Zoomでは音声通話だけでなくビデオ会議もカメラを繋いですぐに利用することができます。
しかし、環境によっては手動による設定変更が必要になってしまう場合や、何らかのトラブルが起きてカメラが真っ暗で映らないケースがあります。
本記事では、PCのZoomでビデオ会議ができない・カメラが映らないトラブルの対処方法についてご紹介します。Windows10、Mac向けの対処方法をそれぞれ紹介します。
この記事の内容
対処1: テストコールでZoomの設定を確認する
まずはZoomのテストコールを使って、Zoomクライアントアプリの基本的な設定に問題がないか調べてください。
Zoomのテストコールで設定を確認するには、以下のように操作を行います。
- 『ミーティングテストに参加』のページにアクセスして、「参加」ボタンをクリックします。
- 「Zoom Meetingを開きますか?」という確認ポップアップが表示されたら、「Zoom Meetingを開く」を選択します。
- テストコールが開始します。画面左下にオーディオとマイクのテストガイダンスポップアップが表示されます。
- 今回はオーディオのテストは不要なので、ポップアップ右上のバツボタンをクリックしてガイダンスを閉じます。
- テストコール画面左下にある「ビデオの開始」ボタンをクリックしてカメラのオン/オフを切り替えてみてください。
- エラーメッセージが表示された場合は、エラーの内容を参考に原因の特定を行います。
- 「ビデオの開始」ボタンの右にある矢印ボタンをクリックし、正しいカメラデバイスが指定されているか確認してください。
- テストが完了したら右下の「退出」ボタンをクリックしてテストを終了します。
上記手順で設定を見直しても解決しない場合は、次の設定を確認してください。
対処2: ミーティングのビデオの設定を確認する
テストコールでは映るのに、実際のミーティングで映らない場合は、Zoomのビデオ設定に問題があることが考えられます。
次の手順でZoomのビデオ設定を確認して、「ホスト」と「参加者」のビデオ機能をオンにして下さい。
- Zoom Meetingアプリのホーム画面を表示します。
- Zoomアプリを開くには、Windowsの場合はスタートメニューのアプリケーション一覧から、Macの場合は「アプリケーション」フォルダから起動してください。
- 画面上部にある「ミーティング」ボタンをクリックします。
- ミーティングボタンが表示されない場合は、「サインイン」をクリックしてZoomアカウントにサインインしてください。
- 画面左のリストより、カメラを使用するミーティングを選択します。
- 右ペインで「編集」ボタンをクリックします。
- 「ビデオ」の設定で、「ホスト」と「参加者」の両方の設定をオンに変更し、「保存」ボタンをクリックします。
対処3: パソコンがカメラを認識しているか確認する
テストコール等を行った時、「カメラを検出できません」というようなエラーが出る場合は、PC側がカメラを認識できていないことが考えられます。
そのため、次の手順でパソコンがカメラデバイスを認識できているかどうかを確認します。
Windowsの場合
- 「スタート」ボタンを右クリック、「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「カメラ」、または「イメージングデバイス」のツリーをダブルクリックして展開します。
- 展開されたツリーの中に、接続しているカメラデバイスの名前があることを確認します。
- デバイスが見つからない場合は、カメラの接続やドライバーがインストールされていることを確認してください。
- 続いて「スタート」ボタンをクリックして、一覧から「カメラ」アプリを起動して映像が正常に映るか確認します。
デバイスマネージャーにカメラ名が表示されない場合や、標準のカメラアプリで映像が映らない場合は、Windowsやデバイスドライバーに問題があることが考えられます。
Macの場合
- Appleメニュー(リンゴアイコン)を開き、「このMacについて」を選びます。
- 「概要」タブにある「システムレポート」ボタンをクリックします。
- システムレポートウィンドウが開いたら、「ハードウェア」のツリーを展開し、ツリー内にある「カメラ」をクリックします。
- ウィンドウ右側にカメラのデバイス情報が表示されることを確認します。
- カメラのデバイス情報が表示されない場合は、カメラが認識できていないことが考えられます。
- 「アプリケーション」フォルダを開いて、Zoom以外のアプリで(Photo BoothやFacetime)を起動して、カメラが利用できるか調べてください。
カメラデバイスを認識できていない、または他のアプリでも同様にカメラが利用できない場合は、Mac側に問題があることが考えられます。
対処4: パソコンを再起動する
Zoomでカメラが映らない問題は、パソコンを再起動することであっさり問題が解決するケースも少なくありません。
そのため、一度パソコンの再起動を試してみて下さい。再起動の手順は以下の通りです。
- Windowsの場合: 「スタート」→「電源アイコン」→「再起動」の順にクリックします。
- Macの場合: 「Appleマーク」→「再起動」を選択します。
対処5: Zoom以外の起動中のアプリを閉じる
カメラを利用するアプリが複数同時に起動していると、Zoomでカメラの映像が正常に映らなくなるケースがあります。
そのため、カメラ機能と関連のあるアプリ(SkypeやDiscordなど)が起動している場合は、アプリをすべて終了してからZoomを再起動してみて下さい。
バックグラウンドで起動しているアプリが原因の場合もあるため、次の手順で終了してください。
- Windowsの場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブを開いて、プロセスの一覧から「カメラ機能と関連のあるアプリ」を右クリックして「タスクの終了」をクリックします。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「強制終了」を選択します。
- アプリケーション一覧で「カメラ機能と関連のあるアプリ」を選択して「強制終了」をクリックします。
