BIOSセットアップ画面にアクセスできないというトラブルでは、「Windowsが起動するかどうか」で対処法が大きく変わります。
今回は、Windows10は通常通り起動するのにBIOSが起動しないケースに有効な対処法を紹介します。
Windowsが正常起動するのであれば深刻な問題が発生しているケースは少ないです。簡単な方法で解決する場合がほとんどですので順に試してみてください。
この記事の内容
対処1: BIOSの起動キーを確認する
パソコンの機種やメーカーによりBIOSセットアップ画面の起動キーは変わるので、まずはキーが正しいか確認してみてください。
一般的には「Delete」キーまたは「F2」キーが割り当てられている事が多いですが、場合によっては「F1」「F10」「Esc」キーなどが使われている機種もあります。メーカーサイトやパソコンの取扱説明書を参照して正しい手順を確認してから、もう1度やり直してみてください。
対処2: 起動オプションから開く
起動環境がUEFIであれば、オプションメニューからBIOSセットアップ画面を開くこともできます。
- バソコンを起動し、「スタート」ボタンをクリックします。
- 歯車アイコンをクリックして設定メニューを開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 画面左のメニューリストから「回復」を選びます。
- 設定画面の右ペインを下へスクロールし、「PCの起動をカスタマイズする」の下にある「今すぐ再起動」ボタンをクリックします。
- パソコンの再起動が行われます。しばらく待ちます。
- 「オプションの選択」画面が表示されたら、「トラブルシューティング」をクリックします。
- 続いて「詳細オプション」をクリックします。
- 「UEFIファームウェアの設定」をクリックします。
- 「再起動」をクリックします。
- BIOSセットアップ画面が表示されます。各種設定を変更し、保存した後パソコンを再起動します。
ファームウェアがUEFIでないパソコンでは再起動後のオプション画面に「UEFIファームウェアの設定」の項目が表示されません。その場合は別の方法を試してください。
対処3: 高速スタートアップを無効にする
正しく操作しているのにBIOSセットアップ画面が開けないというトラブルでは、多くの場合「高速スタートアップ機能」が原因です。
パソコンの起動を早くするための機能なので基本的には便利な機能なのですが、起動が早すぎるためにBIOSセットアップのキー入力が間に合わなくなってしまうことがあります。
この問題はパソコンの電源を完全に切ることで解決できます。次の手順でパソコンの電源を切り(通常のシャットダウンとは少し異なります)、その後パソコンの電源をいれてBIOSセットアップ画面にアクセスします。
一時的に高速スタートアップを無効にする
方法1: Shiftキーを使って無効にする
- 「スタート」ボタンをクリックします。
- 「Shift」キーを押しながら「電源」ボタンをクリックします。
- 「シャットダウン」をクリックします。
方法2: スタートから無効にする
または次の方法でも同様に完全なシャットダウンが出来ます。
- 「スタート」ボタンをクリックし、「設定(歯車アイコン)」をクリックします。
- 「更新とセキュリティ」→「回復」とクリックして進みます。
- 「PCの起動をカスタマイズする」の文の下にある「今すぐ再起動」をクリックします。
- パソコンが再起動し、オプションメニューが表示されたら「PCの電源を切る」をクリックします。
パソコンの電源を完全に切ることで次の起動時に高速スタートアップ機能が無効化されるようになります。
パソコンの電源が切れたら通常通りの方法でBIOSセットアップ画面を開いてください。パソコンの電源を入れ直し、メーカーロゴが表示されたら「Delete」「F2」などのショートカットキーを入力します。
常に高速スタートアップを無効にする
高速スタートアップが原因でBIOS画面が表示された場合、上記の方法の後にPCを再起動すると、BIOSがまた起動できなくなってしまいます。
常にBIOSを起動できる状態にしたい場合は、次の手順で高速スタートアップ機能そのものを無効にしてみてください。
- 「スタート」ボタンをクリックします。
- アプリ一覧が表示されたらその中から「Windowsシステムツール」フォルダを探します。
- Windowsシステムツールフォルダを開き、その中にある「コントロールパネル」をクリックします。
