Windows10のアップデートや、Microsoft Storeでアプリのインストールに問題が起きた時に、トラブルシューティングツールを実行すると次のエラーが表示される場合があります。
「BITSサービスに問題があります: 要求したサービスは既に開始されています。 net helpmsg 2182 と入力すると、より詳しい説明が得られます。」
NET HELPMSG 2182のエラーが発生すると、Windows UpdateやMicrosoft Storeのアプリのインストール・アップデートができない状態になります。
この記事では、Windows10で「NET HELPMSG 2182」のエラーが出た時に対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
NET HELPMSG 2182エラーの原因
NET HELPMSG 2182のエラーが発生する原因として、主に次のことが考えられます。
- Windows Update、Microsoft Storeの一時的なエラーや不具合
- 「バックグラウンドインテリジェント転送サービス」の動作に問題がある
- Windowsのシステムファイルに問題がある
- ファイルシステムが破損している
基本的にMicrosoft StoreアプリやWindows Updateと関連するサービスに問題が発生したことが原因となります。
上記の原因ごとの対処方法を紹介していくので、順番にトラブルシューティングを行ってみて下さい。
対処1: PCを再起動する
Windows UpdateやMicrosoft Storeの一時的なエラーによって、NET HELPMSG 2182のエラーが表示されるケースがあります。
そのため、最初にPCを一度だけ再起動して、エラーが出ないようにならないか確認して下さい。
再起動後にWindowsUpdate、Microsoft Storeでエラーが解決した場合は、一時的な問題だったと判断できます。再発する場合や解決しない場合は、次の対処法を試して下さい。
対処2: トラブルシューティングツールを実行する
Windows10に標準で搭載されているトラブルシューティングツールを実行して、NET HELPMSG 2182のエラーの問題を修復できる可能性があります。
NET HELPMSG 2182エラーの問題を解決するには、「Windows Update」と「バックグラウンドインテリジェント転送サービス(BITS)」のトラブルシューティングツールを実行してみてください。
それぞれのトラブルシューティングツールの実行方法は、次のとおりです。
1.Windows Updateのトラブルシューティングツールを実行する方法
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定(ギアマークのアイコン)」を選択します。
- Windowsの設定で「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインのリストで「トラブルシューティング」をクリックします。
- 右ペインのリストで「Windows Update」を選択して「トラブルシューティングの実行」をクリックします。
- 起動するウィザードにしたがってトラブルシューティングを進めます。
- トラブルシューティングツールを実行した結果、問題が見つかった場合はウィザードにしたがって修復を試みて下さい。
修復まで完了したら、ウィザードを閉じてエラーが解消されたかどうか確認します。
2.BITSのトラブルシューティングツールを実行する方法
バックグラウンドインテリジェント転送サービスのトラブルシューティングツールは、次の手順で実行できます。
- 「Windowsマーク」をクリックして「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を選択します。
- 表示方法が「アイコン」になっていることを確認し、「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「カテゴリ」表示になっている場合は、右上の表示方法をクリックしてアイコンに切り替えて下さい。
- 左ペインで「すべて表示する」を選択します。
- リストから「バックグラウンドインテリジェント転送サービス」を探してクリックします。
- ウィザードが起動するので「次へ」をクリックしてBITSのトラブルシューティングを実行します。
- エラーが見つかった場合、ウィザードに従って修復を試みて下さい。
2つのトラブルシューティングが完了したら、WindowsUpdate・Microsoft Storeを開いて正常に動作するか確認して下さい。
対処3: Microsoft Storeのキャッシュをクリアする
Microsoft Storeからソフトウェアをダウンロードするタイミングでエラーが発生する場合は、Microsoft Storeのキャッシュに問題が起きていることが考えられます。
そのため、Microsoft Storeのキャッシュをクリアすると、NET HELPMSG 2182エラーが解決できる可能性があります。
Microsoft Storeのキャッシュをクリアするには、次の手順で操作します。
- Windowsマークを右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
wsreset.exe
- プロセスが完了したらPCを再起動します。
PCの再起動が完了したらMicrosoft Storeを起動して正常にアプリのインストールやアップデートができるか確認して下さい。
対処4: Windows Updateをリセットする
Windows Updateの実行時に、NET HELPMSG 2182のエラーが発生する場合は、Windows Updateの一時ファイルや関連のサービスに問題が起きていることが考えられます。
そのため、次の手順でPowerShellを使ってWindows Updateの一時ファイルの削除と関連のサービスの再起動を試して下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- 以下のコマンドを順番に実行してWindows Updateを停止します。
net stop wuauserv net stop cryptSvc net stop bits net stop msiserver
- 次に以下のコマンドを順番に実行してWindows Updateの一時ファイルのフォルダを別の名前にリネームします。
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 Catroot2.old
- 最後に次のコマンドを順番に実行してWindows Updateを起動します。
net start wuauserv net start cryptSvc net start bits net start msiserver
以上で、Windows Updateをリセットすることができます。Windows Updateを再度実行してエラーが解消したか確認して下さい。
対処5: システムファイルの修復を試す
ここまでで紹介した対処法を試してもNET HELPMSG 2182のエラーが出る場合は、Windowsのシステムファイルが破損していることが考えられます。
そのため、以下の手順でDISMコマンドとシステムファイルチェックを実行してシステムファイルの修復を試して下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- プロセスが終了したことを確認し、続いて以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
sfc /scannow
コマンドのプロセスが完了したら、PCを再起動してエラーが解決したか確認して下さい。
対処6: チェックディスクを実行する
システムファイルの修復を試してもエラーが解決しない場合は、ファイルシステムが破損しているケースが考えられます。
SSD/HDDの不良セクタなどが原因で、システムドライブのファイルシステムが破損するとWindowsが正常に動作しない場合があります。
そのため、次の手順でチェックディスクを実行してファイルシステムの修復を試してみて下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
chkdsk c: /r
- このコマンドは、Cドライブを完全にチェックするため時間がかかる場合があります。時間に余裕がある時に行って下さい。
- 再起動時にチェックするかどうか確認するメッセージが表示されたら「Y」を入力してEnterキーを押します。
- PCを再起動すると自動的にチェックディスクが実行されます。プロセスが完了するとPCが起動します。
チェックディスクによる修復が完了したら、NET HELPMSG 2182のエラーが解決したか確認して下さい。
解決しない場合
全ての対処方法を試してもエラーが解決しない場合は、Windowsに予期しない問題が起きていることが考えられます。
システムの復元で問題の起きていなかった状態にWindowsを戻すか、Windowsの初期化を検討して下さい。
- システムの復元:
『システムの復元方法・手順【時間の目安も】 - Windows10/11』 - Windowsの初期化:
『Windows10を回復から「このPCを初期状態に戻す」で初期化する方法』
ただし、PC内に保存しているデータが消えるケースもあるため、必要なデータはバックアップを取ってから行って下さい。