Windows10のPCで特定のアプリケーションやゲームを起動する際に「bad_module_infoは動作を停止しました」というエラーが出る場合があります。このエラーはアプリケーションの起動中に突然発生することもあります。
エラーが発生するとアプリケーションが正常に動作しないため、対処する必要があります。
本記事では、Windows10で「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生した時の対処法について詳しく紹介します。順に紹介する方法を試してみてください。
この記事の内容
対処1: アプリケーションを管理者として互換モードで起動する
アプリケーションを起動する権限が不足していたり、互換性に問題があることが原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、アプリケーションを管理者として互換モードで起動することでエラーが解決する可能性があります。アプリケーションの権限と互換モードの設定を変更するには、以下の手順で操作します。
- アプリケーションのインストール先フォルダを開きます。
- ゲームクライアントアプリを使用している場合は、次の手順でインストール先フォルダを開くことができます。
- Steamの場合: Steamクライアントの「ライブラリ」画面を表示し、「ゲームタイトル名」を右クリック→「管理」→「ローカルファイルを閲覧」を選択すると「ゲームの実行ファイル(.exeファイル)」があるフォルダを開くことができます。
- EpicGameの場合: 「C:\Program Files\Epic Games\ゲームタイトル名\」内に「アプリケーションの実行ファイル(.exeファイル)」があります。
- その他のゲームクライアントの場合は、公式のヘルプページ等を参考にインストール先フォルダを探してください。
- ゲームクライアントアプリを使用している場合は、次の手順でインストール先フォルダを開くことができます。
- 「アプリケーションの実行ファイル(.exeファイル)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「アプリケーションの実行ファイル(.exeファイル)」が複数ある場合は、全ての実行ファイルで設定を行なってください。
- 「プロパティ」ウィンドウが開きます。「互換性」タブをクリックします。
- 「プロパティ」ウィンドウの「互換性」タブを開きます。
- 互換モードの「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れ、アプリの動作が保証されているWindowsのバージョンを選択します。
- 適切なバージョンが不明な場合は、「Windows7」もしくは「Windows8」を選択してみてください。
- 設定の「管理者としてこのプログラムを実行する」の項目にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
アプリケーションの管理者権限と互換モードの設定を変更できたら、アプリを起動してエラーが解決したか確認してください。
対処2: アプリケーションの全画面表示の最適化を無効にする
一部のアプリケーションでは全画面表示の最適化機能が原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、全画面表示の最適化機能を無効にすることで、アプリケーションが正常に起動できる可能性があります。
アプリケーションの全画面表示の最適化機能を無効にするには、次の手順で操作します。
- 「アプリケーションの実行ファイル(.exeファイル)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「アプリケーションの実行ファイル(.exeファイル)」が複数ある場合は、全ての実行ファイルで設定を行なってください。
- プロパティウィンドウが開きます。「互換性」タブをクリックします。
- 「全画面表示の最適化を無効にする」の項目にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
以上でアプリケーションの全画面表示の最適化機能を無効にすることができます。アプリケーションを再度起動してエラーが解決したか確認してください。
対処3: ゲームファイルを修復する
SteamやEpicGameなどのゲームの場合は、ゲームファイルの整合性に問題があることが原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、ランチャーアプリからゲームファイルの整合性をチェックして修復することで、エラーが解決する可能性があります。
ランチャーアプリからゲームファイルを修復するには、次の手順で操作してください。
- Steamの場合:
- Steamクライアントアプリを起動します。
- 「ライブラリ」画面を開き「ゲームタイトル名」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 設定ウィンドウが表示されたら、左のリストにある「ローカルファイル」をクリックします。
- 「ゲームファイルの整合性を確認」をクリックします。その後、チェックが完了するまでしばらく待ちます。
- EpicGameの場合:
- Epic Games Launcherを起動します。
- 「マイライブラリ」で「ゲームタイトル名」を選択します。
- 「…(3点アイコン)」→「認証する(確認する)」を選択します。修復が完了するまで待ちます。
上記以外のランチャーアプリを使用している場合は、公式のマニュアルを参考にしてゲームファイルの整合性チェックを行なってみてください。
修復機能が用意されていないアプリケーションの場合は、次の『対処4: アプリケーションを再インストール』を試してください。
対処4: アプリケーションを再インストールする
アプリケーションのファイルが破損していることが原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、アプリケーションを一度アンインストールしてから、最新のアプリケーションをインストールし直してみてください。
