ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせる15の設定/方法 – Windows10

ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせる方法

ノートPCは持ち運びに優れており、電源のない場所でもバッテリーで使用できるため便利です。しかし、バッテリーの残量が1日持たずに充電が必要になってしまうケースがあると思います。

Windows10には、ノートパソコンのバッテリー残量を長持ちさせる様々な機能が用意されており、設定を変更することでバッテリー持ちを改善できる可能性があります。

本記事では、Windows10でバッテリーを長持ちさせる設定・方法について詳しく紹介します。バッテリーがすぐなくなる場合や、少しでもバッテリーを長持ちさせたい場合は参考にしてください。

方法1: ディスプレイの明るさを下げる

画面の明るさ調整 アクションセンター

ディスプレイは、ノートパソコンで最もバッテリーを消費する部分の1つです。ディスプレイの明るさを上げると、その分バッテリーを消費します。

そのため、ディスプレイの明るさを暗くすると消費電力を削減できます。ディスプレイの明るさは以下のいずれかの手順で調整できます。

  • アクションセンターで明るさを調整する:
    1. タスクバー右側の「アクションセンター(吹き出し)アイコン」をクリックします。
    2. 画面右側にアクションセンターが表示されたら、「明るさ(太陽アイコン)のスライダー」を左方向にドラッグして明るさを下げます。
  • 設定ウィンドウで明るさを調整する:
    1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
    2. 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
    3. 左ペインから「ディスプレイ」をクリックして選択します。
    4. 右ペインで「内蔵ディスプレイの明るさを変更する」のスライダーを左方向にドラッグして明るさを下げます。

ただし、ディスプレイの明るさを暗くしすぎると見づらくなるため、適切な明るさになるようスライダーを調整してください。

ディスプレイの明るさの調整ができない場合は、『パソコンの画面の明るさを調整できない/変更できない時の対処 – Windows10』を参考にしてください。

方法2: キーボードのバックライトをオフにする

キーボードバックライトを無効にする

一部のノートパソコンには、キーボードのバックライトが搭載されています。このキーボードのバックライトもバッテリーを消耗する1つの原因となります。

キーボードのバックライトが普段から不要な場合は、機能をオフにすることでバッテリーの消耗を抑えることができます。

キーボードのバックライトをオフにする方法はノートパソコンのメーカーによって異なりますが、キーボードのショートカットキー(Fn + F1~12)を使用する場合が多いです。

または、「Windowsマーク」を右クリックして「モビリティセンター」を起動し、キーボード輝度のスライダーで変更できる場合もあります。

キーボードのバックライトをオフにする方法が不明な場合は、PCのマニュアルなどを参考にしてバックライトをオフに切り替えてください。

方法3: 電源モードを変更する

電源モードを変更する

Windowsの電源モードを変更することで、簡単にノートパソコンの電力効率を調整することができます。

電源モードは、パフォーマンス重視にすると消費電力が上がり、バッテリー重視にするとパフォーマンスが下がります。

ノートパソコンのバッテリー消費を抑えるには、以下の手順で電源モードを変更してください。

  1. タスクバー右側の「バッテリーアイコン」をクリックします。
  2. 表示されるスライダーを左方向にドラッグして、電源モードを変更します。
    • 電源モードは、「バッテリー節約機能」「より良いバッテリー」「高パフォーマンス」「最も高いパフォーマンス」の4段階で変更できます。
    • バッテリーバッテリー消費を抑えるには、「より良いバッテリー」または「バッテリー節約機能」に変更してください。

ただし、バッテリー消費を抑えるとPCのパフォーマンスが低下します。電源モードを変更する場合は、PCの動作の変化を確認して調整することをおすすめします。

電源モードを「バッテリー節約機能」にする場合は、次の方法の内容も参考にしてください。

方法4: バッテリー節約機能の設定を変更する

バッテリー節約機能を自動的にオンにする

Windows10には、ノートパソコンのバッテリー消費量を抑えるためのバッテリー節約機能が実装されています。

この機能が有効になると、Windowsが自動的にバッテリー消費量を抑える設定で動作するようになります。具体的には、メールやカレンダーの同期、通知、アプリのバックグラウンド実行などが無効化されます。

