Windows10のPCでは、標準機能のXbox Game Bar(Game DVR)を使用してゲームを簡単に録画/キャプチャーすることができます。
しかし、ゲームを録画しようとしてもゲームバーが起動しない場合や、エラーが発生し録画ができないケースがあります。
本記事では、Windows10でゲームバーが起動しない/録画できない時の原因と対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
- ゲームバーが起動しない/録画できない原因
- 対処1: ハードウェア要件を確認する
- 対処2: Xbos Game Barを強制終了してゲームを再起動する
- 対処3: ゲームバーの機能を有効に切り替える
- 対処4: 起動/録画のショートカットキーを入力する(フルスクリーンの場合)
- 対処5: ゲームバーのショートカットキーを変更する
- 対処6: Xbox Game Barを修復・リセットする
- 対処7: Xboxアプリを再インストールする
- 対処8: Windows Media Feature Packをインストールする
- 対処9: Game DVRのをポリシー/レジストリを有効にする
- 対処10: Game DVRの破損したレジストリをリセットする
- 対処11: ストレージの空き容量を増やす
- 対処12: Microsoft Storeのキャッシュをクリアする
- 解決しない場合は
ゲームバーが起動しない/録画できない原因
ゲームバーが起動しなかったり、ゲームの録画ができない場合、主に次のような原因が考えられます。
- 録画のハードウェア要件を満たしていない
- ゲームバーの機能が無効になっている
- ゲームをフルスクリーンモードで起動している
- ゲーム側でWindowsキーが無効化されている
- Xbox Game Barのアプリケーション・設定に問題が起きている
- Media Feature Packがインストールされていない
- Game DVRのポリシー、レジストリに問題がある
- ストレージの空き容量が不足している
- ゲームが録画機能を制限している
ゲームバーの録画機能のみが使用できない場合は、最初にハードウェア要件を満たしているか確認することをおすすめします。また、一部のゲームではゲームバーの録画を制限していることがあるため、製品ページなどでゲームが録画可能か確認してください。
解決する可能性が高い対処方法から紹介していくので、ゲームバーの問題が解決しないか順に試してみてください。
対処1: ハードウェア要件を確認する
ゲームバーによる録画機能を使用するには、PCが録画のハードウェア要件を満たしている必要があります。
そのため、ゲームバーの録画ができない場合は、まずハードウェア要件を満たしているか確認してください。
録画のハードウェア要件を満たしているかを確認するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「ゲーム」をクリックします。
- 左ペインで「キャプチャ」をクリックします。
- 右ペインに「申し訳ありませんが、お使いのPCはキャプチャのハードウェア要件を満たしていません。」のメッセージが表示されていないことを確認します。
PCが録画のハードウェア要件を満たしていない場合は、グラフィックボードを追加するか、PCを買い換えることを検討してください。
ハードウェア要件を満たしていてゲームバーで問題が起きる場合は、以降の対処方法を試してください。
対処2: Xbos Game Barを強制終了してゲームを再起動する
ゲームバーの機能に一時的な問題が起きていることが原因で、正しく動作しないケースが考えられます。
そのため、タスクマネージャーでゲームバーを強制終了してゲームを再起動してみてください。具体的な手順は、次の通りです。
- ゲームを起動している場合は終了します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブのバックグラウンドプロセスの一覧で「Xbox Game Bar」を選択します。
- 右下の「タスクの終了」をクリックします。
- ゲームを起動して「Windows + G」キーを同時押ししてゲームバーを起動します。
ゲームバーが正常に起動したら、録画が開始できるか確認してください。ゲームバーを強制終了しても解決しない場合は、次の対処に進んでください。
対処3: ゲームバーの機能を有効に切り替える
Xbox Game Barの機能自体が無効になっていると、ゲームバーを起動することはできません。
また、機能を有効に設定している場合でも、ゲームバーの設定に問題が起きていることが原因で、正常に動作していないケースが考えられます。
上記の問題は、ゲームバーの機能を再度有効に設定することで問題が解決することがあります。ゲームバーの機能を有効を切り替えるには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「Windowsの設定」が開いたら、「ゲーム」をクリックします。
- 左ペインから「Xbox Game Bar」を選択します。
- 右ペインで「Xbox Game Barを有効にします」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- 既にスイッチが「オン」の場合は、「オフ」にしてから再度「オン」に切り替えてください。
- 「コントローラーのこのボタンを使用してXbox Game Barを開く」にチェックが入っていることを確認します。
Xbox Game Barの機能を有効化、もしくは再度有効にできたら、ゲームを起動してXbox Game Barが正常に動作するか確認してください。
対処4: 起動/録画のショートカットキーを入力する(フルスクリーンの場合)
ゲームがフルスクリーンモードで実行している場合、画面上にゲームバーは表示されません。
