Google ChromeでWebサイトにアクセスした時に、「このウェブページにアクセスできません。DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG」というエラーが発生して表示されないことがあります。
ページの再読み込みで解決する場合もありますが、エラーが解決しない場合はWebサイトが閲覧できなくなるため対処する必要があります。
この記事では、Windows10のChromeで「DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG」エラーが発生した時の対処法を紹介します。
この記事の内容
DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGエラーが発生する原因
Chromeで「DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG」のエラーが発生する場合、Chromeでインターネットの通信ができていないことが考えられます。
Chromeがインターネットに繋がらなくなる具体的な原因としては次のとおりです。
- Chromeアプリに一時的なエラーが発生している
- ネットワーク機器(ルータなど)に不具合やエラーが発生している
- PCのネットワーク設定・ネットワークドライバーに問題がある
- DNSサーバに障害が発生している
- アドブロックなどの拡張機能が影響している
- セキュリティソフトによって通信がブロックされている
Chromeの一時的なエラーであれば、ページの再読み込みやアプリの再起動で解決するケースが多いです。
解決しない場合は、PCのネットワーク接続に問題が起きていることが考えられます。
具体的な対処方法を紹介していくので、順に試してChromeのエラーが解決しないか検証してみて下さい。
対処1: PCのインターネット接続を確認する
PCやネットワーク機器がインターネットに接続できていないため、Chromeで正常にページにアクセスできないケースが考えられます。
まずは、PCのインターネット接続に問題がないか次の項目を確認して下さい。
- タスクバー右側の「WiFi(もしくはLAN)アイコン」に「!」や「×」マークが出ている
- 特定のページではなく他のページも同様のエラーが出る
- Edgeなどの他のブラウザでもページにアクセスできない
上記の項目に該当する場合は、PCがインターネットに接続できていないことが考えられます。
まずは、ネットワーク関連の機器をすべて再起動してみて下さい。具体的には、次の機器を再起動します。
- PC
- ONU/ホームゲートウェイ(回線事業者から貸し出されている機器)
- Wi-Fiルーター
- ネットワークハブ
ONUやルーター、ハブなどを再起動するには、ネットワーク機器の電源スイッチを押すか、背面の電源コードを抜いて再度接続します。
全てのネットワーク機器が再起動できたら、タスクバーのWiFi(もしくはLAN)アイコンに異常がないか確認して下さい。
対処2: DHCPを利用してIPアドレスを再取得する
ネットワーク内でIPアドレス(ローカルIP)が競合していたり、DHCPサーバーから正常なIPアドレスが取得できていないとChromeで通信エラーが発生します。
そのため、ローカルIPを一度再取得してみて下さい。IPを再取得するには、次の手順でWindows PowerShellを起動してコマンドを入力します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御(UAC)が表示されたら「はい」を押します。
- 次のコマンドを順番に入力してEnterキーで実行します。
ipconfig /release ipconfig /renew
- IPの再取得が完了します。次のコマンドを入力してローカルIPを確認します。
ipconfig /all
- 一般的な家庭のネットワーク環境では、正常なIPが取得できていれば「192.168.xxx.xxx」という形式のIPが表示されます。
- ネットワーク環境によって正常なIPが異なる場合もあります。
対処3: DNSキャッシュをクリアする
DNSキャッシュが悪影響を及ぼしてエラーが発生していることも考えられます。そのため、一度DNSキャッシュをクリアすることをおすすめします。
DNSキャッシュをクリアするときは、Window PowerShellを起動して以下のコマンドを実行しましょう。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」を押します。
- 次のコマンドを順番に入力してEnterキーで実行します。
ipconfig /flushdns
コマンドが正常に実行できたらDNSのキャッシュクリアは完了です。Chromeのリロードボタンを押してWebサイトが正常に開けるか確認して下さい。
対処4: ネットワークインターフェースをリセットする
ネットワークインターフェースのリセットもエラーを解消するために有効な方法のひとつです。この作業を行う場合は、Windows PowerShellを起動した後に次のコマンドを実行します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」を押します。
- 次のコマンドを順番に入力してEnterキーで実行します。
netsh interface ip reset c:\old.log
- 上記のコマンドは、ネットワークインターフェースをリセットし、変更内容をold.logというファイルに出力してCドライブ直下に保存するというコマンドです。
- リセットするためには、ログファイルを指定する必要があります。
ネットワークインターフェースのリセットができたら、再度ChromeでWebサイトにアクセスしてDNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGのエラーが出ないか確認して下さい。
対処5: ネットワークドライバーをアップデートする
