Windows10のパソコンを使用していると、「Dolby Access」のアプリが勝手にインストールされていることがあります。
Dolby Accessは一般的なストアアプリのため、通常のアプリと同じ手順でアンインストールすることができます。
しかし、環境によってはアンインストールを行なっても、再起動後に再インストールされてアンインストールできない場合があります。
本記事では、Dolby Accessの概要とアンインストール方法、アンインストールできない時の対処方法について紹介します。
この記事の内容
Dolby Accessとは
Dolby Accessとは、自宅のような一般的な環境でもDolby Atmosの立体音響を再現できるようにするアプリです。
Dolby Atmosは、Dolbyが開発した立体音響技術で、一般的なサラウンド音声よりもさらにリアルで迫力のあるサウンドを得られることが特徴です。
特に映画やゲームに導入されることが多く、実際に体験するとまるで自分が作品の中で音を聞いているように感じることができます。
Dolby Atmosを体験するためには、従来はDolby Atmosに対応した専用のオーディオデバイスが必要でした。
しかし、Dolby Accessアプリを使うことで仮想的にDolby Atmosを再現できるようになったため、Windows10のパソコンと一般的なヘッドセットがあれば、どんな環境でも迫力のあるサウンドを楽しめるようになりました。
Dolby Accessは削除してもいい?
Dolby Accessアプリのインストールは無料ですが、実際にDolby Accessの機能を利用するには購入(通常価格1650円)が必要です。
また、映画・ゲーム等のコンテンツがDolby Atmosに対応していないとDolby Atmosを体験することはできません。
そのため、Dolby Access自体を使用していない場合は、削除して問題ありません。ただし特に危険性はないので、削除したい理由がなければ削除せずに放置しても問題はありません。
Dolby Accessをアンインストールする方法
Windowsの基本システムとは無関係のため、通常のアプリケーションと同じように削除することができます。
削除後に再びDolby Accessが必要になったとしても、Microsoft Storeから無料で再インストールできます。
Dolby Accessを削除する場合は、以下の手順でアンインストールしてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 「アプリと機能」リストの中から「Dolby Access」を探してクリックします。
- メニューが展開されます。「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- ウィザードに従ってアンインストールを完了します。
以上でDolby Accessをアンインストールすることができます。
アンインストールできない時の対処法
Dolby Accessをアンインストールしても、環境によっては勝手に再インストールされてしまうことがあります。
アンインストールができない場合は次の対処方法を試してください。
対処1: PowerShellを使って削除する
PowerShellでアンインストールコマンドを実行することで、Dolby Accessをアンインストールすることができます。
そのため、アンインストールできない場合は次の手順の操作を試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、画面に以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
Get-AppxPackage *DolbyLaboratories* -Allusers | Foreach { Remove-AppxPackage -Package $_.PackageFullName }
- コマンドの処理が完了したらPowerShellウィンドウを閉じます。
以上でPowerShellからDolby Accessをアンインストールすることができます。操作が完了したら、Dolby Accessがアンインストールされたことを確認してください。
対処2: ストアアプリの自動更新を無効にする
Microsoftストアアプリの自動更新機能が有効になっていると、再起動後に勝手にインストールされてしまう場合があります。
そのため、次の手順でストアアプリの自動更新を無効にしてからアンインストールを試してみてください。
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「Microsoft Store」アプリを開きます。
- アプリが起動したら、右上にある「メニューボタン(ドットアイコン)」→「設定」の順にクリックします。
- 「アプリを自動的に更新」をオフに変更します。設定を変更したらMicrosoft Storeアプリを閉じます。
- Dolby Accessをまだ削除していない場合は、『Dolby Accessをアンインストールする方法』と同じ手順でアンインストールします。
- パソコンを再起動して、Dolby Accessが勝手にインストールされなくなったか確認します。
対処3: ストアアプリを修復する
Microsoft Storeアプリに異常が起きていることが原因で、Dolby Accessが正常にアンインストールできないケースが考えられます。
そのため、Microsoft Storeアプリを修復してからDolby Accessをアンインストールしてみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
Get-AppXPackage |Where-Object {$_.InstallLocation -like "*WindowsStore*"} | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- 処理が完了したらPowerShellウィンドウを閉じます。
- 『Dolby Accessをアンインストールする方法』と同じ手順で、Dolby Accessをアンインストールします。
- パソコンを再起動して、Dolby Accessが自動的にインストールされないことを確認します。
対処4: コンシューマーエクスペリエンスを無効化する
Microsoftコンシューマーエクスペリエンスの機能が原因で、Dolby Accessが再起動後に再インストールされるケースがあります。
コンシューマーエクスペリエンスとは、Microsoftのおすすめアプリに関するお知らせを受け取ったり、自動的にインストールしたりする機能です。
そのため、コンシューマーエクスペリエンスの機能を無効化して、Dolby Accessがアンインストールできない問題が解決しないか確認してください。
コンシューマーエクスペリエンスを無効化する手順は、次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。
- レジストリエディターが起動したら、左側のフォルダツリーを展開して次のキーまで辿ります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows
- 「Windows」キーを展開したら、「Windows」キー内の「CloudContent」キーを選択します。
- 「CloudContent」キーが存在しない場合は、次の手順で作成してください。
- 親フォルダとなる「Windows」フォルダを右クリックし、「新規」→「キー」を選択します。「新しいキー」が作成されたら、「新しいキー」を「CloudContent」という名前に変更してください。
- 名前を変更する前に確定してしまった時は、「新しいキー」を右クリックし、「名前の変更」を選択すると再編集できるようになります。
- 「CloudContent」キーが存在しない場合は、次の手順で作成してください。
- 「CloudContent」キーを右クリックして、「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択します。
- ウィンドウ右側に「新しい値」が作成されます。「新しい値」の名前を「DisableWindowsConsumerFeatures」に変更します。
- 「1」を右クリックして「修正」を選択します。
- 「値のデータ」を「1」に変更し、「OK」をクリックします。
- レジストリエディタを閉じて、パソコンを再起動します。
パソコンが再起動したら、Dolby Accessが再インストールされなくなったか確認してください。