Steamでゲームをダウンロードする際に、異常にダウンロードが遅い場合や途中でダウンロードが止まってしまうトラブルが発生することがあります。
回線速度やパソコンの性能もある程度関係しますが、Steamのダウンロードだけに問題がある場合は、何らかの原因があることが考えられます。
本記事では、Windows10/MacのSteamクライアントでゲームのダウンロードが遅い時の対処法について紹介します。
Steamのダウンロードが遅かったり、途切れて終わらない場合は紹介する対処方法を参考にしてみてください。
この記事の内容
Steamのダウンロードが遅くなる原因
Steamでゲームをダウンロードする速度が低下する場合、主に次のような原因が考えられます。
- 他のアプリやサービスが原因でパソコンが重い、または不安定になっている
- 一時的なエラーやバックグラウンドで実行しているアプリ・サービスが原因で、ゲームのダウンロード速度が遅いケースがあります。
- パソコンの再起動や、バックグラウンドアプリ・サービスの停止で改善できる場合があります。
- インターネット通信速度に問題がある
- 通信が不安定になっているとダウンロードに時間がかかったり、止まってしまったりすることがあります。
- 通信速度の問題は、Steamのダウンロード設定を変更したり、ネットワークを再接続することで改善できることが多いです。
- Steamのダウンロードキャッシュに問題が起きている
- ダウンロードキャッシュの削除で、ダウンロード速度が改善する場合があります。
- ハードディスクに異常がある
- ハードディスクに故障・経年劣化等が発生していると、ダウンロードが遅くなる・エラーが起きる等の問題が起きることがあります。
ここからは具体的な対処の手順を紹介します。問題の発生した状況を考慮しながら、効果のありそうなものを順番に試してみてください。
対処1: ダウンロード地域を設定する
Steamクライアントの設定でダウンロード地域を変更すると、ダウンロード速度が改善することが多いです。
そのため、次の手順を参考にダウンロード地域の設定を変更してみてください。
- Steamクライアントアプリを起動します。
- アプリのメイン画面左上にある「Steam」をクリックし、開かれたメニューの中から「設定」を選択します。
- 設定画面左のリストにある「ダウンロード」をクリックします。
- 「ダウンロード地域」の設定を「現在地から近い地域」に変更します。
- 日本国内の別の地域サーバー(福岡・名古屋・大阪・札幌・仙台・東京)や日本以外のアジア圏諸国(韓国・中国・台湾)を選んだ方が通信が安定したり、高速になるケースもあります。
- 設定はいつでも変更できるため、いくつか設定を変更してダウンロード速度が改善しないか試してみてください。
- 設定を変更したら右下の「OK」ボタンをクリックして保存します。
ダウンロード地域の設定が変更できたら、再度ゲームのダウンロードを試してみてください。
対処2: ダウンロードの帯域制限を設定する
Steamのダウンロードの帯域制限は、デフォルトで「無制限」に設定されています。
ダウンロード速度が遅い場合は、ダウンロード制限を設定した方が通信が安定して、結果的に早くゲームがダウンロードできる場合があります。
そのため、次の手順でダウンロードの帯域制限を設定して、ダウンロード速度が改善しないか確認してください。
- Steamクライアントアプリを起動します。
- 「Steam」→「設定」を開きます。
- 左メニューから「ダウンロード」を選択します。
- 「ダウンロード制限」の「帯域幅を制限」を「25MB/s」に変更します。
- 「OK」をクリックして保存します。
帯域制限が設定できたら、再度ダウンロードを試してみてください。速度が改善しない場合は、設定を元に戻して次の対処方法に進んでください。
対処3: システムを再起動する
SteamのアプリケーションやOSの動作が一時的に不安定になっていることが原因で、ダウンロード速度が乏しく落ちるケースがあります。
特に普段はダウンロード速度に問題がなかった場合は、一時的な問題が起きていることが考えられます。
そのため、システムの再起動を試してから、Steamのダウンロードをやり直してみてください。
対処4: ダウンロードキャッシュを削除する
Steamのダウンロードキャッシュが原因で、ダウンロード速度が遅くなるケースがあります。
そのため、ダウンロードキャッシュを一度クリアしてから、ダウンロードを最初からやり直すことで改善する可能性があります。
ダウンロードキャッシュは、次の手順でクリアすることができます。
- Steamクライアントアプリを起動し、「Steam」→「設定」を開きます。
- 「ダウンロード」をクリックします。
- 設定画面下部にある「ダウンロードキャッシュをクリアする」をクリックします。
- 確認画面が表示されるので、「OK」をクリックします。
以上でSteamのダウンロードキャッシュを削除することができます。ゲームのダウンロードを再開してみてください。
対処5: バックグラウンドで起動しているアプリを停止する
バックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因で、Steamのダウンロード速度が遅くなるケースがあります。
特にセキュリティソフトやクラウドストレージアプリ等のバックグラウンドアプリが動作しているとダウンロード速度に影響することがあります。
そのため、タスクマネージャやタスクトレイを確認し、該当するアプリがあれば動作を停止させてみてください。
また、アプリケーションやシステムのアップデートも、ダウンロード速度を低下させる原因になります。待機中のアップデートがあるのであればアップデートを完了させてからゲームのダウンロードを再開してみてください。
対処6: ゲームプレイ時のダウンロードを許可する
Steamのデフォルトの設定では、ゲームをプレイしている間はゲームのダウンロードが一時的に中断されます。
ゲームのプレイ中もダウンロードを続行したい場合は、次の手順で設定を変更してください。
- Steamクライアントアプリを起動し、「Steam」→「設定」を開きます。
