WindowsのPCを使っていると、タスクバーをマウスでクリックしても全く反応しなくなることがあります。
また、マウスカーソルでポイントするとくるくると読み込み中のマークのままフリーズしてしまうケースもあります。
この記事では、Windows10/11でタスクバーがフリーズしたり、反応しない時の対処法を紹介します。タスクバーのフリーズが頻繁に発生する場合も参考にしてください。
この記事の内容
タスクバーがフリーズするときに考えられる原因
Windowsのタスクバーがフリーズしている場合、主に次の原因が考えられます。
- Windowsのシステムに不具合が発生している
- エクスプローラー(explorer.exe)の処理がフリーズしている
- セキュリティソフトなどのサードパーティの常駐アプリによって問題が起きている
- タスクバーに関連するデータが破損している
- ユーザープロファイルが破損している
- PCのリソースが不足している
タスクバーがフリーズして操作できない場合は、上記の原因が考えられます。上記以外にもタスクバーがフリーズしているように見えても、マウス側にトラブルがあって反応しないケースも考えられます。
そのため、デスクトップ上のアイコンをクリックするなどして、マウスが問題なく動作しているか確認してください。マウスに問題がある場合は、『なぜ反応しない?マウスの左クリックができない・効かない時の対処法』を参考にしてください。
マウス操作は正常でタスクバーのみフリーズして操作できない場合は、これから紹介する対処法を順番に試してみてください。
対処1: PCを再起動する
突然タスクバーがフリーズした場合など、頻繁に発生しているわけではない場合はPCの再起動が最も簡単な対処法です。
タスクバーがフリーズしている場合は、スタートメニューからの再起動ができないことが多いため、以下の手順で再起動してみてください。
- 「Ctrl + Alt + DEL」キーを同時押しします。
- 右下の「電源ボタン」をクリックします。
- 表示されるメニューから「再起動」をクリックします。
正常にPCが再起動したら、タスクバーがきちんと稼働しているかを確認しましょう。
動作状況に問題がない場合は、一旦様子見をします。もし、フリーズが再発する場合は次の手順に進みましょう。
対処2: エクスプローラーを再起動する
PCを再起動せずにフリーズに対処したい場合は、タスクマネージャからエクスプローラを再起動するのがおすすめです。
エクスプローラーを再起動するには、次の2通りの方法があります。
方法1: プロセスから再起動する
- キーボードの「Ctrl + Alt + DEL」キーを同時押しします。
- 「タスクマネージャー」をクリックして起動します。
- リストから「エクスプローラー」をクリックします。
- 「エクスプローラー」が見つからない場合は、下部の「詳細」をクリックして下さい。
- 右下にある「再開」をクリックします。
再開をクリックするとエクスプローラの再起動が行われます。エクスプローラが再起動するとタスクバーが正常に機能します。
方法2: 一度終了させてから手動で起動する
上記の方法でエクスプローラーが再開できない場合は、次の手順で手動でエクスプローラーを再起動してみて下さい。
- キーボードの「Ctrl + Alt + DEL」を同時押しします。
- 「タスクマネージャー」をクリックして起動します。
- 「詳細」タブをクリックします
- 「詳細」タブが見つからない場合は、下部の「詳細」をクリックして下さい。
- リストから「explorer.exe」を探してクリックします。
- 右下にある「タスクの終了」をクリックします。
- 上部メニューの「ファイル」→「新しいタスクの実行」をクリックします。
- 入力欄に「explorer.exe」と入力して「OK」をクリックします。
上記の手順でもエクスプローラーを再起動することができます。正常に起動したら、タスクバーが動作しているか確認して下さい。
対処3: SFCスキャンを実行する
Windowsのシステムファイルが破損していることが原因で、タスクバーのフリーズが頻発するケースがあります。
そのため、SFCスキャンによるWindowsのシステムファイルの修復を試すことで、タスクバーのフリーズが改善する可能性があります。
SFCスキャンを実行するには、次の手順で操作して下さい。
- キーボードの「Ctrl + Alt + DEL」を同時押しします。
- 「タスクマネージャー」をクリックして起動します。
- 上部メニューの「ファイル」→「新しいタスクの実行」をクリックします。
- 「powershell」と入力して、「このタスクに管理者特権を付与して作成します」のチェックを入れて「OK」をクリックします。
- Windows PowerShellが起動します。
- 次のSFCスキャンのコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- システムファイルのチェックが開始します。100%になるまで待ちます。
システムファイルのチェックが完了したらPCを再起動して、タスクバーが反応しない症状が改善しないか確認して下さい。
対処4: Windows標準アプリを再インストールする
Windowsの標準アプリに不具合が発生しており、タスクバーがフリーズしてしまうケースがあります。
次の手順でWindows標準アプリを再インストールして、タスクバーの問題が解決しないか確認して下さい。
- キーボードの「Ctrl + Alt + DEL」キーを同時押しします。
- 「タスクマネージャー」をクリックして起動します。
- 上部メニューの「ファイル」→「新しいタスクの実行」をクリックします。
- 「powershell」と入力して、「このタスクに管理者特権を付与して作成します」のチェックを入れて「OK」をクリックします。
- 次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
- Windows10の場合:
