AirPodsまたはAirPods Proでは、臨場感のあるサウンドを楽しめる空間オーディオの機能が実装されています。
しかし、AirPodsで空間オーディオの音声を聴こうとしても聴けない場合や空間オーディオをオンにできないケースがあります。
本記事では、AirPods/AirPods Proの空間オーディオが使用できない時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: 空間オーディオの設定を完了する
AirPodsの空間オーディオの設定が完了していないことが原因で、機能を使用できないケースが考えられます。
iOS16以降では、パーソナライズされた空間オーディオが実装されており、頭の動きに連動した臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。この機能を使用するには、パーソナライズされた空間オーディオをセットアップする必要があります。
そのため、空間オーディオの設定を行なっていない場合は設定を完了してください。具体的な手順は、以下の通りです。
- AirPodsをiPhoneにペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「設定」アプリを開きます。
- AppleIDの下に表示される「AirPodsのモデル名」をタップします。
- または、「Bluetooth」→「接続済みのAirPodsのモデル名」の横にある「iアイコン」をタップします。
- 「パーソナライズされた空間オーディオ」をタップします。
- 項目が見つからない場合は、「空間オーディオ」のスイッチを「オン」に切り替えて完了です。
- 「空間オーディオをパーソナライズ」をタップします。
- 案内に従って「続ける」をタップします。
- 「顔正面のアングルの取り込みを開始」をタップして、画面の円の枠内に顔の正面を収めて顔を動かします。
- 顔正面のアングルの取り込みが完了したら「続ける」をタップします。
- 「右耳のアングルの取り込みを開始」をタップして、画面の枠内に頭の右側を収めて顔を少し横に動かします。
- 「左耳のアングルの取り込みを開始」をタップして、画面の枠内に頭の左側を収めて顔を少し横に動かします。
- 「完了」をタップします。
空間オーディオの設定を完了できたら、対応アプリで空間オーディオの機能で音声が聴けるようになったか確認してください。
対処2: コントロールセンターで空間オーディオをオンにする
iPhoneの空間オーディオの機能が一時的にオフになっていることが原因で、音声が空間オーディオで聴けないケースが考えられます。
そのため、コントロールセンターを開いて空間オーディオがオンになっているか確認してください。コントロールセンターで空間オーディオをオンにするには、以下の手順で操作します。
- 画面の右上隅を下方向にスワイプしてコントロールセンターを開きます。
- ホームボタン搭載モデルの場合は、画面の下中央を上方向にスワイプしてください。
- 「音量スライダー」を長押しします。
- 「ステレオを空間化」をタップして、「ヘッドトラッキング」を選択します。
- 「固定」を選択すると、頭の動きに追従しない空間オーディオに切り替わります。
コントロールセンターで空間オーディオをオンにできたら、対応アプリなどで音声を流して空間オーディオとして聴こえるようになったか確認してください。
対処3: アプリの空間オーディオ対応を確認する
音声を聴いているアプリがAirPodsの空間オーディオをサポートしていないことが原因として考えられます。
空間オーディオはまだ新しい技術であり、Apple Music、YouTube、YouTube Musicなどの一部のアプリのみがサポートしています。
そのため、音声を聴いているアプリが空間オーディオをサポートしているか確認してください。
対処4: モノラルオーディオを無効にする
iPhoneのモノラルオーディオが有効になっていることが原因で、AirPodsで空間オーディオが聴けないケースが考えられます。
そのため、モノラルオーディオの設定を確認して、有効になっている場合は無効にしてください。モノラルオーディオを無効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「アクセシビリティ」をタップします。
- 「オーディオ/ビジュアル」をタップします。
- 「モノラルオーディオ」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
モノラルオーディオを無効にできたら、AirPodsで空間オーディオが聴けるようになったか確認してください。
対処5: AirPodsのファームウェアをアップデートする
AirPodsのファームウェアのバージョンが古いことが原因で、空間オーディオが正常に機能しないケースが考えられます。
そのため、AirPodsのファームウェアを最新バージョンにアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。AirPodsのファームウェアをアップデートするには、以下の手順で操作してください。
- 接続先のiPhoneのシステムが最新になっていることを確認します。
- iPhoneのシステムをアップデートするには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
- 新しいアップデート情報が表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をタップします。
- パスコードの入力画面が表示された場合は、iPhoneのパスコードを入力します。