アプリケーションを再インストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧から「エラーの発生しているアプリケーション」を選択します。
- 「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- ウィザードが表示されたら、案内に従ってアンインストールを完了します。
- アプリケーションの公式サイトより最新のインストーラーをダウンロードして、通常の手順でインストールします。
SteamやEpicGameなどのゲームの場合は、ランチャーアプリを起動して「ライブラリ」からゲームタイトルを選択してアンインストール・再インストールを行なってください。その他のアプリ・ゲームの再インストール方法は、。公式マニュアル等を参照してください。
アプリケーションの再インストールが完了したら、起動時のエラーが解決したか確認してください。
対処5: グラフィックドライバーを更新する
グラフィックドライバーのバージョンが古いことが原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、グラフィックドライバーを最新バージョンにアップデートすることでエラーが解決する可能性があります。
グラフィックドライバーをアップデートするには、次の手順で行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ディスプレイアダプター」のツリーを展開します。
- 「グラフィックドライバー名」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択してください。
- 「ドライバーを自動的に検索」をクリックします。
- 最新のドライバーが検索されて自動でインストールされます。
- 「最適なドライバーが既にインストールされています」と表示された場合は、最新のグラフィックドライバーがインストールされています。
グラフィックドライバーがアップデートできたら、再度アプリケーションを起動してエラーが解決したか確認してください。
NVIDIA/AMDのグラフィックボードを搭載している場合
NVIDIA/AMDのグラフィックボードを搭載している場合は、専用の管理アプリケーションを使ってドライバーのアップデートを試してみてください。
専用の管理アプリケーションを使ってグラフィックドライバーをアップデートする手順は次の通りです。
- NVIDIAの場合:
- デスクトップの何もない場所を右クリックして「Geforce Experience」を選択します。
- 左上の「ドライバー」をクリックします。
- ログインしていない場合は、ログインを行なってください。
- 「更新プログラムの確認」をクリックして、アップデートをチェックします。
- アップデートがあった場合は「ダウンロード」をクリックして、更新プログラムのダウンロードを開始します。
- 「カスタムインストール」をクリックします。
- インストールオプションが表示されたら、グラフィックドライバーのみチェックを入れて、他のオプションのチェックを外します。
- 「クリーンインストールの実行」にチェックを入れて、「インストール」をクリックします。
- インストールが完了したらPCを再起動します。
- AMDの場合:
- デスクトップの何もない場所を右クリックして「AMD Radeon Settings」を選択します。
- 「更新(Updates)」をクリックします。
- 「新しいRadeonソフトの更新が可能です(New Radeon Software updates are available)」と表示されたら「New」をクリックします。
- 「今すぐ更新(Update Now)」を選択します。
- 「更新版のインストールをするために、AMDの設定を閉じますか?(Are you sure to want to exit AMD Radeon Settings?)」と表示されたら、「はい(Proceed)」をクリックします。
- 「自動で最新版をダウンロード(Autcomatically download the latest drivers)」にチェックを入れて、「アップグレード(Upgrade)」をクリックします。
- ダイアログが表示されたら「インストール(Install)」をクリックします。
- 「アップグレード(Upgrade)」をクリックします。
- 「AMD Display Driver」以外のチェックを外して「インストール(Install)」をクリックします。
- インストールが完了したらPCを再起動します。
専用のアプリケーションでドライバーをアップデートできたら、アプリケーションの起動を試してください。
専用のアプリケーションでアップデートできない場合は、以下の公式ページでグラフィックボードの製品情報を入力して、最新のドライバーをダウンロードしてアップデートを行なってください。
対処6: 仮想メモリの容量を増やす
パソコンに搭載されている物理メモリ(RAM)の容量が少ない場合は、仮想メモリを増やすことで「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーを改善できる可能性があります。
ただし、この対処方法はシステムストレージにSSDを搭載しているPCに限ります。PCのスペックがアプリケーションの動作要件を満たしていない場合は、メモリの増設やパソコン本体の買い替えも検討してください。
Windowsの仮想メモリの設定を変更するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「システム」を選択します。
- 右ペインで関連設定の「システムの詳細設定」をクリックします。
- 「パフォーマンス」グループの中にある「設定」ボタンをクリックします。
- 「パフォーマンスオプション」ウィンドウが開きます。「詳細設定」タブを開き、「仮想メモリ」の中にある「変更」ボタンをクリックします。
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。
- ウィンドウ中央にある、「カスタムサイズ」にチェックを入れます。
- 「初期サイズ(MB)」と「最大サイズ(MB)」に、それぞれメモリサイズを設定します。数値は自由に設定することができますが、適切な値が不明であれば、以下のように設定するのがおすすめです。
