Googleで「お使いのコンピュータネットワークから通常と異なるトラフィックが検出されました」と表示される時の対処

PCやスマホ・タブレットでGoogle検索を利用していると、突然「お使いのコンピュータネットワークから通常と異なるトラフィックが検出されました」、または「異常なトラフィックが検出されました」というメッセージが表示されて正常に検索できないケースがあります。

上記のメッセージが表示されると、reCAPTCHA認証をしないと検索ができない状態になります。さらにreCAPTCHA認証を行っても、頻繁にメッセージが何回も表示されるケースがあります。

本記事では、Google検索で「通常と異なるトラフィックが検出されました」が表示される時の対処方法について詳しく紹介します。

「通常と異なるトラフィック」メッセージが出る原因

Googleの「通常と異なるトラフィックが検出されました」のエラーメッセージは、デバイス(または同一IP)からの検索に何らかの問題があることをGoogleから疑われている際に表示されます。

このメッセージが表示される理由は、機械的に自動化された検索、または悪意のある検索によってサーバーに必要以上の負担が掛かることを防ぐためです。

メッセージが表示される原因は、主にGoogleの検索エンジンで検索を短時間に連続で行っていることが考えられます。

また、短時間にたくさんの検索を行っていない場合でも、以下のような原因によってメッセージが頻繁に表示されることがあります。

  • 検索演算子を使用している
  • VPNを使用している
  • ブラウザに保存されているキャッシュ、Cookieに異常がある
  • デバイスが接続しているネットワークに異常がある
  • ブラウザに異常な検索を行う拡張機能がインストールされている
  • ウイルスやマルウェアが異常な検索を行なっている

問題のある検索の判定はデバイス単位ではなくグローバルIPアドレス単位で行っているため、検索を行なっているデバイスではなく、同一ネットワーク上の別のデバイスに原因があるケースも考えられます。

メッセージが表示された場合は、これから紹介する対処法を試して正常に検索できるようにならないか確認してください。

対処1: reCAPTCHAで認証する

「通常と異なるトラフィックが検出されました」のメッセージが表示された場合は、まず画面に表示されるreCAPTCHA認証を行ってください。

reCAPTCHA認証を行えば、人為的な検索であることを証明でき、その後の検索に問題がなければ正常に検索できるようになります。reCAPTCHA認証をする手順は以下の通りです。

  1. 「通常と異なるトラフィックが検出されました」画面に表示される、「私はロボットではありません」と書かれたチェックボックスをクリックします。
    • チェックボックスではなく画像が表示された場合は、一致する画像を全てクリックして選択してください。
  2. 「送信」ボタンをクリックします。

reCAPTCHA認証ができたら、Googleのページが表示されたことを確認して再度検索を試してみてください。

認証を行なっても少し経つと「通常と異なるトラフィックが検出されました」のメッセージが表示されたり、検索するたびにメッセージが表示される場合は、次の対処方法に進んでください。

対処2: 間隔を空けて検索する

「通常と異なるトラフィックが検出されました」のエラーメッセージは、短い間隔で何度も検索していると発生します。

そのため、一定時間検索するのを止めてから検索を再開してください。通常であれば1~2時間程度待つとメッセージが表示されなくなります。

また、Googleの検索エンジンを使用する自動検索ツールなどを使用している場合は、ツールの使用を停止するか、設定で検索する間隔を変更してください。

対処3: 検索演算子を使用せずに検索する

Googleで使用できる「site:」や「""」などの検索演算子は自動検索ツールなどで頻繁に検索される傾向があるため、通常の検索よりも「通常と異なるトラフィックが検出されました」のメッセージが発生しやすくなります。

そのため、検索演算子を使用して検索している場合は、必要な時だけ検索演算子を使用して、通常の検索では検索演算子を使用しないようにしてください。

検索演算子を使用せずに検索してもメッセージが表示される場合は、次の対処方法に進んでください。

対処4: Googleの検索アクティビティを削除する

Googleに記憶されている検索アクティビティに問題があることが原因で、「通常と異なるトラフィックが検出されました」のメッセージが頻発するケースが考えられます。

そのため、Googleの検索アクティビティを一度削除して、メッセージの表示が改善しないか確認してください。Googleの検索アクティビティを削除するには、以下の手順で操作します。

