スマートフォンやMacでは問題なくWi-Fi接続の速度がでているにもかかわらず、Windows10搭載パソコンだけWi-Fi速度が遅い時があります。
パソコンのWi-Fi機能が故障している可能性もありますが、環境や設定などをトラブルシューティングすることによって解決する可能性もあります。
今回は、Windows10パソコンだけWi-Fi接続の速度が遅い時の対処法について紹介します。
この記事の内容
- 対処1: Windows10パソコンを再起動する
- 対処2: ルータ―のトラブルシューティングを実行する
- 対処3: セキュリティ対策ソフトの見直す
- 対処4: 時間を空けてみる
- 対処5: OneDriveの設定の見直す
- 対処6: WindowsUpdateの設定の見直す
- 対処7: ネットワークドライバーの更新を実行する
- 対処8: ウィルスに感染していないか確認する
- 対処9: Windows Updateを実行する
- 対処10: 高速スタートアップの設定を解除する
- 対処11: 常駐ソフトの設定を見直す
- 対処12: Wi-Fiのアクセスポイント(SSID)を2.4Ghz帯から5Ghz帯に変更する
- 対処13: Wi-Fi子機を増設し、増設した子機で送受信を試す
- 対処14: システムの復元・初期化を試す
対処1: Windows10パソコンを再起動する
Windows10パソコン自体が動作が不安定になっている可能性があります。Windows10パソコンを再起動することにより問題が改善する可能性があるため、まずは再起動を試します。
- 画面右下にあるスタートボタンをクリックし、リンゴのような形をした電源アイコンをクリックします。
- メニューより「再起動」をクリックします。
対処2: ルータ―のトラブルシューティングを実行する
ルータ―の設置場所や、一時的トラブルが起きている場合、一部の端末の速度が遅くなる可能性があります。
ルータ―のトラブルシューティングを実行し、問題が解決するか確認します。
対処3: セキュリティ対策ソフトの見直す
インターネット回線業者が有償で提供しているセキュリティ対策ソフトや、市販のセキュリティ対策ソフトなど、いくつもセキュリティ対策ソフトがありますが、これは1つインストールされていれば十分な効果を発揮します。
逆に複数のセキュリティ対策ソフトが入っていると、過剰に通信を監視してしまうため、Wi-Fi速度が遅くなる原因となります。
セキュリティ対策ソフトが複数入っている場合には、1つだけ残して、他のソフトはアンインストールします。
対処4: 時間を空けてみる
iTunesやAdobe CC、WindowsUpdateなどの自動更新が有効になっていると、アップデート用のデータがバックグラウンドでダウンロードされているケースがあります。
ダウンロードが終われば、Wi-Fi回線速度が回復するので、1時間程度空けてWi-Fi速度が改善しないか確認して下さい。
対処5: OneDriveの設定の見直す
Microsoftアカウントを無料で作成すると、もれなく使えるようになるOneDriveは、パソコンと同期させることによって、パソコンのローカルフォルダーの中身と、クラウド上のサーバーの中身がコピーされます。
複数の場所、複数のPCで作業する分には非常に便利なサービスですが、常時フォルダーの監視をしていたり、巨大なデータをコピーしているときにはWindows10のWi-Fiが遅くなることがあります。
Windows10PCが一つしかなく、使うのも自分だけの場合にはOneDriveを自動起動しない設定にすることで速度が改善される可能性があります。
- 画面右下のタスクトレイにある雲の形をしたアイコンを右クリックします。
- 表示されたメニューから「設定」をクリックします。
- 設定タブをクリックし、「WindowsにサインインしたときにOneDriveを自動的に開始する」の左側にあるチェックボックスのチェックを外します。
- 「OK」をクリックしてパソコンを再起動します。
対処6: WindowsUpdateの設定の見直す
Windows10には、ネットワーク経由で他のPCに更新プログラムをアップロードしたりダウンロードする配信の最適化機能があります。
この機能が有効になっていると、バックグラウンドでWindowsUpdateの通信を行なって帯域幅を消費しているケースがあります。
そのため、配信の最適化機能を無効にすることで、Wi-Fiの通信速度が改善する可能性があります。配信の最適化機能を無効にする手順は以下の通りです。
- 画面左下にあるスタートボタンをクリックします。
- スタートメニューの左下より、歯車のマークのアイコンをクリックします。
- Windowsの設定画面が表示されるので「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左側のWindowsUpdateをクリックし、右側画面の中にある「詳細オプション」をクリックします。
- 画面下のほうにある「配信の最適化」をクリックします。
- 「他のPCからダウンロードを許可する」のスイッチをクリックして、オフにします。
- Windows10パソコンを再起動します。
対処7: ネットワークドライバーの更新を実行する
Wi-Fiを使うために必要なソフトウェアであるデバイスドライバーが不調になっている可能性があります。
