MacBook Proを使用していると、突然ディスプレイの画面がちらついたり、画面が一瞬点滅する問題が起きることがあります。
この問題は、MacBook ProのディスプレイやGPU、バッテリーが故障していることが原因になる場合もありますが、簡単な設定変更や対処で解決するケースも多いです。
本記事では、MacBook Proの画面がおかしい(ちらつき・点滅が発生する)時の対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: MacBook Proの画面を開閉する
MacBook Proのシステムに一時的な不具合が発生していることが原因で、画面がちらついたり点滅するケースが考えらます。
MacBook Proの画面の一時的な不具合は、画面を開閉するだけで解決することがあります。そのため、MacBook Proの画面を一度閉じて数秒待ってから再度開けて解決しないか確認してください。
MacBook Proの画面の開閉を行なっても、問題が解決しない場合や問題が再発する場合は、次の対処に進んでください。
対処2: グラフィックスの自動切り替えを無効にする
2基のGPUを搭載しているMacBook Proのモデルは、グラフィックスの自動切り替え機能がデフォルトで有効になっています。このグラフィックスの自動切り替え機能によって、高負担の処理には性能の高いグラフィックカードを使用し、基本的な処理には内臓グラフィックスを使用することでバッテリーの消費を抑えることができます。
しかし、このグラフィックスの自動切り替え機能が原因で、MacBook Proの画面がちらついたり、一瞬点滅する問題が発生するケースがあります。
そのため、MacBook Proのグラフィックスの自動切り替え機能を無効にすることで問題が解決する可能性があります。グラフィックスの自動切り替え機能を無効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「バッテリー(または省エネルギー)」をクリックします。
- 左ペインで「バッテリー」を選択していることを確認します。
- 右ペインの「グラフィックスの自動切り替え」のチェックを外します。
- GPUを複数搭載していないMacBook Proの場合は、「グラフィックスの自動切り替え」の項目が表示されません。
MacBook Proのグラフィックスの自動切り替えを無効にできたら、画面のちらつきや点滅の問題が解決したか確認してください。
対処3: macOSを最新バージョンにアップデートする
MacBook ProのシステムであるmacOSのバージョンが古く不具合があることが原因で、画面のちらつきや点滅の問題が発生することがあります。
そのため、ソフトウェアアップデートを実行して、macOSの新しいバージョンが提供されていないか確認してアップデートしてください。ソフトウェアアップデートを実行するには、以下の手順で操作します。
- 「Appleマーク」をクリックして、「このMacについて」を選択します。
- 「ソフトウェア・アップデート」をクリックします。
- 「アップデートがあります」と表示されたら、「今すぐアップデート」をクリックしてアップデートを実行してください。
- 「最新です」と表示される場合は、アップデートの必要はないため別の対処を試してください。
macOSを最新バージョンにアップデートできたら、その後画面のちらつきや点滅の問題が解決したか確認してください。最新バージョンでも解決しない場合は、次の対処に進んでください。
対処4: 外部デバイスを取り外して再起動する
MacBook Proのシステムに不具合が起きていることが原因で、画面のちらつきや点滅が発生するケースがあります。また、MacBook Proに接続している外部デバイスが原因で問題が起きることもあります。
そのため、MacBook Proに接続している外部デバイスを全て取り外した状態で再起動して、問題が解決しないか確認してみてください。MacBook Proを再起動するには、以下の手順で操作します。
- MacBook Proからキーボードやマウス以外の外部デバイスを全て取り外します。
- 「Appleマーク」をクリックして「再起動」を選択します。
- 確認ポップアップが表示されたら「再起動」を選択します。
MacBook Proを再起動できたら、外部デバイスを接続しないまま画面のちらつき・点滅が発生しないか確認してください。
対処5: バッテリーを完全に消耗する
MacBook Proのバッテリーに問題が起きていることが原因で、画面のちらつきや点滅する問題が起きるケースが考えられます。
そのため、バッテリーを一度完全に消耗してから再充電することで問題が解決する可能性があります。この方法を試すには、以下の手順で行なってください。
- MacBook Proを起動します。
- MacBook Proから充電ケーブルを取り外します。
- バッテリー残量が0%になるまでMacBook Proを使用します。
- バッテリー残量が0%になってMacBookの電源が切れたら、充電ケーブルを接続して起動します。
バッテリーを完全に消耗してから再充電できたら、画面のちらつきや点滅の問題が解決したか確認してください。
対処6: PRAM/NVRAMをリセットする
MacBook ProのPRAM(NVRAM)に問題が起きていることが原因で、画面がちらついたり、点滅する不具合が発生するケースがあります。
そのため、PRAM(NVRAM)を一度リセットして問題が解決しないか確認してみてください。
Intel CPU搭載MacBook Proの場合は、以下の手順でPRAM(NVRAM)をリセットすることができます。
- 「Appleマーク」をクリックして「シャットダウン」を選択して、Macの電源を切ります。
- 「電源ボタン」を押して電源を入れ、すぐに「option + command + P + R」キーを同時に長押します。
- 4つのキーを20秒程押し続けてから指を離します。
Apple silicon搭載のMacBook Proの場合はPRAM(NVRAM)のリセットができないため、代わりにシャットダウンして30秒経過してから再起動してみてください。
上記の手順でPRAM(NVRAM)をリセットできたら、再起動後に画面のちらつきや点滅が解決したことを確認してください。
対処7: SMCをリセットする
PRAM(NVRAM)をリセットしても画面のちらつきが改善しない場合は、SMCのリセットも試してみてください。
SMCは、MacBookのハードウェアやセンサーを管理する設定情報を記憶しています。SMCをリセットすることで、ハードウェアの設定情報がリセットされ、画面の問題が解決する可能性があります。
Intel CPU搭載MacBook ProのSMCをリセットするには、以下の手順で操作してください。
- 「Appleマーク」をクリックして「シャットダウン」を選択して、Macの電源を切ります。
