Windowsでは、特定のアプリで管理者権限が必要なアプリは管理者として実行する必要があります。管理者として実行する場合は、ユーザーアカウント制御のダイアログが表示され、実行を許可することでアプリを管理者として実行できます。
本記事では、Windows10でアプリを管理者として実行する様々な方法について詳しく紹介します。
アプリを管理者として起動する基本な操作だけでなく、常に管理者として実行する設定やコマンドでの実行方法、UACを無効化した実行方法も紹介します。
この記事の内容
方法1: アプリを右クリックして管理者として実行する
アプリの実行ファイル、またはデスクトップなどに作成したプログラムのショートカットを右クリックして管理者として実行することができます。
この方法は管理者として実行する最も基本的な方法です。具体的な操作は以下の通りです。
- アプリの「実行ファイル(.exe)」または「ショートカットアイコン」を右クリックします。
- アプリの実行ファイルの場所は、以下の手順で開くことができます。
- 「Windowsマーク」をクリックしてスタートメニューを開きます。
- アプリ一覧から「アプリケーション」を右クリックして「その他」→「ファイルの場所を開く」を選択します。
- エクスプローラーが起動して、アプリの実行ファイルがあるフォルダが開きます。
- アプリのショートカットがない場合は、以下の手順で作成できます。
- 「Windowsマーク」をクリックしてスタートメニューを開きます。
- アプリ一覧から「アプリケーション」をデスクトップの領域にドラッグ&ドロップするとショートカットが作成されます。
- アプリの実行ファイルの場所は、以下の手順で開くことができます。
- 「管理者として実行」をクリックします。
ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら、「はい」または「パスワード」を入力して実行を許可してください。
方法2: スタートメニューで管理者として実行する
スタートメニューのアプリ一覧や配置されたタイルから、特定のアプリを管理者として実行することもできます。それぞれの具体的な操作手順は以下の通りです。
1. アプリ一覧から管理者として実行する
- 「Windowsマーク」をクリックするか、「Windows」キーを押してスタートメニューを開きます。
- アプリ一覧から「アプリケーション」を右クリックして、「その他」→「管理者として実行」を選択します。
- または、「Ctrl + Shift」キーを入力しながら実行したいプログラムをクリックすることでも同様の操作ができます。
2. タイルから管理者として実行する
- 「Windowsマーク」をクリックするか、「Windows」キーを押してスタートメニューを開きます。
- スタートメニュー内に表示された「アプリケーションのタイル」を右クリックして「その他」→「管理者として実行する」を選択します。
- または、「Ctrl + Shift」キーを入力しながら実行したいプログラムをクリックすることでも同様の操作ができます。
アプリケーションがタイルに配置されていない場合は、アプリ一覧から「アプリケーション」を右クリックし「スタートにピン留めする」を選択すると配置できます。
方法3: 常に管理者権限で実行する
常に管理者として起動したいアプリは、設定を変更することで特別な操作をせずに管理者として実行できます。
アプリを常に管理者として起動するには、アプリの実行ファイル、またはショートカットで以下の設定を行ってください。
実行ファイルの設定を変更する場合
アプリの実行ファイルの設定を変更して管理者として常に実行するには、以下の手順で操作します。
- アプリの実行ファイルを右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「互換性」タブをクリックします。
- 設定内にある「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを付けます。
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
ショートカットの設定を変更する場合
アプリの実行ファイルの設定は変更せずに、特定のショートカットでのみ管理者として実行したい場合は、以下の設定を行ってください。
- アプリのショートカットを右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「ショートカット」タブをクリックします。
- 「詳細設定」をクリックします。
- 「管理者として実行」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
設定を変更できたら、アプリの実行ファイル、またはショートカットをダブルクリックするだけで管理者として実行できます。
方法4: 検索ボックスで管理者として実行する
Windows10の検索ボックスを使って、以下の手順でアプリを管理者として実行することもできます。
この方法は、アプリの実行ファイルが格納されているフォルダが分からない場合などに便利です。
- タスクバーの「検索ボックス」をクリックするか、「Windows + S」キーを押します。
- 検索ボックスに「アプリの名前(例: コマンドプロンプト)」または「実行ファイル名(例: cmd.exe)」を入力します。
- 「最も一致する検索結果」にアプリが表示されたら右クリックして「管理者として実行」をクリックします。
- 「Ctrl + Shift」キーを押しながらクリック、または検索結果の右側のメニューから「管理者として実行」を選択することでも同様の操作ができます。
方法5: ファイル名を指定して管理者として実行する
実行ファイル名が分かっている場合は、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを使用して管理者として実行することもできます。
この方法は検索ボックスを使用するより早く実行できますが、正確な実行ファイル名を入力する必要があります。具体的な手順は以下のとおりです。
- 「Windows + R」キーを入力するか、「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- ファイル名を指定して実行ダイアログが開いたら、名前に「実行ファイル名(cmd.exe等)」を入力します。
- 補足: アプリが起動しない場合は、実行ファイルのフルパスを入力してください。
- 「Ctrl + Shift」キーを押した状態で「Enter」キーを入力、または「OK」をクリックします。
方法6: エクスプローラーで管理者として実行する
エクスプローラーの上部に表示されるリボンメニューからアプリを管理者として実行することもできます。具体的な手順は以下の通りです。
- エクスプローラーを起動して、「アプリの実行ファイル、またはショートカット」があるフォルダを開きます。
- 「アプリの実行ファイル、またはショートカット」をクリックして選択した状態で、上部の「アプリケーションツール」タブをクリックします。
- 表示されたリボンから「管理者として実行」をクリックします。
方法7: タスクマネージャーで管理者として実行する
タスクマネージャーでアプリの実行ファイル名を指定して管理者として実行することもできます。具体的な手順は以下の通りです。
- 「Ctrl + Shift + Esc」キーを入力して、タスクマネージャーを起動します。
- タスクマネージャーが起動したら、上部の「ファイル」→「新しいタスクの実行」をクリックします。
- 上部にメニューが表示されない場合は、左下の「詳細」をクリックしてください。
- 「実行ファイル名(cmd.exe等)」を入力して、「このタスクに管理者特権を付与して作成します」にチェックを付けます。
- 補足: アプリが起動しない場合は、実行ファイルのフルパスを入力してください。
- 「OK」をクリックします。
方法8: PowerShell/コマンドプロンプトで管理者として実行する
Windows PowerShellまたはコマンドプロンプトで、コマンドを入力して特定のアプリを管理者として実行することもできます。
ただし、この方法で実行する場合も実行ファイル名を入力する必要があります。具体的な実行手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell」を選択して、PowerShellを起動します。
- PowerShellのウィンドウが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
powershell start-process "実行ファイル名(cmd.exe等)" -verb runas
- 補足: アプリが起動しない場合は、実行ファイルのフルパスを入力してください。
方法9: UACを無効化して管理者として実行する
アプリを管理者として実行すると、ユーザーアカウント制御(UAC)のダイアログが表示され実行を許可する必要があります。
このユーザーアカウント制御の許可をスキップして管理者として実行することもできます。
ユーザーアカウント制御を無効化してアプリを実行する方法については、以下のページで詳しく紹介しているので併せて参考にしてください。