パソコンに保存されているファイルの一覧を見ることができるファイルエクスプローラはタスクバーにある黄色いフォルダアイコンをクリックすることで開けますが、このボタンが反応しなくなるトラブルが起きることがあります。
その他、開くことはできるがすぐに勝手に閉じてしまうという症状も一部のユーザーで発生しているようです。
使用機会の多いアプリなので頻発するようであれば対処が必要です。今回は、Windows10でエクスプローラが開かない・起動しない時の原因と対処方法について紹介します。
この記事の内容
対処1: エクスプローラを再起動する
タスクマネージャからエクスプローラのプロセスを再起動してみてください。
- タスクバーにある「スタート」ボタンを右クリックし、右クリックメニューが表示されたら「タスクマネージャー」を選択します。
- タスクバーの動作が停止している場合は、ショートカット「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を使ってタスクマネージャーを起動します。
- 「タスクマネージャ」ウィンドウが表示されます。ウィンドウ左下にある「詳細」の文字をクリックして詳細表示に切り替えます。
- 「プロセス」タブを開き、「アプリ」一覧の中から「エクスプローラ」または「explorer.exe」の項目を探して右クリックします。
- 右クリックメニューが表示されたら「再起動」を選択します。
- タスクマネージャを閉じ、エクスプローラが起動するようになったか確認します。
対処2: パソコンを再起動する
対処1のエクスプローラの再起動で、起動しない場合はPCを再起動してみましょう。
Windowsマークが押せない場合は、PCの電源スイッチを長押しして強制終了を行うしかありません。
再度PCの電源を入れて、エクスプローラが正常に起動するか確認します。
対処3: クリーンブートを試す
セキュリティソフトなどの常駐ソフトが原因の可能性があります。
次のページを参考にパソコンをクリーンブートして最低限のアプリ・サービスのみが起動した状態にして、エクスプローラの問題が改善するか確認してみてください。
もしクリーンブートで問題が解決した場合は常駐アプリやバックグラウンドアプリの停止やアンインストール、設定変更を試してみてください。
対処4: ディスプレイ設定を変更する
画面の表示サイズを変更することで症状を改善できるケースがあります。次の手順でディスプレイ設定を変更してみてください。
- 「スタート」ボタンをクリックし、スタートメニューの中にある「設定」(歯車アイコン)をクリックします。
- 「Windowsの設定」画面が開きます。「システム」をクリックします。
- 「ディスプレイ」の設定画面が表示されます。画面右側を少し下へスクロールし、「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」の設定を「100%」にします。
もし既に100%が指定されている場合や、変更しても改善しない場合は125%など、別のサイズも試してみてください。
対処5: アプリの設定をデフォルトに戻す
「既定のアプリ」で指定されているアプリが原因でエクスプローラに不具合が発生する場合があります。原因の切り分けのためにも、一度アプリの設定を初期設定に戻してみてください。
- 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を開きます。
- 「Windowsの設定」画面が表示されたら「アプリ」をクリックします。
- 「アプリと機能」画面が表示されます。左のメニューから「既定のアプリ」の項目を探してクリックします。
- 「既定のアプリ」画面が表示されたら画面右側を下へスクロールし、「Microsoftが推奨する既定値にリセットする」の下にある「リセット」ボタンをクリックします。
- 設定画面を閉じ、エクスプローラの問題が解決したか確認します。
対処6:エクスプローラーの履歴を削除する
Windowsのエクスプローラーは、ファイルを表示したり、フォルダを開くと履歴が保存される仕組みになっています。
エクスプローラーの履歴に問題が起きていると、エクスプローラーの動作に影響を与える場合があるため、一旦履歴を削除してみることをおすすめします。
エクスプローラーの履歴は次の手順で削除します。
- 「スタート」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を開きます。
- 「デスクトップのカスタマイズ」→「エクスプローラのオプション」の順にクリックします。
- 「全般」タブを選択していることを確認して、プライバシーの項目の「消去」をクリックします。
