パソコンを使用していると、マウスカーソルが勝手に動くというトラブルが発生することがあります。
いきなりマウスが動く現象を目の当たりにすると「危険なウイルスにかかってしまったのかも」と心配になるかもしれません。しかし多くの場合はマウスやタッチパッドの誤作動もしくは関連するソフトウェアの不具合です。
本記事は、Windows10/Windows11のパソコンでマウスのカーソルが勝手に動く・飛ぶ時の対処法について紹介します。
Macをお使いの方は、『Macのマウスのポインターが勝手に動く・飛ぶ原因と対処法』の記事をご覧ください。
この記事の内容
対処1: マウスの状態を確認
まずマウス本体に異常がないか確認します。
ボタンやレーザー部
必要であれば分解し、乾いた布や綿棒、エアブラシなどを使って清掃してください。
マウスを置く面
金属やガラスなどの面にマウスを置くと正しく反応しない場合があります。マウスパッドやコピー用紙などをマウスの下に敷いてみてください。
ケーブル(ケーブル接続タイプの場合)
断線を起こしかけている等の異常がないか確認します。また、USB接続タイプの場合、ポート側に問題がある可能性も考えられるので、ケーブルの挿し直しや別のUSBポートへの接続も試してみてください。
バッテリー(ワイヤレスタイプの場合)
電池式の場合は新しい電池に交換してみてください。充電式の場合は十分な時間をかけて充電を行ってください。
対処2: タッチパッド機能をオフにする
ノートパソコンなどのタッチパッド(キーボード付近にある、指でカーソルを動かすことができるパネルです)が付属しているパソコンの場合、パッド部分が静電気などの影響で誤作動を起こしていたり、キーボードの操作中に気づかずパッドに触れてしまっていたりするとカーソルが思わぬ方向に動いてしまうことがあります。
次の手順でタッチパッドの機能を無効化してみてください。
- 「Windowsマーク」をクリックしてメニューが表示されたら、「歯車アイコン(設定)」をクリックします。
- 「Windowsの設定」ウィンドウが表示されたら、「デバイス(またはBluetoothとデバイス)」をクリックします。
- 「マウス」をクリックします。
- 右側の設定メニューを下へスクロールし、「関連設定」の下にある「その他のマウスオプション」をクリックします。
- 「マウスのプロパティ」ウィンドウが表示されます。「デバイス設定」タブの中にある「無効」ボタンをクリックするとタッチパネルの機能が無効化されます。
- または「無効」ボタンはクリックせず、その下にある「USBマウス接続時に内蔵ポインティングデバイスを無効にする」のチェックを入れてください。このオプションを使うとマウス接続時にはタッチパッドが無効となり、マウスを取り外すとタッチパッド機能が使えるようになります。
対処3: マウス以外のポインティングデバイスを取り外す
ゲーム用コントローラーなど、マウス以外のポインティングデバイスがパソコンに接続されている場合はそれらを取り外してみてください。
また、複数マウスが接続されている場合は、メインで使用するもののみを接続してください。
現在パソコンに接続されているデバイスは、「スタート」→「設定」→「デバイス」から確認することができます。
対処4: マウスのドライバーを再インストールする
次の手順でマウスのドライバーのアンインストールと再インストールを試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックし、メニューから「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「デバイスマネージャ」ウィンドウに表示されているリストから「マウスとそのほかのポインティングデバイス」の項目を探し、アイコンの左にある矢印マークをクリックします。
- ツリーが展開されます。ツリーの中に表示されたデバイス名を右クリックし、「デバイスのアンインストール」をクリックします。
- 確認メッセージが表示されたら再び「アンインストール」をクリックします。
- もし「マウスとそのほかのポインティングデバイス」ツリーの中に複数のデバイス名が表示されている場合はすべての項目に対し手順3-4を繰り返し、すべてのマウスドライバーをアンインストールします。
- アンインストールが完了したらパソコンを再起動します。
再起動が行われると自動でドライバーが再インストールされます。問題が解消したかどうか、マウスを動かして確認してみてください。
対処5: カーソルの移動速度を下げる
カーソルの速度調整で問題を解決できるケースがあります。次の手順で設定の確認と、必要に応じて変更を行ってみてください。
- 「Windowsマーク」をクリックし、「歯車アイコン(設定)」をクリックします。
- 続いて「デバイス(またはBluetoothとデバイス)」をクリックします。
- 「マウス」を選択します。
- 「関連設定」の下にある「その他のオプション」をクリックします。
- 「マウスのプロパティ」ウィンドウが表示されます。「ポインターオプション」タブを開き、「速度」のスライダーを左に動かして症状が改善されるか試してみてください。
場合により「ポインターの精度を高める」「文字の入力中にポインターを非表示にする」の設定変更が有効な場合もあります。こちらも試してみてください。
対処6: ディスプレイドライバーを再インストールする
ディスプレイドライバーに問題があると、マウスカーソルの動作に不具合が出るケースがあります。
特にWindowsアップデート後やWindows10へのアップグレード後に、ディスプレイドライバーに問題が起きることがあります。
一度ディスプレイドライバーをアンインストールして、最新ドライバーのインストールを試してみて下さい。
ディスプレイドライバーの再インストール手順は、搭載されているグラフィックカードによって異なります。
- Intel系の内蔵グラフィックスの場合
- NVIDIA GeForce、AMD Radeonのグラフィックカードの場合
- 『GeForce/Radeonのグラフィックドライバーを完全アンインストールする方法』を参考にして、グラフィックドライバーを完全にアンインストールして下さい。
- NVIDIA、AMDのドライバーは、通常の手順だと完全にアンインストールできず、ドライバーが重複して不具合が発生するケースがあります。そのため、上記ページの方法でアンインストールすることをおすすめします。
- NVIDIA、もしくはAMD公式ページから最新のドライバーをダウンロードして再度インストールを行って下さい。
- 『GeForce/Radeonのグラフィックドライバーを完全アンインストールする方法』を参考にして、グラフィックドライバーを完全にアンインストールして下さい。
ディスプレイドライバーが再インストールできたら、マウスカーソルが正常に動作しないか確認して下さい。
解決しない時は
- マウス本体の初期不良や経年劣化の可能性もあります。マウスを他のパソコンに接続するか、別のマウスをパソコンに接続して問題の箇所を特定してみてください。
- 確かにマウスカーソルを勝手に動かすウイルスや、他人のパソコンを遠隔操作する悪質なプログラムは存在します。心当たりがあればウイルススキャンやパソコンのリカバリを行ってください。
Windows8.1からWindows10にアップデートしたあとに、ゆっくりマウスを移動させていても、途中でマウスカーソルが止まり、1~2秒してから移動させていた方向の少し飛んだ先にカーソルが出現する現象が発生しました。
マウスは新品、アップデート前には正常に動作していたことから、
OSやデバイスドライバーによるものかと考えました。
マウスポインタはビデオドライバと連携していることから、
Windowsアップデート後のディスプレイアダプタ項目を確認したところ、旧ドライバ、新ドライバが共存していました。これが原因でした。
旧ドライバを削除する前に、自分のノートパソコンのビデオチップの型番を調べたところ、RadeonHD8670Mでした。旧ドライバは8400/R3もインストールされていました。この旧ドライバを削除したところ、
以前のマウス動作が復活しました。以上、ご報告いたします。
コメントありがとうございます。ディスプレイドライバが原因になる場合もあるんですね。記事内容に追加させていただきます。貴重な情報ありがとうございました。