Windows10/Windows11では、TEMPフォルダ内にシステムやアプリケーションの一時ファイルが保存されています。
PCの容量が少ない場合には、TEMPフォルダ内の一時ファイルを削除することでストレージの空き容量を確保することができます。
本記事では、Windows10/11でTEMPフォルダに保存されている一時ファイルを削除する方法を紹介します。
一時ファイルを削除できない時の対処法も紹介するので合わせて、参考にしてみてください。
この記事の内容
Windowsの一時ファイル(TEMPフォルダ)とは
WindowsのTEMPフォルダには、Windowsサービスやインストールしたアプリによって作成された「一時ファイル」が保存されます。
Windows10/11では一時ファイルが保存されるTEMPフォルダが2種類あります。
- 場所: C:\WINDOWS\Temp
- 内容: システムフォルダ内のTEMPフォルダです。Windowsのシステムが一時ファイルを保存する時に使用されます。
- 開き方: 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。「%WinDir%\Temp」と入力して「OK」を押します。
- 場所: C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Temp
- 内容: ユーザーに紐付いたTEMPフォルダです。アプリケーションの一時ファイルを保存する時に使用されます。
- 開き方: 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。「%temp%」または「%tmp%」と入力して「OK」を押します。
上記のTEMPフォルダは、エクスプローラで通常のフォルダを開く手順で開くこともできます。
一時ファイル(TEMPフォルダ)は削除しても大丈夫?
TEMPフォルダ内の一時ファイルは、Windowsのサービスやアプリケーションの機能によって、自動で削除されるデータがほとんどです。
そのため、TEMPフォルダ内に入っている一時ファイルは、削除しても問題ありません。一時ファイルを手動で削除してもWindowsやアプリで不具合は基本的に起きません。
ただし、一時ファイルが入っているTEMPフォルダ自体は、そのまま残しておくようにして下さい。
特に「C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Temp」にあるTEMPフォルダを削除してしまうと、アプリケーションによってはエラーが出る場合があります。
したがって削除するのは、あくまでTEMPフォルダ内にある一時ファイルのみにしましょう。
一時ファイル(TEMPフォルダ)の削除方法
TEMPフォルダ内の一時ファイルを削除する方法は、大きく分けて3つあります。順に簡単な削除方法から紹介していきます。
方法1: ストレージセンサーで削除する(自動削除)
Windows10/11には、ディスクの不要なファイルを自動でクリーンアップしてくれる「ストレージセンサー」という機能があります。
ストレージセンサーを使ってTEMPフォルダ内を削除する手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」をクリックして「設定(歯車アイコン)」を選択します。
- 「システム」を選択します。
- 左側のメニューから「記憶域(ストレージ)」を選択します。
- 「記憶域(ストレージ)」の大項目の下にあるスイッチをオンにします。
- より詳細な設定をする場合は「ストレージセンサーを構成するか、今すぐ実行する」を選択します。
- 詳細設定で実行する期間を選択します。
- 「今すぐ空き領域を増やす」の下にある「今すぐクリーンアップ」を選択します。
- 「今すぐクリーンアップ」の横にチェックマークが付けばクリーンアップ完了です。
上記の手順で、一時ファイルが削除できます。
また、ストレージセンサーの機能は有効にすると、TEMPフォルダ内の一時ファイルを自動的で削除することができます。
今後も継続的にTEMPフォルダ内を削除したい場合は、ストレージセンサーのスイッチをオンにして設定の変更を行って下さい。
ストレージセンサーの設定については、上記のページで詳しく紹介しているので併せて参考にして下さい。
方法2: ディスククリーンアップで削除する
TEMPフォルダ内の一時ファイルの削除に、ディスククリーンアップを行う方法もあります。
ディスククリーンアップを実行することでも、不要な一時ファイルを削除することができます。
Windows10でディスククリーンアップを実行する手順は次のとおりです。
- エクスプローラを開きます。
- 左ペインで「PC」をクリックします。
- 「システムドライブ」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「システムドライブ」は、通常の構成であれば「ローカルディスク(C:)」です。
- 「全般」タブを開いていることを確認します。
- 「ディスクのクリーンアップ」をクリックします。
- 「一時ファイル」にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックします。一時ファイルの削除が開始します。
方法3: エクスプローラで手動削除する
ストレージセンサーやディスククリーンアップでクリーンアップをしても、全ての一時ファイルを削除できないケースがあります。
全ての一時ファイルを削除するには、TEMPフォルダを直接開いて手動で削除して下さい。手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 検索ボックスに「%temp%」または「%tmp%」と入力し、「OK」をクリックします。
- 「%temp%」または「%tmp%」は、C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Tempのフォルダです。
- エクスプローラの上部メニューの「表示」タブをクリックして「隠しファイル」のチェックを「オン」にします。
- 表示されたTEMPフォルダ内の全てのファイルを選択します。
- Ctrlキー+Aを押すと、簡単に全てのファイルを選択できます。
- 選択したファイルを右クリックして「削除」を選択します。
- 確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- 再度「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 検索ボックスに「%WinDir%\Temp」と入力し、「OK」をクリックします。
- C:\WINDOWS\Tempのフォルダです。
- 同様の手順で全てのファイルの削除を行います。
以上で、TEMPフォルダ内の一時ファイルを全て削除することができます。
「別のプログラムがこのフォルダーまたはファイルを開いているので、操作を完了できません」というメッセージが出た場合は、「スキップ」をクリックして他のファイルの削除を先に進めて下さい。
すべての一時ファイルが削除できなかった場合は、次の対処を参考にしてください。
一時ファイルを削除できない時の対処法
TEMPフォルダ内に削除できない一時ファイルがある時は、以下に紹介する対処法を試してみてください。
対処1: 起動しているアプリを終了する
アプリが動作していると、関連した一時ファイルが使用中のため削除ができないケースがあります。
一時ファイルの削除を行う際は、起動しているアプリを全て終了させてから削除を試して下さい。
対処2: クリーンブートを試す
起動しているアプリを終了しても一時ファイルの削除ができない場合は、バックグラウンドのアプリがファイルを使用しているケースが考えられます。
そのため、Windowsをクリーンブートで起動した状態で一時ファイルを削除すると正常に削除できる可能性があります。
Windowsをクリーンブートで起動する方法は、次のページを参考にして下さい。
クリーンブートで起動できたら、再度『方法3: エクスプローラで手動削除する』を試して下さい。
対処3: 一定期間待つ
ストレージセンサーやディスククリーンアップで削除できる一時ファイルは、作成されてから1週間以上経過したファイルが対象です。
そのため、削除できない一時ファイルがある場合は、少なくとも1週間程度の期間を空けてから、ストレージセンサーやディスククリーンアップで削除を行って見て下さい。
また、ストレージセンサーやディスククリーンアップが進まず終わらない場合は、次のページを参考にして下さい。
就活で2日後にweb面接なのに、Dドライブのほぼ90%が一時ファイルに埋め尽くされ、まともにアプリ起動できず困ってました。
原因が一時ファイルなのは突き止めたのですが、なぜか削除できず。
手動削除でやっと消せました。
この記事のおかげです。ありがとうございます。