Minecraftでは、GPUのレンダリング負荷を軽減してゲームを快適にプレイするためにOpenGLが使用されています。
しかし、Minecraftをプレイしているとチャットに「OpenGL Error: 1280/1282/1283/1286」などのエラーログが大量に表示されるケースがあります。
本記事では、PCのMinecraftでOpenGLのエラーが発生する原因と対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
MinecraftでOpenGLエラーが出る原因
MinecraftでチャットにOpenGLエラーが表示される原因としては、主に次のことが考えられます。
- グラフィックドライバーのバージョンが古い
- グラフィックドライバーの破損
- シェーダー、Modの破損・競合
- OptiFineのバージョンが古い
- Javaのバージョンが古い
- アプリケーションの不具合、破損
グラフィックドライバーに問題があるか、追加したシェーダーやModに問題があるケースが多いです。
対処できる可能性の高い対処方法から紹介していくので、順にOpenGLエラーが解決しないか確認していってください。
対処1: Minecraftを再起動する
Minecraftの一時的なエラーにより突然OpenGLエラーが発生することがあります。
一時的なエラーはアプリケーションを再起動することで正常に動作することがあります。そのため、Minecraftを一度再起動してみてください。
再起動後もOpenGLエラーが再発する場合は、次の対処法に進んでください。
対処2: ビデオ設定を変更する
使用しているグラフィックボード(もしくはチップセット)によっては、VBOもしくは領域描画の機能が原因で、1281のOpenGLエラーが発生することがあります。
そのため、Minecraftのビデオ設定を変更して、OpenGLエラーが解決しないか確認してください。また、その他の設定でOpenGLエラーを非表示にすることもできます。
ビデオ設定を変更するには、次の手順で操作します。(*以下の設定は、OptiFineを導入している場合に変更することができます。)
- Minecraftを起動します。
- 「設定」をクリックします。
- 「ビデオ設定」をクリックします。
- 次の機能の項目がある場合は、「オフ」に変更します。
- 「VBOの使用(Use VBOs) *OptiFine1.16.1以前
- 「パフォーマンスの設定」→「領域描画(Render Regions)」 *OptiFine
- 「その他の設定」→「OpenGLエラーの表示(Show GL Errors)」 *OptiFine
- この設定項目は、エラーを解決できるわけではありませんが、チャット中のOpenGLエラーの表示を消すことができます。
- Minecraftの動作に問題がない場合は、OpenGLエラーの表示をオフにしてください。
ビデオ設定が変更できたら、MinecraftをプレイしてOpenGLエラーが解決したことを確認してください。
対処3: グラフィックドライバーを最新にアップデートする
グラフィックドライバーのバージョンが古いことが原因で、MinecraftでOpenGLエラーが発生することがあります。
そのため、グラフィックドライバーを最新バージョンにアップデートすることでエラーが解決する可能性があります。グラフィックドライバーをアップデートするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ディスプレイアダプター」のツリーを展開します。
- 「グラフィックドライバー名」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」をクリックします。
- 最新のドライバーが見つかった場合は、自動でインストールされます。
グラフィックドライバーが最新バージョンにアップデートできたら、Minecraftを再起動してOpenGLエラーが解決したことを確認してください。
NVIDIA/AMDのグラフィックボードを搭載している場合
NVIDIA/AMDのグラフィックボードを搭載している場合は、最新のグラフィックドライバーを手動でインストールするとOpenGLエラーが解決する可能性があります。
NVIDIA/AMDの最新のグラフィックドライバーを手動でインストールするには、次の手順で操作します。
- グラフィックボードメーカーのドライバーダウンロードページにアクセスします。
- 使用しているグラフィックボードの型番を選択してドライバーのインストーラーをダウンロードします。
- グラフィックボードの型番が不明な場合は、『PCのスペック(性能)や構成を確認する方法 – Windows10【メモリ/CPU/グラボ】』を参考にDirectX診断ツールで確認を行なってください。
- ダウンロードしたインストーラーファイルをダブルクリックして実行します。
- ウィザードに従ってインストールを完了します。
以上の手順で、NVIDIA/AMDの最新のグラフィックドライバーをインストールすることができます。正常にアップデートできたら、Minecraftを起動してエラーが発生しないか確認してください。
対処4: グラフィックドライバーを再インストールする
グラフィックドライバーが正常にアップデートできない場合や、アップデートを行なってもMinecraftのOpenGLエラーが発生する場合は、グラフィックドライバーの再インストールを試してみてください。
グラフィックドライバーを再インストールするには以下の手順で行います。
- Display Driver Uninstaller(DDU)を使用して、既存のグラフィックドライバーを完全にアンインストールします。
- DDUを使用してドライバーを完全にアンインストールする手順は、『GeForce/Radeonのグラフィックドライバーを完全アンインストールする方法』を参考にしてください。
- グラフィックボードメーカーのドライバーダウンロードページにアクセスし、最新のドライバーをダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーファイルをダブルクリックして実行します。
- ウィザードに従ってドライバーのインストールを完了します。
グラフィックドライバーを再インストールすることができたら、Minecraftを起動してOpenGLエラーが解決したか確認してください。
対処5: 追加したシェーダーパックを無効にする
Minecraftでは、シェーダーパック(影mod)を追加して影・光・水などの表現をカスタマイズすることができます。
シェーダーパックを導入している場合、追加したシェーダーパックが原因でOpenGLエラーが発生することがあります。
そのため、シェーダーパックを無効にしてOpenGLエラーが解決しないか確認してください。シェーダーパックを無効にするには、次の手順で行なってください。
