Outlookを開くと「Outlookデータファイル C:\Users\ユーザー名\ドキュメント\Outlook ファイル\ファイル名.pstは見つかりません」のエラーが発生して、起動できないケースがあります。
上記のエラーが発生した場合は、正しいデータファイルを指定しないとメールが見れない状態になってしまいます。
本記事では、Windows10のOutlookで「データファイルは見つかりません」のエラーが表示される時の対処方法について紹介します。
この記事の内容
データファイルが見つからない原因
Outlookを起動してデータファイルが見つからないエラーが発生する場合は、主に次の原因が考えられます。
- データファイルの場所の指定に誤りがある
- データファイルの指定場所にpst/ostファイルがない
- データファイルが保存してあるサーバーにアクセスできない
- データファイルが破損してる
Outlookの設定変更やデータファイルの移動、メールデータの移行によって起きるケースが多いです。
ほとんどのケースでは、正しいデータファイルの場所を指定することで解決できます。
そのため、正しいデータファイルの指定する対処方法から順に紹介していきます。順に対処方法を試して、エラーが解決しないか確認していって下さい。
対処1: データファイルの場所の指定を確認する
Outlookのデータファイルの場所の指定が誤っていると、ファイルが見つからずエラーが発生します。
そのため、まずデータファイルの保存先設定に問題がないか確認してください。確認するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」ボタンをクリックして「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」の項目をクリックします。
- コントロールパネルが開いたら、「ユーザーアカウント」→「Mail」と進みます。
- 「ユーザーアカウント」が見つからない場合は、画面右上の「表示方法」を「カテゴリ」に変更して下さい。
- 「メール設定」ウィンドウが開きます。「データファイル」をクリックします。
- 「アカウント設定」ウィンドウが開きます。「データファイル」タブをクリックします。
- リスト内の「場所」のフォルダパスに問題がないことを確認します。
- デフォルトの設定では、pstファイルは以下のフォルダに保存されます。同じパスが設定されていれば保存先フォルダに問題はありません。
- pstファイルの場合: C:\Users\(ユーザー名)\ドキュメント\Outlook ファイル\
- ostファイルの場合: C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Outlook\
- 設定を変更して、デフォルト以外のフォルダを指定している場合でも、正常にアクセスできるフォルダであれば問題ありません。
ただし、保存先が次のいずれかに該当する場合は、他の確認が必要になります。
- 保存先がクラウドストレージ(OneDrive等)に設定されている場合: パソコンがクラウドストレージにアクセスできる状態であること、クラウドストレージの空き容量に問題がないことを確認してください。
- 保存先がExchange Server等のサーバーに設定されている場合: パソコンがサーバーに接続できる状態であるか確認してください。サーバーに接続しても解決しなければ、サーバーの管理者に調査を依頼してください。
- デフォルトの設定では、pstファイルは以下のフォルダに保存されます。同じパスが設定されていれば保存先フォルダに問題はありません。
保存先フォルダの指定に問題があった場合は、『対処3: データファイルの保存先を変更する』の手順を参考に指定先を変更して下さい。
対処2: 保存先にデータファイルがあるか確認する
Outlookで指定しているデータファイルの場所に、データファイル(pst/ostファイル)が存在していないケースが考えられます。
そのため、次の手順でデータファイルの保存先フォルダを開いて、データファイルが存在しているか確認して下さい。
- 「Windowsマーク」ボタンをクリックして「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」の項目をクリックします。
- コントロールパネルが開いたら、「ユーザーアカウント」→「Mail」→「データファイル」の順にクリックします。
- アカウント設定ウィンドウの「データファイル」タブを開き、中央のリストから「エラーの発生するメールアカウント」をクリックして選択します。
- リストの上にある「設定」をクリックします。
- データファイルの詳細が表示されるので、「ファイル名」(最後の\より後ろの部分)をメモしておきます。
- 「キャンセル」をクリックして前の画面に戻ります。
- 続いて「ファイルの場所を開く」をクリックします。
- データファイルの保存先フォルダが開きます。開かれたフォルダの中に、先程メモしたファイル名と同じ「ファイル(またはostファイル)」があるか確認します。
pst/ostファイルが存在しない場合
ファイルが存在しない場合は、誤ってファィルの場所を移動してしまったか、削除してしまったことが考えられます。
本来あるはずのpstファイル/ostファイルを探してください。心当たりがない場合は、次の手順でパソコンのハードディスク内を検索してください。
- 「スタート」ボタンをクリックします。
- スタートメニューが表示されたら、「pst」または「ost」と入力します。
- ハードディスク内の検索が行われ、一致するファイルが見つかれば検索結果に表示されます。
- 検索結果に表示された「pst/ostファイル名」を右クリックして「ファイルの場所を開く」をクリックします。
pstファイル/ostファイルが見つかったら、Outlookで指定しているデータファイルの場所にコピーして戻して下さい。
データファイルの場所を変更したい場合は、次の対処方法に進んで下さい。
対処3: データファイルの保存先を変更する
pstファイル/ostファイルがOutlookの設定と異なる場所にある場合は、データファイルの保存先を変更することでエラーを解決できます。
Outlookでデータファイルの保存先を変更するには、次の手順で操作します。
- Outlookが起動している場合は事前に終了させておきます。
- 「Windowsマーク」ボタンをクリックして「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」の順にクリックします。
- 「ユーザーアカウント」→「Mail」→「データファイル」の順にクリックします。
- 「データファイル」タブを選択して、「追加」をクリックします。
- データファイルがあるフォルダを開いて、「pstファイル/ostファイル」を選択して「OK」をクリックします。
- リストに新しい項目が追加されます。新しく追加された方をクリックで選択し、「規定に設定」をクリックします。
- 古い項目を選択し、「削除」をクリックしてリストから削除します。
以上の手順で、Outlookでデータファイルの保存先を変更することができます。再度Outlookを起動して、データファイルが見つからないエラーが解決したか確認して下さい。
対処4: データファイルの保存先をローカルディスクに変更する
データファイルの場所をネットワーク上のサーバーに設定している場合、サーバーにアクセスできないことが原因になっていることが考えられます。
また、クラウドストレージの同期フォルダにデータファイルを保存している場合は、同期エラーによってデータファイルが見つからないケースがあります。
- ファイルサーバーや共有フォルダ
- OneDrive、GoogleDrive、Dropbox等で設定している同期フォルダ
上記の場所にデータファイルを設定している場合は、保存場所をローカルディスク上に変更してみて下さい。
対処5: データファイルを修復する
正しい場所を指定してもエラーが発生する場合は、データファイルやOutlookのプロファイルが破損していることが考えられます。
そのため、データファイルやOutlookのプロファイルの修復を試して、Outlookが正常に起動しないか試して下さい。
データファイル、プロファイルの修復方法については、次のページで解説しているので併せて参考にして下さい。
対処6: 新しいデータファイルを作成する
全ての対処方法を試しても問題が解決しない場合は、新しいデータファイルを作成することでOutlookを起動することができます。
新しいデータファイルを作成して設定を変更するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」ボタンをクリックして「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」の順にクリックします。
- 「ユーザーアカウント」→「Mail」→「データファイル」の順にクリックします。
- 「追加」をクリックします。
- 新しいデータファイル名と保存先を指定して「OK」をクリックします。
- アカウントの設定を閉じて、Outlookを起動します。