Windows10のパソコンでフォルダ・ファイルの名前を変更しようとすると「別のプログラムがこのフォルダを開いているので操作を完了できません」というエラーメッセージが出てしまうことがあります。
メッセージの通りファイルを開いているアプリケーションを終了させれば良いはずですが、すべてのアプリを閉じてもエラーが出続けてしまうケースがあります。
本記事では、そんなWindows10でエラーでフォルダ名・ファイル名を変更できない時の対処法を紹介します。
この記事の内容
フォルダ名・ファイル名を変更できない原因
ファイル・フォルダの名前を変更しようとして、エラーメッセージが出る原因として主に5つのケースが考えられます。
この中でも特に、起動しているプログラムがファイルを開いていることが原因となりやすいです。
原因はいろいろとありますがパソコンを単純に再起動するだけで解決することも多いです。
再起動をしても改善しなかったり、再起動をしたくない場合は、それぞれの具体的な対処法を紹介するので参考にしてみて下さい。
プログラムがファイルを利用している
Windowsで起動しているプログラムがファイル・フォルダを開いていると名前を変更することができません。
起動しているアプリケーションが名前を変更しようとしているファイル・フォルダを開いている場合は、一旦閉じてから名前の変更を行って下さい。
Windows10でアプリケーションを閉じる手順
Windows10で開いているアプリケーションを閉じるには、次のいずれかの手順で操作して下さい。
- アプリケーションのウィンドウの右上の「×」マークをクリックする。
- タスクバーのアプリアイコンを右クリック→「ウィンドウを閉じる」を選択する。
- アプリケーションウィンドウの「ファイル」→「終了」を選択する。
- アプリケーションの画面で「Alt」キー + 「F4」キーを同時に押す。
アプリケーションが終了したら、再度名前の変更ができないか確認してください。
もし変更できない場合は、Windowsのバックグラウンドで常駐しているアプリケーションを停止します。
バックグラウンドで動いているアプリを停止させる
すべてのプログラムを終了させたつもりでも裏で見えないプログラムが作動しており、そのプログラムがファイルを使用しているケースが考えられます。
タスクマネージャを起動し、ファイルを利用しているプログラムを見つけて終了します。
- 「スタート」ボタンを右クリックします。
- 右クリックメニューから「タスクマネージャ」を選択します。
- タスクマネージャウィンドウが開きます。左下にある「詳細」をクリックします。
- タスクマネージャウィンドウ上部にタブが表示されるので、「パフォーマンス」タブを選択します。
- 「パフォーマンス」タブを開いたら下部にある「リソースモニタを開く」をクリックします。
- リソースモニターウィンドウが表示されます。上部のタブから「CPU」を選択します。
- 「CPU」タブを開いたら「関連付けられたハンドル」の項目を探します。
- 「ハンドルの検索」という名前の検索ボックスに名前の変更ができないファイルやフォルダの名前を入力します。
- しばらくすると検索結果が表示されます。リストにプログラム名が表示されたらプログラム名を右クリックし、「プロセスの終了」を選択します。
- すべてのプログラムを終了したら再度ファイル名またはフォルダ名の変更を試します。
この方法で解決しないようであれば次の方法を試します。
エクスプローラーを再起動
エクスプローラーはスタートメニューやタスクバー、ファイルエクスプローラなどの機能に関するプログラムです。
エクスプローラーにトラブルが起きている場合、再起動させることで問題が解決することがあります。
以下の手順でエクスプローラーを再起動します。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「タスクマネージャ」を選択します。
- タスクマネージャウィンドウが開きます。左下の「詳細」をクリックします。
- 「プロセス」タブの中から「エクスプローラ」または「explorer.exe」を探します。
- 「エクスプローラ」または「explorer.exe」の項目をクリックして選択状態にし、右下の「再起動」ボタンをクリックします。
これでエクスプローラーの再起動は完了です。操作を行ったら再度ファイルまたはフォルダの名前変更を試します。
ファイル・フォルダの名前が長すぎる
Windowsには、ファイル名・フォルダ名を含めたパスの文字数が260文字以内という制限があります。
C:\Users\username\Desktop\test.txt
フォルダのパスを確認するには、フォルダのアドレスバーをクリックするか、ファイルを右クリック→「プロパティ」→「場所」の項目に表示されます。ファイルパスは、フォルダのパス + ¥[ファイル名]になります。
入力しようとしている名前が長すぎないか、変更しようとしているファイル・フォルダのパスが長すぎないか確認してください。
変更後のパスが長すぎる
長すぎる名前に変更しようとしてパスの長さが260以上を超えてしまう場合、エラーが出て名前の変更できません。
名前を短くできる場合は、単純に短い名前で変更を試して下さい。
名前を短くしても変更できない場合は、保存するフォルダの場所を変更してみましょう。
深いフォルダ階層に保存しているファイルは、次の例のようにデスクトップ下のフォルダに移動するだけでパスが短くなります。
C:\Users\username\Desktop\folder1\folder2\folder3\folder4\folder5\test.txt