- 消去ができたら「OK」をクリックします。
以上で、エクスプローラーの履歴を削除することができます。エクスプローラが正常に起動しないか確認して下さい。起動できない場合は、次の対処を続けて行って下さい。
対処7: エクスプローラのショートカットを再作成する
次の手順でタスクバーのショートカット(エクスプローラを開くボタン)を作成し直してみてください。
- タスクバーにあるエクスプローラアイコン(黄色のフォルダアイコン)を右クリックし、「タスクバーからピン留めを外す」を選択します。この操作でタスクバーからエクスプローラのアイコンが一時的に消去されます。
- エクスプローラのショートカットを再作成します。デスクトップの何もない場所を右クリックし、メニューが表示されたら「新規作成」→「ショートカット」を選択します。
- 「どの項目のショートカットを作成しますか?」と表示されます。「項目の場所を入力してください」と書かれた入力欄に次の内容を入力し、「次へ」をクリックします。
C:\Windows\explorer.exe
- 「このショートカットの名前を入力してください」の項目にexplorerと入力してから「完了」をクリックします。
- デスクトップにエクスプローラのショートカットが作成されます。このショートカットをダブルクリックし、エクスプローラが通常通り起動するか確認してください。
- もし起動した場合はショートカットを右クリックし、「タスクバーにピン留めする」を選択するとタスクバーにボタンが再作成されます。
対処8: Socket接続をリセットする
共有フォルダやNASなどのネットワーク上のフォルダをエクスプローラで開けない場合は、WindowsのSocket接続をリセットすることで正常に開く場合があります。
Socket接続をリセットするには、次の手順でコマンドラインで操作します。
- Windowsマークを右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」をクリックします。
- 次のコマンドを入力して「エンターキー」を押します。
$ netsh winsock reset
- コマンドが実行できると「Winsockカタログをリセットしました。」というメッセージが表示されます。
Socket接続がリセットできたら、エクスプローラが開けないか確認して下さい。
対処9: Windows10を最新のバージョンにアップデートする
Windowsに一時的な不具合があり、エクスプローラが正常に起動できないトラブルが過去に起きたことがあります。
Windows10のアップデートを確認して、最新のプログラムが提供されている場合はアップデートを行って下さい。
対処10: ディスプレイの画面設定を確認する
デュアルディスプレイなどで複数のディスプレイをPCに接続している場合、エクスプローラが画面外に隠れている場合があります。
複数のディスプレイを利用している場合は、次の操作でディスプレイを1つのディスプレイに変更してエクスプローラが表示されないか確認して下さい。
- デスクトップの画面で右クリックして「ディスプレイ設定」をクリックします。
- 「複数のディスプレイ」の項目で「1のみに表示する」を選択します。
- 画面に何も映らなくなる場合は、別のディスプレイに映像が送られています。別のディスプレイの画面の電源を入れるか、接続ケーブルを抜いて下さい。
対処11: 直近のWindowsアップデートを削除する
Windowsのアップデートを最近行って、それ以降不具合が発生する場合は、Windowsのアップデートを削除することで症状が改善する可能性があります。
Windowsアップデートの削除方法については、次のページの「インストールされているWindowsUpdateを削除する」を参考にしてみて下さい。
対処12: Microsoftのトラブルシューティングを試す
エクスプローラが開かないトラブルの対処法は、Microsoftのサポートページで、今回紹介した方法以外に次の対処法が紹介されています。
- 仮想メモリの設定を変更する
- トラブルシューティングツールを実行する
- 自動修復を行う
まだ試していなければ以下のリンクからサポート情報にアクセスし、記載されている対処法を試してみてください。
解決しない時は
すべての方法で改善しない場合はシステムファイルに異常があることが考えられます。
そのため、次のページを参考にシステムファイルの修復を試してエクスプローラーの問題が解決しないか試してください。
解決しない場合は、次のページを参考にシステムの復元・クリーンインストールのいずれかを行ってください。*クリーンインストールはPCのデータが消えてしまうため、必ずバックアップを行って下さい。