログを消去できたら、「脅威が検出されました」が表示されなくなったことを確認してください。
対処3: WindowsDefenderオフラインスキャンを実行する
自動または手動で実行したクイックスキャンによって「脅威が見つかりました」が表示された場合は、WindowsDefenderオフラインスキャンを実行することで問題が解決する場合があります。
そのため、WindowsDefenderオフラインスキャンの実行を試してみてください。オフラインスキャンを実行する手順は、以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」をクリックします。
- 設定ウィンドウが開いたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインの「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインの「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
- 「スキャンのオプション」をクリックします。
- 「Microsoft Defenderオフラインスキャン」を選択して、「今すぐスキャン」をクリックします。
- スキャンが実行されるので、完了するまで待ちます。
以上の手順でオフラインスキャンを実行できたら、「脅威が見つかりました」のメッセージが消えたことを確認してください。
対処4: 除外設定にスキャン履歴のフォルダを追加する
Windowsセキュリティのスキャン対象にスキャン履歴を保存するフォルダが含まれていることが原因で、「脅威が見つかりました」が消えずに繰り返し表示されるケースがあります。
上記の問題は、スキャンの除外設定にスキャン履歴のフォルダを追加することで解決する可能性があります。
Windowsセキュリティのスキャン対象の除外設定を行うには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」→「設定」の順にクリックします。
- 設定ウィンドウが表示されたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインで、「Windowsセキュリティ」を選択します。
- 右ペインで、「ウイルスと脅威の防止」を選択します。
- 右ペインで、ウイルスと脅威の防止の設定の「設定の管理」をクリックします。
- 「除外の追加または削除」をクリックします。
- 「除外の追加」をクリックし、「フォルダ」を選択します。
- フォルダーの選択ダイアログが表示されたら、以下のフォルダにアクセスします。
C:\ProgramData\Microsoft\Windows Defender\Scans\
- 「History」フォルダを選択して「フォルダの選択」をクリックします。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
「History」フォルダを除外設定に追加できたら、再度ウィルススキャンを実行して、「脅威が見つかりました」のメッセージが消えるか確認してください。
対処5: ブラウザの拡張機能・キャッシュを削除する
ブラウザの拡張機能やキャッシュデータに危険性のあるファイルが含まれていることが原因で、「脅威が見つかりました」のメッセージが繰り返し表示されるケースがあります。
そのため、普段から使用しているブラウザの拡張機能とキャッシュを削除することで、問題が解決する可能性があります。
ブラウザの拡張機能とキャッシュを削除する方法には以下の手順で操作してください。
MicrosoftEdgeの場合
- MicrosoftEdgeを起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「拡張機能」の順にクリックします。
- 拡張機能の一覧が表示されたら、「削除」をクリックして全ての拡張機能を削除します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「履歴」の順にクリックします。
- 履歴の右側に表示される「…(3点アイコン)」→「閲覧データをクリア」を選択します。
- 時間の範囲を「すべての期間」に変更し、すべてのチェックボックスにチェックを付けます。
- 「今すぐクリア」をクリックします。
GoogleChromeの場合
- Chromeを起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「その他のツール」→「拡張機能」の順にクリックします。
- 拡張機能の一覧が表示されたら、「削除」をクリックして全ての拡張機能を削除します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「その他のツール」→「閲覧履歴を消去」を選択します。
- 期間を「全期間」に変更し、すべてのチェックボックスにチェックを付けます。
- Cookieにチェックを入れると、保存しているWebサイトのログイン情報が消去される点に注意してください。
- 「データを削除」をクリックします。
ブラウザによって拡張機能とキャッシュを削除する方法は異なるため、上記以外のブラウザはマニュアルやヘルプページを参考にしてください。
ブラウザの拡張機能とキャッシュを削除できたら、Windowsセキュリティで再度スキャンを実行して、「脅威が見つかりました」のメッセージが出なくなったことを確認してください。
対処6: Intel Computing Improvementをアンインストールする
Intel Computing Improvement Programをインストールしていることが原因で、「脅威が見つかりました」の表示が消えないことを一部のユーザーが報告しています。
そのため、インストール中のアプリケーションを確認して、Intel Computing Improvementのアンインストールを行なってください。アンインストールする手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で、「Intel Computing Improvement Program」を選択し「アンインストール」をクリックします。
- 確認ポップアップが表示されたら、「アンインストール」をクリックします。
- 案内に従ってアンインストールを完了します。
Intel Computing Improvementをアンインストールできたら、スキャンを再度実行して「脅威が見つかりました」のメッセージが消えたか確認してください。
対処7: ランサムウェアの防止を有効にする
ランサムウェアの防止が無効になっていることが原因で、Windowsセキュリティに「脅威が見つかりました」のメッセージが表示されるケースがあります。
そのため、ランサムウェアの防止を確認して、無効になっている場合は有効に変更してみてください。具体的な手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」をクリックします。
- 設定ウィンドウが開いたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインの「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインの「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
- 「ランサムウェア防止の管理」をクリックします。
- 「コントロールされたフォルダーアクセス」のスイッチを「オン」に変更します。
ランサムウェアの防止を有効にできたら、再度スキャンを実行して、「脅威が見つかりました」のメッセージが出なくなったことを確認してください。
対処8: Windowsセキュリティをアップデートする
Windowsセキュリティの定義ファイルに問題があることが原因で、「脅威が見つかりました」のメッセージが繰り返し表示されるケースが考えられます。
そのため、定義ファイルを最新の状態にアップデートして問題が解決しないか確認してください。Windowsセキュリティの定義ファイルをアップデートするには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」をクリックします。
- 設定ウィンドウが開いたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインの「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインの「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
- 右ペインの「ウイルスと脅威の防止の更新」の下にある「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- 「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックして、アップデートを実行します。
以上の手順で定義ファイルをアップデートすることができます。アップデートが完了したら、再度スキャンを実行して「脅威が見つかりました」のメッセージが消えたことを確認してください。