デスクトップPCのディスプレイを縦向きで使用したかったり、タブレットPCの画面を回転して使用したいケースがあると思います。
Windows10では標準の機能で、ディスプレイの画面の向きを自由に回転させることができます。また、GPU専用のコントロールパネルを使用して画面を回転することもできます。
本記事では、Windows10でPCの画面の向きを回転する方法について詳しく紹介します。また、自動回転を有効にしたり、ロックを解除する方法についても併せて紹介します。
この記事の内容
方法1: ディスプレイ設定で画面を回転する
Windowsのディスプレイ設定から、ディスプレイの画面の向きを回転することができます。ディスプレイ設定で画面を回転するには、以下の手順で操作してください。
- デスクトップの何もない場所を右クリックして「ディスプレイ設定」を選択します。
- または、「Windowsマーク」→「設定」→「システム」→「ディスプレイ」の順にクリックすることでも同様の操作ができます。
- 「ディスプレイ」の設定画面が表示されたら、右ペインで「画面の向き」のセレクトボックスをクリックして画面の向きを選択します。
- 画面の向きは、「横/縦/横(反対向き)/縦(反対向き)」から選択できます。
- 確認メッセージが表示されたら、「変更の維持」をクリックして設定を保存します。
- 変更した画面の向きに問題がある場合は、「元に戻す」をクリックして正しい向きを選択してください。
方法2: ショートカットキー(Ctrl+Alt+矢印)で回転する
Intel製のGPUを搭載したパソコンではショートカットキーでディスプレイの画面を回転することができます。画面の向きを頻繁に変更する場合は、ショートカットキーを覚えておくと便利です。
画面の向きをショートカットキーで回転するには、「Ctrl + Alt」キーを押しながら矢印キーを入力します。
- 「Ctrl + Alt + ↑」キー: 画面が通常通りの横向きになります。
- 「Ctrl + Alt + →」キー: 画面を右方向に90度回転し、縦向きになります。
- 「Ctrl + Alt + ←」キー: 画面を左方向に90度回転し、縦向きになります。
- 「Ctrl + Alt + ↓」キー: 画面が上下逆の横向きになります。
ただし、上記のショートカットキーは、Intel以外のGPUを搭載したパソコンでは使用でない点に注意してください。
他のメーカーのCPUを搭載している場合は、サードパーティのアプリを使用してショートカットキーの設定を行う必要があります。ショートカットキーを設定したい場合は、『方法4: サードパーティのアプリを使って画面を回転する』の内容を参考にしてください。
ショートカットキーが効かない場合
画面を回転するショートカットキーが機能しない場合は、ショートカットが無効化されていることが考えられます。特に最近のパソコンは標準で無効化されていることが多いです。
Intel製のCPUを搭載したPCでショートカットキーが機能しない場合は、以下の手順でインテルグラフィックスコマンドセンターの設定を変更してみてください。
- 「Windowsマーク」をクリックし、アプリ一覧から「インテルグラフィックスコマンドセンター」を探してクリックします。
- アプリがインストールされていない場合は、『インテルグラフィックス・コマンド・センター - Microsoft Store』のページからアプリをインストールしてください。
- アプリが起動したら、左側のメニューより「システム」を開きます。
- 「システムホットキーを有効にする」のスイッチをクリックし、「オン」に設定します。
システムホットキーが無効にになっていた場合は、以上の手順でショートカットキー操作で画面が回転できるようになります。
ショートカットキーを変更したい場合
画面を回転するショートカットキーは、インテルグラフィックスコマンドセンターの設定で変更することもできます。
誤入力が多かったり、ショートカットキーが押しにくい場合は、以下の手順で設定を変更してください。
- 「Windowsマーク」をクリックし、アプリ一覧から「インテルグラフィックスコマンドセンター」を探してクリックします。
- 左ペインで「システム」をクリックして開きます。
- 「画面の回転」に設定されているキーを変更します。「Up / Left / Down / Right」と書かれたエリアをクリックしてから、「変更するキー」を入力してください。
- 標準設定に戻す場合は、ホットキー設定画面の左下にある「元の設定に戻す」をクリックしてください。
