Windows10でネットワークのトラブルシューティングツール(またはネットワーク診断)を実行すると、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが表示されることがあります。
このエラーはプロキシの設定に問題があることが考えられますが、ネットワーク機器やPCのネットワーク構成、ドライバーなどに原因があるケースも考えられます。
本記事では、Windows10で「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生する時の解決方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: ルーターとPCを再起動する
プロキシ設定を自動検出できないエラーが突然発生した場合は、ルーターまたはPCに一時的な問題が発生していることが考えられます。
そのため、ルーターとPCを一度再起動してネットワークのエラーが解決しないか確認してみてください。
ゲートウェイ用のルーター以外にもWi-Fiルーターや中継器、スイッチングハブがある場合は、全てのネットワーク機器を再起動してください。
ルーターとPCを再起動しても、エラーが解決しない場合はPC側に何らかの問題があるため、次の対処方法を試してください。
対処2: プロキシ設定を確認して再接続する
誤ったプロキシの設定を行なっていることが原因でに自体に問題があり、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、プロキシ設定を確認して正しい情報が入力されているか確認してください。正しい情報でもエラーが出る場合は、自動検出を無効にすることでエラーが解決する可能性があります。
ネットワークのプロキシ設定を確認するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します」。
- Windowsの設定が開いたら、「ネットワークとインターネット」をクリックします。
- 左ペインで「プロキシ」をクリックします。
- 右ペインの手動プロキシセットアップで、プロキシサーバーの正しいアドレス、ポートが入力されていることを確認してください。
- プロキシを利用しない場合は、「プロキシサーバーを使う」のスイッチがオフになっていることを確認してください。
- プロキシ設定を変更した場合は「保存」をクリックします。その後ネットワークに再接続してエラーが解決したか確認します。
- 正しいプロキシ設定でエラーが解決しない場合は、「設定を自動的に検出する」のスイッチを「オフ」に変更してエラーが解決しないか確認します。
上記の手順でプロキシ設定を確認してもエラーが解決しない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処3: ネットワークアダプターのトラブルシューティングツールを実行する
PCのネットワークアダプターに問題が起きていることが原因で、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生するケースが考えられます。
上記の問題は、Windows10に標準で搭載されているトラブルシューティングツールを実行することで解決できる可能性があります。
そのため、次の手順でネットワークアダプターのトラブルシューティングツールを実行してエラーが解決しないか試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら、「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインで「トラブルシューティング」を選択します。
- 右ペインで「追加のトラブルシューティングツール」をクリックします。
- 一覧から「ネットワークアダプター」を選択して、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- 問題の検出が開始して、問題が見つかると自動的に修正されます。
- トラブルシューティングツールが実行できたら「閉じる」をクリックしてウィンドウを閉じます。
トラブルシューティングツールを実行してネットワークアダプターの問題が修正できたら、ネットワークに再接続してプロキシのエラーが解決したか確認してください。
対処4: IPアドレスとDNSサーバーを自動取得する
ローカルIPアドレス、またはDNSサーバーの設定に問題があることが原因で、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生するケースが考えられます。
この問題は、ネットワークのIPアドレスとDNSサーバーを手動で設定している場合に発生することがあります。
そのため、ネットワークのIPアドレスとDNSサーバーを自動取得する設定に変更してエラーが解決しないか確認してください。具体的な手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
- 右ペインで「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
- 現在使用している「ネットワーク(イーサネット、またはWi-Fi)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択して、「プロパティ」をクリックします。
- 「IPアドレスを自動的に取得する」のオプションを選択します。
- 「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」のオプションを選択します。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
IPアドレスとDNSサーバーを自動取得する設定に変更した場合は、ネットワークを再接続してプロキシのエラーが解決したか確認してください。
対処5: ネットワークの構成をリセットする
