PCゲームなどのアプリケーションを起動しようとすると、D3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが発生して起動できないケースがあります。
このエラーは、DirectXが正常に読み込めなかったり、DirectXに含まれるD3DCompiler_43.dllが欠損している場合に表示されます。
本記事では、Windows10/11でD3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが出てアプリケーションが起動できない時の対処法について詳しく解決します。
この記事の内容
対処1: PCを再起動する
Windowsのシステムに一時的な不具合が発生していることが原因で、D3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、PCを一度再起動することでエラーが解決する可能性があります。PCを再起動するには、「Windowsマーク」をクリックして「電源オプション(電源アイコン)」→「再起動」を選択します。
PCを再起動できたら、アプリケーションが正常に起動できるようになったか確認してください。再起動してもエラーが解決しない場合は、次の対処方法を試してください。
対処2: DirectXを最新バージョンにアップデートする
DirectXのバージョンが古いことが原因で、アプリケーション起動時にD3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、DirectXを最新バージョンにアップデートすることで、エラーが解決する可能性があります。DirectXをアップデートするには、以下の手順で操作してください。
- 『DirectXエンドユーザーランタイムWebインストーラ』のページにアクセスして「ダウンロード」をクリックします。
- ダウンロードした「dxwebsetup.exe」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- ウィザードにしたがってコンポーネントのインストールを完了します。
- Bingバーのオプションが表示される場合は、チェックを外してください。
上記の手順で最新のDirectXにアップデートできたら、エラーが発生していたアプリケーションが正常に起動できるようになったか確認してください。
対処3: アプリケーションを再インストールする
アプリケーションのバージョンが古く不具合があることが原因で、アプリケーション起動時にD3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、DirectXを最新にしても問題が解決しない場合は、アプリケーションをアンインストールして最新バージョンを再インストールすることでエラーが解決する可能性があります。
アプリケーションを再インストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「エラーが発生するアプリ」を選択して「アンインストール」をクリックします。
- Windows11の場合は、「エラーが発生するアプリ」の「3点アイコン」をクリックして「アンインストール」を選択してください。
- ウィザードが表示されたら案内に従ってアンインストールを完了します。
- アプリケーションの公式サイトにアクセスして、アプリケーションの最新バージョンのインストーラーをダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーファイルを実行して、案内に従ってインストールを完了します。
アプリケーションの最新バージョンを再インストールできたら、アプリケーションが正常に起動できるようになったか確認してください。
対処4: DirectXパッケージからDLLを抽出する
D3DCompiler_43.dllが見つからないエラーは、最新のDirectXパッケージから抽出して手動でシステムフォルダにコピーすることでも解決できます。
最新のDirectXパッケージからD3DCompiler_43.dllを抽出してコピーするには、以下の手順で操作してください。
- DirectXパッケージの展開用のフォルダを作成しておきます。
- 展開用のフォルダは、デスクトップやダウンロードなどの何もないところで右クリックして「新規作成」→「フォルダー」を選択して作成します。フォルダを作成できたら、任意の名前に変更してください。
- 『DirectX エンドユーザー ランタイム - Microsoft』のページにアクセスして、「ダウンロード」をクリックします。
- ダウンロードした「directx_Jun2010_redist.exe」をダブルクリックして実行します。
- ライセンスの同意についての確認画面が表示されたら「Yes」をクリックします。
- 「Browse...」をクリックして、作成しておいた展開先のフォルダを指定して「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックして展開を実行します。
- 展開先のフォルダを開いて、「Jun2010_D3DCompiler_43_x64.cab」をダブルクリックして開きます。
- Windowsが32bitの場合は、「Jun2010_D3DCompiler_43_x86.cab」を開いてください。
- 「D3DCompiler_43.dll」をデスクトップにドラッグしてコピーします。
- エクスプローラーを開いて、「C:\Windows\System32」に移動します。
- デスクトップにコピーした「D3DCompiler_43.dll」を「System32」フォルダにドラッグしてコピーします。
以上の手順で、D3DCompiler_43.dllをDirectXパッケージから抽出してコピーすることができます。システムフォルダにDLLをコピーできたら、PCを再起動してアプリケーションが起動できるようになったか確認してください。
対処5: システムファイルを修復する
Windowsのシステムファイルが破損していることが原因で、アプリケーション起動時にD3DCompiler_43.dllが見つからないエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、システムファイルを修復することで、D3DCompiler_43.dllのエラーが解決する可能性があります。システムファイルを修復するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- Windows11の場合は、「Windowsターミナル(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- システムファイルの問題が検出され自動で修復されます。コマンドの処理が完了するまで待ちます。
システムファイルの修復が完了したら、PCを再起動してからアプリケーションが正常に起動するようになったか確認してください。
対処6: 古いDirectXをインストールする
アプリケーションによっては古いバージョンのDirectXを使用しないと、D3DCompiler_43.dllエラーが発生して起動できないケースがあります。
古いバージョンのDirectXを使用するアプリケーションには、DirectXの古いバージョンが付属されていることがほとんどです。
アプリケーションのインストールディスクにDirectXが付属されている場合は、そのバージョンのDirectXをインストールしてエラーが解決しないか確認してください。
対処7: グラフィックドライバーを更新する
グラフィックドライバーのバージョンが古く不具合があることが原因で、DirectXが正常に動作せずD3DCompiler_43.dllエラーが発生するケースが少なからず考えられます。
そのため、グラフィックドライバーを最新バージョンにアップデートすることで、エラーが解決できる可能性があります。グラフィックドライバーを更新するには、以下の手順で操作してください。
- NVIDIAの場合:
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「GeForce Experience」を選択します。
- アプリケーションがインストールしていない場合は、『GeForce Experience公式ページ』からダウンロードしてインストールしてください。
- 左上の「ドライバー」をクリックします。
- ログインしていない場合は、ログインを行なってください。
- 「更新プログラムの確認」をクリックして、アップデートをチェックします。
- アップデートがあった場合は「ダウンロード」をクリックして、更新プログラムのダウンロードを開始します。
- 「カスタムインストール」をクリックします。
- インストールオプションが表示されたら、グラフィックドライバーのみチェックを入れて、他のオプションのチェックを外します。
- 「クリーンインストールの実行」にチェックを入れて、「インストール」をクリックします。
- インストールが完了したらPCを再起動します。
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「GeForce Experience」を選択します。
- AMDの場合:
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「AMD Radeon Settings」を選択します。
- アプリケーションがインストールしていない場合は、『AMDのドライバー&サポート』のページから「今すぐダウンロード」をクリックして、ファイルをダウンロードしてインストールしてください。
- 「更新(Updates)」をクリックします。
- 「新しいRadeonソフトの更新が可能です(New Radeon Software updates are available)」と表示されたら「New」をクリックします。
- 「今すぐ更新(Update Now)」を選択します。
- 「更新版のインストールをするために、AMDの設定を閉じますか?(Are you sure to want to exit AMD Radeon Settings?)」と表示されたら、「はい(Proceed)」をクリックします。
- 「自動で最新版をダウンロード(Autcomatically download the latest drivers)」にチェックを入れて、「アップグレード(Upgrade)」をクリックします。
- ダイアログが表示されたら「インストール(Install)」をクリックします。
- 「アップグレード(Upgrade)」をクリックします。
- 「AMD Display Driver」以外のチェックを外して「インストール(Install)」をクリックします。
- インストールが完了したらPCを再起動します。
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「AMD Radeon Settings」を選択します。
グラフィックドライバーを最新バージョンにアップデートできたら、アプリケーションが正常に起動できるようになったか確認してください。