Windows10/Windows11のPCでWindows Updateの「更新プログラムのチェック」を実行すると、新しいアップデートの取得中に「更新プログラムを確認しています」のメッセージが表示されます。
通常はしばらく待つと更新プログラムのインストールが開始しますが、いつまで待っても更新プログラムの確認が終わらず処理が進まないケースがあります。
本記事では、WindowsUpdateが「更新プログラムを確認しています」のまま終わらない/進まない時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
- WindowsUpdateの更新プログラムの確認が終わらない原因
- 対処1: PCを1時間程度放置する
- 対処2: PCを再起動してからWindows Updateを実行する
- 対処3: Windows Updateのトラブルシューティングを実行する
- 対処4: 別のネットワークに接続する
- 対処5: 更新プログラムの取得設定を変更する
- 対処6: DNSキャッシュをクリアする
- 対処7: WindowsUpdateサービスを再起動する
- 対処8: WindowsUpdateの一時ファイルを削除する
- 対処9: Windows Updateをリセットする
- 対処10: セキュリティソフトを一時停止する
- 対処11: システムファイルの修復を実行する
WindowsUpdateの更新プログラムの確認が終わらない原因
WindowsUpdateで更新プログラムのチェックを実行しても、「更新プログラムを確認しています」のまま処理が終わらない場合、主に次の原因が考えられます。
- 適用できていない更新プログラムが多い
- Windowsのシステムに問題が起きている
- WindowsUpdateサービス、または関連サービスに問題が起きている
- ネットワークの接続状況に問題が起きている
- Windows Updateの一時ファイルに問題が起きている
- セキュリティソフトがWindows Updateの通信を遮断している
- Windowsのシステムファイルが破損している
WindowsUpdateやシステムに何らかの問題が起きていることも考えられますが、単純に更新プログラムのチェックに時間が掛かっているだけの場合もあります。
上記の原因ごとの対処方法を紹介していくので、順に更新プログラムの確認が正常に進まないか確認していってください。
対処1: PCを1時間程度放置する
PCをしばらく起動していなかったり、Windows Updateを実行していなかった場合は、多くの更新プログラムが適用されていないため、更新プログラムのチェックに時間が掛かるケースがあります。
そのため、「更新プログラムを確認しています」のメッセージの表示がされた状態で、PCをそのまま1時間程度放置してみてください。
放置して正常にダウンロードが始まる場合は、単純に更新プログラムが溜まっていただけと判断できます。更新プログラムがインストールされれば、次回以降は極端に時間が掛かることはありません。
PCをしばらく放置しても「更新プログラムを確認しています」の表示が終わらない場合は次の対処方法に進んでください。
対処2: PCを再起動してからWindows Updateを実行する
Windowsのシステムに一時的な問題が起きていることが原因で、Windows Updateが「更新プログラムを確認しています」のまま進まないケースが考えられます。
上記の問題を解決するには、PCを一度再起動してから更新プログラムのチェックをやり直すことで正常にアップデートできる可能性があります。そのため、一度PCを再起動してからWindows Updateを実行し直してください。
PCの再起動後にWindows Updateを実行し直しても「更新プログラムを確認しています」の表示が解決しない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処3: Windows Updateのトラブルシューティングを実行する
Windows Updateに問題が起きていることが原因で、 WindowsUpdateの更新プログラムのチェックが終わらないケースが考えられます。
Windows Updateの問題は、トラブルシューティングツールを実行することで問題を自動的に修正できる可能性があります。
Windows Updateのトラブルシューティングツールを実行するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「Windowsの設定」ウィンドウが開いたら「更新とセキュリティ」を選択して、左ペインの「トラブルシューティング」をクリックします。
- Windows11の場合は、左ペインの「システム」を選択して、右ペインの「トラブルシューティング」をクリックしてください。
- 右ペインにある「追加のトラブルシューティングツール」をクリックします。
- Windows11の場合は、「その他のトラブルシューティングツール」をクリックします。
- 一覧から「Windows Update」を選択し、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- ウィザードにしたがってトラブルシューティングと修正を試みます。
- すべてのプロセスが完了したらウィザードを閉じます。
トラブルシューティングツールを実行できたら、再度WindowsUpdateを実行して更新プログラムが正常に適用できるようなったか確認してください。
問題が見つからなかったり、問題を修正できなかった場合は、次の対処方法に進んで下さい。
対処4: 別のネットワークに接続する
接続しているネットワークの通信状況に問題が起きていることが原因で、Windows Updateの更新プログラムの情報が取得できず、「更新プログラムを確認しています」の表示のまま進まないケースが考えられます。
特に、Wi-Fiでネットワークに接続している場合は、電波の状況によって通信が不安定になりやすいです。
そのため、接続先のネットワークを変更して、更新プログラムのチェックが正常に進まないか確認してみてください。
具体的には、次のいずれかの方法で接続するネットワークを変更してみてください。
- 方法1: 別のWi-Fiに接続する
- 電波状況が良い別のWi-Fiに接続してみてください。環境によっては接続先の周波数(2.4GH/5GHz)を変更することで、更新プログラムのチェックが正常に実行できる場合があります。
- 方法2: ルーターに有線接続する
- PCとルーターをLANケーブルで直接接続して、更新プログラムのチェックができないか試してみてください。
- 方法3: テザリングでモバイル回線を使用してみる
- 光回線やISPに障害が発生している場合は、モバイル回線を利用して問題を回避できます。
対処5: 更新プログラムの取得設定を変更する
Windows以外のMicrosoft製品の更新プログラムのチェックが原因で、Windows Updateが「更新プログラムを確認しています」のまま終わらないケースが考えられます。
上記の問題は、WindowsUpdateでWindowsの更新プログラムのみを取得する設定に変更することで回避できる場合があります。