カメラに関連するアプリを全て完全に終了できたら、Zoomを起動し直して正常にカメラが映るか確認してください。
対処6: 常駐アプリを停止する
カメラ機能と関連のあるアプリは、バックグラウンドで動作していることが原因で、Zoomのカメラ機能に影響が出る場合があります。
そのため、常駐アプリをすべて停止できるクリーンブート、もしくはセーフモードの状態でPCを起動してZoomのカメラ映像が正常に映らないか確認してみて下さい。
パソコンをクリーンブート、セーフモードで起動する手順については、次のページを参考にして下さい。
クリーンブート、もしくはセーフモードでZoomでカメラが正常に映る場合は、バックグラウンドの常駐プログラムが原因として考えられます。
カメラに関連のありそうな常駐アプリの自動起動を停止するか、アンインストールを検討して下さい。
対処7: セキュリティソフトのカメラ保護を無効にする
サードパーティのセキュリティソフトのカメラ保護機能により、Zoomでカメラを使用できなくなってしまうケースがあります。
サードパーティのセキュリティソフトを利用している場合は、ソフトの設定に「カメラシールド」や「カメラアクセス制御」というような機能がないか確認し、Zoomにカメラのアクセスを許可するよう設定を変更してください。
設定の手順についてはセキュリティソフトのメーカーや種類により異なるため、下記リンクや、お使いのセキュリティソフトのサポートページを参照してください。
対処8: Zoomを再インストールする
Zoomのアプリケーションに問題があり、カメラの映像が正常に映らないケースがあります。
そのため、Zoomのアプリを一度アンインストールしてから、最新版のアプリを再インストールすることで解決する可能性があります。
Zoomを再インストールするには次の手順で操作します。
Windowsの場合
- アンインストールを行う前に、Zoomアプリを終了します。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「アプリと機能」を選択します。
- 「アプリと機能」一覧より、「Zoom」を選択して「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- 案内に従ってアンインストールを実行します。
- 『Zoom公式のダウンロードページ』にアクセスします。
- 「ミーティング用Zoomクライアント」の下にある「ダウンロード」ボタンをクリックして最新版のインストーラを入手します。
- ダウンロードした「ZoomInstaller.exe」をダブルクリックしてインストールを行います。
- 手持ちのZoomアカウントでサインインし、問題が解決したか確認します。
Macの場合
- Zoomアプリを終了します。
- Finderを開き、「アプリケーション」フォルダを開きます。
- 「zoom.us」を画面右下にあるゴミ箱へドラッグするとZoomがアンインストールされます。
- 『Zoom公式のダウンロードページ』にアクセスして、「ミーティング用Zoomクライアント」の下にある「ダウンロード」ボタンをクリックするとインストールパッケージのダウンロードが開始します。
- ダウンロードしたパッケージをダブルクリックして開きます。
- インストーラが起動するので、手順に従ってインストールを行ってください。設定は変更せず、デフォルトのままインストールすれば問題ありません。
- インストールが完了したらZoomを起動し、サインインして問題が解決したか確認します。
対処9: Zoomにカメラへのアクセスを許可する
PCのシステムのセキュリティ機能により、Zoomのカメラ機能が制限されてしまうことがあります。
そのため、次の手順でセキュリティ設定を確認して、Zoomがカメラにアクセスすることを許可して下さい。
Windowsの場合
- 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を開きます。
- 「プライバシー」をクリックします。
- 画面左のリストより、「アプリのアクセス許可」のグループにある「カメラ」をクリックします。
- 「アプリがカメラにアクセスできるようにする」の下にあるスイッチを「オン」にします。
- スイッチがグレーアウトしてしまっている場合は、上にある「変更」ボタンをクリックし、「このデバイスのカメラへのアクセス」の設定を「オン」にしてください。
- 「デスクトップアプリがカメラにアクセスできるようにする」のリストの中から「Zoom」を探し、右にあるスイッチを「オン」にします。
Macの場合
- 「Appleメニュー(リンゴアイコン)」を開き、「システム環境設定」を選択します。
- 「セキュリティとプライバシー」をクリックします。
- ウィンドウ中央上部にあるタブにて、「プライバシー」を選択します。
- 続いてウィンドウ左のリストより、「カメラ」の項目をクリックします。
- ウィンドウ右のリストを確認し、「zoom.us」の項目にチェックを入れます。
- チェックがグレーアウトしている場合は、ウィンドウ左下のカギアイコンをクリックしてロックを解除してください。
- パスワードを求められた場合は、Macのログインパスワードを入力してください。
- 環境設定画面を閉じ、Zoomを再起動して問題が解決したか確認します。
解決しない場合は
- LenovoのWindows10パソコンでは、プレインストールされているセキュリティアプリによりカメラが正常に動作しなくなってしまう問題が確認されています。
- 『Lenovoデバイスでビデオが機能しない』のページに詳しい対処方法が解説されているため、Lenovoのパソコンを利用している方は参照にしてください。
- 問題が解決しない場合は公式サポートの利用もご検討ください。サポートは無料プラン登録者でも受けることができます。
- 『リクエストを送信 - Zoom ヘルプセンター』以下のリンクよりリクエストを送ることができます。
- サポートに関する詳しい情報については、ヘルプセンターにある『Zoom Video Communicationsテクニカルサポート』のページの情報もご確認ください。