OneDriveはMicrosoftが提供するオンラインストレージサービスです。
文書ファイルや写真をOneDriveに保存しておけば、パソコンからだけでなくスマホ・タブレットからも同じデータを、見たり編集できます。また共有機能を活用すれば、ファイルのやり取りも便利です。
本記事では、OneDriveの基本的な使い方と、使う上での注意点を紹介します。Windows 10のパソコンであれば設定も簡単ですのでぜひ試してみてください。
この記事の内容
WindowsのOneDriveの使い方
まず、OneDriveをWindows10で使うための設定と基本操作について紹介していきます。
インストールについて
OneDriveは、Windows 10に標準でインストールされているのでインストールの必要はありません。
OneDriveがインストールされているかどうかは、「スタート」→プログラムの一覧に「OneDrive」があるかで確認できます。
もし、過去にアンインストールしてしまった等、OneDriveがインストールされていない場合は以下の手順でインストールを行います。
- 公式配布ページにアクセスします。
- 「再インストールする必要がある場合、ここをクリックしてダウンロードしてください。」の文字部分をクリックします。
- インストーラがダウンロードされます。ダウンロードが完了したら「実行」ボタンをクリックするか、インストーラを保存したフォルダを開き、インストーラアイコンをダブルクリックします。
- ユーザーアカウント制御ウィンドウが表示されたら「はい」をクリックします。
- 自動でインストールが開始されるので、完了までしばらく待ちます。
OneDriveの初期設定を行う
WindowsでOneDriveを初めて使う場合は、まず初期設定を行います。以下の手順を参考にして、OneDriveにアカウントと保存先フォルダを指定します。
- スタートボタンをクリックし、一覧から「OneDrive」を選択します。
- 「OneDriveを設定」と書かれたウィンドウが表示されます。メールアドレス入力欄にMicrosoftアカウントに登録したメールアドレスを入力し、「サインイン」ボタンをクリックします。
- 続いてパスワードの入力を求められるのでMicrosoftアカウントのパスワードを入力し、「サインイン」ボタンをクリックします。
- サインインができない場合は、『Windows10のPCでOneDriveにサインイン/ログインできない時の対処法』を参考にして下さい。
- 「OneDriveフォルダーです」と書かれたウィンドウが表示されます。ここではOneDriveとの連携に使用するフォルダを設定することができます。初期設定ではあらかじめ用意された「OneDrive」フォルダを使用するようになっており、特に理由がなければ変更する必要はありません。別のフォルダを指定したい場合は「場所の変更」をクリックしてフォルダを指定します。
- 「次へ」をクリックします。
- ガイダンス画面が表示されます。右下の矢印アイコンをクリックして読み進めます。
- 「準備が整いました」と表示されたら「OneDriveフォルダを開く」をクリックします。
- OneDriveフォルダが表示されれば初期設定は完了です。
次の項からは、OneDriveの基本操作について実際にどう使うのか解説していきます。
ファイルの同期方法
ファイルのアップロード
ファイルのアップロードは非常に簡単です。OneDriveフォルダ(初期設定で変更した場合は指定したフォルダ)にファイルを保存すれば自動でアップロード・同期されます。
具体的には以下の手順で操作します。
- タスクバーにあるエクスプローラアイコンをクリックし、エクスプローラを開きます。または「スタート」ボタンを右クリックし、「エクスプローラ」を選択します。
- パソコンに保存されているファイル一覧が表示されるので、OneDriveに保存したいファイルを探します。
- OneDriveに保存したいファイルが見つかったら、エクスプローラのウィンドウ左側のリストにある「OneDrive」の文字部分へファイルをドラッグアンドドロップします。
これでOneDriveフォルダにファイルが移動し、自動でアップロードと同期が開始されます。
同期中かどうか確認するには、タスクバーの「OneDrive」アイコンをクリックすると確認できます。
ファイルのダウンロード
別端末でOneDrive上にアップロードしたファイルは、OneDriveが起動している状態であれば自動で同期されます。
そのため、WindowsのOneDriveではダウンロードの操作をする必要はありません。
ファイルを見る・編集する
OneDriveに保存されているファイルを見るには、エクスプローラから「OneDrive」フォルダを開いてファイルをクリックすれば内容を見ることができます。
また、「OneDrive」フォルダ内のファイルの内容変更や削除は、全てOneDrive上のファイルに自動的に反映されます。Windowsのファイルと同じように編集して保存すれば、OneDrive上のファイルも上書き保存されます。
そのため、「OneDrive」フォルダ上でファイルの編集を行えば、特別な操作は必要ありません。
ブラウザからOneDriveを利用する
ブラウザ版OneDriveにアクセスすれば、OneDriveを設定していないWindowsパソコンやMacbookから自分がOneDriveに保存したファイルにアクセスすることができます。
インターネット接続環境さえあれば使えるので、活用場面は多いと思います。ブラウザ版OneDriveにアクセスするには以下の手順で操作します。
- ブラウザ版「OneDrive」のサービスページにアクセスします。
- もし右上に「サインイン」の表示があれば「サインイン」の文字部分をクリックし、Microsoftアカウントのメールアドレスとパスワードでサインインを行います。
