iOSに標準でインストールされているカレンダーアプリは、iCloudやGoogleなどのアカウントの予定を簡単に同期することができます。
しかし、カレンダーアプリを起動しても予定が同期されず表示されないケースがあります。また、一部の予定しか同期できない場合や、カレンダーアプリで登録した予定が別のデバイスに同期できないケースもあります。
本記事では、iPhone/iPadのカレンダーアプリで予定が同期ができない/表示されない時の対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: カレンダーの同期を有効化する
iOSの設定でカレンダーの同期が無効になっていることが原因で、カレンダーの予定が同期されないケースが考えられます。
そのため、カレンダーの同期設定を確認して、無効になっている場合は有効にしてください。カレンダーの同期を有効にする手順は、以下の通りです。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「カレンダー」をタップします。
- 「アカウント」をタップします。
- アカウントの一覧で、「カレンダーを同期するアカウント(iCloud、Gmailなど)」をタップします。
- カレンダーを同期するアカウントが存在していない場合は、「アカウントを追加」をタップしてアカウントを追加してください。
- アカウントが「iCloud」の場合は、「iCloud」をタップして「カレンダー」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- Gmailの場合は、「カレンダー」のスイッチを「オン」に切り替えます。
カレンダーの同期を有効にできたら、カレンダーアプリを起動して予定が正常に同期されたことを確認してください。同期を有効化しても予定が反映されない場合は、次の対処法に進んでください。
対処2: カレンダーアプリの情報を更新する
カレンダーアプリの同期が一時的にできておらず、予定が反映されていないケースが考えられます。
そのため、カレンダーアプリの情報を手動で更新することで、正常に予定が同期できる可能性があります。
カレンダーアプリの情報を更新するには、以下の手順で操作してください。
- カレンダーアプリを起動します。
- 下部の「カレンダー」をタップします。
- カレンダーのリストが表示されたら、下方向にスワイプして「更新マーク」が表示されたら離します。
- 情報が更新されたら右上の「完了」をタップします。
カレンダーアプリの情報を手動で更新できたら、予定が正常に同期されたことを確認してください。
対処3: カレンダーの表示設定を確認する
カレンダーアプリで見たいカレンダーが非表示になっていることが原因で、同期されていないように見えるケースが考えられます。
そのため、カレンダーの表示設定が非表示になっていないか確認してください。カレンダーの表示設定を確認するには、以下の手順で操作します。
- カレンダーアプリを起動します。
- 下部の「カレンダー」をタップします。
- カレンダーの一覧で、全ての「カレンダー名」にチェックが入っていることを確認します。
- 非表示になっているカレンダーは、タップするとチェックが入って表示されます。
カレンダーの表示設定を確認して切り替えれたら、正常に予定が表示されたことを確認してください。
対処4: 省データモードをオフにする
iOSにはデータ通信量を節約するための省データモードが搭載されています。この機能が有効になっていると、バックグラウンドでのカレンダーアプリの同期が実行されない場合があります。
そのため、モバイルデータ通信とWi-Fiの省データモードの設定を確認して、有効になっている場合は無効に切り替えてみてください。
モバイルデータ通信とWi-Fiの省データモードを無効にするには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「モバイル通信」をタップします。
- 「通信のオプション」→「データモード」のをタップします。
- 項目がない場合は、「通信キャリア名」をタップしてください。
- 「省データモード」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
- 項目がない場合は、「データモード」をタップしてください。
- 左上の「<」をタップして、設定の最初の画面に戻ります。
- 「Wi-Fi」をタップします。
- 「現在接続しているWi-Fiネットワーク名(SSID)」の横に表示されている「インフォメーションボタン(iマークのボタン)」をタップします。
- 「省データモード」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
モバイルデータ通信とWi-Fiの省データモードを無効にできたら、カレンダーアプリが予定を同期するようになったか確認してください。
対処5: 低電力モードをオフにする
iOSにはバッテリー消費量を削減するための低電力モードが搭載されています。この機能が有効になっていると通信が制限されるため、カレンダーアプリの同期に問題が起きるケースがあります。
低電力モードは、バッテリーの残量が減ると自動的にオンになります。そのため、低電力モードの設定を確認して、オンになっている場合はオフに切り替えてみてください。
そのため、
- 「設定」アプリを起動します。
- 「バッテリー」をタップします。
- 「低電力モード」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
低電力モードをオフにできたら、カレンダーアプリの予定が正常に同期されるようになったか確認してください。
対処6: カレンダーのモバイルデータ通信を許可する
カレンダーアプリのモバイルデータ通信が無効になっていることが原因で、予定が同期されないケースが考えられます。
そのため、以下の手順でカレンダーアプリのモバイルデータ通信の設定を確認して、無効になっている場合は許可してください。
