iPhoneやiPadの画面を表示したままにするには、設定の画面表示と明るさの「自動ロック」の設定を「なし」に変更することで実現できます。
しかし、「自動ロック」の設定を変更しようとすると、「なし」の項目が表示されず選択できないケースがあります。
本記事では、iPhone/iPadで自動ロックの「なし」が消えて選択できない時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
自動ロックの「なし」が消える原因
iPhoneやiPadで設定の「画面表示と明るさ」→「自動ロック」の「なし」のオプションが消えてしまう場合、デバイスが企業や学校などの組織によって管理されていることが考えれます。
iPhone、iPadの設定やポリシーは、主にモバイルデバイス管理(MDM)によって管理することができます。セキュリティを高めるため、管理者は特定の自動ロック時間(通常は数分)を強制し、「なし」オプションを無効にすることができます。
そのため、iPhoneまたはiPadに企業や学校などの組織によって追加されたMDMプロファイルまたはアカウントが追加されていないか確認してください。
対処1: メールアカウントを無効にする
iPhoneまたはiPadに学校や会社から提供されたメールアカウントを設定していることが原因で、自動ロックの「なし」のオプションが消えて選択できないケースが考えられます。学校や会社などの組織から提供されるアカウントとしては、Microsoft Exchange、Microsoft 365、Google Workspaceなどが考えれます。
これらのメールアカウントが不要な場合は、アカウント設定を無効または削除することで制限が解除されて、自動ロックの「なし」のオプションが表示される可能性があります。
iPhoneまたはiPadに設定されているアカウント設定を無効または削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「メール」をタップします。
- 「アカウント」をタップします。
- 「学校や会社から提供されたメールアカウント(Microsoft Exchange、Microsoft 365、Google Workspaceなどのアカウント)」をタップします。
- 「メール」のスイッチを「オフ」にして無効にするか、「アカウントを削除」をタップしてアカウント設定を削除します。
アカウント設定を無効または削除できたら、iPhoneまたはiPadを再起動してから自動ロックの「なし」のオプションが表示されて選択できるようになったか確認してください。
対処2: デバイス管理のプロファイルを削除する
iPhoneまたはiPadに会社または学校などの組織が提供するMDMプロファイルがインストールされていることが原因で、自動ロックの「なし」のオプションが消えて選択できないケースが考えられます。
そのため、これらのMDMプロファイルを削除することで、自動ロックの「なし」が表示されない制限が解除される可能性があります。ただし、自身が所有していない会社や学校から提供されているiPhone/iPadを使用している場合は、MDMプロファイルを自身で勝手に削除することはできません。
iPhoneまたはiPadのMDMプロファイルを削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「VPNとデバイス管理」をタップします。
- 「組織から提供されたMDMプロファイル名」をタップします。
- 誤って通信業者から提供されている構成プロファイルを削除しないよう注意してください。
- 「削除」をタップします。
iPhoneまたはiPadのMDMプロファイルを削除できたら、デバイスを再起動してから自動ロックの「なし」のオプションが表示されて選択できるようになったか確認してください。
対処3: OutlookのFaceIDが必要をオフにする
iPhoneまたはiPadにOutlookアプリがインストールされている場合、FaceIDが必要(またはTouchIDが必要)の設定を変更することで自動ロックの「なし」のオプションが表示される可能性があります。
具体的には、以下の手順でOutlookのFaceIDが必要(またはTouchIDが必要)のオプションを無効にしてください。
- 「Outlook」アプリを開きます。
- 左上の「プロフィールアイコン」をタップします。
- 左下の「設定(ギアアイコン)」をタップします。
- ユーザー設定の「FaceIDが必要(またはTouchIDが必要)」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
OutlookのFaceIDが必要(またはTouchIDが必要)のオプションを無効にできたら、自動ロックの「なし」のオプションが表示されて選択できるようになったか確認してください。
対処5: 低電力モードのオン/オフを切り替える
設定アプリの一時的な不具合などが原因で、自動ロックの「なし」のオプションが消えて選択できないケースが考えられます。
そのため、iPhoneまたはiPadの低電力モードのオン/オフを切り替えることで、問題が解決する可能性があります。低電力モードのオン/オフを切り替えるには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「バッテリー」をタップします。
- 「低電力モード」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- 数秒待ってから「低電力モード」のスイッチを「オフ」に戻します。
低電力モードのオン/オフを切り替えれたら、「画面表示と明るさ」の設定画面に戻って自動ロックの「なし」のオプションが表示されて選択できるようになったか確認してください。
対処4: サードパーティのメールアプリを削除する
OutlookやGmailなどのサードパーティのメールアプリに追加されているアカウントや設定が原因で、自動ロックの「なし」のオプションが消えて選択できないケースが考えられます。
そのため、サードパーティのメールアプリを削除することで、問題が解決する可能性があります。ただし、メールアプリを削除するとアカウントに保持されていないメールデータが消える恐れがあるため、必要なデータがある場合はバックアップしてから行ってください。
サードパーティのメールアプリを削除するには、以下の手順で操作します。
- ホーム画面を表示し、「削除したいアプリ」のアイコンを長押しします。
- 操作メニューが表示されたら「Appを削除」をタップするとアプリが削除されます。
- 取り除くの確認ポップアップが表示されたら「Appを削除」を選択します。
- 削除の確認ポップアップが表示されたら「削除」を選択します。
サードパーティのメールアプリを削除できたら、「画面表示と明るさ」の設定画面を開いて自動ロックの「なし」のオプションが表示されて選択できるようになったか確認してください。
対処6: アクセスガイドを使用する
デバイスが企業や学校などの組織によって提供されたアカウントやプロファイルを使用する必要がある場合は、代わりにアクセスガイドの機能を使用して自動ロックをなしの状態にすることができます。ただし、MDMでアクセスガイドの使用が制限されている場合は、この方法は使用できません。
アクセスガイドを使用してiPhone/iPadの自動ロックをなしの状態にするには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「アクセシビリティ」をタップします。
- 「アクセスガイド」をタップします。
- 「アクセスガイド」のスイッチを「オン」に変更します。
- 「画面の自動ロック」をタップします。
- 「しない」を選択します。
- 表示しておきたいアプリを開きます。
- 「スリープボタン」を3回連続で押します。
- ホームボタンを搭載しているモデルの場合は、ホームボタンを3回連続で押します。
- アクセスガイドの画面が表示されたら、右上の「開始」をタップします。
- パスコードを設定していない場合は、アクセスガイドのパスコードを入力して設定します。
- 注意: 入力したパスコードを忘れるとアクセスガイドが解除できなくなるため、パスコードは忘れないようにしてください。
以上の手順で、アプリがアクセスガイドの状態になり画面がロックされなくなります。アクセスガイドを終了する場合は、「スリープボタン(またはホームボタン)」を3回連続で押して「終了」をタップしてください。
対処7: 管理者に問い合わせる
デバイスが企業や学校などの組織によって提供されたアカウントやプロファイルを使用する必要があって自動ロックの「なし」が選択できない場合は、組織の管理者にポリシーを変更できないか相談してください。
iPhoneやiPadが組織によって管理されており、その制限を解除できない場合は、組織の管理者しかポリシーを変更することはできません。