解決: 依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした(エラー1068)

Windowsでインターネットが繋がらない時にネットワークと共有センターを確認すると「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示される場合があります。

また、特定のサービスの開始時やドライバーインストール時に「エラー1068:依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示される場合があります。

本記事では、Windows10で「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」エラーが発生する時の対処方法について詳しく紹介します。

依存関係サービス/グループを起動できない原因

「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーは、次のいずれかのケースで発生します。

  • ケース1: ネットワークと共有センターに「不明: 依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示される
    • PCがインターネットに接続できない際にこのエラーが表示されることがあります。
  • ケース2: 特定のサービスの開始時に「ローカルコンピューターのXXXXサービスを開始できません。エラー1068: 依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが発生する
    • Network Location Awareness、Computer Browser、Workstation、Remote Access Connection Managerなどのネットワーク関連のサービス開始時に発生することがあります。
    • その他にもPrintSpooler、SQLServer、Windows DefenderFirewallなどのサービス開始時に発生することがあります。

上記のエラーが発生する主な原因としては、サービスを実行する権限がないか、実行しようとしているサービスに必要な依存サービスが起動していないことが考えられます。

ネットワークと共有センター、もしくはネットワーク関連のサービスでエラーが発生する場合は、『対処1: ローカル/ネットワークサービスを管理者グループに追加する』から順に対処方法を試していってください。

その他のサービスを開始する際にエラーが発生する場合は、『対処5: 開始できないサービスと依存サービスのスタートアップを有効にする』以降の方法で問題が解決できないか試してください。

対処1: ローカル/ネットワークサービスを管理者グループに追加する

ローカルサービスとネットワークサービスの権限が不足していることが原因で、ネットワークと共有センターに「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示されるケースがあります。

上記の問題は、ローカルサービスとネットワークサービスを管理者グループに追加することで解決できます。具体的な手順は次の通りです。

  1. 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
  2. 検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  3. 以下のコマンドを順番に入力し、Enterキーで実行します。
    net localgroup administrators localservice /add
    net localgroup administrators networkservice /add
  4. 全てのコマンドを実行できたら、PCを再起動します。

以上の手順で、ローカルサービスとネットワークサービスを管理者グループに追加することができます。

PCが再起動が完了したら、ネットワークと共有センターとネットワーク関連の問題が解決したか確認してください。

対処2: ネットワークアダプターのトラブルシューティングを実行する

ネットワークと共有センターに「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」が表示されている場合は、ネットワークアダプターのトラブルシューティングツールを実行することで問題を修復できる可能性があります。

そのため、次の手順でネットワークアダプターのトラブルシューティングツールを実行して、エラーが解決できないか試してみてください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
  2. 右ペインで「トラブルシューティング」をクリックします。
  3. 問題が自動で検出されて自動で修復されます。
  4. 問題の修正が提案された場合は、「これらの修正方法を管理者として実行する」をクリックしてください。
  5. 全ての問題の修復が完了したら「閉じる」をクリックします。

トラブルシューティングツールによって問題が修復できた場合は、ネットワークのエラーが解決したことを確認してください。

補足: トラブルシューティングを行うと、「診断ポリシーサービス(Diagnostic Policy Service)が実行されていないため、ネットワーク診断は実行できません」のエラーが表示される場合があります。診断ポリシーサービスのエラーが出る場合は、次のページの内容を併せて参考にしてください。

対処3: ネットワーク関連のサービスのスタートアップを有効にする

ネットワーク関連のサービスのスタートアップが無効になっていることが原因で、ネットワークと共有センターに「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示される場合があります。

そのため、ネットワーク関連のサービスのスタートアップ設定が無効になっていないか確認してみてください。

サービスのスタートアップ設定を確認して変更する手順は、次のとおりです。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. 「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
  3. 「サービス」ウィンドウが開いたら、サービス一覧から以下のサービスをそれぞれ右クリックして「プロパティ」を選択します。
    • Application Layer Gateway Service
    • DHCP Client
    • Network Connections
    • Network Location Awareness (NLA)
    • NetWork Store Interface Service
    • Plug and Play
    • Remote Access Connection Manager
    • Remote Procedure Call (RPC)
    • Remote Access Auto Connection Manager
    • Telephony
  4. 「スタートアップの種類」が「無効」または「手動」の場合は、「自動」に変更して「OK」をクリックします。
  5. 同じ手順で全てのサービスのスタートアップを「自動」に変更します。
  6. PCを再起動して設定を反映します。

PCが再起動できたら、ネットワークと共有センターとネットワーク関連の問題が解決したか確認してください。

対処4: ネットワーク情報をリセットする

Winsockカタログが破損していたり、IPアドレスやDNSキャッシュに問題があることが原因で、ネットワークと共有センターに「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが表示される場合があります。

そのため、ネットワーク情報をリセットして問題が解決しないか確認してください。ネットワーク情報をリセットするには、次の手順で操作します。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
  2. 次のコマンドを順に入力してEnterキーで実行します。
    netsh winsock reset
    netsh int ip reset
    ipconfig /flushdns
  3. 全てのコマンドを実行できたら、PCを再起動します。

