Teamsの画面共有を使えば、Windowsのデスクトップの映像やPowerPointなどのアプリケーションの内容を会議の参加者に共有することができます。
しかし、Teamsの会議で画面共有のボタンを押しても、画面が読み込み中のまま表示されなかったり、真っ暗なまま映らないケースがあります。
本記事では、WindowsのMicrosoft Teamsで画面共有ができない時の対処方法について詳しく紹介します。対処方法はデスクトップアプリ版、Web版のTeamsを想定しています。
この記事の内容
対処1: 会議ポリシーの設定で画面共有を有効にする
Teamsの会議ポリシーの設定で画面共有の権限が無効になっていることが原因で、画面共有ができないケースが考えられます。
そのため、会議ポリシーの設定を確認して、画面共有の権限を有効にしてください。画面共有の権限を有効にするには、会議の主催者が以下の手順で設定を行ってください。
- 『Microsoft Teams管理センター』にアクセスします。
- 左のメニューから「会議」を開き、「会議ポリシー」を選択します。
- 「追加」をクリックします。
- 既にポリシーを作成している場合は、「ポリシー名」を選択して「編集」をクリックしてください。
- 「画面共有モード」の設定が「無効」になっている場合は「画面全体」に変更します。
- 「PowerPointの共有を許可」「ホワイトボードを許可」「メモの共有を許可する」のすべてのスイッチを「オン」に変更します。
- 「保存」をクリックします。
会議ポリシーの設定で画面共有を有効にできたら、会議を開始して画面共有ができるようになったか確認してください。画面共有を有効にしてもできない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処2: 参加者に制御の許可または要求を許可する
会議の参加者が画面共有できない場合は、会議ポリシーで参加者に制御の許可または要求を許可することで問題が解決する可能性があります。
会議ポリシーで参加者に制御の許可または要求を許可するには、主催者側で以下の手順で設定を行ってください。
- 『Microsoft Teams管理センター』にアクセスします。
- 左のメニューから「会議」を開き、「会議ポリシー」を選択します。
- 「追加」をクリックします。
- 既にポリシーを作成している場合は、「ポリシー名」を選択して「編集」をクリックしてください。
- 「参加者に制御の許可または要求を許可する」のスイッチを「オン」に変更します。
- 「保存」をクリックします。
会議ポリシーの設定を変更できたら、再度会議を開始して参加者が画面共有できるようになったか確認してください。
対処3: 会議の参加者の設定を変更する
会議オプションの参加者の設定に問題があることが原因で、参加者が画面共有することができないケースがあります。
そのため、会議オプションの参加者の設定を確認して、問題がある場合は変更してみてください。会議オプションの参加者の設定を変更するには、主催者側で以下の手順で操作してください。
- Teamsで会議を開始します。
- 会議画面の右上にある「メニュー(ドットアイコン)」をクリックします。
- 「会議のオプション」を選択します。
- 「ロビーを迂回するユーザー」の設定を「全員(または自分の組織および信頼できる組織内のユーザー)」に変更します。
- 「保存」をクリックします。
会議オプションの参加者の設定を変更できたら、参加者が画面共有できるようになったか確認してください。
対処4: Teamsアプリを再起動する
Teamsのアプリケーションに一時的な不具合が発生していることが原因で、画面共有が正しく機能しないケースが考えられます。
そのため、デスクトップアプリ版のTeamsを使用している場合は、画面共有ができないPCでTeamsアプリを再起動することで問題が解決する可能性があります。
Teamsアプリを再起動するには、以下の手順で操作を行ってください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブの一覧で、「Microsoft Teams」を選択して「タスクの終了」をクリックします。
- 「Microsoft Teams」のアイコンをダブルクリックして起動します。
Teamsアプリを再起動できたら、再度会議を開始/参加して画面共有ができるようになったか確認してください。
対処5: Teamsアプリを更新する
Teamsアプリのバージョンが古く不具合があることが原因で、画面共有が正常に表示されないケースがあります。
そのため、デスクトップアプリ版のTeamsを使用している場合は、アプリが最新バージョンになっているか確認してください。
Teamsアプリを最新バージョンにアップデートするには、以下の手順で操作します。この操作は、会議主催者側だけでなく参加者も行ってください。
- Teamsアプリを起動します。
- ウィンドウ右上にある「アカウントアイコン」をクリックし、「アップデートの確認」を選択します。
- アップデートが利用可能な場合は、自動でアップデートファイルのダウンロードが開始します。
- アップデートが開始しない場合はすでに最新版にアップデート済みのため、別の対処方法を試してください。
- 画面上部に「今すぐ更新」が表示されたら、クリックしてアップデートを完了します。
Teamsアプリを最新バージョンにアップデートできたら、会議を再度開始/参加して画面共有ができるようになったか確認してください。
対処6: 画面の解像度を下げる
画面共有を行うPCの画面の解像度が高すぎることが原因で、Teamsで画面共有が表示されないケースが考えられます。
高解像度のディスプレイを使用している場合は、画面の解像度を下げて画面共有ができないか試してみてください。