ドライバーの更新をして問題が解決するか確認します。
- 画面左下のスタートボタンを右クリックし、メニューから「デバイスマネージャー」をクリックします。
- デバイスマネージャーの画面が表示されるので、「ネットワークアダプター」の左側にある右向き矢印をクリックして、ツリーを表示させます。
- Wi-Fi通信にかかかるドライバーを右クリックして「ドライバーの更新」をクリックします
- WirelessやIEEE802.1xと書かれているドライバーがそれにあたります。
- ドライバーの検索方法が表示されるので「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリックします。
対処8: ウィルスに感染していないか確認する
悪意のあるコンピューターウィルスは、ウィルスを拡散させるため、あるいはバックドアとなるため様々な通信を行います。
またHDD内を全スキャンするものもあり、Windows10パソコンが全体的に不安定になります。
セキュリティ対策ソフトウェアを最新の状態にアップデートして、Windows10パソコンを全チェックし、ウィルスに感染していないか確認します。
対処9: Windows Updateを実行する
WindowsUpdateは、システムの更新やドライバーの更新など様々な更新プログラムが適用されます。WindowsUpdateをすることにより問題が解決される可能性があるので実行します。
対処10: 高速スタートアップの設定を解除する
Windows10では標準で高速スタートアップの設定が有効になっています。
高速スタートアップとはメモリーやCPUなどの状態を保存しておき、次回起動時にそれらを読みこむことによって起動時間を短縮する機能です。
メモリーの情報が残り続けるため、動作が不安定になりやすいのと、高速起動することによって一部のソフトウェアの読み込みが間に合わないこともあります。
そのため、次の手順で高速スタートアップの設定を解除して問題が解決するか確認します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「電源オプション」を選択します。
- 左ペインで「電源とスリープ」を選択していることを確認して、右ペインの関連設定で「電源の追加設定」をクリックします。
- ウィンドウ左上にある「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
- 「シャットダウン設定」の下にある「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。
- 「変更の保存」ボタンをクリックして保存します。
対処11: 常駐ソフトの設定を見直す
常駐ソフトとは、Windows10の起動時に合わせて起動されるプログラムのことです。常に起動していることにより様々な恩恵を受けられますが、メモリーを使用するため、システムが不安定になる原因にもなります。
アプリのインストールの際、常駐ソフトが自動的にインストール、設定されることがあり、気が付いたら常駐ソフトだらけだったということも珍しくはありません。
次の手順で常駐ソフト一覧を表示させ、不要な常駐ソフトは停止させて問題が解決するか確認します。
クリーブートで問題が解決した場合は、無効化したサービスを1つずつ有効にして、問題のアプリケーションを特定してください。
問題のアプリケーションが見つかった場合は、そのまま無効化するかアンインストールを検討してください。
対処12: Wi-Fiのアクセスポイント(SSID)を2.4Ghz帯から5Ghz帯に変更する
2.4Ghz帯のWi-Fiを使っている場合、同じ周波数帯を使っているBluetoothや、携帯ゲーム機の通信などの影響により速度が遅くなることがあります。
IEEE802.11gなどの5Ghz帯に変更して問題が解決するか確認します。
対処13: Wi-Fi子機を増設し、増設した子機で送受信を試す
Wi-Fi子機を別途お持ちでなければこの項目は飛ばします。
ハードウェアの切り分けのため、Wi-Fi子機を増設してドライバーをインストールし、Wi-Fi子機で通信できるように設定してGoolge速度テストを実行します。
Wi-Fi子機の増設方法と使用方法は、Wi-Fi子機の製造元のサポート窓口に問い合わせます。
対処14: システムの復元・初期化を試す
ここまでの対処方法で改善しない場合は、Windows10のシステムに問題がありWi-Fi速度が低下しているケースが少なからず考えられます。
そのため、システムの復元や初期化を実行することを検討してください。復元や初期化を行う際は、大事なファイルのバックアップを必ず取ってから行なってください。
初期化方法は、パソコンメーカーによって異なる場合があるため、購入したパソコンにのマニュアル、もしくはメーカーのサポートページを参考にしてください。
NEC: Windows 10でパソコンを初期化する方法
参考:
富士通: Windows 10 「このPCを初期状態に戻す」(リカバリ)の実行方法を教えてください
参考:
東芝: このPCを初期状態に戻す”機能を使用してWindowsを再インストールする方法
参考:
VAIO: Windows 10 リカバリー(再セットアップ・初期化)を行う方法
参考:
Microsoft: Windows 10 の回復オプション