iPhoneを使っていると気になってくるのが、ストレージの空き容量/使用量です。
新しいアプリや動画、音楽などのデータをダウンロードしたいのに、空き容量が不足して困ってしまうことがあると思います。
本記事では、iPhoneのストレージの使用量を減らして足りない空き容量を増やす方法を紹介します。ストレージの容量確保に悩んでいる方は、参考にしてみてください。
この記事の内容
対処1: 使用量の多いデータを特定する
データの削除等を行う前に、まず何のデータがiPhoneのストレージを多く使用しているか確認することをおすすめします。
使用量の大きいデータから順に削除することで、効率良くストレージの空き容量を増やすことができます。
iPhoneのストレージの使用状況を確認するには、次の手順で操作します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「iPhoneストレージ」をタップします。
- ストレージを使用しているデータの種類が色分けで表示されます。
- スクロールすると、使用量の大きいアプリが順に表示されます。
iPhoneを快適に動作するためにも、20%以上の空き容量を確保することをおすすめします。
表示されたストレージの使用状況を元に、データの削除や移動、節約を検討して下さい。空き容量を増やす方法について順に解説していきます。
対処2: 不要なアプリを削除する
ストレージを主に使用しているデータが「アプリ」だった場合は、ほとんど使用していない不要なアプリの削除を行って下さい。
iPhoneのアプリを削除するには、2つの方法があります。それぞれ手順を紹介します。
方法1: 通常の方法でアプリを削除する
iOSでアプリを削除する手順は次の通りです。
- アプリのアイコンを長押しします。
- 「Appを並べ替える」を選択します。
- アイコンの左上に表示される「×」をタップします。
通常のアプリの削除は、アプリ内の保存データも消去されるため注意して下さい。アプリのデータを残したい場合は、次の方法をお試し下さい。
方法2: 「非使用のAppを取り除く」で削除する
アプリのデータだけは残しておきたいという場合は、「非使用のAppを取り除く」という機能を使ってアプリを削除します。
この機能を使うと使用していないアプリのみを自動で削除し、アプリデータはそのまま保持します。そのため、アプリを再度使いたい場合は、インストールするだけで以前の状態でアプリを使うことができます。
「非使用のAppを取り除く」機能でアプリの削除を行う手順は次の通りです。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「iTunes StoreとApp Store」を選択します。
- 「非使用のAppを取り除く」のスイッチをタップして「オン」にします。
上記の設定で、使用していないアプリが自動で削除されます。
*「App Store」からインストールできるものが対象です。時間が経って「App Store」から無くなってしまったものは対象外なので注意しましょう。
手動で「Appを取り除く」で削除する
手動でアプリのみ削除したい場合は、次の手順で操作して下さい。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」を選択します。
- 「iPhoneストレージ」を選択します。
- 下へスクロールして、一覧から取り除くアプリを見つけます。
- タップして詳細を表示させたら「Appを取り除く」→「Appを取り除く」を選択します。
対処3: アプリの「書類とデータ」を削除する
設定のストレージ画面に表示されるアプリの容量は、アプリとアプリ内のデータの合計値が表示されています。
そのため、アプリ自体の容量が小さくても、アプリ内でデータを保存すると「書類とデータ」というキャッシュデータが増加していきます。
そのため、アプリ内で保存している不要なデータがある場合は、削除することで空き容量を確保することができます。「書類とデータ」の削除方法については、次のページを参考にして下さい。
対処4: 写真・動画の整理をする
ストレージに「写真」の使用量や「写真」アプリの使用量が大きい場合は、古い写真や動画データを削除・移動して空き容量を確保して下さい。
写真や動画を整理してストレージの空き容量を確保するには、次の4つの方法があります。
方法1: 容量の大きい動画を削除する
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」→iPhoneストレージ」を選択します。
- 「写真」の項目を開きます。
- 「写真」の項目を開くと、「おすすめ」欄に空き容量を増やすためのヒントが表示されます。「自分のビデオを再検討」をタップします。
- 保存されている動画がサイズの大きい順に表示されるので、不要な動画は左側にスワイプすることで削除できます。
「最近削除した項目」を完全に削除する
写真アプリで削除した写真・動画は、「最近削除した項目」のアルバムに一定期間(30日間)残っており、完全に削除できていません。
そのため、写真や動画を削除した際は、「最近削除した項目」アルバム内のデータを削除しないと空き容量が増えないので注意して下さい。
「最近削除した項目」アルバム内のデータを削除するには、次の手順で操作します。
- 「写真」アプリを開きます。
- 「アルバム」タブをタップします。
- 一番下へスクロールして、ほかのアルバムにある「最近削除した項目」をタップします。
- 右上の「選択」をタップして、完全に削除する写真/動画を選択します。
- 左下の「削除」→「写真/ビデオを削除」をタップすると完全に削除することができます。
方法2: 外部ストレージに移動する
古い写真や動画をPCなどの外部ストレージに移動することで空き容量を確保することができます。
iPhoneを使用していると写真や動画の量はどんどん増えていくので、定期的に外部ストレージに整理することをおすすめします。
iPhoneの写真や動画を外部のストレージに移動する方法については、次のページを参考にして下さい。
方法3: クラウドストレージに保存する
写真・動画をGoogleフォトやDropboxなどのクラウドストレージに保存することで、端末のストレージ使用量を節約できます。
特にGoogleフォトは、無料の条件内であれば写真・動画を容量無制限で保存することができるためおすすめです。
ただし、Googleフォトに保存する写真・動画は、無料条件の画質に圧縮されるため若干劣化する点に注意して下さい。オリジナルの画質で保存したい場合は、有料プランを契約する必要があります。
Googleフォトを使ってiPhoneの容量を節約する手順は、次のとおりです。
