Windows10のPCでヘッドホンから音が聴こえない際に、サウンドコントロールパネルの再生デバイスを確認すると、ヘッドホンが表示されないケースがあります。
また、今まで正常に再生デバイスにヘッドホンが表示されていたのに、突然消えてしまうケースもあります。
この問題が発生すると、PCでヘッドホンが使用できずサウンドを聴くことができないため対処が必要です。
本記事では、Windows10で再生デバイスにヘッドホンが表示されない時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: ヘッドホンを再接続する
ヘッドホンジャックが接触不良だったり、接続先のヘッドホンジャックに問題があることが原因で、ヘッドホンが再生デバイスとして認識できていないケースが考えられます。
そのため、突然ヘッドホンが再生デバイスに表示されなくなった場合は、一度ヘッドホンをPCから抜いて挿し直してみてください。
また、ヘッドホンを再接続する際は、次の項目についても確認してみてください。
- 確認1: 別のヘッドホンジャックに接続してみる
- デスクトップPCの場合は、前面と裏面に2つのヘッドホンジャックがあるため、別のヘッドホンジャックへの接続を試してください。
- 確認2: PCのヘッドホンジャックに直接接続してみる
- ディスプレイのヘッドホンジャックに接続している場合は、PCのヘッドホンジャックに接続してみてください。
ヘッドホンを差し直して認識するようになった場合は、そのまま利用して問題ありません。ヘッドホンを再接続しても再生デバイスに表示されない場合は次の対処法に進んでください。
対処2: 再生デバイスからヘッドホンを有効にする
再生デバイスでヘッドホンが無効に設定されており、非表示になっているケースが考えられます。
そのため、再生デバイスからヘッドホンを有効に設定することで正常に認識できる場合があります。
再生デバイスで非表示のヘッドホンを有効化するには、次の手順で操作します。
- タスクバーの「スピーカーアイコン」を右クリックして「サウンド」を選択します。
- 「サウンド」の項目がない場合は、コンテキストメニューから「サウンドの設定を開く」をクリックし、「関連設定」内にある「サウンドコントロールパネル」をクリックします。
- 「再生」タブを開きます。
- 再生デバイスの一覧の何もない場所を右クリックして、以下の項目を選択して「オン」に変更します。
- 無効なデバイスの表示
- 切断されているデバイスの表示
- 「無効」の状態のヘッドホンが表示されていたら右クリックして「有効」を選択します。
以上の手順で、ヘッドホンを再生デバイスとして有効化できます。
ヘッドホンを接続しているにも関わらず、上記の手順で「接続されていません」などのエラーが発生したり、ヘッドホンが表示されない場合は、次の対処法に進んでください。
対処3: ステレオミキサーを有効化する
PCの構成によってはステレオミキサーを有効化することで、再生デバイスにヘッドホンが正常に表示される可能性があります。
そのため、次の手順でステレオミキサーの状態を確認して、無効になっている場合は有効にしてみてください。
- タスクバーの「スピーカーアイコン」を右クリックして「サウンド」を選択します。
- 「サウンド」の項目がない場合は、コンテキストメニューから「サウンドの設定を開く」をクリックし、「関連設定」内にある「サウンドコントロールパネル」をクリックします。
- 「録音」タブを開きます。
- 録音デバイスの一覧の何もない場所を右クリックして、以下の項目を選択して「オン」に変更します。
- 無効なデバイスの表示
- 切断されているデバイスの表示
- 「ステレオミキサー」が表示されたら、右クリックして「有効」を選択します。
ステレオミキサーを有効にできたら、「再生」タブを開いてヘッドホンが表示されたか確認してください。
対処4: フロントパネルジャック検出を無効にする
Realtekのチップを搭載しているPCの場合は、フロントパネルジャック検出の機能が原因で、ヘッドホンが再生デバイスとして表示されないケースがあります。
そのため、フロントパネルジャック検出の機能を無効化することで、ヘッドホンが正常に使用できる可能性があります。
フロントパネルジャック検出の機能を無効にするには、次のいずれかの方法で設定します。
方法1: Realtek HD オーディオマネージャで無効にする
Realtek HD オーディオマネージャを使用して、フロントパネルジャック検出を無効にすることができます。オーディオマネージャから設定を変更するには、次の手順で操作します。
- タスクバー右側の「上矢印」をクリックしてタスクトレイを開きます。
- タスクトレイ内の「Realtek HD オーディオマネージャ(サウンドアイコン)」を右クリックして、「サウンドマネージャ」を選択します。
- タスクトレイ内にない場合は、以下のディレクトリをエクスプローラーで開き、「RAVBg64.exe」を開いてください。
C:\Program Files\Realtek\Audio\HDA
- タスクトレイ内にない場合は、以下のディレクトリをエクスプローラーで開き、「RAVBg64.exe」を開いてください。
- サウンドマネージャが開いたら、右上の「フォルダアイコン」をクリックします。
- 「フロントパネルジャック検出を無効にする」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
以上の手順で、Realtek HD オーディオマネージャからフロントパネルジャック検出を無効にすることができます。ヘッドホンを再接続して正常に再生デバイスとして認識されたらか確認してください。
方法2: レジストリを変更して無効にする
レジストリからフロントパネルジャック検出を無効にすることもできます。具体的には次の手順でレジストリの設定を変更します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックします。
