普及が進んでいるIPv6ですが、まだ多くの環境では従来のIPv4接続の使用率は圧倒的に高いです。
そんなIPv4接続でインターネットを利用していると、突然「インターネットアクセスなし」が表示され、パソコンがインターネットに繋がらなくなってしまうことがあります。
今回は、Windows10向けにIPv4接続でインターネットアクセスなしが出る時の対処法について紹介します。
この記事の内容
対処1: ルーター・モデムの電源を入れ直す
パソコンやインターネットの調子が悪いときに有効な対処法といえば再起動です。パソコン、それからルーター、モデムなどの各ネットワーク機器をそれぞれ再起動します。
ルーター・モデムの再起動方法は機種により異なりますので製品の操作マニュアルを参照して操作を行ってください。
操作方法の記載がない、またはわからない場合は電源ケーブルを抜いて強制的に電源を切った後、5分程待ってからケーブルを指し直して電源を入れます。
対処2:ルーターに接続されている他の機器を取り外す
スマートフォン・タブレット・プリンターなど、複数のデバイスをルーターに接続している場合は他のデバイスが正常にインターネットに繋がるか確認します。
もしどのデバイスでもインターネットに接続できない場合はネットワーク機器またはプロバイダ側に問題がある可能性が高いため、インターネットプロバイダに問い合わせを行ってください。
プロバイダ側に問題がなければルーターやモデムの設定間違いや故障も疑います。
特定のバソコンのみがインターネットに接続できない場合は他のデバイスをルーターから切り離し、パソコン1台のみがルーターに接続された状態でインターネットに接続してみてください。
対処3: トラブルシューティングツールを実行する
Windows10に付属している問題解決ツールを使い、自動修復を試します。
- タスクバーにある「スタート」ボタンをクリックします。メニューが表示されたら「設定」(歯車アイコン)をクリックします。
- 設定ウィンドウが開きます。「更新とセキュリティ」をクリックします。
- ウィンドウ左のリストから「トラブルシューティング」を探してクリックします。
- 画面右側から「インターネット接続」のトラブルシューティング項目を探してクリックします。1度クリックするとメニューが展開されるので、表示された「トラブルシューティングツールの実行」ボタンをクリックします。
- トラブルシューティングツールが起動します。「インターネットへの接続に関するトラブルシューティングを行います」をクリックします。
- トラブルの診断が開始されます。もし異常が検知され、自動修復可能な場合はこの時点で修復が行われます。ツールで問題が検知できない、または検知できるが自動修復ができない場合は別の対処法をお試しください。
対処4: ネットワークドライバを再インストールする
ネットワークドライバに異常がある可能性が考えられます。次のリンク先を参考にネットワークアダプタドライバーの再インストールを行ってみてください。
対処5: IPアドレスを再取得する
他のデバイスと競合している等、使用しているIPアドレスに問題がある可能性が考えられます。次の手順でIPアドレスを再取得してみてください。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開きます。表示された画面に次のコマンドを半角文字で入力し、エンターキーを押します。スラッシュ記号の前には半角スペースを必ず入れるようにしてください。
ipconfig /release
上記のコマンドでIPアドレスの解放が行われます。しばらく待つとネットワークの構成情報が表示されるので、ここで「デフォルトゲートウェイ」の項目が空欄になっていることを確認します。
- 続いてIPアドレスの再取得を行います。PowerShellウィンドウに次のコマンドを入力し、エンターキーを押します。
ipconfig /renew
- しばらく待ち、再取得が完了するとネットワークの構成情報が表示されます。「IPv4アドレス」の項目を確認し、IPアドレスが設定されていればIPアドレスの再取得は正しく行われています。
- PowerShellウィンドウを閉じ、インターネット接続の問題が解決したか確認します。
対処6: IPアドレスの取得方法を変更する
対処5の方法で解決しない場合はIPアドレスの取得設定を見直します。
まず、IPアドレスの取得方法が自動になっていなければ自動に変更します。
- 「スタート」メニューから「設定」ウィンドウを開きます。
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします。
- 「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
- 「ネットワーク接続」ウィンドウが開きます。表示されている「イーサネット」アイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- プロパティウィンドウが表示されます。中央に表示されているリストの中から「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)の項目を探してクリックします。また、左のチェックボックスにチェックが入っていなければチェックを入れます。
- リスト右下にある「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ」ウィンドウが表示されます。「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」の2つの項目にチェックを入れてOKをクリックします。
既に自動になっているにも関わらずインターネットに接続できない場合は手動設定を試してみてください。
IPを手動で設定する
- 上記の手順で「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ」ウィンドウを表示します。
- 「次のIPアドレスを使う」「次のDNSサーバーのアドレスを使う」の2つにチェックを入れます。
- 各アドレスの入力項目に正しい値を設定します。
- IPアドレス:192.168.x.30
- IPアドレスの設定は左から3つ目まではルーターのIPアドレス(デフォルトゲートウェイ)と同じ数字を設定します。4つ目には2~254までの任意の数字を入力します。
- 例えば「192.168.0.1」がルーターのIPアドレスであると記載されていれば、IPアドレスには「192.168.0.30」、デフォルトゲートウェイと優先DNSサーバーには「192.168.0.1」を設定します。
- ただしネットワーク内の他のデバイスと重複しないアドレスを設定する必要があるので、192.168.x.30が使用できない場合は31, 32など、別のアドレスを試してみてください。
- サブネットマスク:255.255.255.0
- デフォルトゲートウェイ:192.168.x.1(ルーターのIPアドレス)
- 初期設定を変更していなければ、ルーターのIPアドレスは、ほとんどの場合「192.168.x.1」です。左から3つ目の「x」の部分の数字はルーターのメーカーごとに異なるため、ルーターの製品マニュアルまたはメーカーサイトでご確認ください。
- 優先DNSサーバー:192.168.x.1(ルーターのIPアドレス)
- 代替DNSサーバー:空欄のままで構いません
- IPアドレス:192.168.x.30
- 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
対処7: 無線接続の場合は帯域を変更する
次の手順で接続帯域を変更することで問題が解決できる場合があります。
- 「インターネットのプロパティ」ウィンドウを表示します。
- ウィンドウの表示は『対処6:IPアドレスの取得方法を変更する』の手順を参考にして下さい。
- 「接続の方法」の項目右下にある「構成」ボタンをクリックします。
- 「詳細」タブを開きます。
- 「プロパティ」リストから「ワイヤレスモード」を選択します。
- 「値」のリストをクリックし、別の接続帯域を指定します。
- OKをクリックしてウィンドウを閉じます。
理解しやすいご教示のおかげで、ipv4でインターネット通信が復旧出来ました。心から感謝申し上げます。
特にpowershellのIPアドレス再取得で、ipconfig /の、gと/の間に必ずスペースを入れるアドバイスで、上手く行きました!!