IPアドレスやWinsockカタログ、DNSキャッシュなどのネットワークの構成情報に問題があることが原因で、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、ネットワークの構成をリセットすることでエラーが解決する可能性があります、ネットワークの構成をリセットするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、以下のコマンドを一行ごとに入力してEnterキーで実行します。
netsh winsock reset netsh int ip reset ipconfig /release ipconfig /renew ipconfig /flushdns
- 全てのコマンドが実行できたら、PowerShellウィンドウを閉じます。
上記の手順でネットワーク構成をリセットできたら、プロキシ設定の自動検出エラーが解決したか確認してください。
対処6: ネットワークドライバーを更新/ロールバックする
ネットワークドライバーのバージョンが古く不具合があることが原因で、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生するケースが考えられます。
WindowsUpdateの直後にエラーが発生するようになった場合は、逆に最新のドライバーに不具合があることが考えられます。
そのため、ネットワークドライバーのアップデート、もしくはロールバックを実行してエラーが解決しないか確認してください。具体的な手順は以下の通りです。
- ネットワークドライバーを更新する場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して開きます。
- 「ネットワークアダプター」のツリーを展開します。
- 「使用しているネットワークアダプター名」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 無線の場合は「Wi-Fi」や「Wireless」、有線の場合は「Ethernet」の表記があるドライバーを選択してください。
- 「ドライバを自動的に検索」をクリックします。
- 新しいドライバーが見つかった場合は自動的にインストールされます。
- 既に最適なドライバーがインストールされていた場合は、「WindowsUpdateで更新されたドライバーを検索する」をクリックして、WindowsUpdateを実行してください。
- ネットワークドライバーをロールバックする場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して開きます。
- 「ネットワークアダプター」のツリーを展開します。
- 「使用しているネットワークアダプター名」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「ドライバー」タブを開いて、「ドライバーを元に戻す」をクリックします。
- グレーアウトしている場合は、ロールバックすることができないため他の対処方法を試してください。
- 確認ダイアログが表示されたら、ドライバーをロールバックする理由を選択して「はい」をクリックします。
- ドライバーをロールバックできたら、パソコンを再起動します。
ネットワークアダプターの更新、またはロールバックが完了したら、プロキシ設定が自動検出できないエラーが解決したか確認してください。
対処7: ネットワークドライバをリインストールする
ネットワークドライバーのアップデートやロールバックでエラーが解決しない場合は、再インストールを行うことでプロキシ設定のエラーが解決する可能性があります。
そのため、次の手順でネットワークドライバーの再インストールを試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して開きます。
- 「ネットワークアダプター」のツリーを展開します。
- 「使用しているネットワークアダプター名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 警告ダイアログが表示されたら、「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了したらPCを再起動します。
- PCを再起動すると、自動的にネットワークドライバがインストールされます。
ネットワークドライバーの再インストールが完了したら、プロキシ設定のエラーが解決したか確認してください。
対処8: ネットワーク設定をリセットする
ここまでの対処方法で「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが解決しない場合は、ネットワーク設定をリセットしてエラーが解決しないか確認してください。
ただし、ネットワーク設定をリセットするとプロキシやWi-Fi、VPNなどの設定も全て削除されるため再設定が必要になります。
ネットワーク設定をリセットするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ネットワーク接続」を選択します。
- 右ペインのネットワーク詳細設定で、「ネットワークのリセット」をクリックします。
- 「今すぐリセット」をクリックします。
- 全てのネットワーク設定がリセットされPCが再起動します。
ネットワーク設定をリセットしてPCが再起動したら、プロキシ設定のエラーが解決したか確認してください。
対処9: セキュリティソフトを無効にする/アンインストールする
PCにインストールしているセキュリティソフトのファイアウォール機能が原因で、「このネットワークのプロキシ設定を自動検出できませんでした」のエラーが発生することがあります。
この問題が、特にサードパーティ製のセキュリティソフトを使用している場合に発生することがあります。
そのため、セキュリティソフトのファイアウォール機能を一時的に無効化した状態で、エラーが解決しないか確認してみてください。
セキュリティソフトの機能を無効化するには、タスクバー右側の上矢印をクリックして、タスクトレイ内のセキュリティソフトのアイコンを右クリックして停止できる場合が多いです。無効化の手順が不明な場合は、マニュアルを参考にしてください。
無効化した状態でエラーが解決した場合は、セキュリティソフトが原因と判断できます。セキュリティソフトに問題がある場合は、設定を変更して問題が解決できないか試すか、セキュリティソフトをアンインストールすることを検討してください。