- 左ペインのキーツリーを以下の順に展開して、「GlobalSettings」キーをクリックして選択します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4D36E96C-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}\0007\GlobalSettings
- 「GlobalSettings」キーが見つからない場合は、以下のキーを確認してみてください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4D36E96C-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}\0002\GlobalSettings
- 「GlobalSettings」キーが見つからない場合は、以下のキーを確認してみてください。
- 「GlobalSettings」キーを右クリックして「エクスポート」を選択し、レジストリのバックアップを保存しておきます。
- 右ペインにある「EnableDynamicDevices」の値をダブルクリックします。
- 値のデータを以下のように書き換えて、「OK」をクリックします。
00 01 00 00 00
- PCを再起動してレジストリを反映します。
レジストリの変更後、PCが再起動したらヘッドホンが正常に再生デバイスとして使用できるようになったか確認してください。
対処5: オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行する
Windows10には、オーディオ再生の問題を解決するためのトラブルシューティングツールがされています。
そのため、オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行することで、ヘッドホンが表示されない問題が解決する可能性があります。
オーディオ再生のトラブシューティングツールを実行するには、次の手順で操作します。
- PCにヘッドホンを接続していることを確認します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインで「トラブルシューティング」を選択します。
- 右ペインでのトラブルシューティング一覧で「オーディオの再生」をクリックします。
- 一覧が表示されない場合は、「追加のトラブルシューティングツール」をクリックしてください。
- 「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- デバイス選択画面が表示されたら、「ヘッドホン」を選択して「次へ」をクリックします。
- 問題が検出されて自動で修復されます。
- 設定の修正を提案される場合は、指示に従って設定を修正してください。
- 「このデバイスのコネクターは、コンピューターの前面/裏面にあります」と表示された場合は、『対処1: ヘッドホンを再接続する』を参考に、イヤホンジャックの接続先を確認してください。
トラブルシューティングツールによって問題が修正できた場合は、再度ヘッドホンが再生デバイスとして使用できるか確認してください。
対処6: オーディオのデバイスドライバーを再インストールする
オーディオのデバイスドライバーが破損していることが原因で、ヘッドホンが再生デバイスとして表示されないケースが考えられます。
そのため、オーディオドライバーを再インストールすることで問題が解決する可能性があります。オーディオドライバーを再インストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーが起動したら、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」のツリーを展開します。
- 「オーディオドライバー名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- オーディオドライバー名は「Realtek High Definition Audio」など環境によって異なります。
- 警告ダイアログが表示されたら、「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了したらPCを再起動します。
アンインストールしてPCを再起動すると、自動的にオーディオドライバーが再がインストールされます。
オーディオドライバーを再インストールできたら、再度ヘッドホンが再生デバイスとして認識されているか確認してください。
対処7: Realtekオーディオドライバーをアンインストールする
一部のユーザーは、Realtek HD Audio Driverのアプリケーションをアンインストールするとヘッドホンの問題が解決したことを報告しています。
そのため、次の手順でRealtek HD Audio Driverのアプリケーションをアンインストールしてみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「Realtek HD Audio Driver」を選択します。
- 一覧にない場合は、関連設定の「プログラムと機能」からアンインストールを行なってください。
- 「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- ウィザードに従ってアンインストールを完了します。
Realtek HD Audio Driverがアンインストールできたら、PCを再起動してヘッドホンが再生デバイスとして表示されるか確認してください。
Windows11ですが、設定→アプリ→スタートアップアプリ→「Realtek HD Audio Universal Service」をオンでイヤホンを認識してくれます。