PCをシャットダウンしたはずなのに突然電源が入って起動するという現象が発生することがあります。夜中に突然起動することもあるため、驚いてしまうかもしれません。
この記事では、Windows10のPCをシャットダウンした後に勝手に起動する原因と対処法について紹介します。
定期的にPCが勝手に起動してしまい困っている場合は参考にしてみてください。
この記事の内容
PCがシャットダウン後に勝手に起動する原因
シャットダウンしたPCが勝手に起動する原因としては、主に次の原因が考えられます。
- 高速スタートアップの設定が有効になっている
- BIOS/UEFIの設定で電源をオンにする機能を有効にしている
- Wake on LANの設定に問題がある
PC側の設定に問題があることが多いため、これから紹介する対処法を順番に試してみて下さい。
対処1: 高速スタートアップを無効にする
高速スタートアップが有効になっていることによって、PCが勝手に起動するケースがあります。そのため、高速スタートアップの設定を無効にすること解決する可能性があります。
高速スタートアップは他のトラブルの原因にもなるため、特別な理由がない限りは無効にしておくことをおすすめします。無効にする具体的な手順は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「システム」をクリックします。
- 左ビューから「電源とスリープ」を選択します。
- 最右列にある「電源の追加設定」をクリックして電源オプションを開きます。
- 左ビューから「電源ボタンの動作の選択」をクリックします。
- 「現在利用可能ではない設定」をクリックします。
- 「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。
- 「変更の保存」をクリックして完了です。
以上で高速スタートアップを無効に設定できます。PCをシャットダウンして、電源ボタンで起動して勝手に再起動する現象が発生しなくなったか確認して下さい。
対処2: WoLの設定を無効にする
WoL(Wake on LAN)の設定を行っていると、PCがマジックパケットの信号を受信して勝手に起動してしまうケースがあります。
WoLを設定した覚えがある場合は、以下の手順を参考に設定を無効にしてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」をクリックします。
- 「ネットワークアダプタ」を展開して「WoLの設定をしているデバイス」をダブルクリックします。
- WoLの設定を行ったデバイスが分からない場合は、全てのネットワークアダプターの設定を確認して下さい。
- 「電源の管理」タブを開きます。
- 次の設定オプションの両方にチェックを入れます。
- 「このデバイスで、コンピュータのスタンバイ状態を解除できるようにする」
- 「Magic Packet でのみ、コンピュータのスタンバイ除隊を解除できるようにする」
- このチェックを忘れるとマジックパケット以外の信号で起動することがあるため注意して下さい。
- 「詳細設定」タブを開きます。
- 「Wake on Magic Packet」の値を「Disabled(無効)」に変更します。
- 「Wake on pattern match」の値を「Disabled(無効)」に変更します。
- 「ウェイクアップ機能」の値を「マジックパケット」に変更します。
- ネットワークドライバーによっては、設定項目がない場合があります。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
以上の設定で、マジックパケットを受信してもWoLの機能でPCが勝手に起動する症状を防ぐことができます。
対処3: BIOS/UEFIの設定を確認する
BIOS/UEFIの設定で、電源スイッチ以外でPCの電源を入れる機能が有効になってるケースが考えられます。
そのため、電源関連のBIOS/UEFIの機能を無効にすることで解決する可能性があります。
BIOS/UEFIの設定画面は次の手順で開くことができます。
- PCを再起動します。
- 起動画面で特定のキーを連打してBIOS/UEFIの設定を起動します。
- BIOS/UEFIを起動するキーは、「DEL」キーや「ファンクション」キーに割り当てられているケースが多いです。
BIOS/UEFIの設定画面が開けたら、次の設定項目を確認して下さい。
ただし、メーカーによって手順が異なるため、手順通りに進められない場合はメーカーのマニュアルページで具体的な手順を確認してください。
確認1:キーボードから電源を投入する機能を無効にする
PCのマザーボードによっては、PCに接続しているキーボードなどのデバイスから電源を投入できる機能が搭載されています。
この機能が原因で、キーボード入力をするとPCが起動してしまうケースがあります。
- BIOS/UEFIが起動したら「Advanced」モードに切り替えます。
- 「Power Management」を選択します。
- 「Wake on Keyboard」の設定を「Disabled」に変更します。
- 設定項目がない場合は機能が搭載されていないため、次の対処方法に進んで下さい。
- 設定を保存してBIOS/UEFIを終了して、PCを再起動します。
以上の設定で、キーボードから電源を投入する機能をオフにできます。
確認2: 自動起動を無効化する
BIOS/UEFIの設定によっては、定刻になるとPCが自動で起動するように設定することができます。
次の手順で「Power On By RTC」の設定が有効になっている場合は無効に変更してください。
- BIOS/UEFIが起動したら「Advanced」モードに切り替えます。
- 「APM」を選択してEnterキーを押します。
- 「Power On By RTC」のプルダウンを「Disabled」に変更します。
- 設定を保存してBIOS/UEFIを終了します。
以上でBIOS/UEFIの自動起動機能の無効化は完了です。
確認3: Wake On LANを無効化する
マザーボードによっては、BIOS/UEFIにもWakeOnLANの設定があります。
Windows側のWoL設定を無効にしても、BIOS/UEFI側の機能が有効になっていると、マジックパケットによってPCが勝手に起動してしまうケースがあります。
そのため、BIOS/UEFI側の「Wake On LAN」の設定が有効になっている場合は無効に変更してください。
- BIOS/UEFIが起動したら「Advanced」モードに切り替えます。
- 「APM」を選択します。
- 「Wake On LAN」を「Disabled」に変更します。
- 設定を保存してBIOS/UEFIを終了します。
以上でBIOS/UEFI側のWoL設定を無効にすることができます。
全てのBIOS/UEFI設定が確認できたら、PCが勝手に起動する現象が直ったか確認します。
解決しない場合は
ここまでの対処方法で解決しない場合は、PCが確実にシャットダウンできているか確認して下さい。
PCがシャットダウン状態ではなく、休止状態やスリープ状態の場合は、別の要因でWindowsが勝手に起動しているケースが考えられます。
休止やスリープ状態から勝手にWindowsが起動している場合は、次のページの対処方法を併せて参考にして下さい。