- 「今すぐインストール」をタップします。
- iPhoneのシステムをアップデートするには、以下の手順で操作します。
- AirPodsをケースに入れてフタを閉めます。
- ケースにLightningケーブルを接続して充電器またはPCのUSBポートで充電します。
- iPhone/iPadがインターネットに接続されており、「低電力モード」が「オフ」になっていることを確認します。
- 「低電力モード」は、「設定」→「バッテリー」→「低電力モード」のスイッチから「オフ」に切り替えれます。
- iPhone/iPadをAirPodsを入れたケースの近くに置きます。
- そのままの状態で充電とアップデートが完了するまで1時間程度待ちます。
- AirPodsのファームウェアのアップデートは内部で自動的に行われます。
AirPodsのファームウェアをアップデートできたら、空間オーディオをオンにして正常に機能するようになったか確認してください。
対処6: デバイスの互換性を確認する
使用しているAirPodsのモデルもしくは接続先のデバイスの空間オーディオの互換性に問題があることが原因で、空間オーディオが使用できないケースが考えられます。
AirPodsの空間オーディオは、AirPods 3以降、AirPods Proシリーズ、AirPods Maxが対応しています。また、接続先デバイスはiPhone、iPad、MacなどのAppleデバイスである必要があります。
AirPodsが空間オーディオをサポートしていなかったり、WindowsやAndroidデバイスに接続している場合は空間オーディオが使用できません。
対処7: iPhoneに従うをオンにする
空間オーディオのヘッドトラッキング機能を使用するには、AirPodsの設定でiPhoneに従うオプションをオンにする必要があります。
AirPodsの空間オーディオが「固定」しか選択できない場合は、次の手順でiPhoneに従うオプションをオンにしてください。
- AppleIDの下に表示される「AirPodsのモデル名」をタップします。
- または、「Bluetooth」→「接続済みのAirPodsのモデル名」の横にある「iアイコン」をタップします。
- 「アクセシビリティ」をタップします。
- 「iPhoneに従う」のスイッチを「オン」に切り替えます。
AirPodsの設定でiPhoneに従うオプションをオンにできたら、空間オーディオのヘッドトラッキング機能が使用できるようになったか確認してください。
対処8: アプリで空間オーディオを有効にする
アプリによってはアプリ側の設定で空間オーディオを有効にしないと、AirPodsで空間オーディオを聴けないケースがあります。
例えばApple Musicの場合は、有料のサブスクリプションに契約して、ドルビーアトモスの機能をオンにする必要があります。Apple Musicの場合は以下の手順で設定を変更します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「ミュージック」をタップします。
- オーディオの下の「ドルビーアトモス」をタップします。
- 「自動」または「常にオン」を選択します。
アプリ側の設定で空間オーディオを有効にできたら、AirPodsで空間オーディオを聴けるようになったか確認してください。
対処9: AirPodsを再ペアリングする
AirPodsのペアリングに問題が起きていることが原因で、空間オーディオが使用できないケースが考えられます。
そのため、AirPodsのペアリングを一度解除してから再ペアリングすることで、問題が解決する可能性があります。AirPodsを再ペアリングするには、以下の手順で操作してください。
- 既にAirPodsがペアリングされている場合はまずペアリングを解除します。ホーム画面を開き、「設定」をタップします。
- 「Bluetooth」をタップします。
- 「自分のデバイス」リストに「AirPods」がある場合は、右側の「i」マークをタップし、「このデバイスの登録を解除」を選択します。
- 確認ポップアップが表示されたらもう1度「デバイスの登録を解除」をタップします。
- AirPodsを再接続します。iPhoneをホーム画面に戻します。
- 続いてAirPods側の設定をします。AirPodsをケースに入れ、蓋を閉めて15秒待ちます。
- 15秒待ったら蓋を開け、iPhoneに近づけます。
- iPhoneの画面にポップアップが表示されます。「接続」をタップします。
- ポップアップが表示されない場合はAirPodsケースの背面にあるボタンを長押ししてください。
- AirPodsケース内側のランプがオレンジ色に変わり、その後また白色に変わって点滅したらボタンを離します。
AirPodsを再ペアリングできたら、空間オーディオをオンにして正常に機能するようになったか確認してください。
対処10: AirPodsをリセットする
AirPodsを再ペアリングしても空間オーディオの機能を使用できない場合は、AirPodsのリセットを試してみてください。
AirPodsをリセットすることで、AirPodsを工場出荷時の状態に戻すことができます。AirPodsをリセットするには、以下の手順で操作してください。
- AirPodsをケースに入れます。
- ケース背面にあるボタンを長押しします。
- ボタンを押したままケースの内側にあるランプの色を確認します。
- ランプの色が白色からオレンジ色に変わり、もう1度白色の点滅に戻ったらボタンを離します。これでAirPodsのリセットは完了です。
AirPodsをリセットできたら、iPhoneとペアリングして初期設定を済ませてください。その後空間オーディオが機能するようになったか確認してください。