そのため、フルスクリーンでゲームを起動している場合は、ショートカットキーを使ってゲームバーを操作してください。
ショートカットキーを使ってゲームバーを操作する方法は、次の通りです。
- 「Windows + G」キーを同時押ししてゲームバーを起動します。
- ゲームバーが起動すると、画面が2回点滅します。
- ゲームバーが既に起動している場合は、この手順は必要ありません。
- 「Windows + Alt + R」キーを同時押しして、録画を開始します。
- その他の機能を使用したい場合は、対応するショートカットキーを入力してください。
- バックグラウンド録画: 「Windows + Alt + G」キー
- スクリーンショットを撮影: 「Windows + Alt + PrintScreen」キー
- マイクのオン/オフ: 「Windows + Alt + M」キー
- その他の機能を使用したい場合は、対応するショートカットキーを入力してください。
- 「Windows + Alt + R」キーを同時押しして、録画を終了します。
以上の手順で、フルスクリーンモードのゲームでゲームバーを操作することができます。操作を行ったら、正常に録画等の処理ができているか確認してください。
対処5: ゲームバーのショートカットキーを変更する
ゲームバーの起動や録画などの操作を行うショートカットキーにはWindowsキーが割り当てられています。
しかし、一部のゲームでは誤操作防止のために、アプリケーション側でWindowsキーの入力が無効化されている場合があります。
そのため、ゲームバーのショートカットキーが機能しない場合は、ショートカットキーを別のキーに変更してみてください。
ゲームバーのショートカットキーを変更するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「Windowsの設定」が開いたら「ゲーム」をクリックします。
- 左ペインで「Xbox Game Bar」をクリックします。
- 右ペインで、「Xbox Game Barを開く」と「記録の開始/停止」のショートカットの入力ボックスをクリックして、割り当てるキーを入力します。
- 割り当てるショートカットキーは、「Ctrl、Alt、Shift」キーのいずれかと、1つ以上の他のキーを組み合わせる必要があります。
- 入力ボックスに割り当てるキーが正しく設定できたか確認してください。
ゲームバーのショートカットにWindowsキーを含まないキーを設定できたら、ゲームを起動して正しく動作するか確認してください。
対処6: Xbox Game Barを修復・リセットする
Xbox Game Barのアプリケーションや設定データに問題が起きていることが原因で、ゲームバーが起動/録画できないケースが考えられます。
そのため、Xbox Game Barの修復とリセットを実行することで、問題が解決する可能性があります。
Xbox Game Barの修復とリセットを行うには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「Xbox Game Bar」を選択して、「詳細オプション」をクリックします。
- 「修復」をクリックします。
- 修復が完了するとチェックマークが付きます。
- 「リセット」→「リセット」の順にクリックします。
- リセットが完了するとチェックマークが付きます。
Xbox Game Barの修復とリセットが完了したら、再度ゲームを起動してゲームバーの問題が解決したか確認してください。
対処7: Xboxアプリを再インストールする
修復とリセットで問題が解決しない場合は、Xbox Game Barに修復できない問題が起きていることが考えられます。
そのため、Xboxアプリを再インストールして、ゲームバーの問題が解決しないか確認してみてください。
Xboxアプリを再インストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
Get-AppxPackage Microsoft.XboxApp | Remove-AppxPackage
- Xboxアプリの再インストールが開始します。
- コマンドの実行が完了したら、PowerShellを閉じて完了です。
上記の手順でXboxアプリを再インストールすることができます。PCを再起動してから、ゲームバーが正常に動作するか確認してください。
対処8: Windows Media Feature Packをインストールする
Windows10の一部のエディション(NまたはKN)では、メディア機能パック(Windows Media Feature Pack)が不足しているとゲームバーが正しく動作しません。
そのため、メディア機能パックを手動でインストールすることでゲームバーの問題が解決する可能性があります。
メディア機能パックを手動でインストールするには、次の手順で操作してください。
- 『Media Feature Pack for N versions of Windows 10』のページにアクセスします。
- Downloadsのセレクトボックスで、「Windowsのビルドと一致するMedia Feature Pack」を選択して「Confirm」をクリックします。
- Windowsのビット数と一致する「XXbit - Download」のリンクをクリックして、ダウンロードを開始します。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行します。
- インストールウィザードにしたがってインストールを完了します。
- インストールが完了したらPCを再起動します。
メディア機能パックを手動でインストールできたら、ゲームを起動してゲームバーが正常に動作するか確認してください。
