Windows10のパソコンを起動しても、電源は入るのに真っ黒な画面に「No Signal」と表示され、何も映らないトラブルが発生することがあります。
ディスプレイ/モニターが映らないと、PCの操作ができないため解決方法を探すにもスマートフォン・タブレットが無いとできないため不便です。
今回の記事では、パソコンの電源は入るのに画面が真っ暗で映らない時の対処法をまとめてみました。
この記事の内容
パソコン画面が真っ暗の時に考えられる原因
パソコンの画面が真っ暗で映らない場合は、次のような原因が考えられます。
- 電源や接続端子の接続ができていない
- パソコンが余計な電気を溜め込んでいる
- 映像の入力信号がうまく変換されていない
- グラフィクカード・ディスプレイの劣化による故障
それぞれの対処法について詳しく紹介していきます。
対処1:PCとディスプレイの電源の確認
パソコンの内部設定の確認の前に、パソコン・ディスプレイのの電源ケーブル・ACアダプタがしっかり接続されているか確認してみましょう。電源が正常に接続されていれば、電源ランプが点灯します。
タコ足配線の電源タップを使用している場合、電力の供給が不安定なのが原因となりPCの動作が不調になる場合もあります。画面が映らない場合は、直接コンセントに差すのも1つの手です。
また、電源ケーブルの接続部が壊れていたり、汚れていたりしていないかを確認してください。汚れている場合はしっかりと汚れをふき取るようにしましょう。
対処2:ディスプレイケーブルを確認
電源ケーブルと同様に、ディスプレイとパソコンを繋いでいるケーブルのチェックもしてみましょう。
- 「パソコンの画面表示が乱れる」
- 「画面に縦線・横線が表示される」
- 「壁紙が正しく表示されない」
といった類の不具合ではなく、「パソコンの画面が真っ暗」という場合は、映像ケーブルが正しく接続されていないケースが多いです。
ホコリなどが詰まっていて接続不良になっている場合や、接続部分が緩んでいないか確認を行なって下さい。
対処3:グラフィックスドライバーをリセットする
画面が真っ暗になる場合、パソコンから出力される映像信号がうまく送信されていないことが考えられます。
[Win+Ctrl+Shift+B]キーを同時に押してグラフィックスドライバーをリセットすることで、画面表示が直る可能性があります。
ディスプレイがパソコンを認識していない場合でも有効な手法ですので試してみてください。
対処4:Windows・PCを再度起動してみる
方法1:キーボードでWindowsを再起動
ディスプレイ表示の不具合は、Windows10を再起動することで直ることがあります。
キーボードにシャットダウンボタンがある場合は、キーを押すことで簡単にWindows10を再起動できます。
シャットダウンボタンがない場合は、キーボードを使って次の手順でWindowsを再起動してみます。以下の手順をゆっくり確実に実行してください。
- [Ctrl+Alt+Del]キーを同時に押します。
- Tabキーを8回押します。
- Enterキーを1回押します。
- Tabキーを2回押します。
- 再起動ではなくシャットダウンしたい場合は、Tabキーを1回だけ押すようにしてください。
- Enterキーを1回押すとWindowsの再起動が開始します。。
操作を途中で間違えた場合は、Escキーを押して最初の手順からやり直してください。
以上の手順で、画面が見えない状態でもWindows10の再起動を実行することができます。
方法2:電源ボタンを長押しする
起動中に真っ暗になった場合、モニター側の入力信号を切り替えても映らない時は強制シャットダウンをするしかありません。
パソコンの電源ボタンを長押しして、強制的にシャットダウンさせましょう。
デスクトップやノートPCを問わず、電源ボタンを長押しすることで強制的に電源を切ることができます。
強制終了は、Windows10やその他ソフトウェアの終了処理を待たずに強制終了させるため、データが破損する恐れがあります。
対処5:ディスプレイの入力ソースを確認する
PCと接続しているケーブルの種類とディスプレイで設定している入力ソースが異なると、パソコンの画面が映りません。
HDMI、VGA、DVIなど複数の映像端子に対応しているディスプレイには、入力ソースを切り替えるボタンがあります。
入力ソースを切り替えて、[接続している映像端子]を指定しているか確認して下さい。
*入力ソースが「Auto」になっている場合も、入力ソースを特定の映像端子に変更してみて下さい。
対処6:外部ディスプレイモードになっていないか確認する
パソコン内部の設定が、外部ディスプレイに画面を表示する設定になっていると、使用するディスプレイに画面が映らず真っ暗のまんまということが起こり得ます。画面の出力先を設定し直しましょう。
解決法は至ってシンプルで、「Fnキー」・「F3キー」を同時に押せば元の出力先に戻ります。もしくは、「Windowsキー」と「P」を押しても同様の効果があります。