バッテリー節約機能は『方法3: 電源モードを変更する』と同様の手順で有効にできますが、初期設定ではバッテリー残量が20%を下回ると自動的にバッテリー節約機能に切り替わります。

自動でバッテリー節約機能に切り替わるバッテリー残量は、以下の手順で変更することができます。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
  2. 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
  3. 左ペインで「バッテリー」を選択します。
  4. 右ペインで「次の値になったらバッテリー節約機能を自動的にオンにする」のセレクトボックスをクリックし、「切り替わるバッテリー残量」を選択します。
    • 「常時」を選択すると、常にバッテリー節約機能が有効になります。
    • 「バッテリー節約機能がオンのときは画面の明るさを下げる」にチェックを入れると、機能有効時に自動的にディスプレイの輝度が下がって、よりバッテリー消費を抑えれます。

上記の設定を変更することで、PCがより早くバッテリー節約機能に切り替わるため、バッテリーの消費電力を抑えることができます。

方法5: バッテリー使用量の高いアプリを終了する

アプリごとのバッテリー使用量

Windowsで多くのアプリを起動すればするほどバッテリーを消耗します。また、PCへの負担の高いアプリは、より多くのバッテリーを消耗します。

そのため、使用していないアプリやバッテリー使用量の高いアプリを終了することで、バッテリーの消費量が改善します。

バッテリー使用量の高いアプリは、以下の手順で調べることができます。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
  2. 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
  3. 左ペインで「バッテリー」を選択します。
  4. 右ペインのアプリ一覧で使用量の高いアプリを見つけます。
    • 「期間」のセレクトボックスで調査する期間を「1週間」「24時間」に切り替えれます。
  5. 使用量の高いアプリが見つかった場合は、アプリを終了してください。
    • アプリをクリックすると、「使用中」と「バックグラウンド」でのバッテリー使用率が確認できます。
      • 「バックグラウンド」の使用率の高いアプリは、右クリックして「なし」を選択するとバックグラウンド実行を無効にできます。
        バッテリー使用量 バックグラウンド実行無効

方法6: バックグラウンドアプリの実行を無効にする

バックグラウンドアプリの実行を無効

バックグラウンドで実行されているアプリによって、ノートパソコンのバッテリーが消費されているケースがあります。

アプリのバックグラウンド実行は、バッテリーの設定ウィンドウからでも無効にできますが、実行されていなかったアプリを無効化することはできません。

全てのアプリのバックグラウンドでの実行を管理したい場合は、以下の手順で設定を行ってください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
  2. 設定ウィンドウが開いたら、「プライバシー」をクリックします。
  3. 左ペインで、「バックグラウンドアプリ」を選択します。
  4. 右ペインのアプリ一覧で、バックグラウンド実行を停止したいアプリのスイッチをクリックして「オフ」に変更します。
    • 全てのアプリのバックグラウンド実行を無効にしたい場合は、「アプリのバックグラウンド実行を許可する」のスイッチを「オフ」に変更してください。

以上の手順で、全てのアプリのバックグラウンドでの実行を無効にすることができます。

ただし、アプリのバックグラウンド実行を無効化すると、アプリのデータが正常に更新されない場合があります。設定変更によって特定のアプリで問題が出た場合は、バックグラウンド実行を有効に戻してください。

方法7: 電源とスリープの設定を変更する

電源とスリープ バッテリ駆動の設定変更

Windows10では、ディスプレイの電源を切る時間とPCがスリープする時間を調整することができます。

上記の時間を短縮することで、ノートパソコンを使用していない時のバッテリーの消費を抑えることができます。

ディスプレイの電源とスリープの時間を変更するには、以下の手順で操作してください。

  1. 「Windowマーク」を右クリックして「電源オプション」を選択します。
  2. 右ペインで、「画面」の項目にある「次の時間が経過後、ディスプレイの電源を切る(バッテリー駆動時)」のセレクトボックスをクリックして「時間」を変更します。
    • 指定した時間が経過すると、ディスプレイの電源が自動的に切れます。マウスまたはキーボード操作を行えば、即座にディスプレイの電源が入ります。
  3. 「スリープ」の項目にある「次の時間が経過後、PCをスリープ状態にする(バッテリー駆動時)」のセレクトボックスをクリックして「時間」を変更します。
    • 指定した時間が経過すると、PCが自動的にスリープ状態になります。マウスまたはキーボード操作を行うと、数秒でスリープ状態が解除されて作業状態が復帰します。

