購入当初は快適に使えていたMacbookやiMacも、使っているうちに段々と動作が遅くなるケースがあります。
また、Macのアップデート後に急に動作が重くなったり、動作が異常に重くなるケースもあります。
本記事では、Macの動作が重い・遅い時の原因と、動作速度を改善し高速化するための対処法を紹介します。Macの動作を少しでも軽くしたい方は参考にしてみて下さい。
この記事の内容
Macの動作が重い原因
Macの動作が重い原因は、以下のようにいくつかあります。
- 一時的なシステムのエラー
- アプリケーションの不具合やバグ
- アプリケーションや不要ファイルの蓄積でストレージが不足している
- CPUやメモリに負荷がかかっている
- 外部デバイスとの接続不良
- ウイルスに感染している
- Mac本体のモデルが古い、性能が足りない
特に2019年10月に新しいOSのバージョンである「macOS v10.15 Catalina」がリリースされたこともあり、Mac本体の性能が低いと動作が重くなる場合もあります。
また、重いアプリケーションをインストールした時やストレージの不足で、一時的に動作が重くなることもあります。
どちらにしても動作が重いと操作性が悪く、ユーザーもストレスが溜まってしまいます。Macの動作が重いと感じたら、改善・高速化するためにも以下の対処法を試してみてください。
対処1: 本体の再起動またはシステム終了を行う
Macの動作が重いと感じたら、まずは再起動をかけてみましょう。再起動することで、一時的なエラーやCatalinaにバージョンアップした直後の動作不良を解決できる可能性があります。
また、長期間スリープ状態にしていた場合は、「システム終了」を行い、Macの電源を一度落とすことでも動作が改善することがあります。
動作不良の場合は再起動、スリープ状態が続いた場合はシステム終了と、状況に応じて電源操作を使い分けてください。再起動やシステム終了の手順は以下の通りです。
- メニューバーにある「Appleマーク」をクリックします。
- 表示されたメニューから「再起動」または「システム終了」をクリックします。
また「control+電源ボタン」を押すことでも、電源に関するポップアップを表示できます。使い勝手が良い方法で行いましょう。
対処2: 透明度を下げる
Macは標準的に透明効果が適用されています。この効果を下げることでも、動作速度が改善される可能性があります。透明度を下げる手順は以下の通りです。
- メニューバーにある「Appleマーク」をクリックし、「システム環境設定」を選択します。
- 「アクセシビリティ」をクリックします。
- 「ディスプレイ」を選択し、「透明度を下げる」にチェックを入れます。
透明度を下げても、見た目への影響はほとんどありません。ぜひ試してみてください。
対処3: 通知センターのウィジェットを整理する
Macには「通知センター」という機能があります。これは今日の天気や誕生日といったイベントなどを表示できる、スケジュール管理にも役立つ機能です。
しかし、通知センターに表示させるウィジェットが多いと、動作速度が遅くなる原因になることもあります。そのため必要ないウィジェットは削除することをおすすめします。
ウィジェットを削除する手順については、以下のページをご参照ください。
対処4: ファイルを整理する
Macの場合、ファイルが整理されていないことも動作が重くなる原因になります。ファイルが蓄積されることでストレージが不足し、結果として動作が遅くなるのです。
またデスクトップ画面に大量のファイルが置かれている場合も、動作が重くなる原因の1つです。デスクトップの背景画面が見えなくなるほどファイルを置いておくと、動作処理に影響が出ることがあります。
Macの動作速度を改善するためには、不要なファイルは削除し、デスクトップ画面にはできる限りファイルを置かないよう、ファイルを整理しておきましょう。
対処5: 互換性のないアプリケーションを削除する
Catalinaがリリースされたことで32bitアプリとは互換性がなくなり、アプリは動作しなくなりました。
動作しないアプリをそのままにしておくと、ストレージの容量を圧迫し、動作が重くなる原因になります。
そのため未対応となった32bitアプリは削除することをおすすめします。32bitアプリを削除する手順は以下の通りです。
