Windows10には、物理メモリ(RAM)に加えて仮想メモリの技術が使われています。仮想メモリのサイズは、初期設定では自動的に管理する設定になっています。
しかし、パソコンを利用していると「仮想メモリが不足しています」の警告メッセージが出るケースがあります。
今回は、Windows10で仮想メモリの不足メッセージが出た時の対処方法を紹介します。
仮想メモリは、手動で最適な設定にすることでPCをのパフォーマンスも向上するケースもあるため参考にしてみて下さい。
対策1: 仮想メモリのページングファイルの上限を変更する
まず、すぐにできる対策は、仮想メモリに使用するページングファイル(Pagefile.sys)の上限サイズを手動で設定して上げることです。
Windows10で仮想メモリの設定を変更するには、次の手順で操作します。
- 「スタート」を右クリックして「システム」を選択します。
- 関連設定から「システム情報」をクリックします。
- 左メニューから「システムの詳細設定」をクリックします。
- パフォーマンスの「設定」をクリックします。
- 「詳細設定」タブをクリックします。
- 仮想メモリの「変更」をクリックします。
- 「全てのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。
- SSD・HDDの構成に最適な仮想メモリを設定します。
- 複数のSSD(もしくはHDD)がある場合
- 「別のドライブ(D:など)」を選択して「カスタムサイズ」をオンにします。
- 「初期サイズ」「最大サイズ」に同じ値を設定します。
- 仮想メモリのサイズは、物理メモリの0.5〜1倍の値がおすすめです。
- 「初期サイズ」「最大サイズ」は同じサイズ値を設定して下さい。
- 「設定」をクリックします。
- 「システムで使用しているドライブ(C:など)」を選択して「ページングファイルなし」をオンにします。
- 「設定」をクリックします。確認メッセージが出るので「はい」をクリックします。
- SSD(もしくはHDD)が1つの場合 (*1つのディスクがパーテーションで区切ってある場合もこちらの設定が推奨です)
- 「システムで使用しているドライブ(C:など)」を選択して「カスタムサイズ」をオンにします。
- 「初期サイズ」「最大サイズ」に同じサイズ値を設定します。
- 仮想メモリのサイズは、物理メモリの0.5〜1倍の値がおすすめです。
- 「設定」をクリックします。
- 複数のSSD(もしくはHDD)がある場合
- 仮想メモリの設定ができたら「OK」をクリックします。
上記の手順で、仮想メモリのページングファイルの上限を変更できたら、仮想メモリの不足エラーが出なくなったか確認してください。
対策2: 物理メモリ(RAM)を増設して増やす
仮想メモリの上限を変更しても仮想メモリ不足の警告が出る場合は、PCの物理メモリを増設することを検討してください。
仮想メモリの不足が出る原因は、使用しているアプリケーションやファイルが物理メモリの上限を超えているためです。
そのため、単純にメモリを増設して物理メモリを増やすことで、仮想メモリの不足を回避することができます。
PCの物理メモリの容量を確認するには、次のページを参考にして下さい。
メモリは、デスクトップPC、ノートPC共に増設できる機種が多いです。詳しくは、機種のメーカーページからスペック情報の以下の項目を確認して下さい。
- 最大メモリ
- 最大メモリが現在の物理メモリよりも多い場合は、メモリを増設することができます。
- メモリの空きスロット
- 空きスロットがない場合でも、既存のメモリと差し替えることで増設することができます。
物理メモリが増設できることが確認できたら、メモリの増設を検討してみて下さい。増設の手順については次のページを併せて参考にして下さい。