Windows10のパソコンの性能を調べるために、CPUの名前・クロック周波数・コア数、メモリ(RAM)容量、グラフィックボードの名前・VRAMなどの情報を確認したいケースがあると思います。
Windows10ではPCのスペックや構成を確認する方法がいくつかありますが、方法によっては情報が簡略化されていて必要な情報が得られないケースがあります。
本記事では、Windows10のパソコンのスペックや構成の情報を確認するための4つの方法を紹介します。
この記事の内容
方法1: Windowsの設定から調べる
Windowsの設定からメモリやCPU等の基本的な情報を調べることができます。
システムやグラフィックボードの詳細な情報までは得られませんが、簡単にスペックを調べたい時にはおすすめの方法です。
Windowsの設定から実際にスペック情報を調べるには次の手順で操作します。
- タスクバーにある「スタート」ボタンを右クリックして「設定」を選択します。
- 「Windowsの設定」が開きます。「システム」をクリックします。
- ウィンドウ左側のリストにある「バージョン情報」をクリックします。
- リストの下の方にあるため、見つからない場合はスクロールしてください
- 「デバイスの仕様」の欄にパソコンの情報が表示されます。スペック情報として主に次の項目が確認できます。
- プロセッサ: パソコンに搭載されているCPU、クロック周波数
- 実装RAM: パソコンに搭載されている物理メモリ容量
- システムの種類: Windowsのビット数
- 32ビット版(x86)/64ビット版(x64)が表示されます。
- 「デバイスの仕様」からさらにもう少し下へスクロールすると「Windowsの仕様」の欄を確認します。
- インストールされているWindowsのエディションとバージョンの情報が確認できます。
- グラフィックボードを確認したい場合は、左側のメニューから「ディスプレイ」を探してクリックします。
- 右ペインで「ディスプレイの詳細設定」の文字をクリックします。
- 利用中のディスプレイの下に「グラフィックボード名」が表示されます。
- グラフィックボードのRAM等の詳細な情報を確認したい場合は、『方法4: DirectX診断ツールを使う』を参考にして下さい。
方法2: システム情報ツールを使う
ハードウェア情報やソフトウェア環境をさらに詳しく調べたい時には「システム情報」ツールが便利です。
Windows10でシステム情報ツールを使ってPCのスペック・構成を確認する手順は次のとおりです。
- 「スタート」ボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「msinfo32」と入力して「OK」をクリックして「システム情報」ツールを起動します。
- スタートメニュー内のアプリ一覧から「Windows管理ツール」→「システム情報」からでも起動することができます。
- 「システム情報」ツールが起動し、表示された右側のウィンドウでパソコンの構成を確認できます。
- OS名・バージョン: Windowsのエディション、バージョン
- プロセッサ: CPUの名前、周波数、コア数
- ベースボード製造元: マザーボードのメーカー名
- ベースボード製品: マザーボードの製品名
- インストール済みの物理メモリ(RAM): パソコンに搭載されている物理メモリの容量
- グラフィックボードを確認したい場合は、ウィンドウ左側にある「コンポーネント」ツリーを展開して「ディスプレイ」の項目をクリックします。
- グラフィックボードに関連する情報が確認できます。
- 名前: グラフィックボード名
- アダプターRAM: グラフィックボードに割り当てられているメモリ容量(*共有メモリを含む)
システム情報ツールでは、グラフィックボードの情報を確認できない場合があります。
グラフィックボードのVRAMなどの詳細な情報を確認したい場合は、『方法4: DirectX診断ツールを使う』を参考にして下さい。
方法3: Systeminfoコマンドを使う
WindowsのSysteminfoコマンドを実行することでシステム情報を得ることができます。
Systeminfoコマンドを実行するには次の手順で操作を行います。
- 「スタート」ボタンを右クリックします。右クリックメニューが表示されたら「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御画面が表示されたら「はい」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開きます。表示された画面にそのまま次のコマンドを半角で入力し、エンターキーを押します。
systeminfo
- PCの情報がリストで表示されます。必要な情報を確認して下さい。
- OS Name: Windows10のエディション名
- OS Version: Windows10のバージョン
- System Type: システムのビット数
- 「x86-based PC」は32bit、「x64-based PC」は64bitです。
- Processor(s): PCに搭載しているCPU名とクロック周波数
- Total Physical Memory: Windowsで認識している物理メモリ(RAM)の容量
方法3: Get-ComputerInfoコマンドを使う
Windows10では、PowerShell上で使えるGet-ComputerInfoコマンドを実行することでもシステム情報を得ることができます。
Get-ComputerInfoコマンドは、Systeminfoコマンドよりも詳細な情報が表示されます。
Get-ComputerInfoコマンドを実行するには次の手順で操作を行います。
- 「スタート」ボタンを右クリックします。右クリックメニューが表示されたら「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御画面が表示されたら「はい」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開きます。表示された画面にそのまま次のコマンドを半角で入力し、エンターキーを押します。
Get-ComputerInfo
- 取得されたPCの情報がリストで表示されます。必要な情報を確認して下さい。
- WindowsProductName: Windows10の製品名
- WindowsVesion: Windows10のバージョン情報
- OsArchitecture: システムのビット数
- CsProcessors: PCに搭載しているCPU名とクロック周波数
- CsTotalPhysicalMemory: Windowsで認識している物理メモリ(RAM)の容量
リストに表示される情報が多すぎる場合は、「-Property」パラメータを使用してプロパティを指定すると特定のシステム情報のみを表示できます。
例えば、OSに関するシステム情報のみを抽出したい場合は、次のコマンドで確認できます。
Get-ComputerInfo -Property "os*"
方法4: DirectX診断ツールを使う(グラボの場合)
DirectXの診断ツールを起動することで、パソコンの基本情報やハードウェアの情報を調べることができます。
特にグラフィックボードの詳細な情報を確認したい場合は、DirectX診断ツールがおすすめです。
DirectX診断ツールを起動し、システムやグラフィックボードの情報を調べるには次の手順で操作します。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、右クリックメニューから「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが開いたら、テキスト入力欄に「dxdiag」と入力し、「OK」をクリックします。
- しばらく待つと「DirectX診断ツール」ウィンドウが開きます。
- 「システム」タブでは、次の情報を確認することができます。
- オペレーティングシステム: Windowsのエディション、ビット数、ビルド番号
- プロセッサ: CPU名(コア数)、クロック周波数
- メモリ: 物理メモリ(RAM)の容量
- 「ディスプレイ」タブを開くとグラフィックボードの詳細な情報が確認できます。
- チップの種類: グラフィックボード名
- 製造元: グラフィックボードメーカー
- 表示メモリ(VRAM): グラフィックボードに搭載されているグラフィックメモリの容量
- 共有メモリ: メインメモリと共有しているグラフィックメモリの容量
DirectX診断ツールでは、その他にもモニターやグラフィックドライバーの情報等を調べることができます。