本記事では、MacとiPhoneをUSBケーブルまたはWi-Fi経由で接続しようとした時、iPhoneが認識されない・同期されないトラブルの対処方法を紹介します。
iPhoneが認識されないトラブルでは多くの場合、デバイスの再起動やiTunesのアップデートを行うことで解決します。しかしもちろんそれだけでは解決できないケースもあり、その際はトラブルの発生状況をよく確認して原因の箇所を特定することが肝心です。
*なおこちらの記事はMacユーザー向けとなっております。Windows10のiTunesでiPhoneを認識しない場合はこちらの記事をご覧ください。
この記事の内容
まずは簡単な方法から試してみる
簡単な方法とはいえ、再起動やソフトウェアのアップデートなどでトラブルが解決するケースは決して少なくありません。他の対処法を試す前に、まずは次の3つの方法を試してみてください。
再起動する
iPhoneとMac両方のデバイスを再起動してみてください。再起動が完了したらiTunesを起動し、iPhoneのロックを解除(電源を入れホーム画面を表示)します。
接続の際、iPhone・iTunesの画面上に「このコンピュータを信頼しますか?」「アクセスを許可しますか?」というようなメッセージが表示された場合は「信頼する」または「続ける」を選択してください。
システムアップデートを行う
iPhoneとMac両方のOSを最新のものに更新します。
iPhoneのシステムアップデート方法については次のリンク先ページを参考にしてください。
Macのシステムアップデート方法については次のリンク先ページを参考にしてください。
USB接続で認識しない時は
USBケーブルを確認する
USBケーブルやポートに物理的な問題がないか確認します。
- USBケーブルに汚れや断線がないか確認します。
- サードパーティ製のUSBケーブルは使用できなかったり、使用できなくなったりすることがあります。必ずApple純正のLightningケーブルを用意してください。
- パソコンに接続されている不要なUSBデバイスを取り外します。
- Macに複数のUSBポートがある場合は別のポートに接続してみてください。
MacがiPhoneを認識しているか確認する
iTunesにiPhoneが表示されない場合、「MacはiPhoneを認識しているがiTunes上に表示されない」ケースと「そもそもMacがiPhoneを認識していないためiTunes上にも表示されない」ケースが考えられます。次の手順でMacがiPhoneを認識できているか確認し、問題の箇所を特定しましょう。
- Macを起動し、iPhoneをUSBケーブルで接続します。
- 画面上部にあるAppleメニュー(リンゴアイコン)をクリックします。
- メニューが表示されたら「このMacについて」を選択します。
- 「概要」タブを開き、「システムレポート」ボタンをクリックします。
- Macのシステム情報が表示されます。左のメニューリストの中から「USB」の項目を探し、クリックします。
- 「USB装置ツリー」の中に「iPhone」が表示されているか確認します。
もし「iPhone」が表示された場合、MacはiPhoneを認識できているため、原因はiTunesアプリにあると考えられます。iTunesの設定の見直しやセキュリティソフトの一時停止を試してみてください。
また、本記事のこの後で紹介する「その他の方法」が有効な場合もあります。
「iPhone」が表示されない場合はMacがiPhoneを認識できていません。その場合には次の方法をお試しください。
Wi-Fi接続で認識しない時は
iTunesの設定を確認
Wi-Fi接続でiTunesと同期するには、1度USBケーブルでMacとiPhoneを接続し設定を行う必要があります。次の手順で設定を確認し、必要に応じて設定の変更を行ってください。
- Macを起動し、iPhoneをUSBケーブルで接続します。
- iTunesを起動します。
- しばらくするとiTunesにiPhoneアイコンが表示されます。このアイコンをクリックします。
- iTunes左側にあるメニューから「概要」を選択します。
- 右のパネルを下へスクロールします。設定項目一覧の中から「オプション」グルーブを探し、その中にある「Wi-Fi経由でこのiPhoneと同期」にチェックが入っていなければチェックを入れます。
- 画面下にある「適用」をクリックして設定変更を反映させます。
