Windows10/11でDiscordでボイスチャネルに接続しようとすると、「ICEを確認中」「RTC接続中」の表示の後に「ルートがありません。」というエラーが出ることがあります。
上記のエラーが発生するとボイスチャネルに参加することができず、ボイスチャットを利用できない状態になってしまいます。
今回は、Windows10/11のPCでDiscord利用時に「ルートがありません」のエラーが出る時の原因と対処法について紹介します。
この記事の内容
「ルートがありません」エラーの原因
Discordでボイスチャンネル接続時に「ルートがありません」のエラーが出る場合、主に次の原因が考えられます。
- PCのIPアドレスが変更された
- セキュリティソフトのファイアーウォールにブロックされている
- ネットワークで通信がブロックされている
- UDP通信に対応していないVPNに接続している
- ボイスサーバーに問題が起きてる
- Discordのアプリに不具合がある
上記のように、ネットワークやファイアウォールがエラーの原因となることが多いです。
ただし、エラーが発生した段階ではどこに原因があるのか分からないため、1つずつ対処を試す必要があります。これから紹介する対処法を順番に試してみてください。
対処1: PCとルーターを再起動する
突然「ルートがありません」のエラーが発生してDiscordのサーバーに接続できなくなった場合は、ネットワーク接続に一時的な問題が発生したことが考えられます。
特にPCのIPアドレスが変更された際に、「ルートがありません」のエラーが発生するケースが多いです。
そのため、まずはインターネット接続に使用しているルーターとPCを再起動して問題が解決しないか確認してください。
ルーターは、電源のコンセントを抜き差しすれば再起動することができます。
ルーターとPCを再起動できたら再びDiscordに接続してエラーが発生しないか確認してください。
対処2: セキュリティソフトの除外設定にDiscordを追加する
セキュリティソフトの機能が原因で、Discordの通信を遮断して「ルートがありません」のエラーが出るケースが考えられます。
そのため、一度セキュリティソフトの常時監視を停止した状態で、Discordを起動してエラーが出ないか確認してください。
エラーが解決した場合は、セキュリティソフトの除外設定に「Discord.exe」を追加します。
*常時監視を停止する方法や除外設定に追加する方法はセキュリティソフトによって異なるため、使用しているセキュリティソフトのマニュアルで確認してください。
WindowsセキュリティでDiscordを例外設定に追加する手順
標準のWindowsセキュリティを使用している場合は、次の手順でDiscordを例外設定に追加できます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定で「更新とセキュリティ」をクリックします。
- Windows11の場合は、「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 左ペインで「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「ファイアウォールとネットワーク保護」をクリックします。
- 「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」をクリックします。
- 「設定の変更」をクリックします。
- 一覧で「Discord」を探して、アプリ名左側のチェックとプライベート、パブリックのチェックを入れます。
- 一覧にDiscordがない場合は、「別のアプリの許可」からDiscordの実行ファイルを追加してください。
- 「OK」をクリックして完了です。
以上でDiscordの通信がWindowsセキュリティのファイアウォールで遮断されないよう設定できます。
対処5: VPN設定を削除する
PCがVPNに接続している場合、VPNがUDPの通信に対応していないことが原因でDiscordで「ルートがありません」のエラーが発生するケースがあります。
そのため、VPNを接続している場合は、接続を解除した状態でエラーが出ないか確認してください。
VPNに接続していない状態でエラーが解決する場合は、別のVPNを使用するようにするか、不要な場合は削除しておきましょう。VPN設定は次の手順で削除できます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします。
- 左ペインから「VPN」を選択します。
- 右ペインから削除したいVPNネットワークを選択します。
- 表示されるメニューの中にある「削除」をクリックします。
対処7: 使用するDNSサーバを変更する
DNSサーバー側でアプリの外部通信がブロックされていることが原因で、「ルートがありません」のエラーが発生するケースがあります。
特に自宅以外のネットワーク環境では、アプリの外部通信がブロックされているケースがよくあります。
上記の問題は、利用するDNSサーバーを変更すると問題なくアクセスできる可能性があります。次の手順で利用するDNSサーバーをGoogleのパブリックDNSに変更してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「ncpa.cpl」と入力して「OK」をクリックします。
- 有線の場合は「イーサネット」、無線の場合は「Wi-Fi」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- リストから「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択します。
- 右下の「プロパティ」をクリックします。
- 「次のDNSサーバのアドレスを使う」を選択し、次の値を入力します。
- 優先DNSサーバ: 8.8.8.8
- 代替DNSサーバ: 8.8.4.4
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
以上で、DNSサーバーを変更することができます。再度Discordで「ルートがありません」のエラーが発生するか確認してください。
対処6: IPv6機能を無効化する
IPv6が有効になっている場合にDiscordで「ルートがありません」のエラーが発生することがあります。
そのため、次の手順でIPv6の機能を無効にしてエラーが発生するか確認してください。IPv6を無効化するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「ncpa.cpl」と入力して「OK」をクリックします。
- 有線の場合は「イーサネット」、無線の場合は「Wi-Fi」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- リストから「インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)」のチェックを外します。
- 「OK」をクリックして完了です。
IPv6を無効化したらDiscordを起動してエラーが発生しないかを確かめてください。
対処8: サービス品質向上のためのパケットの優先度設定を無効にする
Discordのパケットの優先度設定が原因で、「ルートがありません」のエラーが発生することがあります。
ここまでの対処法を試しても改善しない場合は、Discordの「サービス品質向上のためのパケットの優先度設定」を無効にしてみてください。設定を変更するには、次の手順で操作します。
- 「Discord」を起動してログインします。
- 「設定ボタン(アカウント横のギアマークのアイコン)」をクリックして設定画面を開きます。
- 左ペインから「音声・ビデオ」を選択します。
- 右ペインから「サービス品質向上のためパケットの優先度設定を有効にします」のスイッチを「オフ」にします。
- 右上の「ESC」をクリックして設定完了です。
以上で、パケットの優先度設定を無効にすることができます。エラーが解決したか確認してください。
対処9: Discordのサーバーリージョンを変更する
Discordのボイスサーバーに何らかのトラブルが発生していたり、一時的にダウンしていることが原因で「ルートがありません」のエラーが発生するケースが考えられます。
この場合はサーバーリージョンを変更して接続するサーバを変更すると解消する可能性があります。変更は以下の手順で行います。
*サーバーリージョンを変更できるのは当該サーバの管理者のみです。
- Discordを起動してログインします。
- サーバーのメニューを開いて、「サーバー設定」→「概要」の順に進みます。
- 右ペインにある「サーバーリージョン」をクリックします。
- 表示されるリストから地域選択して変更します。
自分がサーバーの管理者でない場合は、設定を変更できないため一時的に別のサーバーを利用してください。
サーバ障害が疑われる場合は、管理者に連絡を取って変更できないか確認してください。
対処10: Discordのプログラムを再インストールする
クライアントやサーバの設定を変更しても上手くアクセスできない場合は、Discordのプログラム自体に不具合が発生しているケースがあります。
特に自分だけアクセスできず、他のユーザーは問題なくアクセスできる場合はDiscordのプログラムに問題が起きている場合が考えられます。
そのため、Discordの再インストールを試してください。際インストールが完了したら再度サーバーにアクセスし、状況を確認してください。
また、ブラウザ版のDiscordでは不具合が起きやすいため、アプリ版を利用して問題がおきないか確認してみてください。