  1. 『Google - マイアクティビティ』のページにアクセスします。
  2. 「ウェブとアプリのアクティビティ」の「アクティビティを管理」をクリックします。
  3. 「削除」をクリックして、「全期間」を選択します。
  4. 「検索」「画像検索」「動画検索」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。
  5. 「削除」をクリックします。

Googleの検索アクティビティを削除できたら、通常通り検索してエラーメッセージが表示されなくなったことを確認してください。

対処5: ブラウザの拡張機能を無効化する

PCのブラウザにインストールされている拡張機能やアドオンが原因で、Googleで「通常と異なるトラフィック」メッセージが頻繁に表示されるケースが考えられます。

そのため、ブラウザの拡張機能を全て無効化した状態で、メッセージの表示が改善しないか確認してください。Google Chrome、Microsoft Edgeでは、以下の手順で拡張機能を無効化できます。

  • Google Chrome:
    1. Chromeを起動して、右上の「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「設定」を選択します。
    2. 左側のメニューリストから「拡張機能」をクリックします。
    3. Chromeにインストールされている拡張機能の一覧が表示されます。
    4. 全ての拡張機能のスイッチを「オフ」にして無効化するか、「削除」をクリックして削除します。
  • Microsoft Edge:
    1. Microsoft Edgeを起動して、右上の「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「拡張機能」を選択します。
    2. Edgeにインストールされている拡張機能の一覧が表示されます。
    3. 全ての拡張機能のスイッチを「オフ」にして無効化するか、「削除」をクリックして削除します。

全ての拡張機能を無効化できたら、Googleで検索を行なってメッセージの表示が改善したか確認してください。改善した場合は、1つずつ拡張機能を有効に戻して原因の機能を特定してください。

対処6: ブラウザのシークレットモードを解除する

ブラウザがシークレットモードになっていると、Googleで「通常と異なるトラフィック」メッセージが頻繁に表示されるケースがあります。

そのため、ブラウザがシークレットモードになっている場合は、通常のモードに戻した状態でメッセージの表示が改善しないか確認してください。

ブラウザでシークレットモードを解除するには、シークレットウィンドウを閉じてブラウザを再度開くか、ブラウザのメニューから通常モードのウィンドウ(またはタブ)を開きます。

iPhone/iPadのSafariの場合は、画面右下のタブ切り替えアイコンをタップして「プライベート」をタップすると解除できます。

ブラウザを通常モードに切り替えれたら、Googleで検索を行なってメッセージが表示されなくなったことを確認してください。

対処7: VPN接続を切断する

デバイスのネットワーク接続にVPNを使用していることが原因で、Googleで「通常と異なるトラフィック」メッセージが頻繁に表示されるケースが考えられます。

そのため、VPNに接続している場合は、接続を解除した状態でエラーメッセージの表示が改善しないか確認してください。VPN接続を解除するには、以下の手順で操作します。

  • Windowsの場合:
    1. タスクバー右側の「ネットワーク(またはWi-Fi)」アイコンをクリックします。
    2. ネットワークの一覧から「接続中のVPN」の「切断」をクリックします。
  • Macの場合:
    1. 「Appleマーク」→「システム環境設定」の順にクリックします。
    2. 「ネットワーク」をクリックして開きます。
    3. ネットワークの一覧から「接続中のVPN」を選択して「接続解除」をクリックします。
  • iPhone/iPadの場合:
    1. 「設定」アプリを開きます。
    2. 「VPN」のスイッチをタップして「オフ」に切り替えます。
  • Androidの場合:
    1. 「設定」アプリを開きます。
    2. 「ネットワークとインターネット」をタップします。
    3. 「VPN」をタップします。
    4. 「接続中のVPN」をタップして「切断」をタップします。