- 『Googleフォト』をインストールします。
- Googleフォトを起動して、アクセス許可設定と通知設定をします。
- Googleアカウントを設定して「XXさんとしてバックアップ」をタップします。
- Googleアカウントがない場合は、新規で作成して下さい。
- バックアップ設定を行います。次の設定になっているか確認して「確認」をタップします。
- 「高画質(無料、容量無制限)」を選択します。
- 「元の画質」を選択するとGoogleドライブの容量を使用します。
- 「Wi-Fiを利用できないときはモバイルデータ通信を使用する」を「オフ」にします。
- 「高画質(無料、容量無制限)」を選択します。
- 自分の顔の設定が表示されます。必要なければ「×」をタップします。確認メッセージは「オフのままにする」を選択して下さい。
- iPhone内の写真・動画のバックアップが開始します。バックアップの進捗は「フォト」タブの右上に表示されます。
- 全ての写真・動画のバックアップが完了したら「3本線マーク」をタップします。
- 「空き容量を増やす」をタップします。
- 「削除」をタップすると、バックアップ済みの写真・動画がiPhoneから一括削除されます。
以上の手順で、iPhone内の写真・動画データをGoogleフォトに移動して、その分の空き容量を確保することができます。
方法4:「iCloud写真」を使用する
「iCloud写真」は、写真や動画をiCloud上に保存することで、デバイスのストレージの使用量を節約することができます。
そのため、iCloud写真の機能が無効になっている場合は、有効にすることで本体のストレージ使用量を節約できます。
iCloudはiPhoneを使用していれば設定は簡単に行えます。具体的な手順については、以下のページをご参照ください。
ただし、iCloudの無料プランの容量は5GBが上限のため注意して下さい。iCloudの容量が不足した場合は、次のページの対処方法を参考にして下さい。
対処5: 音楽データを整理する
Apple Music、iTunes store、Podcast、ボイスメモなどのミュージックアプリで音楽データをダウンロードして保存したり、オフライン使用している方は多いと思います。
しかし、ミュージックアプリ内で保存した音楽データは、写真や動画と同様にiPhoneのストレージを使用します。
そのため、ミュージックアプリ内の不要な音楽データを削除することで空き容量を増やすことができます。
音楽ストリーミングサービスも検討する
最近ではSpotifyなどの音楽をストリーミングして聴けるサービスが増えています。
ストリーミングで音楽を聴けば、iPhoneにデータは保存されないため、その分ストレージの容量は大幅に節約できます。
大量の音楽データをiPhoneに保存している場合は、ストリーミングサービスの利用を検討してみて下さい。
対処6: メッセージの自動消去を設定する
iPhoneでやり取りしたメッセージには、写真や動画のメディアデータが含まれます。
蓄積されたメディアデータはメッセージが削除されない限り残ってしまうため、iPhoneストレージの容量不足の原因になります。
iOSでは、古いメッセージの保存期間を設定することできます。この機能を設定することでiPhoneの空き容量を確保できます。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「メッセージ」をタップします。
- 「メッセージの保存期間」をタップします。
- 「30日」もしくは「1年」に設定します。
以上の設定で、古いメッセージが自動的に削除されます。ただし、削除されたメッセージは復元できない点に注意して下さい。
対処7: マイフォトストリーム機能をオフにする
iOSのマイフォトストリーム機能がオンになっていると、iPhoneで保存した最新の1000枚の写真が自動で同期されます。
しかし、同期したデータはiPhone内のフォトストリームの領域にコピーして保存されるため、ストレージの空き容量を圧迫してしまいます。(写真1000枚で1GB以上)
フォトストリームの機能は、iPadなどの別のiOSデバイス間で写真を共有する際には便利ですが、共有しない場合は不要です。
そのため、共有が必要ない場合は次の手順でフォトストリームの機能をオフにして下さい。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「写真」をタップします。
- 「マイフォトストリーム」のスイッチをオフにします。
対処8: HDR写真のみ保存する
iOSではHDR(High Dynamic Range)の写真を撮影することができます。
HDRの写真は、複数の異なる明るさの写真を合成することで、より綺麗な写真を保存することができます。
iOSでは、HDR写真の機能に加えて「通常の写真を残す」機能があります。この機能がオンになっていると、HDRバージョンと通常バージョンの同じ写真が保存され、ストレージを圧迫してしまいます。
HDRの写真があれば、通常バージョンの写真は基本的に必要ありません。そのため、「通常の写真を残す」機能がオフになっているか確認して下さい。
- 「設定アプリ」を開きます。
- 「カメラ」をタップします。
- 「通常の写真を残す」のスイッチが「オフ」になっていることを確認します。
対処9: ストレージの「その他」を削除する
設定で表示されるストレージの内訳を確認すると、「その他」が容量を使用している場合があります。「その他」には、主にメールや音楽、Webの閲覧データが含まれています。
通常であればそれ程容量を使用しない項目ですが、iOSの不具合などが原因で「その他」のデータ量が異常に増えてしまうケースがあります。
「その他」の容量が異常に大きい場合は、iTunesを使って一度iPhoneのバックアップを作成して復元することで削除できます。
- iTunesでiPhoneのバックアップを作成します。
- iTunesによるiPhoneのバックアップ方法については、『iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法 - Apple』を参考にして下さい。
- iTunesでiPhoneをバックアップから復元します。
- iTunesによるiPhoneの復元方法については、『iPhone、iPad、iPod touch をバックアップから復元する - Apple』を参考にして下さい。
iTunesでiPhoneを復元できたら、再度ストレージの内訳を確認すると「その他」の項目が消えているはずです。
iTunesを使わずに「その他」の項目の容量を削除したい場合は、次のページを参考にして下さい。