スリープの復帰は若干時間が掛かる場合があるため、自分のPCの使用に合った時間に調整してください。

方法8: Windowsの視覚効果を無効化する

windows10パフォーマンス優先にする

Windowsのアニメーションや影などの視覚効果を無効化することで、バッテリーを消費を少なからず抑えることもできます。

Windowsの視覚効果を無効にするには、以下の手順で設定をおこないます。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「システム」を選択します。
  2. 右ペインの関連設定で「システムの詳細設定」をクリックします。
  3. 「詳細設定」タブで、パフォーマンス内の「設定」をクリックします。
  4. 「パフォーマンスを優先する」オプションを選択して「OK」をクリックします。
    • または、「カスタム」を選択して、視覚効果を個別に無効化することもできます。
  5. 「OK」をクリックしてシステムプロパティを閉じます。

上記の手順で視覚効果を無効化すると、Windowsの様々なUIのアニメーションや影が表示されなくなります。設定を変更して不便に感じた場合は、「コンピュータに応じて最適なものを自動的に選択する」に戻してください。

方法9: Bluetooth/Wi-Fiをオフにする

Bluetoothをオフにする

BluetoothやWi-Fiのワイヤレス信号は、ハードウェアコンポーネントを継続的に実行する必要があるため多くの電力を使用します。

そのため、使用していないワイヤレス通信を無効化することで、バッテリーの消費を抑えることができます。

Bluetooth、またはWi-Fiの機能を無効化するには、それぞれ次の手順で操作します。

  • Bluetoothを無効化する方法:
    1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
    2. 設定ウィンドウが開いたら、「デバイス」をクリックします。
    3. 左ペインで、「Bluetoothとその他のデバイス」を選択します。
    4. 右ペインで、「Bluetooth」のスイッチを「オフ」に変更します。
  • Wi-Fiを無効化する方法:
    1. 「Windowsマーク」を右クリックして「インターネット接続」を選択します。
    2. 左ペインで、「Wi-Fi」をクリックします。
    3. 右ペインで、「Wi-Fi」のスイッチを「オフ」に変更します。

方法10: 不要なスタートアップアプリを無効にする

設定からスタートアップを無効

Windowsのスタートアップに登録されているアプリは、PC起動時にバックグラウンドで起動します。

そのため、不要なアプリをスタートアップから無効化することで、バッテリーの消費を抑えることができます。

不要なアプリをスタートアップから無効化には、以下の手順で操作してください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
  2. 左ペインで「スタートアップ」をクリックします。
  3. 右ペインのアプリ一覧で、スタートアップが不要なアプリのスイッチを「オフ」に変更します。

スタートアップアプリを無効にできたら、PCを再起動すると設定が反映されます。

方法11: 不要なUSBデバイスを取り外す

不要なUSBデバイスを取り外す

USB接続する外付けのデバイスは、ノートパソコンのバッテリーを消費します。USBデバイスは、マウスやカードリーダー、USBメモリ、光学ドライブなどが考えられます。

外付けのUSBデバイスは多いほどバッテリー使用量も上がるため、不要なUSBデバイスは全て取り外してください。

また、内蔵の光学ドライブにCD/DVD/BDなどの光学ディスクを挿入している場合もバッテリー消費に繋がるため、不要な光学ディスクは取り出してください。

方法12: 一部のCPUコアを無効にする

アイドリング時のプロセッサの数を減らす

最近のほぼ全てのノートパソコンには、マルチコアのCPUが搭載されています。これらのCPUの一部のコアを無効化することで、待機中の消費電力を抑えれる場合があります。