対処7:「NoSignal」の時はディスプレイをつなぎ直してみる
パソコンが起動しているのに、ディスプレイに「信号なし」や「No Signal」と表示される場合は、映像の入力信号がうまく変換されていない可能性があります。
こういった場合は、一旦ディスプレイの電源を落として、接続しているケーブルを抜きます。
ディスプレイの電源を再度入れてから、もう一度パソコンにつなぎ直してみてください。
対処8:ノートPCの場合、画面を開き直す
画面を閉じてスリープ状態に移行させてからすぐに復帰させようとすると正常にスリープ状態から復帰できず、真っ暗になってしまうことがあります。
もう一度ノートパソコンの画面を閉じて、少し待ってから画面を開くようにすると復帰する可能性があるため、一度試してみると良いでしょう。
対処9:電源を切った後に放電させる
ディスプレイに正常に映像が表示されなくなる原因は、パソコン内部に電気が溜まりすぎているケースが考えられます、
電源を完全に落とした後に放電させることで、モニターが映る可能性があります。
シャットダウンさせた後は、電源コードをコンセントから引き抜き、すべての周辺機器・ディスプレイケーブルを取り外して「完全放電」させてみることで、画面表示が復活する可能性があります。
デスクトップPCの場合
デスクトップPCの場合は以下の手順で行います。
- 電源を切っておきます。(スリープ状態はNG)
- PCのコンセントを抜きます。
- 10~15分ほど放置します。
- PCのメーカーによっては、この状態で電源ボタンを長押しすることで放電できる機種もあります。
- 再度コンセントを接続し、PCの電源を入れます。
ノートPCの場合
ノートPCはデスクトップPCと違ってバッテリーが内蔵されているため、手順が少し増えています。
- 電源を切っておきます。
- スリープ状態ではなく完全にシャットダウンさせてください。
- 充電していた場合、コンセントを抜きます。
- ノートパソコンのバッテリーを取り出します。
- 10~15分ほど放置します。
- PCのメーカーによっては、この状態で電源ボタンを長押しすることで放電できる機種もあります。
- 再度バッテリーを接続して、PCの電源を入れます。
これでパソコン内の電気を放電することができ、画面が真っ暗にならずに正常に表示される可能性があります。
対処10: 映像出力端子の問題を対処する
ディスプレイの接続に使用している映像の出力端子に特有の問題があり、画面が正常に映らないケースが考えられます。
HDMIやDisplayPortでディスプレイを接続して画面が映らない場合は、次のページで詳しく対処方法を紹介しています。併せて参考にしてください。
対処11: IGPU Multi-Monitorを有効にする
グラフィックボードを搭載しているPCでマザーボード側の映像端子のみが映らない場合は、BIOS設定で内蔵グラフィック側の映像端子の出力が無効になっているケースがあります。
マザーボード側の映像端子のみ画面が映らない場合は、BIOSの設定からIGPU Multi-Monitorの機能を有効にすることで問題が解決する可能性があります。
BIOS設定でIGPU Multi-Monitorの機能を有効にするには、次の手順で操作します。*マザーボードの機種によっては設定の項目名が異なったり、機能自体が使用できないことがあります。
- PCを再起動します。
- 起動画面が表示されている間にBIOS/UEFIの起動キーを連打します。
- BIOS/UEFIの起動キーは、ファンクションキーやDelキーなどマザーボードメーカーによって異なります。
- 起動画面のSetupにBIOS/UEFIの起動キーが表示される場合があります。
- BIOS/UEFIが起動したら「Advanced Mode」に切り替えます。
- 「System Agent(SA) Configuration」を選択します。
- 「Graphics Configuration」を選択します。
- 「iGPU Multi-Monitor」の項目を「Enable」に変更します。
- BIOS設定を保存してPCを再起動します。
対処12: グラフィックボードを挿し直す
グラフィックボードを増設している場合、グラフィックボードとマザーボードの接触不良で、パソコンが映らないケースがあります。
PCのケースを開けてグラフィックボードを挿しなおして再度起動してみてください。
またPC内部にホコリが多かった場合は、エアーダスターなどで接続部分を掃除してみることをおすすめします。
解決しない場合
同じパソコンを5年以上使用している場合、内部のグラフィックボードなどのパーツが故障していてもおかしくはありません。
長年今のパソコンを愛用されている方で「この記事で書かれている方法を試しても治らない!」という場合は、思い切ってパソコンを買い替えてみるのも手でしょう。
同じく、ディスプレイ・モニターも消耗品と言えるため、5年程度で寿命が来てもおかしくありません。5年以上経っているのであれば買い換えを検討してください。