- コントロールパネルが表示されます。画面右上の「表示方法」を確認し、「カテゴリ」と表示されていることを確認します。もし「カテゴリ」以外になっている場合は右の矢印アイコンをクリックして「カテゴリ」に変更します。
- 「システムとセキュリティ」をクリックします。
- 「電源オプション」をクリックします。
- 画面左上にある「電源ボタンの動作の選択」をクリックします。
- 続いて画面上の方にある「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
- 「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外して「変更の保存」ボタンをクリックします。
- 右上のバツボタンをクリックして設定画面を閉じます。
対処4: Fast Bootを無効にする
BIOSのFast Boot機能が有効になっている場合も同様に、BIOSに移行する前にOSが起動してしまい、BIOS画面に入れなくなる場合があります。
次の手順でBIOSのFast Bootを無効にしてみてください。
- パソコンを通常通りの方法で起動し、デスクトップ画面を表示します。
- 「スタート」ボタンをクリックし、「設定(歯車アイコン)」を開きます。
- 「Windowsの設定」画面が表示されたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- ウィンドウ左側のリストにある「回復」をクリックします。
- 「PCの起動をカスタマイズする」の下にある「今すぐ再起動する」ボタンをクリックします。
- パソコンの再起動が行われます。画面が変わるまでしばらく待ちます。
- 「オプションの選択」と書かれた青いスクリーンが表示されたら「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「詳細オプション」をクリックします。
- 「UEFIファームウェアの設定」をクリックします。
- もう1度パソコンの再起動が行われます。しばらく待つと自動でBIOS設定画面が表示されます。
- BIOS設定画面が表示されたら、「Fast Boot(高速起動)」の項目を探し、機能の設定を「Disabled(無効)」に切り替えます。
- 項目の場所はパソコン・マザーボードにより異なります。
- 「Boot(起動)」や「Advanced(詳細設定)」グループの中にあることが多いです。見つからない場合はパソコンのマニュアルを参照してください。
- 設定を変更したら「Save and Exit(保存して終了)」キーを押してBIOS設定画面を閉じます。
以上でFast Bootの設定は完了です。パソコンを再起動して、改めてBIOSを起動できないか確認して下さい。
対処5: キーボード・モニターの接続方法を見直す
まず、マウス・キーボード以外のUSB機器が接続されている場合は取り外してみてください。
キーボードがBluetooth接続タイプの場合、入力が認識されずBIOSセットアップ画面にはいれないことがあります。パソコンがノートタイプであれば外付けタイプのキーボードではなく、パソコンに備わっているキーボードを使用してください。デスクトップタイプであればUSBタイプまたはPS2タイプのキーボードを使用してください。
また稀にUSBタイプのキーボードでも入力が正常に認識されない場合があります。別のUSBケーブルに接続してみるか、可能であればPS2タイプのキーボードを代わりに使用してみてください。
対処6: サポートユーティリティを使う
富士通・VAIOなどのパソコンの一部の機種では特別な設定ツールを起動するためのボタンやショートカットキーが備わっていることがあり、このツールからBIOS設定画面にアクセスできる場合があります。
詳しくは次のリンク先の情報や、お使いのパソコンの取扱説明書・メーカーサイトを参照してください。
DVDドライブの無い2009年ノートパソコンをwin10にしたところバイオスがUSBブート優先になってしまいました。バイオスをHDD優先にしてF10で保存しても、USBブート優先に戻ってしまいます。
仕方ないので起動時に毎回、F2かF12を殴打しバイオスを起動し、USBブート優先をHDDブートに手動設定し直しwin10を立ち上げています。
困っています。何とかなりませんか?
古いPCですので症状から見るに、BIOSの設定が初期化されているように見えます。ノートパソコン内部のCMOSのボタン電池を交換してみてください。残量がないと、電源を切る度にBIOS設定がリセットされます。