- 「ダウンロード」をクリックします。
- 「ゲームプレイ中にダウンロードを許可」のオプションを「有効」に変更します。
以上の設定で、ゲームをプレイしている間でもダウンロードできるようになります。
対処7: インターネットの通信速度を確認する
ここまでの対処方法でダウンロード速度が改善しない場合は、PCのインターネット速度自体が遅いことが考えられます。
そのため、インターネット速度に問題がないか一度測定してみることをおすすめします。
Google速度テスト – スマホ・PCのWi-Fi回線速度の測定方法
光回線の通信速度の目安としては、通信速度が20Mbps以下の場合は、通信環境に問題があることが考えられます。
インターネットの通信速度に問題があると思われる場合は、次のページを参考に通信速度の対処を行ってください。
対処8: ディスク使用率を上げるサービスを一時的に停止する
Windows10の場合は、バックグラウンドサービスによるディスクアクセスの負担が増えて、Steamのダウンロードが遅くなっているケースがあります。
そのため、タスクマネージャーを起動してSteamのダウンロード中のディスクの使用率を確認してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「パフォーマンス」タブを開きます。
- 簡易表示になっている場合は「詳細」をクリックしてください。
- 「ディスク」の使用率が100%になっていないか確認してください。
ディスク使用率が高い場合
ディスクの使用率が100%になっている場合は、Windowsのサービスによってディスクアクセスに負担が掛かっていることが考えられます。
ディスクアクセスの負担が高いサービスとしては、次の2つが考えられます。
- Windows Performance Recorder (WPR)
- アプリの動作状況を調べてパフォーマンスを記録するサービスです。
- Connected User Experiences and Telemetry
- Microsoftに品質向上のための情報を送信するためのサービスです。
上記のサービスは、ディスク使用率を専有してダウンロード速度の低下などの問題を起こすことがあります。
そのため、上記のWindowsサービスを一時的に停止して、ダウロード速度が改善しないか試してみてください。詳しい手順は、次の通りです。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「WindowsPowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウに次のコマンドを入力し、エンターキーを押します。成功するとWPRが行っていた記録が停止します。
wpr -cancel
コマンド実行後、「There are no trace profiles running.」というエラーメッセージが出ることがありますが、これは停止する記録がないことを表すものですので、特に気にする必要ありません。そのまま次の手順に進んでください。
- 続いて、次のコマンドを入力・実行してConnected User Experiences and Telemetryサービスを停止します。
stop-service diagtrack
- コマンドの処理が完了したらPowerShellウィンドウを閉じます。
サービスを停止できたら、Steamのゲームのダウンロードを再開して速度が改善したか確認してください。
停止したサービスはパソコンを再起動すると自動で再開するため、ダウンロード完了後に手動で設定を戻す必要はありません。
対処9: ハードディスクを修復する
ここまでの対処方法を試してもSteamのダウンロードが遅い場合は、ハードディスクに異常が起きているケースが考えられます。
ハードディスクに経年劣化や故障等の問題が起きていると、ダウンロードが極端に遅くなったり、途中でエラーが起きてダウンロードが進まなくなるケースがあります。
そのため、ハードディスクの診断と自動修復を試してみてください。
Windows10
Windows10の場合は、次の手順でディスクのエラーを修復することができます。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「エクスプローラー」を選択します。
- エクスプローラーウィンドウ左のリストにある「PC」をクリックします。
- 「デバイスとドライブ」リストの中にある「ローカルディスク(C:)」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- Steamのライブラリフォルダをシステムドライブ以外に設定している場合は、「ライブラリフォルダのあるドライブ」の「プロパティ」を開いてください
- プロパティウィンドウを開いたら、「ツール」タブを開き、「エラーチェック」の下にある「チェック」ボタンをクリックします。
- 画面の指示に従ってスキャン・修復を実行します。問題が発見された場合はその場で自動的に修復されます。
Mac
Macの場合は、ディスクユーティリティを使ってFirst Aidを実行します。
- Finderを起動して、「アプリケーション」→「ユーティリティ」の順に開いて、「ディスクユーティリティ」をダブルクリックします。
- ディスクユーティリティが起動したら、左サイドバーのリストから「macOSのインストールされているハードディスク」をクリックで選択します。
- 上部にある「First Aid」ボタンをクリックします。
- 確認メッセージが表示されるので「実行」をクリックします。
- プロセスが完了したら「完了」をクリックしてFirst Aidを終了します。
ハードディスクに異常が起きている場合でも修復ツールが問題を検出できないこともあります。
ハードディスクやパソコン本体が古くなっている場合は、ハードディスクの交換や買い替えも検討してみてください。
- トラブルを自分で解決することが難しい場合は、サポートや修理業者への相談を検討して下さい。パソコンのサポート・修理は、全国対応している『ドクター・ホームネット』がおすすめです。宅配修理にも対応しています。