以上で、ネットワーク情報をリセットすることができます。PCが再起動したらネットワークに正常に接続できるようになったか確認してください。

対処5: 開始できないサービスと依存サービスのスタートアップを有効にする

ネットワークに限らず特定のサービスを開始しようとすると、以下のような依存関係エラーが表示される場合があります。

ローカルコンピューターの(Windows Firewallなど)サービスを開始できません。エラー1068:依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした。

上記のエラーは、エラーが出るサービスと依存サービスのスタートアップを有効にすることで解決する可能性があります。

具体的には、次の手順でサービスのスタートアップ設定を変更にしてみてください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. 「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
  3. 「サービス」ウィンドウが開いたら、一覧から「エラーが出るサービス名(Windows Firewallなど)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
  4. 「スタートアップの種類」を「自動」に変更して「適用」をクリックします。
  5. 「依存関係」タブを開いて、「このサービスが依存するシステムコンポーネント」を確認して、「OK」でウィンドウを閉じます。
    • Windows Firewallサービスの場合は、「Base Filtering Engine」サービスが表示されます。
  6. 全ての依存関係にあるサービスを同様の手順で、「スタートアップの種類」を「自動」に変更して「OK」をクリックします。
  7. PCを再起動します。

PCが再起動したら、再度サービスウィンドウを開いて、エラーが出ていたサービスが正常に実行できているか確認してください。

対処6: レジストリのDependOnServiceを修正する

Print Spoolerサービスの開始時やプリンタードライバーのインストール時に、「エラー1068:依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが発生することがあります。

上記の問題は、Spoolerサービスに関連するレジストリを修正することで解決できる可能性があります。レジストリの修正を行うには次の手順で操作してください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
  3. 「レジストリエディタ」が起動したら、ツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Spooler
  4. 「Spooler」キーを右クリックして「エクスポート」を選択し、レジストリのバックアップを保存しておきます。
  5. 「Spooler」キーを選択した状態で、右ペインで「DependOnService」をダブルクリックします。
  6. 値のデータに「RPCSS」と入力して「OK」をクリックします。
    • httpなどの他の文字列が入力されている場合は、削除してください。
  7. レジストリエディタを閉じて、PCを再起動します。

PCが再起動したら、Print Spoolerサービスの依存関係エラーが解決したことを確認してください。

対処7: スタートアップの設定を変更する

スタートアップの設定で必要なサービスを無効にしていることが原因で、「エラー1068:依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが発生しているケースが考えられます。

そのため、全てのサービスを読み込んで起動する設定にして、エラーが解決しないか確認してみてください。

全てのサービスを読み込んで起動するスタートアップ設定に変更するには、次の手順で操作します。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
  2. 「msconfig」と入力して「OK」をクリックします。
  3. システム構成ウィンドウが表示されます。
  4. 「全般」タブで、「通常スタートアップ」オプションを選択して「OK」をクリックします。
  5. PCを再起動します。

上記の設定を行なってからPCを再起動すると、全てのサービスが有効の状態でWindowsが起動します。この状態で、依存関係エラーが解決したか確認してください。

エラーが解決した場合は、本来必要なサービスが無効に設定されていることが考えられます。

次の手順で、設定を無効化した覚えのあるサービスを有効化するか、1つずつ有効化して原因となっているサービスを特定してください。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
  2. 「msconfig」と入力して「OK」をクリックします。
  3. システム構成ウィンドウが表示されたら、「全般」タブで「スタートアップのオプションを選択」を選択します。
  4. 「サービス」タブを開いて、「原因として考えられるサービス」にチェックを入れて有効化し「OK」をクリックします。
    • 一部のユーザーは、「Windows Event Controller」と「Windows Event Log」がエラーの原因になっていたことを報告しています。
  5. 確認ダイアログが表示されたら「再起動」をクリックして、PCを再起動します。

有効化してエラーが解決したサービスは、依存関係にあるサービスが存在するため無効化しないようにしてください。

対処8: システムファイルを修復する

nlasvc.dllなどの一部のシステムファイルが破損していることが原因で、「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが発生するケースがあります。

そのため、システムファイルの修復を実行して、エラーが解決しないか試してみてください。システムファイルの修復を実行するには、次の手順で操作します。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
  2. ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
  3. PowerShellが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
    sfc /scannow
  4. 「検証が100%完了しました」と表示されたことを確認します。
  5. 続いて以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
    DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
  6. 修復作業が完了したらWindows PowerShellを終了します。

システムファイルの修復が完了したら念の為PCを再起動して、依存関係エラーが解決したか確認してください。

対処9: システムをロールバックする

ここまでの対処法を行っても「依存関係サービスまたはグループを起動できませんでした」のエラーが解決しない場合は、システムの復元を実行することを検討してください。

特にサービスの設定変更やWindowsUpdateを実行した後にエラーが発生するようになった場合は、変更の内容に問題があることが考えられます。

そのため、システムの復元を実行してシステムを変更前の状態に戻すことで、エラーが解決する可能性があります。

システムの復元を実行する詳しい手順については、次のページを併せて参考にしてください。

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