【変更後】
C:\Users\username\Desktop\folder1\test.txt
変更前のパスが長すぎる
厄介なのがアプリケーションなどで作られてしまった260文字以上のパスを持つファイル・フォルダです。
こういったファイルは、名前を変更をすることもできなければファイルを移動することもできません。
対処法としては、フォルダの名前を上から順に短い名前に変更していきます。
C:\Users\usernameDesktop\ffffffffffffolder1\ffffffffolder2\fffffffffffolder3\folder4\folder5\test.txt
【変更後】
C:\Users\username\Desktop\folder1\folder2\fffffffffffolder3\folder4\folder5\test.txt
パスが短くなったら名前の変更ができないか試してみて下さい。
他のユーザーがファイル・フォルダを利用している
共有フォルダ内のフォルダ名が変更できない場合は、他のユーザーがファイル・フォルダを開いていることが原因として考えられます。
名前を変更したいファイル・フォルダを他のユーザーがアプリケーションを使って開いていないか確認しましょう。もし開いている場合は、『プログラムがファイルを利用している』と同様の手順でアプリを一旦終了してもらいます。
エクスプローラーで開いている場合も注意
Windowsのエクスプローラーにはプレビュー機能があり、ファイルを開くことなく中身を見ることができます。
便利な機能ですが、他のユーザーがフォルダ内をプレビューで開いていると、ファイル・フォルダが利用中となり名前を変更することができません。
対処法としては、次の手順でエクスプローラーのプレビューを表示しないようにすることをおすすめします。
エクスプローラーのプレビュー機能を無効にする手順
- フォルダを開いて「表示」タブをクリックします。
- 「プレビュー ウィンドウ」をオフに切り替えます。
- すぐ下にある「詳細ウィンドウ」をオフに切り替えます。
上記の手順は、フォルダを開いているすべてのユーザーで行う必要があります。
縮小表示の機能に不具合が起きている
Windowsのフォルダで表示される縮小画像は、フォルダ内にThumbs.dbというデータベースファイルが作られて自動で保存されています。
この縮小画像を保存する処理に不具合が起きた場合、アプリケーションがファイルを開いていることになってしまうため、そのフォルダの名前を変更することができません。
一旦Thumbs.dbを更新して、正常にフォルダ名を変更できないか試してみましょう。
フォルダ内のThumbs.dbを更新する手順
- [名前を変更できないフォルダ]を開きます。
- 「表示」タブを開きます。
- 表示形式を「特大/大/中/小アイコン」のいずれかに変更します。
- 表示形式を元に戻します。
切り替える表示形式は、元々表示されている形式とは別のアイコン形式を選択して下さい。
以上の手順を行うとフォルダ内のThumbs.dbが更新されます。フォルダの名前を変更できるようになっていないか確認しましょう。
それでも解決しない時は
今回紹介した対処方法で名前の変更ができるようになることがほとんどですが、ここまでの対処法で解決しない場合は、次の方法もあるので参考にしてください。
別のユーザーで名前の変更をしてみる
Windowsの別ユーザーでサインインするとファイル名・フォルダ名の変更ができることがあります。
- 別ユーザーでサインインするには「スタート」を右クリックして「シャットダウンまたはサインアウト」→「サインアウト」を選択します。
- ユーザー一覧からログインするユーザーをクリックします。
ユーザーアカウントが1つしかない場合は、新規のユーザーをWindowsに追加しましょう。
【ユーザーアカウントの追加手順 - Windows10】
- 新しいアカウントを作成します。「スタート」ボタンをクリックし、「歯車」アイコンをクリックします。
- 設定ウィンドウが開きます。「アカウント」を選択します。
- 左のリストにある「家族とその他のユーザー」をクリックします。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」を選択します。
- 下部の「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックして、さらに次のウィンドウの下部の「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
- [ユーザー名、パスワード、パスワードのヒント]を入力してユーザーの作成を行います。
- ユーザーを作成したら[作成したユーザー名]をクリックし、「アカウントの種類を変更」をクリックします。
- 「アカウントの種類」を「管理者」に変更して「OK」をクリックします。
WindowsUpdateの確認
Windowsのアップデートが原因でシステムに不具合が起きているケースがあります。
アップデートで改善される可能性があるのでWindowsの更新をチェックしてアップデートを行いましょう。
アップデートを確認するには、「スタート」を右クリック→「ギアマーク」→「更新とセキュリティ」→「更新プログラムのチェック」から行えます。
システムの復元
全ての対処法を試しても改善しない場合は、システムの復元を試して、ファイル名・フォルダ名を変更できていたシステムの状態に戻します。