VPN接続を切断できたら、Googleでメッセージが表示されずに正常に検索できるようになったか確認してください。

対処8: デバイスとルーターを再起動する

デバイスやルーターにネットワーク関連の何らかのトラブルは発生していることが原因で、Googleで「通常と異なるトラフィック」のメッセージが表示されるケースがあります。

そのため、デバイスとルーターを一度再起動して問題が解決しないか確認してみてください。デバイスとルーターを再起動するには、以下の手順で行います。

  1. デバイスを操作して電源を切ります。
    • Windowsの場合: 「Windowsマーク」をクリックして「電源アイコン」→「シャットダウン」を選択します。
    • Macの場合: 「Appleマーク」をクリックして「シャットダウン」を選択します。
    • iPhoneの場合: 「サイド/トップボタン」と「音量ダウンボタン」を同時に長押し、電源オフスライダーが表示されたらドラッグして電源を切ります。
    • Androidの場合: 「電源ボタン」を長押しして「電源を切る」をタップします。
  2. ルーターのACアダプタを抜いて電源を切ります。
  3. 30秒程度待ってから、ルーターのACアダプタを接続して電源を入れます。
  4. デバイスの電源ボタンを押して電源を入れます。

上記の手順でデバイスとルーターを再起動できたら、Googleの検索を行なってメッセージが表示されなくなったことを確認してください。

対処9: Wi-Fiとモバイル通信を切り替える

スマホやタブレットで検索する際に「通常と異なるトラフィック」のメッセージが表示される場合は、Wi-Fiとモバイル通信を切り替えてグローバルIPを変更することでエラーを回避できます。

この方法は根本的な対処にはなりませんが、メッセージが頻繁に表示される際に一時的な応急処置として有効です。

スマホやタブレットでWi-Fiとモバイル通信を切り替えるには、以下の手順で操作してください。

  • iPhone:
    1. 画面の右上隅を下方向にスワイプし、コントロールセンターを開きます。
      • iPhone 8以前の機種の場合は、画面の下中央を上方向にスワイプしてください
    2. 「モバイル通信」を「オン」にした状態で、「Wi-Fi」のアイコンをタップして「オン/オフ」を切り替えます。
      • Wi-Fiを「オン」にするとWi-Fi接続に、Wi-Fiを「オフ」にするとモバイル通信に切り替わります。
  • Android:
    1. 画面の上端から下方向にスワイプして通知領域を開きます。
    2. もう一度画面の上端から下方向にスワイプしてクイック設定パネルを開きます。
    3. 「モバイル通信」を「オン」にした状態で、「Wi-Fi」のアイコンをタップして「オン/オフ」を切り替えます。
      • Wi-Fiを「オン」にするとWi-Fi接続に、Wi-Fiを「オフ」にするとモバイル通信に切り替わります。

PCの場合でもポケットWi-Fiやテザリングを使用することでメッセージを同様に回避できます。

Wi-Fiとモバイル通信を切り替えれたら、Googleで検索を行なってメッセージが表示されなくなったか確認してください。

対処10: ブラウザのキャッシュとCookieを削除する

ブラウザのキャッシュやCookieに問題が起きていることが原因で、Googleで「通常と異なるトラフィック」のメッセージが表示されるケースがあります。

そのため、ブラウザのキャッシュとCookieを削除して問題が解決しないか確認してみてください。ただし、Cookieを削除するとWebサイトに保存しているログイン情報も削除されて再ログインが必要になる点に注意してください。

ブラウザのキャッシュとCookieを削除するには、以下の手順で操作してください。

  • Google Chrome:
    1. Chromeを起動して、「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「履歴」を選択します。
    2. 「閲覧履歴データを削除」をタップします。
    3. 「期間」の設定を「全期間」に変更します。
    4. 「キャッシュされた画像とファイル」と「Cookieと他のサイトデータ」にチェックを入れます。
    5. 「データを削除」をクリックします。
  • Microsoft Edge:
    1. Microsoft Edgeを起動して、「メニュー(3点アイコン)」→「履歴」→「履歴データをクリア」の順にクリックします。
    2. 時間の範囲を「すべての期間」に変更して、「キャッシュされた画像とファイル」、「Cookieおよびその他のサイトデータ」にチェックを入れます。
    3. 「今すぐクリア」をクリックします。
  • Safari(Mac):
    1. Safariを起動して上部メニューの「履歴」→「履歴を消去」を選択します。
    2. 消去の対象を「すべての履歴」に変更して「履歴を消去」をクリックします。
  • Safari(iPhone/iPad):
    1. 「設定」アプリを開きます。
    2. 「Safari」をタップします。
    3. 「履歴とWebサイトデータを消去」をタップし、確認ポップアップが表示されたら「履歴とデータを消去」をタップします。

