Windows10では、サウンド設定からスピーカー(またはマイク)のプロパティウィンドウを開き、「拡張」タブを操作することでイコライザーの設定ができます。
しかし、スピーカーのプロパティを開いても、「拡張」タブが表示されないことがあります。また、「拡張」タブが表示されてもイコライザーの設定がない場合があります。
この問題は、Realtek High Definition AudioドライバーをインストールしたPCで発生しやすいです。
本記事では、Windows10でスピーカープロパティに「拡張」タブやイコライザーの設定が見つからない時の対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: サウンドドライバーを再インストールする
サウンドドライバーに問題が起きていることが原因で、スピーカーのプロパティに「拡張」タブやイコライザー設定項目が表示されないケースがあります。
この問題は、WindowsUpdateなどのドライバーのアップデートをきっかけに発生することがあります。
そのため、サウンドドライバーを一度アンインストールしてから再インストールして、問題が解決されないか確認してみてください。サウンドドライバーを再インストールする手順は、以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーが開いたら、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」のツリーをダブルクリックして展開します。
- ツリー内の「サウンドドライバー名」を右クリックして、「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 複数のドライバーが表示される場合は、すべてのドライバーを順番にアンインストールしてください。
- 確認メッセージが表示されたら、「デバイスのアンインストール」をクリックします。
- PCを再起動します。再起動が完了すると自動でサウンドドライバーが再インストールされます。
サウンドドライバーを再インストールできたら、スピーカーのプロパティを開いて、「拡張」タブが表示されたことを確認してください。
対処2: High Definition Audioドライバーとしてアップデートする
Realtek High Definition Audioドライバーを使用している場合は、Microsoft標準のHigh Definition Audioデバイスドライバーに置き換えることで、「拡張」タブが表示されない問題が解決する可能性があります。
ただし、この方法は「拡張」タブを表示することはできますが、イコライザーの設定項目は表示されない点に注意してください。
サウンドドライバーをHigh Definition Audioドライバーとしてアップデートするには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーが開いたら、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」のツリーをダブルクリックして展開します。
- ツリー内の「Realtek High Definition Audioドライバー」を右クリックして、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリックします。
- 「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧を選択します」をクリックします。
- モデルの一覧で「High Definition Audioデバイス」を選択して「次へ」をクリックします。
- 上記のドライバーが見つからない場合は、「互換性のあるハードウェア」のチェックを外して、製造元で「Microsoft」→モデル「High Definition Audioデバイス」の順に選択してください。
- ドライバーの更新警告ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- ドライバーのインストールが完了したら「閉じる」をクリックして、PCを再起動します。
以上の手順で、High Definition Audioドライバーとしてアップデートできたら、スピーカーのプロパティを開いて「拡張」タブが表示されたことを確認してください。
対処3: オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行する
オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行することで拡張機能の設定画面にアクセスすることができます。
スピーカーやドライバーの問題も自動修復できる可能性もあるため、トラブルシューティングツールを一度実行してみることをおすすめします。
オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行するには以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックし、「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインの「トラブルシューティング」をクリックします。
- 右ペインの一覧で、「オーディオの再生」を選択し、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- 項目が表示されない場合は、画面下部にある「追加のトラブルシューティングツール」をクリックしてください。
- トラブルシューティングツールが起動します。しばらく待つとデバイスの選択を求められるので、使用している「スピーカーデバイス」を選択します。
- 操作を進めて「効果音と拡張設定を無効にする」画面が表示されたら、「はい、オーディオ機能拡張を開きます」をクリックするとサウンドの拡張タブが表示されます。
- 必要な設定を変更したら、案内に従ってトラブルシューティングを完了し「閉じる」をクリックします。
トラブルシューティングツールの実行が完了したら、スピーカーのプロパティで「拡張」タブが表示されたか確認してください。
トラブルシューティングツールを実行しても「拡張」タブが表示できない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処4: 最新のサウンドドライバーを手動でインストールする
