PCでZoomを使用してミーティングを行っていると、「インターネット接続が不安定です」の警告メッセージが表示されることがあります。
このメッセージは、Zoomの通信が不安定になっている時に表示され、ミーティングの音声や映像が途切れたり、接続が突然切れることがあります。
本記事では、Zoomのミーティング中に「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示される時の対処方法について紹介します。対処内容はWindows、Macを想定しています。
この記事の内容
対処1: ビデオを停止してから再度開始する
Zoomのサーバーとの通信が一時的に不安定になっていることが原因で、「インターネット接続が不安定です」が表示されるケースが考えられます。
そのため、ビデオを一度停止して開始をやり直すことで問題が解決する可能性があります。ビデオを再度開始するには、以下の手順で操作してください。
- ミーティング中に、ウィンドウ左下の「ビデオの停止」をクリックします。
- 数秒待ってから、「ビデオの開始」をクリックします。
ビデオを再度開始できたら、警告メッセージが表示されなくなったことを確認してください。ビデオを再度開始しても警告メッセージが表示される場合は、次の対処方法に進んでください。
対処2: ミーティングの参加をやり直す
Zoomのミーティングへの参加をやり直すことで、「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されなくなる可能性があります。
ミーティングの参加をやり直すには、以下の手順で操作してください。
- ミーティング中に、ウィンドウ右下の「ミーティングの退出」をクリックします。
- 確認ダイアログが表示されたら、「ミーティングの退出」をクリックします。
- ミーティング参加用のURLをクリックするか、ミーティングIDを入力して再度ミーティングに参加します。
ミーティングに再度参加できたら、警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。警告メッセージが再度表示される場合は、次の対処に進んでください。
対処3: インターネットの通信速度を確認する
インターネットの通信速度が遅いことが原因で、Zoomで「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
Zoomでミーティングを行うには、少なくとも5Mbps以上(上り/下り)の通信速度が必要です。具体的な通信速度の要件は以下の通りです。
- 1対1のビデオ通話の場合:
- 高品質ビデオでは 600 kbps(上り / 下り)
- 720 p HD ビデオの場合では 1.2 Mbps(上り / 下り)
- 1080p HD ビデオでは 3.8 Mbps / 3.0 Mbps(上り / 下り)
- グループビデオ通話の場合:
- 高品質ビデオでは 1.0 Mbps / 600 kbps(上り / 下り)
- 720p HD ビデオでは 2.6 Mbps / 1.8 Mbps(上り / 下り)
- 1080p HD ビデオでは 3.8 Mbps / 3.0 Mbps(上り / 下り)
- ギャラリー ビューでは 2.0 Mbps(25 名)、4.0 Mbps(49 名)
上記の要件は、あくまでZoomのみを使用する場合の通信速度となります。他のアプリの通信も考慮すると、Zoomで快適にミーティングするには10Mbps以上の通信速度が望ましいです。
そのため、使用しているPCのインターネットの通信速度が十分出ているか確認してください。インターネットの通信速度は、『Fast.com』のような測定ページにアクセスして確認できます。
測定した通信速度が10Mbpsに満たない場合は、通信環境に何らかの問題があることが考えられます。PCの通信速度が遅い場合は、以下のページの対処方法を併せて参考にしてみてください。
対処4: 通信帯域を使用するアプリを全て閉じる
Zoom以外のアプリケーションが多くの通信帯域を使用していることが原因で、Zoomで「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
通信帯域を使用するアプリケーションは、クラウドストレージとの同期を行うアプリや動画・音楽のストリーミング再生を行うアプリなどが考えられます。
通信帯域を使用しているアプリは、以下の手順で調べることができます。
- Windowsの場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「タスクマネージャー」が起動したら、詳細表示になっていることを確認して「プロセス」タブを開きます。
- 簡易表示の場合は、左下の「詳細」をクリックして切り替えてください。
- プロセスの一覧で、「ネットワーク」の見出しをクリックして並び替えます。
- 通信帯域の使用が多いアプリのプロセスから順に表示されます。
- Macの場合:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開きます。
- 「ユーティリティ」フォルダを開いて、「アクティビティモニタ」を起動します。
- 「ネットワーク」タブを開きます。
- 「送信バイト数」または「受信バイト数」の見出しをクリックします。
- 通信帯域の使用が多いアプリのプロセスから順に表示されます。
Zoom以外で通信帯域を多く使用するアプリがある場合は、全て終了した状態でZoomの警告メッセージが消えないか確認してください。
対処5: ビデオ設定を低解像度に変更する
Zoomのビデオ設定を低解像度に変更することで、「インターネット接続が不安定です」のメッセージ表示を回避できる場合があります。
この方法は、回線の通信速度が遅かったり、別のデバイスやアプリが帯域を多く使用している場合に有効です。
Zoomのビデオ設定を低解像度に変更するには、以下の手順で操作します。
- Zoomアプリを起動します。
- 右上の「プロフィールアイコン」をクリックして「設定」を選択します。
- 「ビデオ」をクリックします。
- 「HD」と「オリジナルサイズ」のチェックを外します。
- 設定ウィンドウを閉じます。
Zoomのビデオ設定を低解像度に変更できたら、警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。
対処6: PCとネットワーク機器を再起動する
PC、またはルーターなどに一時的な不具合が発生していることが原因で、通信速度が安定せずZoomに「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
そのため、PCとネットワーク機器を全て再起動することで、警告メッセージが消える可能性があります。PCとネットワーク機器を再起動するには、以下の手順で操作してください。
- Windowsの場合:
「Windowsマーク」をクリックして「電源アイコン」→「再起動」を選択します。 - Macの場合:
「Appleマーク」をクリックして「再起動」を選択します。 - ネットワーク機器(ルーター・ONUなど)の場合:
電源コンセントを抜いて、数秒待ってから再度接続します。
PCとネットワーク機器を再起動できたら、Zoomでミーティングに参加して警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。