ブラウザのキャッシュとCookieを削除できたら、Googleのページを読み込み直して検索し、メッセージが表示されなくなったことを確認してください。

対処11: ブラウザの設定をリセットする

ブラウザに何らかの問題があることが原因で、Googleで「通常と異なるトラフィック」のメッセージが表示されるケースがあります。

そのため、ブラウザの設定をリセットして問題が解決しないか確認してください。ただし、この方法を実行するとブラウザの全て設定がリセットされるため、再設定が必要になる点に注意してください。

PCのブラウザの設定をリセットするには、以下の手順で操作してください。ブラウザ(スマホのブラウザアプリなど)によっては設定をリセットできないため、リセットができない場合は代わりに再インストールを行ってください。

  • Google Chrome:
    1. Chromeを起動して、「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「設定」を選択します。
    2. 左ペインの「詳細設定」をクリックして、「リセットとクリーンアップ(設定のリセット)」をクリックします。
    3. 「設定を元の既定値に戻す」をクリックして「設定のリセット」をクリックします。
  • Microsoft Edge:
    1. Microsoft Edgeを起動して、右上の「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「設定」を選択します。
    2. 左ペインの「設定のリセット」をクリックします。
    3. 「設定を復元して既定値に戻します」をクリックして「リセット」をクリックします。

ブラウザの設定をリセット、またはブラウザを再インストールできたら、Googleの検索を行なってメッセージが表示されなくなったことを確認してください。

ブラウザの設定のリセットや再インストールで解決しない時は、使用するブラウザを変更するとメッセージを回避できる場合があります。

対処12: セキュリティスキャンを実行する

デバイスがウィルスやマルウェアに感染しており、バックグラウンドでGoogleに悪意のある検索を実行しているケースが少なからず考えられます。ウィルスやマルウェアの感染は、特にウィルスやマルウェアが多く存在するWindowsの環境で発生することがあります。

ここまでの対処方法で解決せず、ウィルスやマルウェアの感染が心配な場合は、念の為ウィルススキャンを実行しておくことをおすすめします。

標準のWindowsセキュリティでウィルススキャンを実行するには、以下の手順で操作してください。

  1. 「Windowsマーク」をクリックして、「設定」を選択します。
  2. 「更新とセキュリティ」をクリックします。
  3. 左ペインの「Windowsセキュリティ」をクリックします。
  4. 「Windowsセキュリティを開く」ボタンをクリックします。
  5. 「Windowsセキュリティ」が開いたら、「ウイルスと驚異の防止」をクリックします。
  6. 「スキャンのオプション」をクリックします。
  7. 「フルスキャン」を選択して「今すぐスキャン」をクリックします。
  8. スキャンが完了までしばらく待ちます。脅威が発見された場合は自動的に隔離されます。

ウィルススキャンによってウィルスやマルウェアを除去できたら、Googleの検索が正常にできるようになったか確認してください。

解決しない場合

全ての方法を試してもGoogleで「通常と異なるトラフィック」のメッセージが表示される場合は、危険な検索を行うユーザーとしてブラックリストに追加されているか、Google側に不具合があることが考えられます。

検索の際に毎回メッセージが表示されるようになっても、1日以上待てば正常に検索できるようになることがほとんどです。また、Google側に不具合がある場合も、1日以上待てば大抵の問題は改修されます。

そのため、検索しない状態で1日以上待ってから検索を試してみてください。正常に検索できた場合は、その後も自然な検索を行っていればメッセージは表示されません。

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