カレンダーアプリのモバイルデータ通信を許可するには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「モバイル通信」をタップします。
- モバイルデータ通信のアプリの一覧で、「カレンダー」のスイッチを「オン」に切り替えます。
モバイルデータ通信を有効に切り替えた場合は、カレンダーアプリを起動して予定が同期されるようになったか確認してください。
対処7: iPhone/iPadを再起動する
アプリやiOSの一時的なエラー、ネットワークの一時的な通信エラーなどが原因で、カレンダーアプリの予定が正常に同期されないケースが考えられます。
そのため、iPhone/iPadの再起動を試していない場合は、一度再起動して問題が解決しないか確認してみてください。
iPhone/iPadを再起動するには、以下の手順で操作します。
- iPhoneX以降: サイドボタンと音量調整ボタンを同時に長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPhone8以前: サイドボタンを長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPad(ホームボタン非搭載): サイドボタンと音量調整ボタンを同時に長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPad(ホームボタン搭載): トップボタンを長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
iPhone/iPadが再起動できたら、カレンダーアプリを起動して予定が正常に同期されたか確認してください。
対処8: すべてのイベントを同期する設定に変更する
カレンダーアプリの予定を同期する期間を設定することができます。この期間が短い(2週間など)と、一部の予定は期間内にならないと表示されません。
そのため、直近の予定のみしか同期されない場合は、同期する期間の設定を確認して、全ての予定を同期する設定に変更してください。
カレンダーアプリで同期する期間設定を変更するには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「カレンダー」をタップします。
- 「同期」をタップします。
- 「すべてのイベント」をタップします。
以上の設定で、カレンダーアプリに全ての予定が同期されるようになります。設定を変更できたら、予定が正常に同期されるようになったことを確認してください。
対処9: 日付と時刻の設定を自動にする
iPhone/iPadの日付と時刻の設定がずれていることが原因で、カレンダーアプリの同期が正常に行われないケースが考えられます。
上記の問題は、日付と時刻を手動で設定している場合に発生することがあります。そのため、日付と時刻の設定を確認して、手動になっている場合は自動に変更してください。
日付と時刻の設定を自動取得に切り替えるには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をクリックします。
- 「日付と時刻」をクリックします。
- 「自動設定」のスイッチを「オン」にします。
以上の手順で、NTPサーバと時刻が自動で同期されて正しい日時が設定されます。正しい日時が設定されたら、カレンダーアプリが正常に同期できるようになったか確認してください。
対処10: デフォルトのカレンダー設定を変更する
カレンダーアプリでは、デフォルトのカレンダーアカウントとして1つのアカウントを設定できます。カレンダーアプリ上で登録した予定は、デフォルトのカレンダーアカウントに登録・同期されます。
カレンダーアプリで登録した予定が他のデバイスで同期されない場合は、誤ったアカウントをデフォルトのカレンダーアカウントとして設定していることが考えられます。
この問題が考えられる場合は、以下の手順でデフォルトのカレンダーアカウントを変更してください。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「カレンダー」をタップします。
- 「デフォルトカレンダー」をタップします。
- 「カレンダーアプリで登録した予定を同期するアカウント」をタップして選択します。
設定を変更できたら、カレンダーアプリで登録した予定が別のデバイスで同期されるようになったか確認してください。
対処11: アカウント設定を削除して再設定する
カレンダーアプリのアカウント関連の設定に問題が起きていることが原因で、予定が正常に同期されないケースが考えられます。
そのため、ここまでの対処法を試してもカレンダーの予定が同期できない場合は、アカウント設定を一度削除して再設定することで問題が解決する可能性があります。
カレンダーアプリのアカウント設定を削除して再設定するには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「カレンダー」をタップします。
- 「アカウント」をタップします。
- 「同期されないカレンダーのアカウント」をタップします。
- 最下部の「アカウントを削除(iCloudの場合はサインアウト)」をタップします。
- 警告画面が表示されたら「~から削除」をタップします。
- 削除が完了したら「アカウントを追加」をタップします。
- 案内に従って削除したアカウントを再度設定します。
アカウントを再設定できたら、カレンダーアプリを起動して予定が正常に同期されるようになったか確認してください。
対処12: カレンダーのサービス状況を確認する
カレンダーアプリで設定しているアカウント(iCloud、Google)のサービスに障害が発生していることが原因で、予定が正常に同期されないケースが稀に起こります。
そのため、ここまでの対処を行っても同期の問題が解決しない場合は、使用しているアカウントのカレンダーサービスが正常に稼働しているか確認してください。
アカウントのサービスの稼働状況は、以下の公式ページの「iCloudカレンダー」または「Googleカレンダー」の項目で確認することができます。
アカウントのカレンダーサービスに障害が発生している場合は、復旧するまで対応を待ってください。