ネットワークアダプタのドライバーのバージョンが古いことが原因で、通信に問題が起きてDNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGのエラーが表示されるケースがあります。
そのため、ネットワークドライバーを最新の状態にすることで問題が解決する可能性があります。ドライバーのアップデートを行うには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ネットワークアダプタ」のツリーを展開します。
- 「使用中のネットワークアダプタ名」を右クリックして「ドライバーの更新」をクリックします。
- ネットワークアダプタ名は、無線の場合:WirelessやWi-Fi、有線の場合:EthernetやNetwork Contollerなどの表記があることが多いです。
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索します」を選択します。
- 自動的に新バージョンのドライバーが検索されインストールが実行します。
- 完了したらウィザードを閉じます。
ネットワークドライバーが更新できた場合は、再度Chromeでエラーが出るか確認して下さい。
対処6: ネットワークドライバーを再インストールする
誤ったネットワークドライバーがインストールされていると、通信に問題が起きてChromeでDNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGのエラーが出る原因になります。
ネットワークドライバーの更新でエラーが解決しない場合は、ドライバーを再インストールすることで、エラーが解決する可能性があります。
ネットワークドライバーを再インストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ネットワークアダプタ」のツリーを展開します。
- ドライバーを再インストールする「ネットワークアダプタ名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」をクリックします。
- ネットワークアダプタ名は、無線の場合:WirelessやWi-Fi、有線の場合:EthernetやNetwork Contollerなどの表記があることが多いです。
- アンインストールの確認が出るので「アンインストール」をクリックします。
- ネットワークドライバーが削除できたら、PCを再起動します。
- 再起動が完了するとネットワークアダプタが自動でインストールされます。
以上でネットワークドライバーを再インストールすることができます。ChromeでWebサイトが正常に表示されるかを確認して下さい。
対処7: 利用するDNSサーバを変更する
DNSサーバに何らかの不具合が発生している可能性が考えられる場合は、以下の手順にしたがって利用するDNSサーバを変更してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
- ネットワーク設定の変更に表示される「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
- ネットワークアダプターの一覧が表示されるので、利用中のネットワークを右クリックして「プロパティ」を開きます。
- 無線の場合はワイヤレスネットワーク接続、有線の場合はローカルエリア接続を選択して下さい。
- 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP IPv4)」を選択します。
- 右下の「プロパティ」をクリックします。
- 「次のDNSサーバのアドレスを使う」にチェックを入れて、以下のGoogle DNSのIPアドレスを入力します。
- 優先DNSサーバ: 8.8.8.8
- 代替DNSサーバ: 8.8.4.4
- 「OK」をクリックします。
*すでにGoogle DNSを利用していてエラーが発生した場合は、「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックを入れてISPが提供するDNSサーバを利用してみて下さい。
DNSの設定変更後、正常にWebサイトにアクセスできか確認して下さい。
エラーが解決した場合は、DNSサーバーに問題が起きていることが考えられるため、復旧するまで変更後のDNSサーバを利用して下さい。
対処8: セキュリティソフトを一時的に停止にする
セキュリティソフトがChromeの通信を遮断していおり、DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGのエラーが発生することがあります。
サードパーティーの製のセキュリティソフトを使用している場合は、一旦機能を停止した状態でWebサイトにアクセスできるかを確認してみて下さい。
停止する方法はセキュリティソフトによって異なるため、マニュアルで確認してください。セキュリティソフトが原因の場合は、Chromeアプリをブロックしないよう除外設定を行うか、別のセキュリティソフトの使用を検討して下さい。
対処9: Chromeの拡張機能を無効にする
Chromeにアドブロックなどの広告をブロックする拡張機能がインストールされていると、ページにアクセスできずDNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIGが出るケースがあります。
そのため、拡張機能をインストールしている場合は、一旦全ての拡張機能を無効にして、ページに正常にアクセスできないか試してみて下さい。
Chrome拡張機能は、次の手順で無効にすることができます。
- Chromeの右上の「メニューアイコン(3点マーク)」をクリックします。
- 「その他ツール」→「拡張機能」を選択します。
- インストールされている拡張機能の一覧が表示されます。
- 全ての拡張機能のスイッチを「オフ」に切り替えます。
全ての拡張機能が無効にできたら、再度Chromeでページを読み込み直して下さい。