- 「電源ボタン」を10秒間長押しして、十分な時間押し続けたら指を離します。
- 通常通り電源ボタンを押してMacを起動します。
Apple silicon搭載のMacBook Proの場合はSMCリセットができないため、代わりにシャットダウンして30秒経過してから再起動してみてください。
MacBook ProのSMCをリセットできたら、再起動後に画面のちらつきや点滅が解決したことを確認してください。
対処8: ダークモードを無効にする
macOSにはダークモードの機能が実装されており、この機能を有効にするとシステムやアプリの色を目に優しい色合いに変更することができます。
このダークモードの機能が原因で、MacBook Proの画面のちらつきや点滅の問題が発生することを一部のユーザーは報告しています。
そのため、ダークモードの機能を無効にして問題が解決しないか確認してみてください。ダークモードを無効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「一般」をクリックします。
- 外観モードで「ライト」を選択します。
外観のダークモードをオフにしてライトに切り替わったら、画面のちらつきや点滅の問題が解決したか確認してください。
対処9: 最近インストールしたアプリを削除する
MacBook Proにインストールしたアプリケーションに不具合や競合の問題があることが原因で、画面がちらついたり点滅するケースが考えられます。
そのため、画面の問題が発生する直前にインストールしたアプリがある場合は、一度アンインストールして問題が解決しないか確認してみてください。
アプリケーションが原因か不明な場合は、以下の手順でMacをセーフモードで起動することで原因を切り分けできます。
- Appleシリコン搭載Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム終了」を選択します。
- Macの電源が完全に切れたことを確認したら、「電源ボタン」を押し続けます。
- 起動オプションの画面が表示されたら「電源ボタン」を離します。
- 「Macintosh HD」を選択し、「shift」キーを押した状態で「セーフモードで続ける」をクリックします。
- IntelCPU搭載Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム終了」を選択します。
- Macの電源が完全に切れたことを確認したら、「電源ボタン」を押して直ぐに「shift」キーを押し続けます。
- ログイン画面が表示されたら「shift」キーを離します。
セーフモードの状態で画面の問題が発生しない場合は、インストールしたアプリケーションに原因があると判断できます。
アプリケーションに原因がある場合は、原因として疑われるアプリケーションのアンインストールを行なってください。Macのアプリケーションをアンインストールするには、以下の手順で操作します。
- 「Finder」を開きます。
- 左ペインの「アプリケーション」をクリックします。
- 「最近インストールした原因として疑われるアプリ」を右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択します。
原因として疑われるアプリケーションをアンインストールできたら、MacBook Proの画面の問題が解決したか確認してください。
対処10: TrueToneを無効にする
MacBook Proに実装されている周囲の光に応じて色合いを自動するTrueToneの機能が原因で、画面のちらつきの問題が発生するケースを一部のユーザーが報告しています。
そのため、MacBook ProのディスプレイのTrueTone機能を無効にすることで、問題が解決する可能性があります。TrueToneの機能を無効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「ディスプレイ」をクリックします。
- 「True Tone」のチェックを外します。
- 複数のディスプレイを使用している場合は、「ディスプレイ設定」をクリックしてから「MacBook Proのディスプレイ」を選択して「True Tone」のチェックを外してください。
MacBook ProのディスプレイのTrueTone機能を無効にできたら、ちらつきや点滅の問題が解決したか確認してください。
対処11: Apple Diagnosticsを実行する
MacBook ProのディスプレイやGPU、バッテリーなどのハードウェアに問題が起きていることが原因で、画面がちらついたり点滅するケースが考えられます。
そのため、Apple Diagnosticsを実行して、MacBook Proのハードウェアに異常がないかチェックしてみることをおすすめします。Apple Diagnosticsを実行するには、以下の手順で操作してください。
- 「Appleマーク」をクリックして「システム終了」を選択して、MacBook Proの電源を切ります。
- 外部デバイスが接続されている場合は、全て取り外してください。
- 「電源ボタン」を押して、Macが起動したら直ぐに「電源ボタン」を押し続けます。
- Intel CPUを搭載したMacBook Proの場合は、「D」キーを押し続けてください。
- 起動オプションのウインドウが表示されたら指を離します。
- キーボードの「command + D」キーを同時に押します。
- Apple Diagnosticsが実行されます。診断が完了するまで待ちます。
- 診断結果の内容が表示されたら、異常のあるハードウェアがないか確認します。
- 診断結果を確認したら、「R」キーを押して再起動するか、「S」キーを押してシャットダウンしてください。
以上の手順で、MacBook Proのハードウェアの異常をチェックすることができます。ハードウェアに異常が見つかった場合は、Appleサポートに連絡してMacBook Proの修理を依頼してください。
対処12: 外部ディスプレイを使用する
MacBook Proの画面に問題があっても、外部ディスプレイの画面は正常に映る場合があります。
そのため、MacBook Proを外部ディスプレイに接続することで、画面のちらつきの問題を一時的に回避することができます。
MacBook Proの画面のちらつきがひどい場合は、外部ディスプレイを接続して対処を行なってください。
解決しない場合
全ての対処方法を試してもMacBook Proの画面の問題が解決しない場合は、ハードウェアに問題が起きているケースが考えられます。
特にMacBook Proを地面に落としたり、水没させていた場合は、ハードウェアの一部が故障している恐れがあります。
MacBook Proの故障が考えられる場合は、Appleサポートに連絡してMacBook Proの問題の診断と修理を依頼してください。