- 既にサインインされている場合は画面中央に「OneDriveに移動」というボタンが表示されます。その場合はこのボタンをクリックします。
OneDriveに保存されているファイル一覧が表示されれば準備は完了です。
ファイルのアップロード・ダウンロード
ブラウザ版のOneDriveにアクセスすれば、OneDriveをインストールしていないパソコンからも、ファイルをアップロードしたり、OneDriveからダウンロードしたりすることができます。
アップロード
パソコン内に保存されているファイルを「ブラウザのOneDriveページ上」にドラッグアンドドロップするだけで操作は完了です。
ダウンロード
OneDriveのページに表示されているサムネイルにマウスカーソルを合わせると、右上に小さな丸いアイコンが表示されるので、クリックしてマークします。
マークをつけた後、上部のバーに表示される「ダウンロード」ボタンをクリックするとファイルのダウンロードが開始します。
ファイルを見る
基本的にはブラウザ版でもOneDriveのほとんどの機能を使うことができます。ファイルをクリックすればファイルを開いたり内容を閲覧したりすることができます。
また、WordファイルやExcelファイルはOffice Onlineで開いて簡単な編集を行うことができます。
スマホ・タブレットからOneDriveを利用する
スマホやタブレットからもOneDriveを使うことができます。
手動でパソコンからスマホへファイルを転送するとなかなか手間ですが、OneDriveを使えばわざわざケーブルなどで接続する必要もない上、ファイルの変更が即座に別のデバイスにも反映されるのでとても便利で効率的です。
パソコンからスマホへの転送はもちろん、逆にスマホからパソコンへ転送することもできます。
OneDriveアプリをインストールする
それではスマホ・タブレットにOneDriveアプリをインストールし、初期設定を行ってみましょう。
もし何も表示されない場合はもう1度パソコン側のOneDriveフォルダを確認し、ファイルが正しく保存されていることを確認してみてください。ファイルのサイズが大きい場合は同期に時間がかかることがあります。
ファイルの同期方法
ファイルのアップロード
右下の「+」アイコンをタップすればスマホ内のデータをOneDriveにアップロードすることができます。
ダウンロードは、パソコン版と同じように操作する必要はありません。新しいファイルがOneDrive上に追加されると自動でダウンロードされます。
OneDriveの同期機能を利用すればスマホ内のデータをアップロードしてパソコンに同期させる、というような使い方もできます。
ファイルのアップロード
[ダウンロードしたいファイル]の3点マーク→「ダウンロード」の順にタップするとこで、スマホにファイルをダウンロードすることができます。
ただしiPhoneの場合は、画像・動画データのみしか「ダウンロード」が表示されません。ファイルを開きたい場合は、3点マーク→「別のアプリで開く」をタップしてファイル形式に合ったアプリを選択します。
スマホでファイルの同期がうまくできない時は次のページも併せて参考にして下さい。
ファイルを見る
OneDrive上のファイルは、タップすることで内容を確認することができます。
音声ファイルや動画ファイル、Word、Excel、PowerPoint、PDFはそのまま見ることができます。ファイルの編集やその他の形式のファイルを閲覧するには、形式に対応したアプリで開く必要があります。
OneDriveでファイルを共有する
OneDriveではファィルをオンラインストレージに保存するだけでなく、保存したファイルを特定の誰かに渡したりインターネット上に公開したりすることができます。
ファイルを誰かに送る、または共有や公開をするには共有リンクを作成します。
共有リンクの作成手順
次に紹介する手順で共有リンクを作成することができます。
作成できた共有リンクはクリップボードにコピーされた状態になっているので、あとはファイルを共有したい相手にメールなどに貼り付けて送りましょう。
Windowsの手順
- タスクバーにある「エクスプローラ」をクリックします。またはスタートボタンを右クリックし、「エクスプローラ」を選択します。
- エクスプローラの左のリストにある「OneDrive」をクリックします。
- OneDriveフォルダが開きます。この中から共有リンクを作成したいファイル(誰かに送ったり見せたりしたいファイル)を探します。もし無い場合はファイルを保存している場所からコピーし、このフォルダに貼り付けます。
- 該当ファイルが見つかったらファイル名の上で右クリックします。
- 「OneDriveリンクの共有」をクリックします。
共有リンクがコピーされるので、メールなどのアプリで右クリック→「貼り付け」をして共有リンクを送って下さい。
ブラウザ版の手順
ブラウザ版のOneDriveはスマホに最適化されていないので、Windows/Macのパソコンからの操作手順をご紹介します。
- Web版OneDriveにサインインします。
- [共有したいフォルダ・ファイル]の右上の丸マークをクリックしてマークします。
- 上部メニューの「共有」をクリックします。
- 「リンクの取得」→「コピー」をクリックします。
以上の操作でクリップボードにコピーされるので、パソコンの貼り付け操作を行うと共有リンクを貼付けできます。
iPhone・Androidの手順
ちなみにスマホのアプリ版OneDriveでも共有の設定ができます。iPhone・Androidの手順は、ほとんど変わりません。
- OneDriveアプリを開いて一覧画面を表示します。
- [共有したいフォルダ・ファイル]の右にある3点マークをタップします。
- メニューが表示されるので「共有」をタップします。
- 「リンクのコピー」をタップします。
スマホも上記の手順で共有リンクがコピーできるので、貼り付けたいアプリで長押し→「貼り付け」を選択してリンクを送りましょう。
共有したファイルを閲覧するには?