サウンドドライバーのバージョンが古かったり、適切なドライバーがインストールされていないことが原因で、スピーカーのプロパティに「拡張」タブやイコライザーの設定項目が表示されないケースがあります。
そのため、最新のサウンドドライバーを手動でインストールして問題が解決しないか確認してください。具体的な手順は、以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーが開いたら、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」のツリーをダブルクリックして展開します。
- ツリー内の「サウンドドライバー名」を右クリックして、「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 確認メッセージが表示されたら、「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します」にチェックを入れてから「アンインストール」をクリックします。
- 注意: 「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します」にチェックを入れるとドライバーが完全に削除されます。適切なドライバーをインストールしないと音が出ない場合があるため、事前に適切なサウンドドライバーのインストールファイルがあることを確認してください。
- アンインストールが完了したら、PCまたはマザーボードのメーカー公式サイトの製品ページにアクセスして、最新のサウンドドライバーをダウンロードします。
- ドライバーの配布ページが不明な場合は、検索エンジンで「パソコンのモデル名 サウンドドライバー ダウンロード」と調べるか、パソコンの取扱説明書を参照して探してください。
- Realtekのサウンドドライバーを使用している場合は、以下のページからダウンロードすることもできます。
- ドライバーファイルをダウンロードできたら、ファイルを展開してからインストーラーを実行します。
- ウィザードが表示されたら、案内に従ってインストールを完了します。
- PCを再起動します。
以上の手順で、最新のサウンドドライバーを手動でインストールすることができます。ドライバーのインストール後にPCが起動したら、スピーカーのプロパティを開いて「拡張」タブが表示されたか確認してください。
対処5: サウンドドライバーに付随する音響アプリを削除する
スピーカーのプロパティの「拡張」タブは、オーディオドライバーが独自の拡張機能を提供していない場合に表示されます。
サウンドドライバーに付随する音響拡張機能を持つアプリケーション(Conexant SmartAudio Audio等)がインストールされていると、拡張タブが表示されなくなることがあります。
そのため、以下の手順でインストールされているアプリケーションを確認し、サウンドドライバーに関連するアプリケーションがある場合はアンインストールを行ってみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で、「サウンドドライバーに付随するアプリケーション」を選択して「アンインストール」をクリックします。
- 確認ポップアップが表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- ウィザードが表示されたら、案内に従ってアンインストールを完了します。
- アンインストールが完了したら、PCを再起動します。
サウンドドライバーに付随するアプリケーションをアンインストールできたら、スピーカーのプロパティを開いて「拡張」タブが表示されたか確認してください。
対処6: ドライバー付随のアプリを使用する
サウンドドライバーに付随するほとんどのアプリケーションでは、アプリケーションでイコライザー等の設定を変更することができます。
そのため、スピーカープロパティで「拡張」タブを表示できない場合は、付随するアプリケーションを使ってイコライザーの設定を行ってください。
Realtekオーディオドライバーを使用している場合は、ドライバーに付属するアプリ「Realtek HDオーディオマネージャー」、またはMicrosoftStoreからインストールできる「Realtek Audio Console」を使ってイコライザーを設定できます。具体的な手順は以下の通りです。
- Realtek HDオーディオマネージャーの場合:
- タスクバー右端の「上矢印」をクリックしてタスクトレイを展開し、「オレンジ色(グレー等の他の色の場合もあります)のスピーカーアイコン」をダブルクリックします。
- 上部タブで「スピーカー」をクリックして、イコライザーの設定を変更します。
- Realtek Audio Consoleの場合:
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「Realtek Audio Console」をクリックします。
- 左ペインで「スピーカー」をクリックして、イコライザーの設定を変更します。
パソコンまたはマザーボードの機種によって付随するアプリケーションは異なります。その他のドライバーの場合は、専用のアプリケーションを起動してイコライザーの設定項目がないか探してください。
対処7: サードパーティ製のアプリでイコライザー機能を使用する
ここまでに紹介した方法を試しても「拡張」タブが表示されずイコライザーを設定できない場合は、使用しているパソコンのサウンドカードがオーディオ拡張機能に対応していないことが考えられます。
そのため、スピーカーのイコライザー機能が目的であれば、サードパーティ製のイコライザーアプリを使用することを検討してください。
イコライザー機能が使用できるアプリは様々ですが、フリーソフトの「Equalizer APO」が機能が豊富で無料で使えるためおすすめです。
また、Windows Media PlayerやiTunes等の音楽プレイヤーアプリには標準でイコライザー機能が備わっています。音楽の再生にイコライザーを使うのであれば、使用している音楽プレイヤーアプリの設定を調べてみてください。
「拡張」タブからイコライザーをどうしても設定したい場合は、オーディオ拡張機能に対応している新しいサウンドカードに交換するか、パソコン本体の買い換えを検討してください。
助かりました、ありがとうございます!!!!!
realtek audio consoleをダウンロードして
そこからイコライザ使えました。
ありがとうございました!