インターネット接続設定を確認
MacとiPhoneの両方が同じWi-Fiネットワークに接続されていることを確認します。
- Mac・iPhoneそれぞれのWi-Fi設定を確認し、同じ接続先(ルーター)につながっていることを確認します。
- iPhoneを操作し、「設定」→「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を選択し、インターネットの接続情報を1度リセットすることで問題が解決できる可能性があります。ただしリセットを行うとすべてのインターネット接続設定が初期化されるのでご注意ください。初期化後は再設定が必要になります。
- ルーターの再起動が効果的なケースもあります。
その他の方法
iTunesを再インストールする
iTunesの再インストールで問題が解決できる可能性があります。大切なデータを失わないようTime Machineなどを使ってiTunesのバックアップを取った上でiTunesの再インストールを試してみてください。
iTunesのアンインストールと再インストールは次の手順で行います。なお、iTunesをアンインストールする方法はmacOSをクリーンインストールする方法とターミナルを使ってiTunesアプリをアンインストールする方法がありますが、今回はターミナルを使う方法を紹介します。
- iTunesを終了させます。iPhoneがUSB接続されている場合はこちらも取り外します。
- ターミナルを起動します。Finderを開き、「アプリケーション」フォルダ→「ユーティリティ」フォルダと進んでいきます。そして「ユーティリティ」フォルダの中にある「ターミナル.app」を起動します。
- ターミナルが起動したら、次のコマンドを入力し、エンターキーを押します。このコマンドはターミナル上でアプリケーションフォルダを開くためのものです。
cd /Applications/
- 続いて次のコマンドを入力し、エンターキーを押します。このコマンドを実行するとiTunesアプリのアンインストールが行われます。
sudo rm -rf iTunes.app/
- 上の2つのコマンドを実行したら、MacからiTunesが削除されていることを確認してください。
- アンインストールが完了したらiTunesの再インストールを行います。次のリンク先からApple公式のiTunes配布ページにアクセスし、インストーラのダウンロードとiTunesのインストールを行ってください。
Lockdownフォルダ内のファイルを削除する
iTunesの関連フォルダの中にデバイス情報や同期に関するデータを保存する「Lockdown」というフォルダがあります。
iPhoneが認識されない・同期ができないというようなトラブルが発生している場合、このフォルダの中にあるファイルを削除することで保存されている情報を初期化し、トラブルが解決できるケースがあります。
Lockdownフォルダ内のファイルを削除するには次の手順で操作します。ただし操作や手順を誤るとiTunesが起動しなくなったり大切なデータが失われたりする可能性がありますので、自己責任の上慎重に操作を行ってください。
- iTunesを終了させます。
- iPhoneがMacにUSB接続されている場合は取り外します。
- Finderを起動します。
- 画面上部のメニューにある「移動」をクリックし、「フォルダへ移動」を選択します。
- 「フォルダの場所を入力」の下に次の文字列を入力し、「移動」をクリックします。
/var/db/lockdown
- 開かれたフォルダの中にあるすべてのファイルを削除します。この時、Lockdownと書かれたフォルダは消さないようご注意ください。Lockdownフォルダを開き、その中にあるファイルだけを削除します。
- ファイルの削除が完了したらUSBケーブルでiPhoneを接続し、iTunesを起動します。デバイスの認証を求められたら手続きを行い、またWi-Fiで接続する場合はWi-Fi経由の同期設定を有効にしてください。
エラーコードから対処法を調べる
もしiPhoneをMacに接続した時にエラーコードが表示される場合はエラーコードをたよりに原因や対処法を調べられる場合があります。
対処法を調べるには、次のリンク先のページを確認してください。
上記リンク先にあるエラーコードをクリックすると、エラーコードに対応した対処方法を確認することができます。