Windows10を使用する上で、ファイルやフォルダの操作は必要不可欠です。様々なファイルやフォルダにアクセスすることで、仕事の効率も上がります。
しかし、ファイルやフォルダの中には、アクセス許可が無いために編集・削除が行えないケースがあります。しかもアクセス許可自体が変更できない場合も。
本記事では、Windows10でファイルやフォルダのアクセス許可を変更できない時の対処法を紹介します。アクセス権限の設定画面がグレーアウトして変更できない場合についても併せて紹介します。
この記事の内容
対処1: ローカルアカウントの管理ユーザーに変更する
Windowsで使用しているアカウントによって、ファイルやフォルダのアクセス許可を変更できない事態が起こります。
アカウントをローカルアカウントの管理ユーザーにすることで、ファイル/フォルダのアクセス許可を変更できる可能性があります。
1.ローカルアカウントに切り替える方法
まず、複数のパソコンでWindowsを使用できる「Microsoftアカウント」でログインしている場合は、「ローカルアカウント」に切り替えましょう。
Windowsで使用しているアカウントの種類を調べるには、次のページを参考にして下さい。
Microsoftアカウントからローカルアカウントへ切り替える手順については、以下のページをご参照ください。
2.管理ユーザーに切り替える方法
ローカルアカウントに切り替えができたら、さらに「管理ユーザー」へ変更しましょう。
デフォルトでは、パソコンのセキュリティ操作に制限のある「標準ユーザー」になっています。管理ユーザーへの変更手順は以下の通りです。
- Windowsメニューから「設定(歯車のマーク)」をクリックする
- 表示された画面から「アカウント」をクリックする
- 左側のメニューから「家族とその他のユーザー」とクリックする
- 設定を変更したいアカウント名をクリックする
- 「アカウント種類の変更」をクリックする
- 表示された画面から「アカウントの種類」を「管理者」または「管理ユーザー」に切り替え、「OK」をクリックする
管理者または管理ユーザーとしてログインできれば、ファイルやフォルダのアクセス許可が変更できる可能性が大きくなります。
「標準ユーザー」や「Microsoftアカウント」としてログインしていた場合は、アクセス許可を変更できないか確認して下さい。
対処2: インストールしたソフトを削除する
まれに、ソフトやアプリケーションのインストールが失敗したことが原因で、他のファイルやフォルダへのアクセス許可が変更できなくなるという事態が起きます。
その場合は、原因のソフトやアプリケーションを削除することで、アクセス権が元に戻ることがあります。
ソフトやアプリケーションの削除方法は以下のページをご参照ください。
対処3: 継承を無効化する
アクセス権の設定画面がグレーアウトして変更できない場合、原因の1つとしてそのファイルやフォルダの上位フォルダから、アクセス権が引き継がれていることが挙げられます。
「セキュリティの詳細設定」の画面で「継承元」にCドライブなどの継承元が入っていると、アクセス権の削除や変更ができません。
この場合は「継承の無効化」を実行します。手順は以下の通りです。
- 該当ファイル・フォルダ上で右クリックをして「プロパティ」をクリックする
- 画面が表示されたら「セキュリティ」タブをクリックする
- 下部にある「詳細設定」をクリックする
- 「セキュリティの詳細設定」に画面が切り替わるので、下部にある「継承の無効化」ボタンをクリックする
- 「継承のブロック」画面が表示されたら、「継承されたアクセス許可をこのオブジェクトの明示的なアクセス許可に変換します」をクリックする
上記の手順を行うとアクセス権はそのまま保ちつつ、「セキュリティの詳細設定」の画面にある「継承元」が「なし」になり、引き継ぎが無くなります。
これで対象のファイルやフォルダの編集・削除が行えるはずなので、必要な操作を行いましょう。
対処4: 所有権を変更する
Windows Vista以降、ウィンドウズのリソース保護である「Windows Resource Protect(WRP)」が導入されています。
そのため、重要なファイルやフォルダを開く際に「読み取り専用」となっていて開けないことも。
WRPの仕組みを回避して対象のファイル・フォルダを開くには、所有権を一時的に変更する必要があります。Windows10では次の手順で操作します。
- 該当ファイル・フォルダ上で右クリックをして「プロパティ」をクリックする
- 画面が表示されたら「セキュリティ」タブをクリックする
- 下部にある「詳細設定」をクリックする
- 「セキュリティの詳細設定」に画面が切り替わるので、「所有者」の横にある「変更」をクリックする。ユーザーアカウント制御が表示された場合は「はい」をクリックする
- 左下にある「詳細設定」をクリックする
- 表示画面が切り替わったら「検索」を押し、表示された検索結果から「TrustedInstaller」以外の適当なアカウントを選択し「OK」をクリックする
- 戻った画面で、選択したアカウント名が表示されていれば「OK」をクリックする
- 画面が「セキュリティの詳細設定」に戻ったら、ファイルの場合はそのまま「OK」をクリックする。
- ファイル以外のフォルダやドライブの場合は「サブコンテナーとオブジェクトの所有権を置き換える」にチェックを入れ「OK」をクリックする
- 「プロパティ」の画面に戻ったら「OK」を押す
ファイル・フォルダでの作業が終了したら、所有者は「TrustedInstaller」に戻しておきましょう。その際、ユーザーを追加する検索時には「NT SERVICE\ TrustedInstaller」と入力しましょう。