対処7: ネットワークが途切れる問題を対処する
PCのインターネット接続が途切れている(接続と切断を繰り返す)ことが原因で、Zoomで「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
そのため、普段のインターネットの使用で、通信が途切れることがないか確認してください。例えば、ブラウザで突然ページが表示されなくなったり、動画の再生が止まることがないことを確認します。
一時的にインターネットの接続が切れる症状がある場合は、PCまたはルーターに何らかの問題が起きていることが考えられます。インターネット接続が途切れる場合は、以下のページの対処方法を併せて参考にしてください。
対処8: IPアドレスを更新する
PCに割り当てられているIPアドレスに問題があることが原因で、Zoomに「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
そのため、PCのIPアドレスを更新することで問題が解決する可能性があります。IPアドレスを更新するには、以下の手順で操作してください。
- Windowsの場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(またはWindowsコンソール)」を選択します。
- PowerShellが起動したら、以下のコマンドを順番に入力してEnterキーで実行します。
ipconfig /release ipconfig /renew ipconfig /flushdns
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「ネットワーク」をクリックします。
- 接続中のネットワークを選択した状態で、右ペインで「詳細」をクリックします。
- 「TCP/IP」タブを開いて、「DHCPリースを更新」をクリックします。
上記の手順でIPアドレスを更新できたら、Zoomのミーティングへの参加をやり直して警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。
対処9: 使用するDNSサーバーを変更する
使用しているDNSサーバーに問題が起きていることが原因で、Zoomに「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
そのため、使用するDNSサーバーをパブリックDNSに変更することで警告メッセージが解決する可能性があります。
使用するDNSサーバーをパブリックDNSに変更するには、以下の手順で操作してください。
- Windowsの場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
- 右ペインで、「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
- ネットワーク接続の画面が表示されたら、「接続しているネットワーク(イーサネット、またはWiFi)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 項目の一覧から「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択して、「プロパティ」をクリックします。
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択して、以下のGoogleのパブリックDNSの値を入力して「OK」をクリックします。
- 優先DNS: 8.8.8.8
- 代替DNS: 8.8.4.4
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
- Macの場合:
- システム環境設定を開き、「ネットワーク」をクリックします。
- 接続中のネットワークを選択した状態で、「詳細」をクリックします。
- 上部に表示されるタブの中から「DNS」をクリックします。
- 左下にある「+」ボタンをクリックします。
- DNSサーバのリストにGoogleのパブリックDNSの値「8.8.8.8」と「8.8.4.4」を入力して追加します。
- 「OK」ボタンをクリックします。
DNSサーバーの設定を変更できたら、Zoomを起動してミーティングを参加して警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。
対処10: 電話のオーディオに切り替える
Zoomに「インターネット接続が不安定です」が表示されて音声が途切れてしまう場合は、電話のオーディオに切り替えることで問題を回避することもできます。
ただし、電話のオーディオに切り替えると、電話で通話することになるため通話料が発生する点に注意してください。
ミーティングのオーディオを電話に切り替えるには、以下の手順で操作してください。
- ミーティング中に、「ミュート」の右にある「上矢印」をクリックします。
- 「電話のオーディオに切り替える」をクリックします。
- 「ミーティングの電話番号(複数)」と「ミーティングID」、「参加者ID」を確認します。
- 「+81」から始まる番号が日本の電話番号です。他の国の電話番号が表示されている場合は、「国旗アイコン」をクリックして「日本」に切り替えてください。
- 「+81」から始まる番号が日本の電話番号です。他の国の電話番号が表示されている場合は、「国旗アイコン」をクリックして「日本」に切り替えてください。
- 電話機から「ミーティングの電話番号」に発信します。
- 「+81」を「0」に変更して発信してください。
- 電話のアナウンスに従って「ミーティングID」を入力して「#」を押します。
- 「参加者ID」を入力して「#」を押します。
以上の手順で、PCでZoomのミーティングに参加した状態のままオーディオだけを電話に切り替えることができます。
対処11: Zoomを最新版にアップデートする
Zoomのバージョンが古く不具合があることが原因で、「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
そのため、Zoomを最新版にアップデートして警告メッセージが解決しないか確認してください。Zoomを最新版にアップデートするには、以下の手順で操作します。
- Zoomアプリを起動します。
- 画面右上の「プロフィールアイコン」をクリックします。
- 「アップデートを確認」をクリックします。
- アップデートが見つかった場合は、「更新」をクリックしてアップデートを完了します。
Zoomをアップデートできたら、再度ミーティングに参加して警告メッセージが表示されなくなったか確認してください。
解決しない場合
一部のユーザーは、通信速度が十分にあるにも関わらず「インターネット接続が不安定です」のメッセージが表示されることを報告しています。また、他のミーティングアプリでは問題が発生せず、Zoomのみ通信が不安定になることを報告しているユーザーも存在します。
そのため、全ての対処方法を試しても解決しない場合は、Zoom側のシステムに何らかの不具合があるケースも少なからず考えられます。
Zoom側に問題がある場合はユーザーで対処することはできないため、問題が修正される新しいアップデートを待つか、別のミーティングアプリの使用を検討してください。