Windows10には、管理者と標準ユーザーの2種類のアカウントがあり、標準ユーザーは管理者と比べて機能が制限されます。
標準ユーザーは、アプリがインストールできなかったり、システムの設定が変更できないため、アカウントの種類を管理者に変更したいケースがあると思います。
本記事では、Windows10でローカルユーザーアカウントの種類を標準ユーザーから管理者に変更する方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
方法1: Windowsの設定から管理者に変更する
Windowsの設定ウィンドウから、ローカルユーザーアカウントを管理者に変更することができます。Windows10では、この方法が最も一般的です。
設定ウィンドウから、ローカルアカウントを管理者に変更するには、以下の手順で操作します。
- 管理者アカウントでWindowsにサインインします。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら「アカウント」をクリックします。
- ウィンドウの左ペインで「家族とその他のユーザー」をクリックします。
- 右ペインで「管理者に変更したいユーザー名」を選択し、メニューが展開したら「アカウントの種類の変更」をクリックします。
- アカウントの種類を「管理者」に変更し、「OK」をクリックします。
以上の手順で、設定ウィンドウからユーザーアカウントを管理者に変更することができます。変更が正しくできていれば、アカウント名の下に「管理者」と表示されます。
方法2: コントロールパネルから管理者に変更する
Windows10でも、従来のコントロールパネルを利用してローカルユーザーアカウントの種類を管理者に変更することもできます。
コントロールパネルからユーザーアカウントを管理者に変更するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「control」と入力して「OK」をクリックし、コントロールパネルを起動します。
- コントロールパネルが開いたら、「ユーザーアカウント」→「アカウントの種類の変更」と進みます。
- 右上の表示方法が「カテゴリ」になっていることを確認してください。
- パスワードを求められた場合は、現在の管理者アカウントのパスワードを入力します。
- 「管理者にしたいユーザー名」をクリックします。
- 「アカウントの種類の変更」をクリックします。
- 「管理者」を選択して「アカウントの種類の変更」をクリックします。
以上の手順で、コントロールパネルからユーザーアカウントの種類を管理者に変更することができます。管理者のユーザー名の下には、「Administrator」と表示されます。
方法3: ユーザーアカウントの管理(netplwiz)から管理者に変更する
Windowsに標準搭載されているユーザーアカウントの管理ツール(netplwiz)を使って、ローカルユーザーアカウントの種類を管理者に変更することもできます。この方法で変更するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが表示されたら、名前に「netplwiz」と入力し、「OK」をクリックします。
- パスワードを求められた場合は、現在の管理者アカウントのパスワードを入力します。
- 「ユーザーアカウント」ウィンドウが表示されます。「このコンピューターのユーザー」の一覧から、「管理者に変更したいユーザー名」を選択して「プロパティ」をクリックします。
- 「プロパティ」ウィンドウが開いたら、「グループメンバーシップ」タブを開きます。
- 「管理者」にチェックを入れて、「適用」ボタンをクリックしてから、「OK」ボタンをクリックして設定を保存します。
以上の手順で、ユーザーアカウントを管理者に変更することができます。「このコンピューターのユーザー」の一覧で、管理者となったユーザー名の隣に「Administrators」が表示されます。確認できたら「OK」をクリックして設定を閉じます。
方法4: コンピュータの管理から管理者に変更する
Windowsの管理に必要な様々なツールが集約されているコンピュータの管理を使用して、ローカルアカウントを管理者に変更することもできます。
コンピュータの管理を使用して、ローカルアカウントを管理者に変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「コンピュータの管理」を選択します。
- コンピュータの管理が起動したら、左ペインで「ローカルユーザーとグループ」のツリーを展開します。
- 「ユーザー」をクリックします。
- 右ペインのユーザー一覧で、「管理者に変更したいユーザー名」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- ユーザーのプロパティウィンドウが開いたら、「所属するグループ」タブを開いて、「追加」をクリックします。
- グループの選択ウィンドウが表示されたら、「詳細設定」をクリックします。
- 「検索」をクリックして、グループの一覧を取得します。
- 「Administrators」を選択して「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックして、グループの選択ウィンドウを閉じます。
- ユーザーのプロパティウィンドウに戻ったら「OK」をクリックして設定を保存します。
以上の手順で、コンピュータの管理からユーザーアカウントの種類を管理者に変更することができます。
方法5: PowerShellでコマンドを実行して管理者に変更する
PowerShellのコマンドレットを実行してローカルユーザーアカウントの種類を管理者に変更することもできます。
コマンドを使用するため直感的な方法ではありませんが、他の方法で変更できない場合や、何らかの事情でコマンドで操作したい場合に役立つことがあります。
PowerShellでユーザーアカウントを管理者に変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックするか、管理者アカウントのパスワードを入力します。
- PowerShellウィンドウが表示されたら、画面に以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
Add-LocalGroupMember -Group "Administrators" -Member "ユーザー名"
- 最後尾の"ユーザー名"の部分は、管理者にしたいアカウントのユーザー名に置き換えてください。ユーザー名はダブルクォーテーション(")で囲ってください。
- ユーザー名を確認したい場合は、以下のコマンドを実行してユーザーの一覧を表示してください。
Get-LocalUser
- コマンドが正常に実行できたら、PowerShellウィンドウを閉じます。
以上の手順でPowerShellを使用して、ユーザーアカウントを管理者に変更することができます。
方法6: コマンドプロンプトでコマンドを実行して管理者に変更する
従来のコマンドプロンプトを使用して、ローカルユーザーアカウントの種類を管理者に変更することもできます。コマンドプロンプトを使用して変更する具体的な手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
- 検索結果の一覧から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックするか、管理者アカウントのパスワードを入力します。
- コマンドプロンプトが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーでコマンドを実行します。
net localgroup Administrators "ユーザー名" /add
- 「ユーザー名」の部分は、管理者にしたいユーザーアカウントの名前に置き換えてください。ユーザー名はダブルクォーテーション(")で囲ってください。
- ユーザー名を確認したい場合は、以下のコマンドを実行してユーザーの一覧を表示してください。
net user
- 「コマンドは正常に終了しました」と表示されたらコマンドプロンプトを閉じます。
以上の手順でコマンドプロンプトを使用して、ユーザーアカウントを管理者に変更することができます。