Windowsで画面の解像度を変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックして「設定」を選択します。
- 「システム」をクリックします。
- 左ペインの「ディスプレイ」をクリックします。
- 右ペインで、「ディスプレイ解像度」のセレクトボックスをクリックして「現在の設定より低い解像度」を選択します。
- 推奨設定よりも高い解像度になっている場合は、(推奨)の解像度に変更してみてください。
- 既に推奨設定になっている場合は、それよりも低い解像度を試して、会議が終了したら設定を元に戻してください。
- 「変更の維持」をクリックします。
画面の解像度を変更できたら、Teamsの会議を開始/参加して画面共有が表示されるようになったか確認してください。
対処7: Teams以外のアプリを終了する
アプリによってはTeamsの画面共有の機能に干渉して、画面共有が映らなくなる等の問題を引き起こすことがあります。
特に画面共有の機能を持つ他のアプリが起動していると、Teamsの画面共有で問題が起きる場合があります。
そのため、Teams以外のアプリを全て終了した状態で、画面共有ができるようにならないか確認してください。
バックグラウンドでアプリが起動しているケースも考えられるため、タスクバー右側の通知領域(またはタスクトレイ)で起動しているアプリも全て終了してください。
対処8: セキュリティソフトを停止する
セキュリティソフトのファイアウォールの機能が原因で、Teamsの通信がブロックされてしまい画面共有ができないケースが考えられます。
この問題は、サードパーティ製のセキュリティソフトをインストールしている場合に発生することがあります。
そのため、サードパーティのセキュリティソフトを使用している場合は、機能を一時的に停止した状態で、Teamsの画面共有ができないか試してみてください。
セキュリティソフトを停止する手順はソフトウェアによって異なりますが、タスクバー右側のアプリアイコンを右クリックして停止できる場合が多いです。
対処9: Teamsアプリのキャッシュを削除する
Teamsアプリのキャッシュデータに問題があることが原因で、画面共有が正しく機能しないケースがあります。
そのため、デスクトップアプリ版を使用している場合は、アプリのキャッシュデータを削除することで問題が解決する可能性があります。
Teamsアプリのキャッシュを削除するには、以下の手順で操作を行ってください。
- Teamsアプリを完全に終了します。
- Teamsを終了する手順は、『対処4: Teamsアプリを再起動する』と同様です。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」に「%appdata%\Microsoft\Teams」と入力し、「OK」をクリックします。
- 「Teams」フォルダが表示されたら、ファルダ内の全てのファイルを選択して、右クリックし「削除」を選択してください。
- パソコンを再起動します。
Teamsアプリのキャッシュを削除してPCを再起動できたら、Teamsで会議を開始/参加して画面共有ができないか確認してください。
対処10: ブラウザのキャッシュを削除する
Web版のTeamsを使用している場合は、ブラウザのキャッシュデータに問題があることが原因で、画面共有が機能しないケースが考えられます。
そのため、ブラウザのキャッシュデータを削除して、画面共有の問題が解決しないか確認してください。
ブラウザのキャッシュを削除するには、以下の手順で操作してください。
- Microsoft Edgeの場合:
- Edgeを起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「履歴」の順にクリックします。
- 履歴画面の右上の「メニュー(3点アイコン)」をクリックして「履歴データをクリア」を選択します。
- 時間の範囲を「すべての期間」に変更します。
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れます。
- 「今すぐクリア」をクリックします。
- Google Chromeの場合:
- Chromeを起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」→「その他のツール」→「閲覧履歴を消去」の順にクリックします。
- 期間を「全期間」に変更します。
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れます。
- 「データを削除」をクリックします。
ブラウザのキャッシュを削除できたら、Teamsのページを読み込み直してから会議を開始/参加し、画面共有ができるようになったか確認してください。
対処11: アプリ/Web版のTeamsを使用する
ここまでの対処方法を試しても、Teamsで画面共有ができない場合は、Teams自体に不具合があることが考えられます。
そのため、別のバージョンのTeams(デスクトップアプリ版、またはWeb版)を使用して画面共有を行うことを検討してください。
- Web版のTeams: 『Microsoft Teams』
- 上記のページにアクセスしてMicrosoftアカウントの情報を入力してサインインすると、Web版のTeamsを使用できます。
- デスクトップアプリ版のTeams: 『Microsoft Teams をダウンロード - Microsoft』
- 上記のリンク先ページにある「Teamsをダウンロード」をクリックすると、デスクトップアプリ版Teamsのインストーラをダウンロードできます。
別のバージョンのTeamsで画面共有ができた場合は、使用していたバージョンのTeamsの不具合がアップデートによって修正されるのを待ってください。