- 「アプリケーション」から「ユーティリティ」を選択し、「システム情報」のアプリを起動します。
- メニューバーの「ウィンドウ」から「ストレージの管理」をクリックします。
- 左側の項目から「書類」をクリックします。
- 表示された一覧の上部にある「未対応のアプリケーション」をクリックします。
- 表示されたアプリケーションを選択し、右下にある「削除」をクリックします。
「未対応のアプリケーション」をクリックすることで、動作しない32bitアプリを抽出できます。削除することでストレージに空きができるので、Catalinaにバージョンアップした際は行ってみましょう。
対処6: アクティビティモニタからアプリやプロセスを終了させる
Macの動作が重いと感じたら、CPUやメモリに負荷がかかっていないか確認しておきましょう。CPUやメモリに何らかの負荷がかかっていると、動作が重くなる大きな原因になります。
MacでCPUやメモリの状態を確認するには「アクティビティモニタ」を使用します。起動方法や見方の詳細については、以下のページをご参照ください。
アクティビティモニタで負荷をかけているアプリやプロセスが確認できたら、不要なものは終了させましょう。不要なアプリやプロセスの終了方法は以下の通りです。
- 終了させたいアプリやプロセスを選択します。
- 左上に表示されている「×」ボタンをクリックします。
- 「終了してもよろしいですか?」という確認が表示されたら「終了」または「強制終了」をクリックします。
負荷をかけていたアプリやプロセスを終了させて、Macの動作速度が改善されれば問題ありません。
対処7: 外部デバイスを取り外してみる
Mac本体に外部デバイスを接続している場合は、その外部デバイスとの接続を確認してみましょう。
外付けHDDやモニターなどの外部デバイスを外したことで動作速度が改善されたら、取り外した外部デバイスが原因です。
対処法としては、その外部デバイスを接続しないことや、別の外部デバイスに替えることが挙げられます。外部デバイスを取り付けていて動作が重いという場合は、ぜひ試してみてください。
対処8: セーフモード(セーフブート)で起動する
Macにも「セーフモード」と呼ばれるモードがあります。
「セーフブート」とも呼ばれるこのモードでは、必要な拡張機能だけで起動し、蓄積されたキャッシュの削除やディレクトリ上に発生した問題の修復などが行えます。
再起動やシステム終了を実行しても動作速度の改善が実感できない場合、一度セーフモードで起動してみましょう。セーフモードでの起動方法は、以下のページをご参照ください。
対処9: Time Machineからの復元を試してみる
「Time Machine」を使って、macOSの状態を以前の状態に戻すことで動作が改善する可能性があります。
Time Machineはバックアップを行うMac標準のアプリケーションです。自動でバックアップが更新される設定にしてあれば、Macを以前の状態に復元できます。
特に直近にmacOSのアップデートなど大きな変更をしている場合は、アップデートが原因で動作が重くなっていることが考えられます。
Time Machineでバックアップを復元する手順については、以下のページをご参照ください。
復元ポイントから現在にかけて取得したデータ類は消えるので、現在のデータのバックアップをしっかり取ってから行って下さい。
対処10: macOSをクリーンインストールする
セーフモードで起動しても動作環境が改善しない場合、最終手段として「macOSのクリーンインストール」を行ってみましょう。クリーンインストールを行うことで、すべてのデータを削除し、macOSをインストールし直せます。
データが削除されるので、事前に「Time Machine」アプリでバックアップを取る、また写真やデータは別のメディアにバックアップを取るなど準備をしておきましょう。クリーンインストールを行う手順については、以下のページをご参照ください。
対処11: Mac本体を買い替える
これまで紹介した対処法を試してみても動作速度が改善されない場合、Mac自体の性能が劣っていることが考えられます。
そのため、費用に余裕があればMac本体の買い替えも検討してみましょう。
特に古い型のMacを使用している場合は、買い替えることで動作の高速化をより実感できるはずです。Mac本体を買い替えて、重い動作のイライラから脱出しましょう。