共有リンクを受け取った相手はURLをクリックして開きます。
するとファイルが開くか、ダウンロードページが表示されるので目的に合わせて「閲覧」もしくは「ダウンロード」を行います。
補足:共有ルールの設定
ファイルやフォルダの共有は、共有ルールを詳しく設定することもできます。
- 「編集を許可する」・・・編集をできるようにするか、閲覧のみにするか選択できます。
- 「期限日の設定(*プレイミアム版)」・・・共有する期限を設定できます。
- 「パスワードの設定(*プレイミアム版)」・・・ファイルを開くためのパスワードを設定できます。
スマホアプリ・ブラウザ版の場合は、リンク作成時に上記の項目が出てきます。Windowsアプリの場合は、共有したいファイルを右クリック→「その他のOneDrive共有オプション」を選択するとブラウザが立ち上がり、共有設定を変更できます。
OneDriveプレミアム機能サービスに加入していないと「共有期間」「パスワード」の設定ができない点にご注意下さい。
OneDriveの容量を確認する
OneDriveの使用量を確認するには、以下の手順で確認することができます。
- Windows版・・・
タスクバー右の「OneDrive」アイコンをクリック→「その他」→「設定」→「アカウント」タブのOneDriveの項目に使用中の容量が表示されます。 - ブラウザ版・・・
サイドメニューに使用量が表示されます。 - iPhone版・・・
左上の「アカウント」マークをタップするとメニューの一番下に使用量が表示されます。 - Android版・・・
左上の「3本線」マーク→「自分」をタップすると使用量が表示されます。
空き容量が少なくなった場合は、ファイルを削除して空き容量を増やすか、有償プランに申し込んで上限を上げる必要があります。
OneDriveで使える容量の上限は?
無料で使える容量は5GBまでです。5GBで保存できるデータの量はおおよそ以下のとおりです。
- スマホで撮った写真(1枚あたり2MB) 約2500枚
- 4分程度の音楽ファイル(1曲あたり5MB) 約1000曲
- スマホで撮った動画(1分あたり100MB) 約50分
容量の小さいテキストファイルなどの保存が中心であれば容量制限を気にする必要はほとんどないでしょうが、写真などを保存する場合は数が増えやすく、5GBでは足りなくなってしまう事も少なくありません。
容量の上限は有償プランに加入することで拡張できます。プランは2種類あります。
有償プランの価格は?
Office 365 Solo - 12,744円/1年
Office 365 Soloはサブスクリプション制のOfficeライセンスで、WordやExcelなどの製品を利用するためのサービスです。
買い切り形式とは異なり1年ごとにサービス料金を支払う必要がありますが、そのかわり常に最新のバージョンが利用できるため、新しいOfficeのバージョンがリリースされても買い直しの必要がなく、その他にもOffice製品をさらに便利に使うためのサービスや特典が付属しているというメリットがあります。
Office 365 Soloを購入するとOneDriveのプレミアム機能も利用できるようになり、容量の上限は1TBまで上がります。
1TBは5GBの約200倍ですから、個人の利用の範囲ではおそらく十分な容量だと言えるでしょう。またこちらのプランでは容量の追加だけでなく、セキュリティの強化機能や共有機能の拡張設定なども利用できるようになります。
OneDrive 50GB - 249円/1ヶ月
こちらのプランに加入するとOneDriveで使える容量が50GBまで増えます。こちらは容量を追加するのみであり、OneDriveのプレミアム機能やOfficeのライセンスは付属しません。
5GBでは足りないが1TBは持て余してしまう、そしてOfficeのライセンスも不要という場合にはこちらのプランが良いかもしれません。
アンインストールする場合
OneDriveのアンインストール方法については、次のページで詳しく解説しています。併せて参考にして下さい。