更新プログラムの取得設定を変更するには、以下の手順で操作を行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「更新とセキュリティ」を選択して、左ペインの「Windows Update」をクリックします。
- Windows11の場合は、左ペインの「Windows Update」を選択します。
- 右ペインの「詳細オプション」をクリックします。
- 「Windowsの更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」のスイッチを「オフ」に変更します。
- Windows11の場合は、「その他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」のスイッチを「オフ」に変更してください。
更新プログラムの取得設定を変更できたら、PCを再起動して再度Windows Updateの実行を試してみてください。
設定変更後も更新プログラムの確認が終わらない場合は、別の対処法も合わせて試してください。
対処6: DNSキャッシュをクリアする
PCのDNSキャッシュに問題があることが原因で、WindowsUpdateのサーバーと通信ができず、更新プログラムの確認が終わらないケースがあります。
そのため、DNSキャッシュを一旦クリアしてから更新プログラムのチェックが進まないか確認してみてください。DNSキャッシュをクリアする手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して起動します。
- Windows11の場合は、「Windows ターミナル(管理者)」を選択します。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
ipconfig /flushdns
- コマンドを実行できたら、PowerShellウィンドウを閉じます。
以上の手順でDNSキャッシュをリセットすることができます。DNSキャッシュをリセットできたら、更新プログラムのチェックを再度やり直してください。
対処7: WindowsUpdateサービスを再起動する
WindowsUpdateのサービスに問題が起きていることが原因で、更新プログラムの確認が終わらないケースが考えられます。
そのため、次の手順でWindowsUpdateサービスを再起動して、問題が解決しないか確認してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- サービスウィンドウが開いたら、一覧から「Windows Update」を右クリックして「再起動」を選択します。
WindowsUpdateサービスを再起動できたら、更新プログラムの確認を再度試してみてください。
対処8: WindowsUpdateの一時ファイルを削除する
Windows Updateの一時ファイルに問題が起きていることが原因で、更新プログラムの確認が終わらないケースが考えられます。
そのため、Windows Updateの一時ファイルを削除することで、更新プログラムの確認が正常に進む可能性があります。
Windows Updateの一時ファイルを削除するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら、「システム」をクリックします。
- 「記憶域」をクリックします。
- 右ペインで、システムドライブの「一時ファイル」をクリックします。
- 項目が見つからない場合は、「表示するカテゴリを増やす」をクリックしてください。
- 一時ファイルのスキャンが完了するまで待ちます。
- 「WindowsUpdateのクリーンアップ」と「配信の最適化ファイル」にチェックを入れて、上部の「ファイルの削除」をクリックします。
- WindowsUpdateの一時ファイルの削除が開始します。
- 削除が完了したらウィンドウを閉じます。
上記の手順でWindows Updateの一時ファイルを削除できたら、更新プログラムのチェックを再度実行してみてください。
対処9: Windows Updateをリセットする
Windows Updateの一時ファイルを削除しても更新プログラムの確認が終わらない場合は、Windows Updateの関連サービスと関連ファイルのリセットを試してみてください。
Windows Updateの関連サービスの再起動と、関連ファイルの削除を行うには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
- 検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- 以下ののコマンドを順番に入力してEnterキーで実行します。
net stop wuauserv net stop cryptSvc net stop bits net stop msiserver ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old net start wuauserv net start cryptSvc net start bits net start msiserver
- すべてのコマンドを実行できたら、PCを再起動します。
Windows UpdateをリセットしてPCが再起動できたら、更新プログラムのチェックを実行できるか再度確認してみてください。
対処10: セキュリティソフトを一時停止する
サードパーティのセキュリティソフトを使用している場合は、セキュリティソフトがWindows Update関連の通信を遮断してしまい、更新プログラムの確認が終わらないケースがあります。
そのため、サードパーティのセキュリティソフトを使用している場合は、機能を停止した状態でWindows Updateを実行してみてください。
セキュリティソフトの停止方法がメーカーによって異なりますが、タスクトレイで「セキュリティソフトのアイコン」を右クリックして停止できることが多いです。
セキュリティソフトを停止した状態で更新プログラムの確認が進む場合は、セキュリティソフトの設定でWindows Update関連の通信を監視対象から除外するか、停止した状態でWindows Updateを実行するようにしてください。
対処11: システムファイルの修復を実行する
Windowsのシステムファイルが破損していることが原因で、更新プログラムのチェックが止まってしまうケースが少なからず考えられます。
Windowsにはシステムファイルの破損を自動的に検出して修復するツールが実装されています。
そのため、次の手順で修復ツールを実行してシステムファイルの修復を試みてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して起動します。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
sfc /scannow
- 「検証100%が完了しました」と表示されたら、続いて以下のコマンドを実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- ゲージが100%になったら修復処理は完了です。PowerShellウィンドウを閉じてください。
システムファイルの修復が完了したらPCを再起動してください。再起動ができたら、更新プログラムのチェックを実行してアップデートが正常にできるようになったか確認します。