対処9: Game DVRのをポリシー/レジストリを有効にする
設定でXbox Game Barの機能を有効化しても、システムによって機能が無効化されるケースがあります。
上記の問題は、グループポリシーまたはレジストリでGame DVRを有効に設定することで解決する可能性があります。
グループポリシーまたはレジストリでGame DVRを有効にするには、次の方法でそれぞれ設定します。
方法1: グループポリシーで有効化する
Windows10がProエディション以上の場合は、グループポリシーエディタでGame DVRを有効化できます。具体的な手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- グループポリシーエディタが起動したら、ツリーを以下の順に展開します。
管理用テンプレート→Windows コンポーネント→Windowsのゲーム録画とブロードキャスト
- 「Windowsのゲーム録画とブロードキャスト」を選択した状態で、右ペインで「Windowsのゲーム録画とブロードキャストを有効または無効にする」をダブルクリックします。
- 「有効」に変更して「OK」をクリックします。
- PCを再起動してポリシー設定を反映します。
方法2: レジストリで有効化する
Windows10がHomeエディションの場合は、レジストリを編集してGame DVRを有効化します。
レジストリを編集してGame DVRを有効化するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが起動したら、ツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\GameDVR
- 「GameDVR」キーを選択した状態で、右ペインで「AppCaptureEnabled」をダブルクリックして開きます。
- 「AppCaptureEnabled」の値がない場合は、右ペインの空白部分を右クリックして「新規」→「DWORD値」を選び、名前を「AppCaptureEnabled」に変更してください。
- 「値のデータ」を「1」に変更して「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
- PCを再起動してレジストリを反映します。
Game DVRを有効に設定してPCを再起動できたら、ゲームを起動してゲームバーが正常に動作するか確認してください。
対処10: Game DVRの破損したレジストリをリセットする
Game DVRのレジストリが破損していることが原因で、ゲームバーが正しく動作しないケースがあります。
上記の問題は、Game DVRのレジストリをリセットすることで解決する可能性があります。
Game DVRのレジストリをリセットするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが起動したら、ツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\GameDVR
- 「GameDVR」キーを選択した状態で、右ペインで「(既定)以外の値」をドラッグで全て選択します。
- 右クリックして「削除」を選択し、確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- 注意: レジストリの編集はWindowsの動作に影響するため、編集前にレジストリのバックアップを取っておくことをおすすめします。
- PCを再起動します。
以上の手順でGame DVRのレジストリをリセットすることができます。PCが再起動したら、ゲームバーの問題が解決したか確認してください。
対処11: ストレージの空き容量を増やす
PCの空き容量が不足していることが原因で、ゲームバーの録画ができないケースが考えられます。
そのため、ストレージの使用量を確認して空き容量が少ない場合は、一時ファイルなどの不要なファイルを削除してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「システム」を選択します。
- 左側のメニューから「記憶域」を選択します。
- 右ペインでストレージの使用量を確認します。
- 空き容量を一時的に確保したい場合は、「一時ファイル」をクリックします。
- 「削除する一時ファイル」を選択して、「ファイルの削除」をクリックします。
- 基本的に全ての一時ファイルを削除して問題ありません。
- 「一時ファイルのクリーンアップが完了しました」と表示されたら完了です。
ストレージの空き容量を確保できたら、再度ゲームを起動してゲームバーの問題が解決したか確認してください。
対処12: Microsoft Storeのキャッシュをクリアする
Microsoft Storeのキャッシュをクリアすると、ゲームバーの動作が改善したことを一部のユーザーが報告しています。
Microsoft Storeのキャッシュをクリアするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「wsreset.exe」と入力して「OK」をクリックします。
- Microsoft Storeのキャッシュがクリアされます。
Microsoft Storeのキャッシュをクリアできたら、念の為PCを再起動してからゲームバーの動作を確認してください。
解決しない場合は
一部のゲームでは、ゲームバーによる録画をアプリケーション側で禁止している場合があります。
そのため、全ての対処方法を試してもゲームバーで録画ができない場合は、ゲームで録画機能を使用できるか確認してください。
特に特定のゲームのみゲームバーによる録画が機能しない場合は、ゲーム側で機能を制限していることが考えられます。
ゲーム側でゲームバーの機能を制限している場合は、他のキャプチャーソフトを使用することを検討してください。