- 初期サイズ: 物理メモリの1.5~3倍の数値を設定します。例えば4GBの物理メモリを搭載している場合は、6GB~12GBの数値を入力します。
- 最大サイズ: 「初期サイズ」と同じ数値を設定します。
- 設定したら「OK」ボタンをクリックしてすべての設定ウィンドウ閉じます。その後、パソコンを再起動してください。
以上で仮想メモリの容量を増やすことができます。再度アプリケーションを起動してエラーが解決したか確認してください。
対処7: Windowsのゲームバー機能を有効にする
一部のゲームでは、WindowsのXbox Game Bar機能を有効にすると「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーを解決できることが、Micorsoftコミュニティに報告されています。
この対処方法は、EpicGameのゲームアプリケーションに有効な場合が多いです。ゲームでゲームバー機能を有効にするには、次の手順で操作します。
- ゲームを起動します。
- ゲームの起動中に「Windows + G」キーを同時に押します。
- 確認メッセージが表示されたら「これをゲームとして記憶します」にチェックを入れます。
- 確認メッセージが表示されない場合は、「ギアマーク」をクリックしてください。
- ゲームバーを閉じます。
ゲームでゲームバー機能を有効にできたら、エラーが発生しなくなったか確認してください。
上記の手順でゲームバー機能を有効にできない場合は、Windowsの設定を次の手順で変更してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を開きます。
- 「ゲーム」をクリックします。
- 「ゲームバーがゲームを開いて認識する方法を制御します」のスイッチをクリックして「オン」に変更します。
Windowsの設定でゲームバー機能を有効にできたら、再度ゲームを起動してゲームバーを有効してください。
対処8: フォールトトレラントヒープを無効にする
Windowsのフォールトトレラントヒープ機能が原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生するケースがあります。
そのため、フォールトトレラントヒープ機能を無効化することでエラーが解決できる可能性があります。
フォールトトレラントヒープ機能を無効化するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- 左ペインのツリーを展開して、次のキーに移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\FTH\
- 「FTH」キーを選択した状態で、右ペインで「Enabled」の値をダブルクリックします。
- 値のデータを「0」に変更して「OK」をクリックします。
- 有効に戻す場合は、「1」に変更します。
- 続いて、左ペインのツリーを展開して、次のキーに移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Layers\
- 「Layers」キーを選択した状態で、右ペインに「エラーの出るアプリケーション名.exe」の値がある場合は、右クリックして「削除」を選択します。
- 続いて、左ペインのツリーを展開して、次のキーに移動します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Layers\
- 「Layers」キーを選択した状態で、右ペインに「エラーの出るアプリケーション名.exe」の値がある場合は、右クリックして「削除」を選択します。
- PCを再起動してレジストリを反映します。
PCが再起動できたら、アプリケーションのエラーが解決したか確認してください。
エラーが解決しない場合は、フォールトトレラントヒープに登録されているアプリケーションリストをクリアしてください。具体的には、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックして、「cmd」と入力します。
- 検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
Rundll32.exe fthsvc.dll,FthSysprepSpecialize
- コマンドが実行できたら、PCを再起動します。
上記の手順でアプリケーションリストをクリアできたら、再度アプリケーションの起動を確認してください。
対処9: Windowsを以前のビルドに戻す
WindowsUpdateが原因で、特定のアプリケーションで「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生するようになるケースがあります。
Windowsのアップデート後にエラーが発生するようになった場合は、Windowsを以前のビルドに戻してエラーが解決しないか確認してみてください。
Windowsを以前のビルドに戻すには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインで「回復」をクリックします。
- 「前のバージョンのWindows10に戻す」の「開始」をクリックします。
- 案内に従って進めて、「更新プログラムをチェックしますか?」の画面が表示されたら「チェックしない」をクリックします。
- 最後に「以前のビルドに戻す」をクリックすると、処理が実行されます。
Windowsをアップデート前のビルドに戻せたら、アプリケーションが正常に起動するか確認してください。
対処10: BIOSをアップデートする
PCのBIOSのバージョンが古いことが原因で、「bad_module_infoは動作を停止しました」のエラーが発生することがあります。
BIOSをしばらくアップデートしていない場合は、新しいBIOSが提供されていないか確認してアップデートを行なってください。
BIOSのアップデートファイルは、パソコンメーカーサイトの製品ページからダウンロードできます。そのため、メーカーページを確認してBIOSのアップデートが提供されていないか確認してください。
詳しい手順はメーカーや機種により異なるため、パソコンのマニュアルやメーカーサイトを参考にアップデートを行ってください。