
北海道新幹線以外の新幹線では、JR各社によって新幹線内でフリースポットのWi-Fiが使えます。JRが提供しているフリーWi-Fiの場合、セキュリティ保護がされていないWi-Fiのため個人情報を扱ったり仕事で使うことはできないのですが、ネットを閲覧するくらいなら問題ありません。
しかし、GoogleやYahooなどで検索しようとしただけで遅いと感じられることがあります。この記事では新幹線フリーWi-Fiが遅い原因と対処方法について解説します。
この記事の内容
新幹線のフリーWi-Fiが遅くなる原因
原因1: たくさんの人が1つのアクセスポイントに接続している
Wi-Fi(無線LAN)は、Wi-Fiルーターを使うことによって複数の端末に電波を届けることできます。
しかし、インターネット回線は1本なので、接続する端末数が多いほど、回線の通信が混み合いインターネットの速度も遅くなります。
新幹線は多いときで1000人を超える人が乗るため、全員がWi-Fiに繋いだ場合大量の通信が発生します。
JRが提供しているWi-Fiの電波は光ファイバー回線などの通信量が多いものではなく、携帯電話会社が発信している電波を使っているので大元となる通信量は大人数で分配するには十分ではありません。
原因2: 車内の電波が多すぎる
スマホや携帯ゲーム機、スマートウォッチなど、1人1つ以上の通信デバイスを持っているのが当たり前になりつつあります。新幹線のような狭い空間に大人数が集まった場合、それらの発する電波の量は膨大です。
電波は同じ周波数帯では干渉しあうため、純粋なWi-Fi通信よりも、混雑している車内のほうが通信速度の低下の原因となります。
原因3: 山間部やトンネル内を通行している
新幹線のフリーWi-Fiは携帯回線の電波を受信してそれを利用者に分配しています。
そのため、山間部やトンネル内などの電波の届きにくいところでは通信が遅くなることもあれば、切れてしまうこともあります。
新幹線のフリーWi-Fiが遅くなる時の対処法
対処法1: 朝や夜などの比較的混んでいない時間帯の新幹線に乗る
下りの新幹線は朝が、上りの新幹線は夜が混みやすいとされています。またゴールデンウィークなどの長期休暇の場合は、その期間中ほぼすべて混みやすくなります。
混雑している新幹線内では接続者数が多くなるため、混雑していない時間帯の新幹線を選ぶようにします。
対処法2: 携帯キャリアが提供するFree Wi-Fiに接続する
東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線ではDocomo Wi-Fi、au Wi-Fi、が使えます。東海道新幹線N700系ではソフトバンクWi-Fiスポットが使えます。
新幹線フリーWi-Fiが遅く、かつ、対象の新幹線に乗車する場合には、携帯キャリアが提供するフリーWi-Fiに切り替えることによって速度が改善する可能性があります。
携帯キャリア各社によって接続方法が異なるので、乗車前にあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
対処法3: テザリングを使う
携帯電話のLTE回線は、契約内容によってはテザリングに対応しています。使用できる通信量は契約内容によって異なりますし、場合によっては月の通信量を超えて通信してしまいパケット通信費が多くかかることもあります。
また山間部やトンネル内で通信が遅くなったり切れたりするのはLTE回線でも同様です。
そういった注意点に気を付けさえすれば、テザリングは比較的通信速度が安定しているため、ストレスなく利用できるでしょう。
- テザリングとは携帯電話のLTE回線を、携帯電話がルーターとなって他の端末にWi-Fi通信させることができる技術。
- 携帯キャリアによってはテザリングオプションを別途契約する必要がある。
対処法4: モバイルWi-Fiルーターを使う
Y!mobile やXi などのモバイルWi-Fiルーターであれば、利用者だけが使えるため、通信速度が低下することはありません。(電波状況や環境などによっては速度低下の原因となることもあります)
モバイルWi-Fiルーターをあらかじめ契約しておくか、レンタルのモバイルWi-Fiルーターで契約しておくことによって、サービス提供エリア内であれば、どこでもインターネット通信することが可能になります。
モバイルWi-Fiルーターは月額2000~6000円程度の維持費がかかりますが、レンタルWi-Fiルーターであれば契約した日数分だけの支払いとなるため、出張や国内旅行などの短期間利用ではレンタルのほうが安く済みます。
新幹線フリーWi-Fiを使う場合の注意点
新幹線フリーWi-Fiではパスワードがかけられていないため、誰でも簡単登録だけで利用できるのが利点です。ただしパスワードがかかっていないということは、他のユーザーから簡単に不正アクセスを許す原因となるのが難点です。
パソコンで利用するのは避け、スマホやタブレットなどでWebサーフィンする場合でもログインが必要なサイトや個人情報を扱うページなどは開かないように注意する必要があります。
なお、携帯電話のLTE回線をテザリングする場合や、モバイルWi-Fiルーターで接続する場合はパスワードが設定されてますので安心して使えます。