Get-AppXPackage -AllUsers | Foreach{Add-AppxPackage-DisableDevelopmentModeRegister "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- Windows11の場合:
Get-appxpackage -all *shellexperience* -packagetype bundle |% {add-appxpackage -register -disabledevelopmentmode ($_.installlocation + "\appxmetadata\appxbundlemanifest.xml")}
- Windows10の場合:
- Windowsの標準アプリがすべて再インストールされます。
- コマンドの実行が完了したら、PCを再起動します。
PCが再起動したら、タスクバーのフリーズが改善していないか確認して下さい。
対処5: 「User Manager」サービスが起動しているか確認する
Windowsの「User Manager」サービスが停止しているとタスクバーがフリーズしてしまうケースがあります。
次の手順で、「User Manager」サービスが正常に起動しているか確認して下さい。
- 「Windows + R」キーを同時押しします。
- 「ファイル名を指定して実行」のダイアログに「services.msc」を入力して「OK」をクリックします。
- サービスの一覧が表示されます。「User Manager」の項目を探します。
- 「User Manager」の「スタートアップの種類」が「停止」、もしくは「手動」になっている場合は、右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「スタートアップの種類」を「自動」に変更して「OK」をクリックします。
- PCを再起動します。
PCが再起動できたら、タスクバーが正常に機能するか確認して下さい。
対処6: 「最近開いた項目」を無効にする
タスクバーの「最近開いた項目」の機能が原因で、フリーズが発生する場合があります。
そのため、「最近開いた項目」の機能を一旦無効にして、症状が改善しないか検証してみて下さい。
- 「Windows + I」キーを同時押しします。
- Windowsの設定で「個人用設定」をクリックします。
- 左ペインで「スタート」をクリックします。
- 「スタートメニューまたはタスクバーのジャンプリストとエクスプローラのクイックアクセスに最近開いた項目を表示する」のスイッチを「オフ」にします。
対処7: セキュリティソフトを無効にする
インストールしたセキュリティソフトが原因で、タスクバーの動作が不安定になるケースがあります。
サードパーティのソフトウェアをインストールしている場合は、一旦セキュリティソフトを無効にした状態で、同様の現象が起きるか確認して下さい。
特に無料で知名度のないサードパーティのソフトウェアは、動作が不安定になるケースが多いです。
セキュリティソフトを無効化にする手順は、各セキュリティソフトのメーカーのマニュアルを参考にして下さい。
対処8: クリーンブートの起動を試す
インストールしたアプリケーションの影響で、タスクバーの動作がおかしくなっているケースも考えられます。
Windowsをクリーンブートで起動して、タスクバーの問題が解決しないか確認して下さい。
クリーンブート状態でタスクバーが正常に動いている場合は、インストールしたアプリに原因があると判断できます。
次の手順で、スタートアップに登録されているアプリを一つずつ「有効」にして、どのアプリが影響しているのか判断して下さい。
- キーボードの「Ctrl + Alt + DEL」キーを同時押しします。
- 「タスクマネージャー」をクリックして起動します。
- 「タスクマネージャー」が起動したら「スタートアップ」タブをクリックします。
- 「スタートアップ」タブがない場合は、下部の「詳細」をクリックします。
- 一旦全てのアプリを右クリックして「無効」にします。
- 「原因となっていそうなアプリ」を右クリックして「有効」をクリックして「OK」をクリックします。
- PCを再起動します。
- タスクバーの問題を検証します。原因のアプリが見つかるまで、同様の操作を繰り返します。
フリーズが再発した場合は、直前に「有効」にしたアプリに問題があります。アプリのスタートアップを無効にするか、アンインストールを検討して下さい。
対処9: ユーザーアカウントを新しく作成する
Windowsのユーザーアカウントのプロファイルに異常が起きており、タスクバーの動作に問題が起きているケースがあります。
一度ユーザーアカウントを新規で作成して、同様のフリーズが起きるか確認して下さい。
Windowsのユーザーアカウントは、次の手順で作成することができます。
- 「Windows + I」キーを同時押しします。
- Windowsの設定で「アカウント」をクリックします。
- 左ペインで「家族とその他のユーザー」をクリックします。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリックします。
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。
- 案内に従って新しいMicrosoftアカウントを作成するか、ローカルアカウントを作成します。
- ローカルアカウントは、「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックすると作成できます。
- 作成したアカウントでサインインします。
作成したアカウントでサインイン後に、タスクバーのフリーズが改善しているか確認します。
症状が改善している場合は、プロファイルの原因と判断できるため、以前のユーザーアカウントから必要なデータを移動して下さい。
対処10: PCの動作を改善する
タスクバーが反応しなくなってから、しばらく待つと再度動作する場合は、単純にPCの動作が重いことが原因として考えられます。
PCの動作が重い時の対処方法は、次のページで詳しく紹介しているので併せて参考にして下さい。