以上の手順で、画面を回転するショートカットキーを変更することができます。
方法3: グラフィックコントロールパネルで回転する
NVIDIA、AMD、またはIntelの専用のコントロールパネルアプリケーションを使用して、ディスプレイの画面を回転することもできます。
NVIDIA製のグラフィックカードを使用している場合は、NVIDIAコントロールパネルから以下の手順で画面の向きを変更できます。
- デスクトップの何もない場所を右クリックして「NVIDIAコントロールパネル」を選択します。
- 項目が表示されない場合は、「スタート」ボタンをクリックし、アプリ一覧から探してください。
- NVIDIAコントロールパネルが開いたら、ウィンドウ左側のリストより「ディスプレイ」→「ディスプレイの回転」をクリックします。
- 「ディスプレイを回転する向き」を選択して、右下にある「適用」ボタンをクリックします。
- 設定が反映され、「変更を保存しますか?」という確認メッセージが表示されます。問題なければ「はい」をクリックして設定を保存します。
以上の設定で、NVIDIAコントロールパネルから画面の向きを変更できます。他のメーカーのGPUを使用している場合は、コントロールパネルアプリケーションで設定項目を探すか、マニュアルを参考にしてください。
方法4: サードパーティのアプリを使って回転する
ここまでの方法でディスプレイの画面を回転できない場合や、画面回転のショートカットキーを設定したい場合は、専用のサードパーティのアプリを使用することを検討してください。
様々なサードパーティのアプリが存在しますが、無料で使えるアプリの中では、「Screen Rotate」が使いやすくおすすめです。Screen Rotateは、クリックやショートカットキーで簡単に画面を回転させることができます。
Screen Rotateを使用して画面を回転するには、以下の手順で操作してください。
- 『Screen Rotate - Microsoft Store』にアクセスし、Microsoft Storeのページからアプリを入手・インストールしてください。
- インストールが完了したら「起動」をクリックします。
- Screen Rotateアプリが起動したら、「画面の向きのアイコン」をクリックすると画面が回転します。
- ショートカットを使う場合は、ウィンドウ下部の「歯車アイコン」をクリックして、各ショートカットキーを確認して設定してください。
- 初期設定では、アプリを閉じた状態だとショートカットキーが機能しません。常にショートカットキーを使えるようにしたい場合は、「Minimize to tray」のスイッチを「On」にしてください。
上記の手順で、Screen Rotateを使って画面を回転することができます。
方法5: 画面の自動回転を有効/無効にする
Surfaceなどの加速度センサーを搭載しているタブレットPCの場合は、デバイス本体を回転すると向きを検知して自動で画面も回転します。
この自動回転機能を有効(または無効)にしたい場合は、以下の手順で設定してください。
- タスクバー右端にある「アクションセンター(吹き出しマーク)」をクリックします。
- または、ショートカット「Windowsキー」+「A」でも同じ操作ができます。
- 画面右側にアクションセンターが表示されたら、「回転ロック」のタイルをクリックして「オフ(グレー)」にすると自動回転が有効になります。
- 「回転ロック」のタイルを「オン(青色)」にすると、ロックが掛かって自動回転が無効になります。
- 「回転ロック」のタイルが表示されない場合は、以下の手順でタイルを追加してください。
- アクションセンター内を右クリックし「編集」をクリックします。
- 「追加」をクリックして、「回転ロック」のボタンを追加し、「完了」をクリックして設定を保存します。
回転ロックの設定は、Windowsのディスプレイ設定から変更することもできます。ディスプレイ設定から変更するには、以下の手順で操作してください。
- デスクトップの何もない場所を右クリックして「ディスプレイ設定」を選択します。
- または、「Windowsマーク」→「設定」→「システム」→「ディスプレイ」の順にクリックすることでも同様の操作ができます。
- 右ペインで、「回転ロック」のスイッチをクリックして「オン/オフ」を切り替えます。
ディスプレイ設定でも「回転ロック」のスイッチがグレーアウトしている場合は、タブレットにキーボードが接続されていることが考えられます。キーボードを取り外して、自動回転の設定を変更できないか確認してください。