CPUの一部のコアを無効化するには、Windowsの設定から行います。無効化する具体的な手順は以下の通りです。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
  2. 「msconfig」と入力して「OK」をクリックします。
  3. 「ブート」タブを開いて、「詳細オプション」をクリックします。
  4. 「プロセッサの数」にチェックを入れて、セレクトボックスで「PCが待機中に使用するCPUのコア数」を選択します。
  5. 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じて、PCを再起動します。

PCが再起動すると、コア数の設定が反映されます。この設定はPCがアイドリングの状態の時のみ適用され、CPUリソースが必要な場合は全てのコアが使用されます。

方法13: 設定の同期を無効にする

設定の同期を無効

Windowsの設定の同期は、同じMicrosoftアカウントでサインインしている複数のPCと様々な設定を同期することができます。

この同期機能が有効になっていると、少なからずノートパソコンのバッテリーが消費されます。

設定の同期は複数PCがある場合は便利ですが、常に同期しておく必要はありません。そのため、不要な場合は、以下の手順で機能を無効化してください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
  2. 設定ウィンドウが開いたら、「アカウント」をクリックします。
  3. 左ペインで「設定の同期」をクリックします。
  4. 右ペインで「同期の設定」のスイッチを「オフ」に変更します。
    • 同期の設定がグレーアウトしている場合は、Microsoftアカウントでサインインしていないため設定は不要です。

「同期の設定」のスイッチを再度「オン」に戻すことで、いつでも同期を再開することができます。

方法14: 過熱を避ける

ノートパソコンの過熱

ノートPCが過熱して内部の温度が上昇すると、バッテリーの消耗が早くなり、バッテリーの寿命も短くなる場合があります。

そのため、ノートPCを使用する環境は、できるだけ日光の当たらない涼しい場所で使用することをおすすめします。

また、ノートPCの内部のホコリも過熱の原因になります。内部をしばらく掃除していない場合は、背面のフタを取り外してエアーダスターなどを使って一度掃除することをおすすめします。

方法15: バッテリーの劣化を確認して交換する

バッテリーレポートを出力する

ノートパソコンを長期間使用するとバッテリーが劣化して、バッテリー持ちが悪くなっていきます。

バッテリーの寿命は長くても2〜3年と言われているため、それ以上の期間使用している場合はバッテリーを交換することをおすすめします。

使用しているノートパソコンのバッテリーが劣化は、以下の手順でバッテリーレポートを出力して確認することができます。

  1. 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
  2. 検索結果の一覧から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  3. ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
  4. 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
    powercfg /batteryreport /output c:\battery_report.html
    • 「/output 」の後に出力先のファイルパスを指定します。
    • コマンドを実行したときにエラーが発生する場合は、バッテリーが故障していることが考えられます。
  5. バッテリーレポートが出力先に保存されます。出力先のディレクトリにアクセスして、「battery-report.html」を開きます。
  6. 「Battery capacity history」の最新の日付の「FULL CHARGE CAPACITY(満充電時の容量)」を確認します。
    • 満充電時の容量が「DESIGN CAPACITY(設計容量)」に対して80%未満になっている場合は、バッテリーが劣化していると判断できます。

ノートパソコンのバッテリーが劣化していた場合は、メーカーに交換を依頼するか、交換用バッテリーを購入して交換してください。

バッテリー持ちが改善しない場合

ここまでの全ての方法を試してもバッテリー持ちが悪い場合は、自分の用途にパソコンのバッテリー容量が合っていないことが考えられます。

使用しているバッテリー容量が物足りない場合は、モバイルバッテリーを購入して使用することを検討してください。モバイルバッテリーは、バッテリー容量と接続端子に注意して選んでください。

また、基本的に新しいノートパソコンは、より電力効率の高いCPU/GPUを搭載しています。使用しているノートパソコンが古い場合は、バッテリー持ちの良いノートパソコンに買い替えることも検討してください。

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