- Minecraftのシェーダーパックを追加したフォルダを開きます。
- OptiFineを使用している場合は、「ビデオ設定」→「シェーダーの詳細設定」→「シェーダーフォルダ」から開くことができます。
- シェーダーパックを別のフォルダにカット・ペーストして無効にするか、削除します。
- シェーダーパックを複数導入している場合は、新しいファイルから1つずつ順に無効にしてください。
- Minecraftを起動してOpenGLエラーが解決するか確認します。
- エラーが解決しない場合は、次のシェーダーパックを無効にします。
以上の手順で、OpenGLエラーの原因となっているシェーダーパックを特定することができます。
他のシェーダーパックが必要な場合は元に戻して、問題のあるシェーダーパックは今後使用しないようにしてください。
対処6: OptiFineをアップデート/アンインストールする
MinecraftにOptiFineを導入している場合は、OptiFineのバージョンが古いことが原因で、OpenGLエラーが発生するケースがあります。
そのため、OptiFineを最新バージョンにアップデートしてOpenGLエラーが解決しないか確認してください。
- 『OptiFine』の公式ページにアクセスします。
- 新しいバージョンのOptiFineの「Download」をクリックします。
- ダウンロードサーバーのページが開くので、数秒待ってから右上の「Skip」をクリックします。
- 「Download」をクリックして、OptiFineをダウンロードします。
- ダウンロードした「OptiFine.jar」ダブルクリックして実行し、「Install」をクリックします。
- Forgeを使用している場合は、プロファイル内(%AppData%\.minecraft_forgeXXX)のmodsフォルダにコピーして置換してください。
以上の手順で、OptiFineを最新バージョンにアップデートすることができます。OptiFineがアップデートできたら、再度Mincraftを起動してOpenGLエラーが解決したか確認してください。
最新のOptiFineでエラーが出る場合は、一度OptiFineを削除してエラーが解決しないか確認してみてください。
対処7: Modを削除する
Modを追加している場合は、使用しているModが原因でOpenGLエラーが発生することがあります。
そのため、追加しているModを一旦全て削除してエラーが解決しないか確認してください。
エラーが解決した場合は、Modを1つずつ追加して問題のModを特定してください。具体的な手順は、次の通りです。
- Windowsエクスプローラを開きます。
- 以下のフォルダパスにアクセスします。
%APPDATA%\.minecraft\mods
- Forgeを使用している場合は、プロファイル内(%AppData%\.minecraft_forgeXXX)のmodsフォルダにアクセスします。
- modsフォルダ内の全てのModファイルを別のフォルダに移動、もしくは削除します。
- Modを再導入しやすくするために、別のフォルダに移動することをおすすめします。
- modsフォルダ内が空になったら、Minecraftを起動してエラーが解決したことを確認します。
- エラーが解決しない場合は、Mod以外の原因が考えられるため別の対処方法を試してください。
- modsフォルダ内にModファイルを1つずつ入れて動作検証を行い、問題のModファイルを特定します。
エラーの原因となっているModが判明したら、そのModを使用しないようにするか、Modの問題を修正してください。
対処8: 最新のJavaを手動でインストールする
Minecraftで使用するJavaのバージョンが古いことが原因で、OpenGLエラーが表示される場合があります。
そのため、最新バージョンのJavaをインストールしてエラーが解決しないか確認してみてください。最新のJavaをインストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「システム」を選択します。
- 右ペインの「デバイスの仕様」の「システムの種類」の項目で、Windowsのビット数を確認します。
- 『Java公式のダウンロードページ』にアクセスします。
- 「Windowsオフライン(64ビット)」のJavaをクリックして、ダウンロードします。
- Windows10が32ビットの場合は、「Windowsオフライン」のJavaをダウンロードしてください。
- ダウンロードしたJavaのexeファイルを実行して、「インストール」をクリックします。
最新のJavaのインストールが完了したら、Minecraftを起動してエラーが解決したか確認してください。
対処9: Minecraftを再インストールする
Minecraftのアプリケーションと関連ファイルが破損していることが原因で、OpenGLエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、ここまでの対処法を試してもエラーが解決しない場合は、Minecraftの再インストールを試してみてください。
Minecraftを再インストールするには、以下の手順で行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「Minecraft」を選択して、「アンインストール」をクリックします。
- 確認ポップアップが表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- ウィザードが表示されたら、案内に従ってMinecraftのアンインストールを完了します。
- 公式サイトから最新のMinecraftのアプリケーションをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行します。
- インストールウィザードに従って、通常の手順でMinecraftをインストールします。
Minecraftを再インストールできたら、Minecraftを起動して、OpenGLエラーが解消したか確認してください。
対処10: セキュリティソフトの機能を無効にする
過去にサードパーティ製のセキュリティソフトの機能が原因で、MinecraftでOpenGLのエラーが発生する現象が、Minecraftのフォーラムに報告されています。
そのため、セキュリティソフトの機能を無効にした状態でMinecraftを起動してください。
セキュリティソフトの機能をオフにした状態でエラーが発生しない場合は、Minecraftをファイアウォールの例外設定に追加してください。
セキュリティソフトの無効方法や例外設定は、使用しているソフトによって異なるため、マニュアルや開発元のサイトで確認してください。